週刊それがしのおやかたさま

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235無名武将@お腹せっぷく
「薩摩に帰ろう。」おやかたさまがそう言った。周りは敵だらけ。 
それがしは敵中突破の中、必死におやかたさまをお守りした。 
でも、味方はどんどん減ってゆく。なんとかしなくちゃ! 
それがしは反転して押し寄せる井伊の赤い波の中に身を投じた。 
幾本もの槍がそれがしの体を貫く。ああ、それがしの大切なおやかたさま、 
どうかご無事で。薄れゆく意識の中、確かにおやかたさまの「豊久ーっ!」 
と叫ぶ声が聞こえた。  
            
第三十七弾 島津豊久