曹操「元譲に許してもらいたいのでしょう? あなたも元譲と同じ顔になればいいのよ
そしてあの部屋で一生暮らすのよ」(淵の片目に弓を向ける)
淵「やめて 殿 やめて いやあっ!!!」
ゴオオオッ(突然猛烈な頭痛が曹操を襲う)
曹操「きゃああああぁぁぁぁ」(悶絶)
淵「殿!?」
惇『……………』(突然曹操の背後に現れる)
曹操「元譲……… なぜ? なぜなの? あなたのために………」
惇『─────』(淵を優しく見つめ、消える)
淵(お惇兄さま………)
〜曹仁亭〜
淵(ベッドで目が覚める)
曹仁「よかった 気がついたか 淵」
淵「曹仁 殿は?」
曹仁「…………わたしがかけ付けた時にはもう…………」
淵「曹仁……… あたしがお惇兄さまを………」
曹仁「ちがう! おきき 淵 惇兄の失明はおまえのせいじゃない
あれは 殿が……… 殿がやったんだ」
淵「!」
〜対曹性戦の思い出〜
曹操(どんっ)※うっかり夏侯惇にぶつかる
惇(曹操にぶつかられた勢いで、曹性の矢の前に飛び込んでしまう)
曹操『キャァァァァァ………!!』
曹仁「著名な医者をたずね歩いても 惇兄の顔が元に戻らないとわかったとき
殿はおまえのせいだと むりに思いこむことで 罪の意識から逃れようとしたんだ」
曹操『この子を世間の目にさらすなんて わたしには耐えられません
別荘でわたしが育てます それがこの子のためですわ』
曹仁「赤壁での敗北が 殿を狂わせたんだろう
郭淮にそのことを知らせようとして 荀ケは殿に殺されてしまった………
殿を許してやってくれ 全てはこの乱れた世のせいなんだ…………」
淵「お惇兄さまは あたしを助けてくれたのよ」
夏侯惇『 出 て お い き 』
淵(あれはあたしへの警告──── お惇兄さま……………)
──完──