1 :
無名武将@お腹せっぷく:
遥か昔、洛陽を訪れた新米武将の趙雲くん。
貧乏性の彼の所持金は、たったの1000yen(←通貨単位は暫定でコレ)
途方に暮れていた彼は、近くの万屋に入りました。そこには・・・
と、こういう感じでリレー小説をしましょう。
孔明ですよ!
3 :
無名武将@お腹せっぷく:03/12/24 00:08
4 :
郭攸4 ◆4getJCexVY :03/12/24 00:09
4
5 :
無名武将@お腹せっぷく:03/12/24 01:01
「肉まん安売りセール開催中!」との看板が。肉まんが1個500円で売っていました。
趙雲は2つ買って口にほおばり、満足満足。所持金残高0。
6 :
無名武将@お腹せっぷく:03/12/24 01:11
盗賊に襲われ趙雲脂肪。
チャラーチャーチャーチャーチャララー(太閤立志伝のゲームオーバー音)
〜〜〜〜〜〜終了〜〜〜〜〜〜
もうちょっと粘れよ(w
建業に飛ばされた趙雲。
近くに入った店には「孟獲勧誘」「黄忠勧誘」「大喬勧誘」
しかし趙雲は金を持っていない。
9 :
無名武将@お腹せっぷく:03/12/24 02:27
大喬タンハァハァ・・・と密かに思いながら、金が無いので仕方なく
憂さ晴らしに山賊討伐へ。風の噂では小喬が消息を絶ったらしい
とのこと。実は思いっきり期待しまくりの我らが趙雲、喜び勇んで
戦いに臨む。
(ステージ1なので)山賊風情が万夫不当の豪傑・我らが趙雲に
敵うはずが無く、ばったばったとなぎ倒しながら進むと先に見えるは
城門とその守備隊長。
「お前たちの首領はその奥か」と問うと「いやぁ、首領はここじゃあ
ありませんぜ、へっへ」と怪しげに笑う守備隊長。どうやらえらい
回り道をしたらしい。
「邪魔したな」と踵を返す我らが趙雲。しかし、「よくも仲間たちを
殺してくれたな」といきり立つ守備隊長に後ろから攻め立てられる。
10 :
無名武将@お腹せっぷく:03/12/24 02:34
「おのれ、ちょこざいなり」と難なく守備隊長を突き倒す
我らが趙雲。すると、ゴゴゴゴゴと城門がひとりでに
開き、いぶかしく思いながらもとりあえず中へ進むと
「きゃぁ、何すンのよ、このハゲオヤジ!」とか細い悲鳴が。
見ると山賊の一党に誰かが取り囲まれていて、それを
ハゲの大男が指揮している。「ほーれ、ほーれ、踊れ踊れ!
ひゃははははは」と下品な笑いを漏らすは世に聞こえし
悪来・典韋。
「か弱い女性に何をする」と我らが趙雲、いきり立っていどめば
「なんだなんだ、俺様の邪魔をするのはどこのどいつだ」と
典韋も得物を振りかざしてこれに応える。
丁々発止と中々の名勝負を演じながらも我らが趙雲、最後
には勝利を収め、ほかの山賊は散り散りとなる。
11 :
無名武将@お腹せっぷく:03/12/24 02:39
「ありがと!助かったわ!あたし、小喬って言うんだよぉ」今まで
多数の男に陵辱・・・もとい、襲われていたにもかかわらず、
ロリロリ・・・もとい、元気な声が我らが趙雲の耳朶を打つ。
趙雲、思わずこれに聞き萌え・・・もとい、聞き惚れて、暫し
言葉を失ってしまう。
「んもぅ・・・なにしてんの?きめた!あたし、あなたと
一緒に行っちゃうんだから!」と勝手に決めた小喬は
とっとと歩き出してしまう。「あ、そうそう!」と、思い出した
ように後ろを振り返り、小喬、我らが趙雲に「うぃんく」をくれる。
「あたし、か弱くなんかないんだからねー!」
そういい捨てると小喬、趙雲の制止も聞かずにずんずん山賊頭
目指してひた走る。我らが趙雲、これを守ろうと必死について
いけば気がつくと山賊頭は既に目の前。
12 :
無名武将@お腹せっぷく:03/12/24 02:44
「きゃ〜!きゃ〜!」と小喬は叫びながらも見事な
扇さばきと可愛いお尻で取り巻きの山賊をどんどん
撃退してゆく。我らが趙雲、負けじと自慢の槍で
突いて突いて突きまくれば小喬、思わず「素敵」と
うっとり見とれ、気づけば山賊頭は既にあの世。
その首を引っさげ建業に戻ると賞金6000yenが
その手中に。やっとの文無し脱出に小喬もにっこり
「よかったね、お兄ちゃん」と微笑みかける。
「お、お兄ちゃん!?」と、どぎまぎ・・・もとい、戸惑い
ながら、我らが趙雲、次なる冒険へと赴くのであった。
勝手についてくる妹・・・もとい、小喬を伴いながら・・・。
・・・ひとまずend。
・・・暇だったからスレ主に無断で勝手にやってみますた。
意外に大変ですた。キモヲタ駄文失礼しますた〜m( _ _ )m
〜多分続かないw
13 :
無名武将@お腹せっぷく:03/12/24 02:45
ってなわけで、次の人ヨロスク(藁
ニャハ
次の舞台は襄陽。
怪物が出没し、農民を困らせているという。
趙雲「怪物・・・・・・( ´,_ゝ`)プッ」
袁紹が旅の道連れを求めて酒場にいた。
「私の家来になりたければ1200yen払え!」との言葉が癇に障ったのか、
趙雲は適当にあしらって去った。
他にも半ズボンでガニ股の野人や、扇を持った顔色の悪い軍師がいたが
無視して戦場に旅立つことにした。
小喬はさっきから趙雲の背中でぐっすり寝ている。緊張のかけらもない。
常に制限時間に追われる展開きぼん
18 :
無名武将@お腹せっぷく:03/12/24 12:43
襄陽の砦に到着。敵の総大将は絶影という名馬に乗った公孫讃。
酒場で誘いを断った袁紹が陣を敷いていた。嫌な予感がする。
19 :
無名武将@お腹せっぷく:03/12/24 13:21
小喬ついてきてるんかいw
「お〜いそこの人」と>15の予定通り村人に呼び止められた趙雲。
「怪物が出没して困ってますだ。どうか退治しておくんなまし」と、
いかにも困ってそうな声で頼まれ、どうしたものかと暫し思案に
くれる。道中見聞きした土地の情報によると、怪物が出没する辺り
に袁紹の陣があるのだ。
「ふぅむ・・・どうしたものか・・・」と呟く趙雲だが、「わ〜い怪物だぁ」
と何も考えない小喬またしてもずんずん進んでしまう。
「こりゃあ日が暮れてしまうかも・・・な」
折角小喬と2人っきりだと思ってたのに・・・
「道中、よろしくお願いしますよ」
こんなもん買わなけりゃよかったな。
はっきり行って迷惑。
戦闘開始。周りに敵は少ない。
こちらはかなり早く動いているのに、商人は遅れずについてくる。
山の麓にさしかかったその時、背後からの奇襲を受け、商人を斬りつけた。
商人は軽い切り傷を負っただけ。なんという生命力だ。
趙雲はこの商人を一時的にでも仲間に加えようと思ったが、
小喬が「顔が不細工だからやだ〜」とダダをこねるので諦めた。
坪に入っていた韋駄天靴を趙雲。
だが公孫讃の策略により、その靴の中には画鋲が入っていた。
趙雲、戦闘続行不可能となる。
スマソ、
×韋駄天靴を趙雲
○韋駄天靴を趙雲が装備した。
25 :
無名武将@お腹せっぷく:03/12/24 18:39
仲間小喬+怪物退治+商人護衛+公孫讃を倒せ!+公孫讃と対峙してる袁紹軍?
なんか盛りだくさんやね・・・。なかなか良い流れになって参りました。
ヲチage〜(w
ゲームの話題はゲー板で。
仕切ってスマンが、設定をメチャクチャにする内容以外なら
予定外でもちゃんと前の人の内容を尊重した方がオモロイね。
何の脈絡もなくいきなり死亡、とかいう流れなら無視してもいいかもしれんけど。
シュラー
画鋲で攻撃とはセコイ公孫3だな
画鋲が刺さった趙雲に向かって小喬は休むように促したが、
趙雲は馬なら戦えるといって静止を振り切る。
小喬は「趙雲は王子様なんだから白馬以外は認めないの!」
と言って聞かないので、まずは白馬を探しにいくことに。
趙雲と商人をかくまって小喬はひとっ走り、数刻ほどで白馬を連れて戻ってきた。
改めて怪物退治に出発する三人。商人は自分がお邪魔虫ということに気づいていない。
>30
健気な小喬タソハァハァ
袁紹の陣所に程近い場所に、奴は居た。ちりりん、と
澄んだ鈴の音。そしてドスンドスンと巨獣の足音。
じゅう=ムーマク=南蛮象に乗った鈴の甘寧興覇、
ここに見参!
「あひゃ〜!なんだか判らんがコイツ止まらねぇずぇ!」
と南蛮から象を盗んだは良いが御せずに困惑している
様子。これが怪物の正体とはほとほと情けない限り。
趙雲、無言で矢を番えばひゃうと放ち、海では無敵の
甘寧興覇、巨獣より落ちて気を失う。
名スレ支援
>31
ムーマクって、ヲイヲイこの指輪ヲタめが(藁
同士ハケーン!
