雷    薄    

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545無名武将@お腹せっぷく
ここは西暦 197 年頃の中国。

雷薄「今日も平和だなー。

そして時を同じくして、ここアメリカでは…

大統領「けしからん! まったくもってけしからん!
首席補佐官「いかがなされましたか? 大統領。
大統領「アメリカは全てにおいて No.1 でなければならん! それがライハク・ロボが出来てからはというものスーパー・ロボットの分野においては No.2 ではないか!
首席補佐官「ではこうしましょう。 我がアメリカの総力を揚げてライハク・ロボを越えるスーパー・ロボットを作り上げるのです。
大統領「それでライハク・ロボを倒せば…
首席補佐官「誰もがアメリカのスーパー・ロボットこそ No.1 と認めましょう。
大統領「よし! さっそく取り掛かれ! 資金が足りなければアフリカあたりから適当に搾取するんだ!
首席補佐官「サー・イエッサー!

首席補佐官「大統領。 完成いたしました! これがスーパー・ロボット業界の新たなるフラッグ・シップ・モデルです!
大統領「おお! これが!
首席補佐官「自由の国アメリカが正義・空爆・勝利をモットーに開発したフリーダム・ジャスティス・ボンバー・ヴィクトリーです!
大統領「すばらしい! まさにステーツを形にしたロボットだ!
首席補佐官「兵装としては機関砲、短射程ミサイル、中射程ミサイルを完備! さらにクラスター爆弾、燃料気化爆弾、バンカー・バスターも多数搭載! もちろんステーツの代名詞、核兵器も搭載! B-83 戦略熱核爆弾を搭載しています。
大統領「戦術的な戦いから戦略的な戦いまでこなせるとは…
首席補佐官「ええ。 このロボットは抑止力にもなります。 まさに平和の象徴でもあるわけです。
大統領「すばらしい! 我々は約束された平和まで作り上げてしまったのか! うわははは!
546無名武将@お腹せっぷく:2005/12/01(木) 14:54:55
そしてここは中国。

陳蘭「また敵襲です!
袁術「またか!
紀霊「呂布軍か!?
陳蘭「いえ! アメリカ軍です! アメリカ軍の巨大ロボットが接近しています!
紀霊「米軍が!?
袁術「馬鹿な!? アメリカとは対立する理由がないぞ!
陳蘭「いえ… アメリカに戦争する理由は必要ありません! 自分の意にならなければ空爆! ただ、それだけです!
雷薄「国連に応援を…
紀霊「無駄だ! 今の国連ではアメリカに逆らえん!
袁術「ライハク・ロボで迎撃じゃ!
雷薄「了解! ライハク・ロボ発進! ん!? 何か飛来してくるぞ!
紀霊「馬鹿な! 米軍のロボットは、まだずっと遠くにいるんだぞ!
陳蘭「こ、これは… アメリカ本国からのミサイル支援攻撃だー!

ドガドガドガーッ!
547無名武将@お腹せっぷく:2005/12/01(木) 14:55:55
雷薄「ぎゃー!
陳蘭「帝都にも大きな被害が!
雷薄「卑怯だぞ! ロボット同士 1 対 1 で戦え!
紀霊「アメリカは世論の反対を恐れ米軍兵士に一切の被害が及ばないミサイル攻撃や空爆を多用するという…!
陳蘭「続いて敵ロボット来ます!
雷薄「今のミサイル攻撃でライハク・ロボの駆動系にトラブルが…
陳蘭「作業員をそちらに派遣することは不可能だ! 今のミサイル攻撃で戦死してしまったからな! 現状の戦力で対処しろ!
雷薄「くそー! アメリカめー! サンダー・アメリカン・ソードだ! くらえー! 何ー!? はじかれたー!?
陳蘭「サンダー・アメリカン・ソードはアメリカン・コーヒーを基に開発した技… アメリカ製のロボットには通用しないということか…
雷薄「俺の最大の必殺技が通用しないなんて… もう駄目だ…
紀霊「雷薄! 負けるな! 世界の盟主気取りで作為的に戦争を起こし自国への貢献度で国にランク付けするアメリカになんて負けていいはずがないんだ!
雷薄「こうなったらスーパー・モードだ! うおー!

大統領「ライハク・ロボが光りだしたぞ?
首席補佐官「情報によるとスーパー・モードなるものらしいです。 まあ大した事はありません。
大統領「まったく弱小国は悪あがきが好きだな。 そろそろ楽にしてやれ。 核攻撃だ!
首席補佐官「了解です! 将軍! 核攻撃開始だ!
548無名武将@お腹せっぷく:2005/12/01(木) 14:56:36
陳蘭「ライハク・ロボの攻撃が依然、効果を発揮しません!
袁術「むむむ…
陳蘭「アメリカ軍が核攻撃の準備を開始しました! ライハク・ロボ! ダメージが大きすぎて行動不能です!
袁術「終わりか…
雷薄「俺たちは間違っていたのか…
紀霊「気に入らなければ空爆と言ったが、そんな事はどこの国でもやっていることだ。
 ベトナムだって同じ民族同士で殺しあった。
 カンボジアだってポルポトの背く者達を徹底的に殺した。
 イラクもソマリアもアフガニスタンも…
 もはや我々はアメリカなしでは生きてはいけないのだ。
陳蘭「待ってください! こちらに急速接近してくる機体があります… こ、これは… ボーイング! ボーイング 757 型機です!

首席補佐官「大統領! 旅客機がこちらに突っ込んできます!
大統領「か、回避しろー!
首席補佐官「核攻撃発射準備中の為、回避不可能! うわー!

どがーっ!

紀霊「な、何が起こったんだ!?
陳蘭「わかりません! どうやら我々以外にもアメリカに敵対する同志がいた模様です。
雷薄「俺たちは勝ったのか?
袁術「だが… いつ第 2 、第 3 のアメリカが現れるかわからん…
雷薄「…
紀霊「…
陳蘭「…
雷薄「… ん? 何だ?
陳蘭「レーダーに反応… こ、これは!? ロシアの核ミサイル攻撃だー!

ちゅどがーっ!

こうして中国とアメリカは漁夫の利を狙うロシアの核攻撃によって世界の地図から消えた。