34 :
無名武将@お腹せっぷく:03/12/25 18:44
農民「これ、少ねぇけど持ってってくだせえ」
包みを開くと中身は朱雀翼だった。体力・持久力の限界を底上げする道具だ。
その時、「お助けを〜」の悲鳴が。北からだ。
行ってみると、途中ではぐれた商人が、公孫讃軍の騎馬隊から攻撃を受けていた。
趙雲らは雑魚を蹴散らしたが、時既に遅し。
「ああ、ここで死んでは商いが・・・」と遺言を残し、絶命。
趙雲「(・・・あーあ、結構体力高い盾役だったのに・・・)」
小喬「(・・・あーあ、報酬が・・・)」
その時、背後に微妙に強い気配を感知。
振り返ると、絶影に乗った公孫讃がいた。
35 :
無名武将@お腹せっぷく:03/12/25 22:03
公孫讃「いやはや、はじめまして」
チョウウン「はぁ…はじめまして…。」
小喬「絶影よこせやゴルァ」
公孫讃「いやはや、渡せませんよ」
チョウウン「や ら な い か」
36 :
無名武将@お腹せっぷく:03/12/25 23:52
小喬「まぁ、お兄ちゃんったら、あたしというものがありながら・・・(ゴゴゴゴゴ)」
小喬、そう言うとひらりと甘寧興覇の乗ってた象に飛び乗る。
趙雲「待て待て!早まるな!」
小喬「お兄ちゃん!そいつはあたしとお兄ちゃんの仲を引き裂く悪魔よ!覚悟!」
趙雲「おおおおお落ち着け落ち着け!」
小喬「お兄ちゃんどいて!そいつ殺せない!」
会話について来れず、オロオロするばかりの公孫讃。
そこへ、遠くから凄まじい怒号が!
祝融「やっと追いついたよ、象泥棒め!その象は返して貰うよ!お前たち、やっちまいな!」
木鹿大王&阿会楠&一族郎党「応ぉぉぉぉぉ〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!」
象泥棒を追ってきた南蛮軍到着ーーーーーーーーーーーーーーーーー。
37 :
無名武将@お腹せっぷく:03/12/26 00:02
袁紹「おい、そこの。私に仕えないか。共に公孫讃を討ち果たそうぞ」
喧騒を聞きつけたのか、袁紹が陣から出て公孫讃と戦闘開始。当然
南蛮軍も巻き添えを食らい、大乱戦。
「はぁ・・・」と、ため息をつく趙雲。小喬は象の上で嬉しそうにはしゃぎ、
その象は当たるを幸い踏み潰してゆく(パニックってるとも言う)。
(っていうか、公孫讃はすぐそこだし・・・そういえば、俺の中の人って
本来は公孫讃に仕えていて、袁紹の敵じゃあなかったっけ・・・いや、
中の人などいない!)
趙雲の脳裏も既に混乱状態で、袁紹はその沈黙を拒否と見て怒り狂う。
袁紹「名門に仕えぬ愚か者よ!公孫讃もろとも成敗してくれるわ!」
かくて、袁紹軍、公孫讃軍、南蛮軍、そして趙雲+小喬+象一匹の
4つ巴(?)の戦いが幕を開けたっ!
ウマー
書いてる人の趣味やヲタ属性が文に出ていてワロタ
・・・S県月宮ネタまであるし(藁
旅の途中、一人の男が声をかけてきた!!
「おい!!貴様〜!!黙って手伝え!!」
どうやら集団に襲われているようである。棟梁なるものが
「仲間と一緒に捕まりなさい。」と……
趙雲は喜んでこの男とともに捕まりこの棟梁の慰み者となりましたとさ。
始めてみる象の大群に、他の三隊は動揺を隠せない。
近接戦を小凶に任せ、趙雲は距離を置いて弓で射抜く戦法を取った。
巨象は動きが遅い故、狙い撃ちしやすい。次々と落象し、
最後に残った祝融も遂に落とされた。
「誰がやったんだい!? あんたさね!!」
「ちっ、違う…。私ではない!名家に向かってなんと無礼な!!」
公孫讃軍と対峙中の袁紹に、南蛮軍が牙を剥く。
袁紹がこの戦で連れてきた兵は少なめで、二軍同時に相手するのはつらい。
小凶は小凶で、どさくさに紛れて袁紹側の兵を踏み潰している。
「ぬぅぅぅ……一旦退けぇ〜っ!!退けぇ〜っ!!ワシを守れーっ!!」
袁紹軍は撤退。一番最後に登場し、一番最初に脱落した。
ワラタ
なかなか面白く読ましてもらいマした
サァサァ残るは浮き足立つ公孫讃軍、象に乗ってる将が居なくなった徒歩の
南蛮軍、そして暴れる小喬と冷静な趙雲、そして踏みにじられる商人の屍!
果たしてこの戦、どう決着が付くのでありましょ〜かっ!?
ベベベン
小喬「ねぇ、なんでアンタは弓を受けても落ちないの?」
公孫讃「なんでって・・・俺が乗ってるのは絶影だからだ」
小喬「理由になってないよ。なんでゼツエイに乗ってたら落ちないの?」
公孫讃「・・・・・・」
小喬「馬とお尻が一体化してるの?ププッ」
公孫讃「わかったよ!!降りればいいんだろ降りれば!」
こうして一番厄介な絶影公孫讃は崩れました。
しかし同刻、趙雲が祝融に落馬させられピンチに。
足を怪我した趙雲は、馬がなければ何も出来ません。
無双、はいきた。無双。
そうね、無双といえば、頭の悪い消防が好きなもののひとつ。
もう、戦国時代や三国志と関係無いんじゃないかと。
だからどうした、この無双厨が。
三国無双をプレイして、三国志語ってんじゃないぞと言いたい。
わかるか?
>>1は自分で気づいていないかもしれないが悲惨なんだよ、悲惨。
無双とか、お前今日び幼稚園レベルのガキしか発想できないぞ。
いや、ほんとはレスしたくなかったんだけど、
>>1のあまりなアレっぷりに
脊髄反射レスしてしまったわけで
公孫讃…なんて素直な奴なんだw
47 :
無名武将@お腹せっぷく:03/12/26 23:51
34の微妙に強い雰囲気てのにワロタ。
所詮顔なしか…
>44
趙雲死んだらゲームオーバーなのに何も出来ないなんて、
最大のピンチ到来っ!?
49 :
無名武将@お腹せっぷく:03/12/27 00:43
趙雲「おい!ババァ酒だ」
こんなときに何言ってんだよ
51 :
無名武将@お腹せっぷく:03/12/27 01:11
小喬「お兄ちゃん!今乗せてあげるからね!」
C2(打ち上げ)発動。
趙雲「ぐはっ、な、何を・・・!?」
見事絶影に騎乗。しかし、趙雲は既に瀕死。
小喬「ホラ、早く公孫讃を倒しちゃえ〜!時間が無いよ!南蛮軍はあたしが何とかするから!」
言うなり、小喬は象で再び南蛮軍の真っ只中へ。
気づけばもう夕方。画面の端のカウントダウンタイマーは既にレッドゾーン突入して久しい。
趙雲「乾坤一擲ぃ!」
無双乱舞発動。
趙雲「公孫讃、覚悟っ!」
公孫讃「ぐはぁっ!私は・・・一体・・・何だったんだ・・・?」
趙雲軍(?)の勝利!
見れば、南蛮軍も既に小喬によって散り散りに。しかし、ここまで健気に趙雲を守り立てて
来た小喬にも、遂に限界が訪れた。
小喬「お兄・・・ちゃん・・・あたし、やったよ・・・?」
趙雲「・・・!!小喬!小喬〜〜〜〜〜!くそう、肉まんさえあれば・・・」
小喬「ううん、いいの。お兄ちゃんが無事でよか・・・た・・・」
江東の名花、小喬、ここに散るーーーーーーーーーーーーー。
第一部「小喬編」 〜完〜
すいません、書いてる間に入ってた49と50見落としてました・・・ m( _ _ )m
こんなんでも宜しいでしょうか・・・?
53 :
無名武将@お腹せっぷく:03/12/27 01:17
小喬死ぬのはやっ
あーーーなんか流れみたいのが見えてきた気が。
さては趙雲の女性遍歴みたいなのをやるつもりだなっ!?
いあ、どの職人さん(2〜3人程度と予想)かは知らないが。
いやいや小喬はまたいつかどこかでフカーツしますよ。
無 双 モ ー ド だ し
↑激しく間違い
修 羅 モ ー ド だ し
「公孫讃の画鋲に嵌ってしまった自分の未熟さが、あの桃花の如く美しい
小喬の死を招いたのだ。全ては私が悪いのだ・・・」
小喬の死で激しい自責の念に駆られた失意の趙雲は、悲しみを背負い
ながら相変わらず放浪の旅を続けていた。少しでも精進し、二度と悲劇を
起こさないことが小喬への贖罪となる・・・そう信じながら。
流れ流れて、趙雲は蜀は成都にたどり着いていた。酒場で旅の疲れを
癒しながら今までの旅を振り返る。やはり口を突いて出るのは溜め息だ。
ふと気付くと、頼んでもいないのに杯が目の前に出されていた。怪訝そうに
杯を見つめる趙雲に、しっとりとした大人の女の声が降り注いだ。
「それはわらわのおごりじゃ」
続く。
続き。
そこに、豊満な肉体を惜しげもなく見せ付けるかのような挑発的な
ポーズで一人の女が佇んでいた。
「美丈夫が、余りに暗そうな顔をしていたのでな。見るに忍びないわ」
「貴方は・・・?」
「わらわは甄姫と申す。これでも高貴な身分の出じゃ」
「その甄姫様が、それがしに何故・・・」
「その槍は飾りではなかろう。わらわは遥か南皮へと向かう途中なのだが、
道中は険しく危険。わらわ一人では覚束ないのでな。そなた、わらわに
雇われてはくれまいか。ここに900yenあるが、これで如何か」
続く。
59 :
無名武将@お腹せっぷく:03/12/27 04:51
続き。
趙雲はこの美しい貴婦人に何か惹かれるものを感じていた。
「それがしは修行の旅をしている者。金銭は自らまかなえる故、その
お金は要りませぬ。どうか自らのために役立てて下さいませ」
「断るのか」
「いいえ。どうか、それがしが甄姫様と御同行すること、お許し願い
たい所存。報酬は要りませぬ、ということでござりまする」
「・・・面白いことを言う男じゃ。何かわけありみたいじゃが・・・詮索は
しない方がよろしかろうな。そなたの申し出、有難く思うぞ。このわらわ
と共に行くことを光栄と思うが良い」
「感謝いたしまする」
趙雲は、小喬のことを思い出していた。女性を護れなかった自分、
その忸怩たる思いを覆すことが出来るかも知れない機会を得たことが、
何より嬉しく感じられた。
こうして、趙雲は甄姫と共に遥か南皮を目指すことになったのだ・・・。
第二部「甄姫編」 開始!
でわわ、次の方おながいします。 m( _ _ )m
ってなわけで、カナーリ強引に進めちゃったような、悪いことを
したような・・・。どうか私の暴走、お許しくださいませ。
まだMission3なんだよな・・・
このままでは埒があかないので、国を建てることにした。
目指すは遥か南の夷陵。だがその手前の南郡には
鉄壁の守将、曹仁が待ち構えているらしい。
さらに未確認だが、北西へ向かおうとしていた周泰という武将が
消息を絶ったとの情報もある。
自国を興すには、もう一山超えねばならないようだ。
63 :
無名武将@お腹せっぷく:03/12/27 13:30
甄姫「ん・・・どちらへ向かっておる?趙雲よ、わらわを南皮まで連れて行かぬのか」
趙雲「はっ、それがし、考えましたところ、このまま南皮へ向かうといくつも国を超えて
ゆかねばなりませぬ。中には我らを通さない国も出て参りましょう。甄姫様の事情は
存じませぬが、かような高貴な身が成都にまで流れていたのは追われていたのでは
ないかと思ったゆえ、我ら二人で南皮へ向かうのは覚束ないかと」
甄姫「確かに・・・な。しかし、それが何故南方なのじゃ?」
趙雲「国を興すのでござりまする。甄姫様を女王とした国を。その高貴なお姿を見れば
甄姫様を護らんと人が集まりましょう。その人々を兵として、南皮まで攻め上るのです」
甄姫「・・・!そなたが、かように思慮深く、そして豪気な漢だったとは・・・!」
そう言うと、甄姫はパッと平伏した。
趙雲「甄姫様!何を・・・」
甄姫「趙雲殿、実はわらわ、南皮へは仇討ちに参る所存だったのです。そして、それが
ほとんど不可能だったことも存じておりました。趙雲殿の申し出、これ以上の喜びは
ござりませぬ。もし建国が成り、そして仇を討ったならば、この身をそなたに捧げとう
ござりまする」
趙雲「・・・!甄姫様、勿体無きお言葉を・・・」
甄姫は再び立ち上がり、婉然と微笑んだ。
甄姫「ふふふ、それまでの間、わらわを女王と奉じるがよいわ。さぁ、参ろうぞ!」
趙雲「・・・ハハァッ!」
・・・ふぅ。59氏と62氏の辻褄を何とか合わせてみたテスト。
(゚∀゚)
甄姫「趙雲殿、しかし、国を興すには兵がいるじゃろ。それは
どうするつもりじゃ?」
趙雲「風の噂では、南郡にて主を求めている一団の兵がいる
とのこと。それを当てにしているつもりでござりまする。甄姫様
をお守りする精強な兵だと良いのですが」
〜南郡〜
甄姫「それでは、そなたを雇いそこねた900yenで何が出来る
のか、暫し探して参るぞ」
〜その日の暮れ〜
甄姫「連れて参ったぞ。さぁ、明日は城攻めじゃ!」
甄姫の連れてきたのは、主君からはぐれ、新たな主君を探し
求めていた・・・近衛兵の集団だった。
近衛兵長「あなたが趙雲様・・・我ら近衛兵団、甄姫様と趙雲様
に身を捧げる所存にござりまするゆえ、どうか宜しくお願いします
(ぽっ・・・カッコイイ殿方ですわ・・・)」
グラマラスなお姉さま達に囲まれた趙雲の苦難・・・もとい、修行
は今始まったばかりである!
くだらないスレ
脳内で我慢しろ
↑のような妄想に対して度量の狭い方もいるので、
以降sage進行でおながいします。
個人的にはいつも楽しく読ませてもらってますけど^^
さて、近衛兵の探索部隊を南郡に派遣し、探らせたところ
現在曹仁は遠征中とのこと。これは絶好の機会である。
ただし、居城をガラ空きにしているはずもなく、
曹仁の同朋でもある夏侯淵が居座っているという。
「夏侯淵についてはある程度見識がありますわ」
と甄姫が言う。要約すれば、
夏侯淵は曹仁と対等の武力を持ち、殊に弓の腕前は逸品だが、
曹仁に比べて戦術性は低く、扱いやすいとのこと。
「上手くすれば正面衝突は避けられるかもな・・・」
ちなみに消息を絶ったという周泰は発見出来なかったらしい。
おもろい
職人さん同士の文のタッチがみんな違ってて、それが
かえってミスマッチで好きだな、ここのリレー小説^^
いきなり山賊が襲い掛かってきた。
副長「夏侯淵様の命でな、暴れ出せてもらうぜ!」
しかし雑魚なので一瞬で撃墜。
趙雲「ちっ、曹仁がいないからって好き放題やりやがって」
甄姫「・・・まだいるようで」
甄姫は笛を取り出したかと思うと物静かに吹き始めた。
すると草むらの影に隠れていた敵弓兵部隊が急に苦しみ出し、絶命。
趙雲「し、甄姫様、それ何?」
甄姫「ほほほ、ただの鉄笛ですよ。ただ私が吹くと特殊な音色で敵に様々な効果を与えます。
今のは“セレナーデ”という技。ちなみにこれは“フーガ”といって・・・」
趙雲「わ、わかった、わかりました!強いんすね・・・」
甄姫様、それ別ゲー(ry
趙雲「一人残さず倒した・・・な」
近衛兵長「ハハッ、部下に辺りを捜索させましたが、残党らしき者はおりませぬ。
趙雲「うむ。今、われらの存在と目的を知られるとまずいからな」
一行は南郡の本城まで後砦一つというところまで来ていた。気づかれない
まま砦を突破したい趙雲達は暫し思案を巡らせた。そのうち、斥候に出した
近衛兵が戻ってきて報告した。
近衛兵「あの砦を護るのは曹豹という者です。気が弱く、部下の心も掴んで
いない様子。我らの敵ではありません」
趙雲「かと言って、正面から攻めて本城に報告されると面倒だしな・・・」
甄姫「そういうことでしたら、わらわに一計ございます。お任せを」
その日の内に考えをまとめた一行は、一部の近衛兵を潜ませて一握りの者と
共に旅芸人の一座の変装をして砦に近付いた。彼らは門番に呼び止められ、
身分を問われると「成都の旅芸人でございます。どうかお通し下さいまし」と
答えた。すると、案の定その証明を求められる。
甄姫「それでしたら、わたくしの笛をご清聴下さいますれば。いささか腕に覚えが
御座いますので、是非砦の大将殿に」
何も知らない曹豹はたいそう喜んで甄姫の前に来た。
曹豹「おお、美しい御方だ。よし、お主の笛、まことに見事であるならば褒美を
とらせようぞ」
連続しまーす m( _ _ )m
つづーき
甄姫「それでは、参ります。”レクイエム”」
甄姫は悲しげな曲を奏で始めた。
曹豹「ぐ・・・がはぁっ!?」
曹豹は途端に吐血し、倒れ伏した!ざわめく砦の兵の前に、今度は
趙雲が大槍を出し、瞬時に曹豹の傍に侍る副将二人を突き倒した!
趙雲「我らはこの地を曹仁の圧政より解き放つ者!我らに加担し、
曹仁の軍を難郡より追い出せば褒章は思うままぞ!」
その時、周囲に潜伏していた近衛兵が一斉に姿を表し、砦に迫った。
砦の守備兵は全員武器を放り投げ、降伏した。
こうして趙雲の一行は労せずして砦を押さえ、兵力も増強したのである。
只今の状況:趙雲+甄姫+近衛兵+雑兵+弓兵
次よろ〜^^
ついでに甄姫の技を考えてみたテスト。
セレナーデ〜恋人のための音楽だが後に野外で演奏される多楽章ソナタと変わった
効果:一つの範囲(敵1グループ?w)の敵を倒す。効果は遅め。
レクイエム〜葬送歌、鎮魂歌とも呼ばれる、教会で歌われる死者のための音楽
効果:一人の相手を倒す。即効性がある。
フーガ〜精緻な複旋律音楽で、以下の3パーツに分けられる
呈示部:自分の幻影を周囲にいくつか創り出す。余り疲れない。
追迫部:自立的に考え、能動的に動く幻影を創り出す。結構疲れる。
終結部:幻影が全て敵へ突撃し、自爆する。物凄く疲れる。
ノクターン〜夜想曲とも表記する多楽章形式のロマン的な曲想
効果:一つの範囲の者を無差別に眠らせる。
ロンド〜輪舞曲とも表記する同じ主題が繰り返し何度も出てくる形式の曲
効果:範囲内の味方を元気付け、疲れを取り除く。
チャージング・マーチ〜行進曲の一種で、スピーディーにアレンジしたもの
効果:範囲内の味方の死に対する恐怖を取り除き、激しい突撃をさせる。
サンクトゥス〜「聖」と言う意味のレクイエムの一種
効果:自らの命を危険に晒す最終奥義。広範囲に渡って壊滅的な破壊をもたらす。
・・・はひ、ちゅかれますた。妄想ハァハァ。ノシノシ
妄想しすぎだw
近衛兵A「この丘陵を越えれば、間もなく夷陵ですよ。
趙雲らは、ここまでさしたる妨害もなく順調に進めてきた。
趙雲「…匂うね
甄姫「ええ、このままで終わるとは思えません
趙雲「念のため…迎撃体制を
丘陵はえてして、一段高い箇所から奇襲を食らいやすい。
趙雲達が夷陵へ繋がる関所に差し掛かった途端、閉門。
先頭を歩いていた趙雲と、その他の仲間が分断された。
趙雲は背後に殺気を感じ、振り返ると棍を持った男が脳天を狙って振り下ろしてきた。
間一髪で直槍でさばく趙雲。
夏侯淵「てめぇが大将だな!?丁度退屈してたところだ。サシで勝負しろや!!
続いて逆胴を繰り出す夏侯淵。
趙雲はガードしたが、力の入りにくい姿勢だった為はじき飛ばされる。
夏侯淵「俺の九天断……とくと味わわせてやるぜ!!
一方、甄姫とその他の兵たちの周辺には数多の弓兵が。
甄姫「失敗しましたわね、あなた方…。一対多数は私の得意分野ですよ」
78 :
無名武将@お腹せっぷく:03/12/28 14:47
a
まあ何とでもどうぞ
無双スレはゲー板に立てろっつうの
明らかにゲームの内容だろうが
しばらく交戦した後、夏侯淵が急にうずくまる。
\「やべえ、昼間食ったヤキトリがあたったか!?ちゃんと焼いてなかったのか。
おい、お前、どうか見逃してください」
趙雲「いやだね、そうやって隙をみせて不意打ちするつもりだろ」
\「そんなことないって。その証拠に、ホラ、お前ら!攻撃中止だ!」
夏侯淵は弓兵部隊に指令を出したが、返答は来なかった。
それもそのはず、弓兵部隊はシンキの笛によって既に殲滅させられていたのだ。
\「だーくそ!所詮寄せ集めの山賊か!・・・仕方ねぇ、先に仕掛けたのはこっちだしな。
じゃ、あばよ。今度は決着つけるからな!」
夏侯淵はドタドタと逃げ出した。開門し、シンキ隊とも合流した。
「さあ、気を取り直して先に進もう」
しばらく進んだところ、あちこちに老酒と思しきものが転がっていた。
趙雲「ここで山賊が宴会でもしたのか・・?でもそれにしちゃ蓋の閉じた酒ばかり・・・」
と、その時突然酒瓶が次々と割れ、辺り一面火の海に!
「うひゃひゃひゃひゃひゃ!燃えろ燃えろ!」
声のする方を見ると、丘の上から夏侯淵が弓を構えている。
どうやら、\の放った火矢が、酒瓶に命中して燃え広がったらしい。
趙雲「あんな遠くから小さな酒瓶に当てるなんて・・・弓の名手というのは本当だったのか」
\「うひゃーっひゃっひゃ!!じゃあな!本当にあばよ!」
夏侯淵は腹を押さえて走り出していった。腹痛というのは本当だったらしい。
四方八方は火の海・・・趙雲一行の運命やいかに!?
甄姫「燃える燃えるぅ〜ウフフフフ」
>79
男なら黙って削除依(ry
ただここで騒いでるだけの自治厨は(・д・)カエレ!
続きマダー?
_,,..::ー-'`^゙ー―‐..、
.,,.. '" 趙雲 i ゙`>、
,/ ,._」_、 i / / ( 髪の毛が燃えて
/__ _ / `"´-、 ,.-‐゙‐
'ー-、 ,) ,...,.,,,,) ( V" ぐちゃぐちゃになっちゃった・・・
\ / _'ー‐'ノ゙`セ'}〕
)=、!、 . ・ノ |
f"ゴ. ,. ----、 !
!、(っj レ―'‐'‐! !
`'ィ゙ヽ_ " ̄`''./|
.! r‐-r.、 ,,. -! l
ガイル!?
質問。エロエロな展開はアリですか?どの程度まで?
ふと思ったんだが、上記の「サンクトゥス」とやらで火の海ごと
全てを吹き飛ばせる悪寒。でも甄姫タンが死んでしまう悪寒。
や〜めとこっと(w
趙雲「突っ切るぞ!!」
甄姫「えっ!?」
趙雲「炎というものは時間が経つほどに蝕んでゆくもの。
幸い火の勢いはまだ強くはない。一気に突き進めば被害は最小限で済む」
甄姫「・・・わかりましたわ。皆さん!ひたすら前進するのです!」
趙雲らはそう言い放つと、全速力で丘陵を下っていく。
近衛兵は訓練されていただけあって、二人に遅れを取らず走り続けているが、
大した鍛錬も積んでいない雑兵は次々と炎に呑まれてゆく。
ようやく炎の海を突破した時には、雑兵はほぼ壊滅状態、弓兵も半分にまで削がれていた。
趙雲「ああ・・・民よ・・・」
甄姫「国を興すということは、易きことではなしに。犠牲もまた然りですわ・・・」
趙雲「夏侯淵は本気でこちらを殺すつもりではなかったようだ。
次は決着をとの言があった。また会うかもしれぬ」
結局、周泰という武将は発見出来なかった。
ここには居なかったか、或いはすれ違いになったか・・・。
趙雲「急ごう、モタモタしていると曹仁が戻ってきてしまうかもしれない」
こうして趙雲一行は急ぎ足で夷陵への路道を進んでいった。
甄姫「ところで趙雲殿・・・。その見苦しい頭髪はどうにかなりませんこと?」
趙雲「すまぬ・・・。だが焼けてしまったものは仕方がないのだ・・・。
命を落とした兵達に比べたらこのくらい・・・大体そういう甄姫様こそ右腿のところが・・・」
甄姫「どこを見てるんですの?貴方、意外と助平ですのね」
おおお〜ウマイ
あぼーん
プガチョフの乱
93 :
無名武将@お腹せっぷく:03/12/29 02:19
夷陵に到着した頃には、既に日が暮れていた。
趙雲たちは宿を取ろうとしたが、身分の低い者は泊められないという。
趙雲「何でだよ!! 旅人を泊めなかったら何のための宿だよあんちくしょう!!」
旅館主人「そう言われましても、袁紹様からの命令ですので。。。」
どうやら、夷陵の領主は先に会ったことのある袁紹のようだ。
甄姫「知り合いですの?」
趙雲「ああ、以前逆ギレされたことがあってな。相手があの袁紹なら口での説得は無理だ」
甄姫「それなら好都合でしょう。もしここが平和な国であれば、
領主を倒すのに多少なりとも心が痛むでしょうに、そのような外道が領主ならば
完膚なきまでに叩き伏せればいいこと。国民の不満の声が多いのもまた好都合です」
趙雲「あ、そっか」
趙雲の前に、近衛兵と生き残りの弓兵達が整列していた。
趙雲「我らは今夜、ここの領主である袁紹を討つ!名家の出身とは言え、その
外道鬼畜ぶりに民は辟易し、心は離れている!それに今、奴らは公孫讃と南蛮
を相手に戦ったばかりで、大打撃を被ったゆえ戦意は皆無に等しい!」
趙雲の傍らに侍っていた甄姫が続ける。
甄姫「我らの目的は一つですわ。即ち、袁紹の首級を獲る事。そうすれば城内の
兵や領民はことごとく我らになびきましょうぞ。その後にこの地の領有を宣言し、
我らの国とするのです」
趙雲「ゆくぞ!」
近衛兵&弓兵「ハハッ!」
いよいよだ、と、趙雲は思った。その脳裏には、小喬の無邪気な笑顔が焼きついて
いた。その死の一因となった袁紹を倒すことは、小喬の敵討ちの意味合いもある。
「小喬・・・まってろよ」趙雲はつい呟いた。
MISSION 4 「夷陵」 START-----------------。
炎症すっかりワルモンだなw
96 :
無名武将@お腹せっぷく:03/12/29 12:39
同じ文体を某同人系サイトで見たけど□□□□さんですか???
とてもたのしいですがんばってください^^
おいおい
趙雲と小喬のラブストーリーおっぱじまってんのか?
ギャグから遠ざかるのか?
>96
例えばどれがソレっぽいですか?
>97
小喬?もう死んでますが何か? ・・・小喬タン(つд`)
夜の更けた頃、趙雲たちは闇に紛れて袁紹の屋敷付近まで足を忍ばせた。
「やはり兵がいるな・・・だが近辺警護任務の兵のみのようだ、数はこちらと同じくらい」
「ここで叩くべきですね」
門番を仕留め、屋敷に突入する趙雲たち。
しかし中にいるのは親衛隊クラスの精鋭兵ばかり。
こちらの近衛兵はギリギリの攻防を続けている。
「私の笛でも仕留めるのには手間がかかりそうですね・・・。
趙雲殿!袁紹はおそらく上の階です。あなたは袁紹の首を!」
「我が名は袁紹様直属の親衛隊長・金旋!!てめぇの運もここま・・・・・・ガハッ!」
金旋を一蹴し、扉を蹴破る趙雲。「見つけたぞ、袁紹!」
「な、お前はあの時私に逆らった・・・・・・えーい!曲者だ!!であえ、でぁえ〜〜!!」
趙雲「(遅すぎるって・・・。しかも声裏返ってるし)」
趙雲が袁紹に攻撃しようとすると、突然、眼前で剣閃が炸裂する。
銀髪の青年が趙雲の槍を受け止めていた。先刻は見なかった顔だ。
「槍使い、か・・・。我が名は馬岱。反逆者は死をもって贖うことだな。殿、ここはお任せを」
「そうはいくか!袁家に刃向った者はどうなるか、この私自ら教えてやる!!」
趙雲「二対一・・・、上等だ。いざ、尋常に勝負!」
馬岱・・・?無双コテじゃないけど・・・まぁいいか(w
「ほう、馬岱とな?知っているぞ・・・西涼の馬騰の一族の者だろう。
何故かような外道に仕えておるのだ?」
二人の攻撃を上手く捌きながら、趙雲は問いかけた。
「外道だと!?こ、この、名家のワシに向かって・・・」
袁紹はその言葉に逆上し、裏返ったままの声で叫びを上げ、一層
激しく攻撃を展開する。
「ふん。涼州の貧しさは知っておろう。我らは我らの武を役立てることに
よって生活を得ている。我らの一族が中国全土でその武を発揮する
ことで涼州は安定を得ているのだ」
馬岱はそう言いながら苛烈な斬撃を繰り出し続けていた。
(見事な腕前よ。それだけに、この外道の動きが子供じみて見えるわ)
「そうか・・・」趙雲は不敵に笑った。
「そうか・・・それならば!」その槍が袁紹の胸を貫く。そのまま袁紹の体を
振り回し、襲い掛かった馬岱の剣を受け止める。
「それならばその武、この常山の趙子龍のために役立ててはくれぬか」
馬岱は一瞬動きを止めた。そして、その剣で袁紹の首を刈ると剣を地面に
突き立てて両手を組み、跪いた。
「この馬岱!その命尽きるまで、趙雲子龍に仕えたき所存!」
「ほう、私の命が尽きるまで、か。よし、許す。付いて来い!私はこの外道
ほど容易くは死なん・・・その一生、私に預けるがよい」
「ハハッ!」
「袁紹本初、この趙雲子龍が討ち取ったぁ〜〜〜っ!!!」
次の日、趙雲は甄姫と馬岱、そして近衛兵団と弓兵隊と降伏した精鋭兵団
を伴い、夷陵の城に入城し当地に領有を宣言したのだった。袁紹の圧政に
苦しんでいた民は口々に新しい統治者への感謝の意を述べていた。ここに
新しい勢力が立ったのである!
同刻、南郡の場内。出征から戻った曹仁と宿将・¥が軍議を開いていた。
曹仁「密偵によると、夷陵を趙雲とかいう奴が奪ったそうだな」
¥「奴なら前に我が領を通り過ぎようとしたとき、一度戦ったが、まさか
あんなことをするとはなぁ。だが、奴らは新しく国を興したばかりで領内の
安定もおぼつかないだろう。今のうちに叩いて将来の災禍を断つのが
賢いやりかただと思うが、どうだ」
曹仁「そうだな。よし、全軍、夷陵へ向かうぞ!馬ひけぇい!即刻準備を
整えるのだ!」
趙雲に取って、試練の時が訪れようとしていた・・・
MISSION 5 〜夷陵防衛戦〜 開始ーーーーー。
すげぇ。オモロイ
現在の状況整理。なるべくゲームのシステムに沿って。
主人公:趙雲
仲間:甄姫
配下:近衛兵+精鋭兵+弓兵(人員補充完了)
本拠地:夷陵
本拠地の守備将軍3名
1:馬岱〜個人武勇や指揮能力は申し分ないがいささか猪突猛進。
・・・あと2名どうしよw
袁紹ゆかりの者ってことで、勝手に2名指名しよっとw
2:郭図〜指揮能力は高いし冷静。しかし個人武勇はからきし。
3:審配〜全てにおいてまとまっているが、突出したものも無い。
敵総大将:曹仁
本拠地:南郡
配下:¥、d、牛金、朱霊(¥以外は先述の遠征に帯同していたので初登場)
兵種:雑兵、弓兵、精鋭兵、山賊+山賊頭&副長×2(雇われってことで)
それにしても曹操はどこで何をしているのやら(汁
さすが修羅モードw
それにしても職人様って全部で何人いるんだろうね
(;´Д`)ハァハァ
>105
明らかに書きなれてる人、明らかに三国志のことを良く知っている人、
明らかにゲームの内容を良く知っている人。色んなことに詳しい人、
どう見てもキモヲタな人、妄想が行き過ぎてる人・・・ほんと、色んな
特徴が見られるよね。少数が複数の特徴を合わせ持ってるのか、
それとも特徴の数だけ職人さんがいるのか、実は全部一人がやって
いるのか(神!?)。
でも、そういうことを聞くのは野暮かもね。
漏れらROMはお話を楽しめればそれで良しかと(^−^)
続きま〜だぁ〜?
趙雲の髪型はガイルヘアーのままなのか
諜報員から曹仁部隊が攻め入ってくるという情報を受けた趙雲は、
各地の物見櫓に弓兵隊を配置しに向かった。
趙雲「手始めに狙うは近接戦主体の夏侯惇軍だ」
兵士A「なるほど、近接部隊だから遠距離攻撃は出来ないというわけですか!」
兵士B「でも曹仁といえば守将で有名ですから、攻めるのは苦手そうですよね!」
趙雲「いや、それとこれとは話が違うと思うが…。それといくら近接部隊といっても弓兵隊は存在するぞ」
兵士A「えっ、そうなんですか?」
趙雲「大丈夫かな…このメンツで」
趙雲「とにかく、下手に矢でも撃てば一瞬で全滅させられる。
私が何とか夏侯惇軍を分断して交戦状態にするから、
こちらから合図をするから、それまでは待機に徹するんだ」
兵士達「はっ!」
趙雲「曹仁はしばらくは本陣を動かないだろう。それまでに何としても一部隊は
仕留めなければ。戦力はこちらの方が下なのだからな」
趙雲「夏侯淵軍は甄姫殿にお任せする。奴らの動きに合わせて回り込み、
得意の音色で弓兵を淘汰し、残った部隊を近衛兵とともに叩いてください」
甄姫「承知しましたわ。私に不可能などありません」
111get
>110
「私に不可能などありません」にワラタ
でも、「下手に矢でも撃てば一瞬で全滅させられる」ってのに
関してもちっと説明キボンヌ。距離を利して先制攻撃を行うのが
弓兵だと思ってたのだが。物見櫓の位置を特定されて・・・って
言うのであれば、そもそも敵から発見されやすい物見櫓に特定
も何もあったもんじゃないわけだし。
>>112 交戦状態になる前に矢を撃ったら位置を特定されやすいってことじゃないの。
まあ一瞬ってのは、ちょっとオーバーかもしれんが。
全員出るのは何時になることやら…
漏れ今から規制するのでしばらく書けんわ。
後頼む。
敵の陣構えの報告を聞いた上での趙雲の読みと作戦はこうだった。
敵は正面前方にd、右翼に¥、左翼に牛金と朱霊、正面後方に曹仁という陣容だった。
これに対し、趙雲は(敵から)右翼に甄姫と近衛兵、左翼に郭図と審配の隊を配置し、
自らは馬岱と共に正面に陣取った。左翼は率いる将の器が同等だと読み、二人の将
には堅守してなるべく時間を稼ぐよう指示した。敵の二将が焦って無謀な突撃をすれば
もうけもん、そうでなければ膠着状態になるだろうと読んだ。右翼の甄姫と近衛兵は伏兵
として置き、¥の先鋒をやり過ごして後ろに回りこみ、進軍の際に後列で進む可能性の
高い弓兵を目標とするように指示した。自らは正面のdに備え、物見櫓を必要以上に
多く構築してその上に弓兵を配置した。当然弓兵はその一部しか配備できず、一部の
櫓がダミーであることは敵にも一目瞭然だろうが、そこに趙雲の策があった。
敵が櫓を落とそうとすれば馬岱の兵と共に趙雲が突撃をかければ奇襲になる。
敵が櫓を利用した火計や伏兵などを警戒し、迂回を始めたら弓兵にその側面を射って
もらえば敵の分断は容易い。敵が正面をあきらめて左右の方に大きく迂回すれば、
その後ろを突くことができる。敵の分断が第一の目的だったが、櫓はそれを演出する
ギミックだというわけだ。
精鋭兵は決戦兵力として正面の後方に温存したが、万が一甄姫がしくじった場合を
考え、多少右翼寄りに配備した。
・・・と、112に対する答えも含めたものを書いてみました。って漏れ110じゃないけどね。
わかりにくいかもしれないから地図でも書いてみようかしら。
曹仁▼
夏侯淳▼ 朱霊▼
夏侯淵▼ 牛金▼
山山山 山山山
山山山山山山 山山山
山山山山山山 山山山
山山山 山山山 櫓 櫓 山山山
▲甄姫 山山山 櫓 櫓 山山山
▲近衛兵 櫓 櫓 櫓 櫓 山山山
山山山 櫓 櫓 櫓 櫓 櫓 山山山
山山山 櫓 櫓 櫓 櫓 櫓 山山山
山山山 櫓 櫓 弓兵▲ 櫓 山山山
山山山 櫓 櫓 櫓 櫓 櫓 櫓 山山山
山山山 櫓 櫓 櫓 櫓 櫓 山山山
山山山 趙雲▲ 審配▲
山山山 馬岱▲ 郭図▲
▲精鋭兵 山山山
城城城城城城城城城城 山山山
城城城城城城城城城城城城城城城城城城城城城城城城
なんか本格的でポカーン
マップの解説。・・・曹仁がずれたw 曹仁はdの後ろです(^^;)
朱霊と牛金は審配と郭図が食い止め。
dはその動向によって趙雲・馬岱が櫓の中に潜むか櫓を迂回するか決める。
¥はその前列をやり過ごしてから伏兵の甄姫・近衛兵が後方の弓兵を攻撃。
精鋭兵は後の曹仁との決戦に温存。
・・・こんな感じでつ。
さて、作戦道りにいくのでしょうか・・・
・・・とりあえず今夜の漏れはここまでなので、誰かが続けてくれても全然
OKなのですよ〜(^−^)
116は明らかに無双マニアってよりも三国志マニアやなw
戦術の組み立て方が中々ソレっぽい。でも山賊兵はどした?
・・・ってもういないのか。とにかく乙です〜。
>120
だよね〜。なんか無双の趙雲ってより三国志演義の趙雲って感じだしね。あるいは横山三国志w
なんか、本当に指揮能力に長けた智将って感じ。個人的にはこれはこれでイィ!
・・・でも801好きな同人の方々の目に今の趙雲はどう写るだろうかw
いつのまにかシリアス路線になってるよね。
三戦板のスレとしてはいかにもそれらしい、良い流れだけど。
っていうか116以外あの大風呂敷をまとめられない
と思うわけだが・・・俺は遠慮しとこっと。俺今まで
おちゃらけ担当だったわけだし、116が思い描いて
いた「その先」が見たい気が。見事な地図なだけに。
ありゃ、山賊たちいなくなったんだ。
せっかく「山賊たちを討伐する為に、許チョ軍団乱入!」というような
ネタを投下して職人さんたちを困らせようとしたのに…。残念。
まあ、116のお話も読んでみたいので、ネタの投下は今回は見送ります。
ありゃりゃ・・・まさかこんな流れになっていたとは。
はい、責任取ります。 m( _ _ )m
とりあえず・・・三戦板の皆様、2chの皆様、あけましておめでとうございます。
ことしもあちこちで何かと世話になると思うので、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
じゃあ、数レス分か消費すると思いますが、ご容赦くださいね。
っていうか、まだ内容考えてない(をぃ
考えながら書いていく・・・か。
山賊。そう、趙雲は山賊の存在を見落としていた。否、偵察に
向かわせた近衛兵は山賊を見ていなかったと報告していたのだ。
趙雲は彼らを忘れていたわけではなかった。それだけに、その
ことが彼の胸中に暗い影を落としていた。
「・・・これが吉とでるか凶と出るか・・・いや、今は己を信じ、敵を
迎え撃つのみ!己の戦場(いくさば)での経験を信じよ!」
すべての準備は整い、後は敵を待つだけだった。
南郡軍。
もともと隣国同士だった袁紹と曹仁は同盟関係にあり、その内部情報はかなりの
所まで知れていた。地形、兵力、生産力・・・。偵察兵の報告も踏まえ、曹仁は趙雲
の戦力を約3万と読んでいた。
袁紹が先の公孫3との戦いで兵力を消耗しきっていたため、守備兵全軍が趙雲に
降ったとしても3万を超えないだろうという読みだった。郭図、審配の軍が各1万弱、
馬岱の軍が5000前後、袁紹を護衛していた精鋭兵が3000前後、南郡の曹豹が
守る砦から降った弓兵が数百、そして¥が見かけたとされる女性だけの兵団も精々
数百だろう、という計算である。
曹仁の作戦は以下の通りだった。
敵の城に至る道は3つだが、その全てに兵を配置するほどの余裕は趙雲にはなく、
防衛するとしても1点集中で行うだろうが、こちらはその全てを同時に攻める余裕がある。
とにかく彼らを城にまで押し込めば、あとは悠長に城攻めをしていても勝てる。つまり
1つの隊でも城壁に取り付くことが出来れば、挟まれた敵は総崩れになるだろうと考えた。
そこで彼は全軍7万を右翼、左翼、中央先鋒、中央本隊、そして中央本陣の5つに分け、
全面攻勢の構えを取った。倍以上の数で圧倒している場合はセオリー通りであろう。
すなわち、雇った山賊兵3000を露払いとして中央先鋒。主力のdには2万の兵を
持たせて中央本隊。朱霊、牛金には各1万を持たせ、左翼。¥には1万7千の兵で右翼。
自らは中央本陣兼糧秣輸送隊を指揮するものとして5000で後方に待機、臨機応変に
対応する。
しかし、ここで不測の事態が起きた。
116キタ━━(゚∀゚)━━( ゚∀)━━━( ゚)━━( )━━(゚ )━━(∀゚ )━━━(゚∀゚)━━!!
山賊兵の行軍が遅すぎるのである。もともと練度が低いかれらは本隊と
進軍速度を合わせられず、みるみる脱落していった。仕方なく曹仁は
全軍の速度を緩めた。
これが趙雲軍に偵察されやすい体勢を作ったのは明らかである・・・が、
このときの偵察兵は遥か後方で遅れている山賊軍を確認できなかったのだ。
そして、いよいよ曹仁軍は陣を構え、夷陵を攻める段階に移った・・・が、
相変わらず山賊兵が前に出てこない。
「ええい、仕方あるまい。右翼、左翼は先に出発せよ。dはあの虫ケラの
馬鹿どもがくるまで待っていろ。ふん、矢よけの役にも立たないで金を払う
など言語道断だからな、きゃつらには存分に働いてもらわねばならん」
半刻以上も遅れ、ようやく山賊兵の準備が整ったとの報告が入り、
曹仁は中央軍に出撃の命令を下した。
ーー中央軍ーー
兵士「d様、前方の谷に沢山の櫓が見えます。不自然な数です」
d「ふむ・・・虚仮脅しかあるいは兵が潜んでいるのか・・・。一つずつ
調べていると左右の軍に遅れを取ってしまう・・・どうしたものか」
dはしばらく思案し、再び口を開いた。
d「とにかく、あの谷を敵城のある平野に抜けていかねばならぬ。
我らには露払いの山賊どもを入れて2万3千の兵がある・・・万が一
敵の本隊があの櫓林の中に集結していたとしても、我らだけでも数
では互角。よし、ここは兵を3つに分けるとしよう。1万は櫓林の左側、
もう1万は右側。そして露払いには我らより先に櫓林の中へと分け
入ってもらおう」
そのころ、甄姫率いる近衛兵団@伏兵
甄姫「そろそろ、¥の軍が来ますわ。皆の者、我らの役目、ゆめゆめ
忘れるでないぞ」
近衛兵「ハハッ!その時がくれば、我ら甄姫様と趙雲様のため命を投げ出す所存!」
甄姫「このような美しい娘達を死地に追いやらねばならぬとは・・・戦とは酷いのう」
近衛兵「いいえ、私たちはみな趙雲様に深く恋焦がれておりますもの・・・この命など。
甄姫様はどうなんですか?」
甄姫「ふふ・・・まだ趙雲様の覇業は始まったばかり・・・南皮まで攻め上り、わらわが
仇を討ってもらうまではこの身を捧げるつもりはないわ。だが・・・わからぬ。もうすでに
心を奪われている気がしてならんのじゃ」
近衛兵「甄姫様・・・今のお顔、鏡に写して見せとう御座います。この戦、無事に生き延び
られたら、もっと自分に正直になってはいかがでしょう・・・はは、私、いったい何を・・・」
甄姫「ふふ、無礼者め・・・その罪は戦での働きであがなうが良いぞ。見ろ・・・¥の軍勢だ」
右方から、¥の旗印を掲げた軍勢が砂塵を上げて接近してきていた。
甄姫「みな、配置につけ!合図があるまで動くな!合図と共に、死ぬ気で突っ込むのだ!」
彼らは山の斜面に身を潜めた。
甄姫「・・・そのときになれば、嫌でも死を忘れて突っ込むだろうよ・・・哀れな」
彼女はそう呟くと、笛を握り締めた。その手が汗ばんでいることに気付き、甄姫は苦笑した。
(うあ、なんか同人っぽいこと書いちゃったよ。反省)
櫓の後方に、趙雲、馬岱、そして5000の西涼兵が待機していた。
兵「狼煙3本です!中央がもっとも細い様子」
前方の櫓から狼煙があがった。3本ということは、敵は兵を分けて
櫓林の両側を進んでいるが、櫓の中へと入った兵もいるということだ。
すぐに、狼煙は止んだ。狼煙の上がった櫓が倒されたのだ。中の兵は
死んだか逃げおおせたか・・・それは判らなかった。
趙雲「それだけ中央の兵力が多いということ・・・か。郭図、審配は心配
ないな。甄姫の方は・・・うまくやってくれればよいが」
馬岱「しかし、むしろ我らの方が問題でしょう。殿、どうなされます」
趙雲「櫓の中に分け入ったのは寡兵だと思う。狼煙の細さは偶然かも
知れぬが、しかし、大軍で分け入ったのなら左右に兵を分けて迂回させる
必要もあるまい・・・後は、甄姫達の狼煙がいつ上がるか・・・」
決断が迫る。
兵士「甄姫隊の狼煙、上がりました!」
趙雲「何!?早い、早すぎる・・・我慢できずに早まったか!?いや、待てよ・・・
甄姫のことだ、よもやそれはあるまい。ということは、中央の敵が遅れているのか」
趙雲は笑った。
趙雲「運は我らに味方しているぞ!青の狼煙を上げよ!精鋭兵を出撃させるのだ!
そして、右の狼煙と赤い狼煙を上げよ!馬岱、我らも出るぞ!」
馬岱「ハハッ!左ですな?」
趙雲「その通りだ。行くぞ!」
青い狼煙は、精鋭兵を¥の軍勢に突撃させる合図で、右の狼煙とは櫓林に潜む
弓兵隊に右方の敵軍を攻撃させる命令、赤い狼煙とは櫓林に火をつける命令だった。
決戦の火蓋が切られた。
状況説明
曹仁▼
夏侯淳▼ 朱霊▼
夏侯淵▼ 山賊▼ 牛金▼
↓ 山山山 ↓ 山山山 ↓
山山山山山山 ←←←↓→→ 山山山
山山山山山山 ↓ ↓ ↓ 山山山
山山山 山山山 ↓ 櫓 櫓 ↓ 山山山
▲甄姫 山山山 櫓 櫓 山山山
▲近衛兵 櫓 櫓 櫓 櫓 山山山
山山山 櫓 櫓 櫓 櫓 櫓 山山山
山山山 櫓 櫓 櫓 櫓 櫓 山山山
山山山 櫓 櫓 弓兵▲→櫓 山山山
山山山 櫓 櫓 櫓 櫓 櫓 櫓 山山山
↑ 山山山 ↑櫓 櫓 櫓 櫓 櫓 山山山
↑ 山山山 ←←趙雲▲ 審配▲
↑ 山山山 馬岱▲ 郭図▲
←←←←←▲精鋭兵 山山山
城城城城城城城城城城 山山山
城城城城城城城城城城城城城城城城城城城城城城城城
dサイドから。
兵「狼煙が上がりました!青、赤、そして灰色です!」
d「灰色のは我らの左前方だな・・・どういうことだ」
このときd本人は左の方に迂回していた。肉親でもある¥に
近い方を行くのは道理だったが、これは趙雲に読まれていたのだ。
ここから、dは矢継ぎ早の伝令に悩まされる。
・「伝令!右の軍が櫓の上から奇襲を受けています!櫓が多く、
敵は櫓から櫓を伝ってゆくので対処に困っています!指令を!」
・「伝令!櫓林中央から火の手!先鋒が退却を始めています!」
d「何っ!?すると、右方に敵の弓兵が集まっているということか・・・
ちょこざいなり!よし、全軍引け!右方から櫓林を迂回し、弓兵を
叩きつつ敵城へと抜ける!」
dの反応は早かった。いや、早すぎた。全軍が後ろを向いた、その瞬間。
兵「d様!我らの後方から西涼の旗が!突撃してきます!」
d「なんだとーーーーーーー!?」
すまそ、判り辛かったかも。dは¥サイドに迂回、弓兵は郭図サイドに
移動、中央を火の海にする。あわてたdはあらためて郭図サイドに
向けて移動したところ、そのケツを趙雲に突かれているって感じです。
ちなみに、郭図vs朱霊サイドはずっとこう着状態でいてもらいます(w
疲れてきた。なんでこんなに書いてるんだろ。必死に。しかも書いた後どう
反応されるか判らないし。う〜ん。まぁいいや、書いちゃえ(をぃ
甄姫は目標とすべき弓兵隊を眼前に見下ろしていた。頃合ですわね、と
呟くと笛を取り出した。
「さぁ・・・お覚悟!”チャージング・マーチ”」
それは、勇壮でテンポの速い行進曲だった。周囲の近衛兵の目つきが見る見る
変わってゆく。それは、恍惚と忘我の表情だった。そして、誰からともなく、
凄まじい女の咆哮が大地を揺るがした!
男でも、いや、そもそも人間にこれほどの力があるのだろうか?彼女達は瞬く間に
慌てる弓兵隊の真っ只中に突進し、当たるを幸い斬り馳せ回った!敵の後列は
もはや完全に乱れていた。
「でも、前衛が戻ってきたらわらわたちは確実に全滅じゃ・・・次の手を打たねばな」
後列が壊滅したとの報を受け、慌てた¥はすぐに全軍を返した。
しかし、そこで見たのは・・・数十の甄姫だった。
甄姫「ふふ・・・わらわの”フーガ・呈示部”はいかが?」
¥の兵達はそれを見て、恐怖に駆られた。
兵士「妖術だー!」
¥「待て!落ち着くのだ!ぬぅぅ、詭計を弄しおってからに!」
そのとき、更なる混乱が彼らに襲い掛かった。精鋭兵の到来である。
兵士「¥将軍!後方より突然攻撃を受けています!ご指示を!」
甄姫「・・・”フーガ・追迫部”。さぁ、ゆけ・・・」
甄姫の音色が変わると、数十体の甄姫が更に一斉に襲い掛かる。
陳宮の「椅角の計」も真っ青な、完全な挟み撃ちだった。
それでも、数の不利は補えない。そこで、甄姫はやむを得ず”フーガ”を
完結させる決心をした。
「”フーガ・終結部”」
数十体の幻影が爆発し、多くの敵を巻き込んだ。
兵「やはり妖術だぁ〜っ!」
¥の軍勢はパニックに陥り、右往左往した。しかし、引けば精鋭兵の猛威に
晒される。
甄姫「はぁ・・・はぁ・・・かなり堪えますわね・・・終結部は。しかし、もう一つ
せねば・・・これは”彼女達”の肉体に無理を強いることになりますが・・・
今一度、”チャージング・マーチ”」
近衛兵団「URYYYYYYYYYYYYYYY!」
あ、138は言うまでもなく漏れッス。っていうか勝手に甄姫の技を
無断で使用してるけど、よかったのかなぁ・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そして、悲劇が起きた。甄姫は既にそれを予見していたのだが・・・
完全なパニックに陥った¥の軍勢は、総退却を開始した。そう、全軍が
近衛兵を突破して本陣へと帰参する構えを見せたのだ。当然、いくら
我を忘れ人外の力を暫時得たた近衛兵といえど、その勢いを止められる
わけがない。
「いかん、お前達、山の斜面へ戻るのじゃ!敵の退路をふさぐな!」
甄姫が慌てて号令をかけるが、間に合うものではない。一部はどうにか
退避を済ませたが、そんな仲間の盾となり数多くの若き娘達が蹂躙された。
それに、彼女達の多くは既にその肉体の限界を超えていた。退避を済ませた
者の中でも激しく吐血する者、耳や鼻から激しく血を噴出しながら死に行く者、
目玉が飛び出す者・・・それは地獄絵図だった。
「済まぬ、お前達・・・」甄姫は地に這い蹲り、彼女達と共に泣いた。
趙雲サイド。
趙雲「よし、ここは行けるぞ!」
趙雲らはdの軍勢を後ろから追い立てていた。彼らは完全に櫓林と
山々との間に押し込まれていたのだ。
それにしても趙雲の神武は常軌を逸していた。その槍の前に立つ者は
一瞬で落命していったのである。2万の軍勢を、5000の兵が蹂躙して
いた。趙雲もその真っ只中を無人の野のごとく駆け回り、赤子を抱いて
・・・じゃなかった、敵将を探していた。そして、奴は居た。
d「ぬぅぅ、貴様が趙雲かぁっ!よくも俺の軍を・・・!」
趙雲「敵将、dか。いざ、尋常に勝負!」
平時であれば、dの武芸は趙雲に迫るものがあったかもしれない。
しかし、dは明らかに己の劣勢に圧され、その朴刀には冴えがなかった。
数合切り結んだ後、趙雲の槍がその右目の眼帯を刺し貫いた。穂先は
脳に至り、dは瞬時に絶命したーーーーーーーーー。
日が暮れた。
結局、大将を失ったdの軍勢はことごとく趙雲に降伏。¥は
その兵の大半を失って本陣に帰参。左翼は一進一退の末、
痛み分けの形で双方が兵を引いた。
甄姫が戻ってこないことで心配した趙雲は他の兵を一旦
城内に収め、夜、単身危険を冒して甄姫を探しに行った。
甄姫、伏兵の待機場所で倒れていた。が、趙雲がたどり着いた
ころには既に意識を回復していた。立て続けに秘儀を使った
疲労で気を失っていたに過ぎなかったのだ。
しかし、近衛兵隊の有様は惨憺なるものだった。そのほとんどが
死んでいたか、再起不能の重傷を負っていた。数百の内、
まともに動けるのは20にも満たなかったのだ。そこで、趙雲は
彼らと共に涙を流した。
「まただ・・・また、俺は女を犠牲にしてしまった。全員の生存の
ためには避けられぬ選択だったからとは言え、俺は最低だ・・・」
この日の戦闘結果。
曹仁5000 、そのまま。
¥17000 →7000
山賊3000 →散り散りになった(消滅)
d20000→12000→0(趙雲に降伏)
左翼二将20000 →14000
残り総勢:26000
趙雲軍
弓兵・・・ほぼ全滅。
近衛兵・・・ほぼ全滅。
精鋭兵3000 →2000
西涼馬岱5000 →4000
守備二将20000 →14000
吸収したd軍 →12000
残り総勢:32000
状況説明
曹仁▼
夏侯淳(滅) 朱霊▼
夏侯淵▼ 山賊(滅) 牛金▼
山山山 山山山
山山山山山山 山山山
山山山山山山 山山山
山山山 山山山 山山山
山山山 山山山
山山山
山山山 山山山
山山山 山山山
山山山 焼け野原 山山山
山山山 山山山
山山山 山山山
山山山
山山山
山山山
城城城城城城城城城城 山山山
城城城城城城城城城城城城城城城城城城城城城城城城
趙雲、甄姫、馬岱、郭図、審配
勢いが止まらなくなってここまで書いてしまいました。お目汚しスマソ。
一応、一つの区切りがついたと思うので、漏れはここで止めます。
いい加減やりすぎ・・・(^^;)。文章のつじつまがあってるのか心配だなぁ。
もう、疲れますた。とりあえず、コテハン解除して職人の方々の中に
うずもれるとします。質問などがあれば再びコテハン116+トリップを
名乗りますが、職人としてはもうコテハンしませんってことで一つヨロです。
それでは、次の方、よろすくおながいします〜m( _ _ )m
おちゃらけ担当の方でも、漏れのせいでネタを出せなかった方でも、
それ以外でも、誰でも。漏れはしばらく休息ッス。
でわ〜。
思い出したように最後の言葉を(藁
なんかどんより真面目、っていうかどっちかというと暗くなってしまいますた。
ホントにスマソ。個人的には無双モノだし明るいおちゃらけたムードになって
欲しいッス。他の職人様方、軌道修正の方、どうかがんがってくらはい。
それでは、今度こそ。
皆様、良いお年を〜ノシ
うは、やっと終わったかw
>116
まだ全部読んでないから内容はともかくとして、乙彼さま。
それにしてもすごい量ですね〜。
す、すげぇ〜・・・
やべ・・・現状では漏れの感性ではこのシリアスな流れを変えられねーよw
でも書きたい漏れが書いちゃお(^ヮ^)ノ。よーしパパ続けちゃうぞ〜。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
慟哭。淵は心の底から震えていた。「淳兄ぃ〜!何故死んでしまったぁっ!?
くそぉ、趙雲めぇ・・・やらせはせん!やらせはせんぞぉぉぉっ!」
本陣に帰り、淳の死を聞いた淵は曹仁の静止も聞かず、飛び出していった。
その後ろには1万の兵が続いた。曹仁も仕方なく朱霊、牛金を伴い、全軍で
淵の後に続いた。
「趙雲様!敵が迫ってまいります!その数2万以上!」物見の報告を聞くと、
趙雲は笑みを浮かべた。「降伏した敵兵の話から聞けば、それは残っている
敵の全軍ではないか。ふふ・・・これは俺の贖罪が出来そうだ」その顔を見て
甄姫が心配そうに「趙雲様・・・」と目線を絡ませた。すると趙雲は「甄姫殿、
あなたは近衛兵たちと共に城内で休んでいて下さいませ。今度ばかりは私が
女の盾となりまする。馬岱!郭図!審配!全軍、出るぞ!」
戦鼓が鳴り響き、男達は再び戦場へと駆けて行った。
>148
このガソヲタめがw
BGMはさしずめ「哀・戦士」でつか?
どうでもいいけど、なんか修羅モードっぽっくなくなってきたよね・・・。
それではこの真性ガノタである私が続けるとしよう(藁)。BGMは「シャアが来る!」で(マテ
城壁の上。甄姫は生き残りの近衛兵と共に戦いを見守ることにした。去ってゆく軍勢の
背を見送りながら、甄姫は呟いた。「のぅお前達。お前達は守るべき男達のために戦い、
死んでいった。そして、今度は男達がわらわたちを守るため死にに行く。わらわたちは
見守る以外何もしてやれない・・・。寒い時代だと思わんか」
両軍は焼け野原の中央に達した。夏侯淵と趙雲はそれぞれの軍の先頭に立っていた
ので、自然とお互いの姿を初めに認め、両者は何も言わず前へ進み出た。一騎打ちだ。
両軍、集団から離れてゆく二人の姿を固唾を呑んで見守った。
二人は交錯し、ギィン!と、鋼鉄を打ち合う甲高い音が鳴り響いた。
夏侯淵「ぬぉぉぉ!よくも淳兄を!この九天断を食らうがいいわい!うぉぉぉぁぁぁぁぁ!」
趙雲「趙子龍は伊達ではない!死んだ者達のためにも、お前を行かせるわけにはいかない!」
怒号を交わし、数合、数十合と互いの武器を撃ち合わせる。
ふと、夏侯淵が背を向けて逃げ出した。逃すか、と、それを追う趙雲。しかし、夏侯淵は
神速の如き速さで弓を抜き、矢を同時に5本放った!
続き〜。
趙雲「ちぃぃぃっ!見える!そこっ!」
趙雲は槍を一閃、矢を4本叩き落した!しかし、残りの一本が乗馬の眉間に突き刺さり、
馬は砂塵を舞い上げて倒れた!
夏侯淵「ぬ・・・どこだっ!?」
そこに趙雲はいなかった。
夏侯淵「なにいっ!?」
趙雲は、すでに目の前に居たのだ。舞い上がる砂塵の中から、瞬間的なC1・・・もとい、
突撃突きを繰り出したのだ。
夏侯淵「なんとぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!?」
その槍は、乗馬の首を貫通し、夏侯淵の胸を刺し貫いていた。そして、趙雲はまたも
驚異的な速度で槍を引き抜き、すでに次の攻撃に移っていた。
夏侯淵「速い・・・さすがは天下一の槍を喧伝するだけはある・・・だがな!」
夏侯淵は九天断でその穂先を受け流していた。
夏侯淵「ふふ、何故倒れん、という顔をしているな!寸前に、急所は外したのさ!まだだ!
まだ終わらんよ!ぬぅぁぁぁぁぁぁっ!」
夏侯淵は倒れる馬の背から大きく跳躍し、襲い掛かった。
趙雲「いや・・・終わりだ」
空中に居ては、身をかわすことが出来ない。趙雲の槍は、今度は的確に夏侯淵の眉間に
吸い込まれていた。
夏侯淵「あ・・・が・・・・」
動かない夏侯淵の体、その先には敵軍がいた。趙雲は再び槍を構え、号令を下した。
趙雲「ヘリオ(突撃)ぉ〜〜〜っ!」
次ヨロ〜。
濃いなぁ・・・。
兵卒「か、夏侯淵将軍が討ち取られた!」
兵長「て、撤退だー!逃げろー!」
兵卒「うわあああー」
趙雲「敵は撤退を始めた!これより掃討戦に入る!」
戦意を失い、逃げ惑う残党。
士気を高め、白馬に乗った趙雲を先頭に突撃する趙雲軍。
勝敗は明らかだった。
多くの残党兵士は討ち取られるか、武器を捨て帰順した。
趙雲は、白馬で戦場を疾風の如く駆け、何百もの兵を斬った。
趙雲「そういえばこのステージは武勲換金率が2.5か・・・これは大儲けだな・・・」
訳の分からないことを呟きつつ辺りを見ると、誰もいない。突出しすぎたようだ。
「出過ぎではありませんか?」
ふとこんな言葉が聞こえた気がした。味方武将の誰かの声だ。郭図か審配の声だろう。
だが、二人とも本陣にいるから間違いなく空耳だろう。
空耳でも的を射ていた言葉のような気がしたが、時すでに遅し。
敵本陣近くまで入り込んでしまったようだ。
次よろ↓
気付いたら、共に敵陣奥深く入り込んでしまっていた兵と共に、
趙雲は包囲されていた。彼らは大きな輪形陣を強いられ、四方
から攻撃を受けていた。
曹仁「馬鹿め!飛んで火に入る夏の虫とはこのことだ!」
趙雲「そうかもしれぬ。しかし、その姿をさらしたことこそ貴様の失策よ」
小高い丘の上に陣取っていた曹仁めがけて、全軍に突撃を命じる趙雲。
しかし、背後から追い立てる敵兵により後続がどんどん脱落してゆく。
その時だった。後列の敵兵が大きく割れた。
馬岱の西涼兵がようやく到着したのだった。
両軍の勢いには最初から差があった。趙雲はその勢いに任せて突撃し、
高地という有利な地勢に陣取っていたにも関わらず、曹仁の戦列は一気
にずたずたにされ、崩壊した。
曹仁「た、退却じゃあ!牛金、朱霊、ナン・バラード(城に退却じゃあ)!」
馬岱「逃がすか!」
趙雲「よせ!これ以上の深追いは危険だ」
彼らの引き際は見事だった。さすがは名指揮官の面目躍如である。
冷静さを取り戻し、それを見てとった趙雲は突撃を止め、残存兵や投降兵
の処理を始めた。
こうして、夷陵の戦いは幕を降ろしたのである。
STAGE5、CLEAR!
夷陵の戦いから数ヶ月後、趙雲と甄姫は国の建て直しに奔走していた。
前の戦いの惨劇を再び繰り返さぬよう、より強力な近衛兵団、精兵団を組織し、
訓練していった。
また、戦で荒れ果てた国土の復興に力を注いだ。戦で死んだ者が命と引き換えに
守った国や民の為に、趙雲と甄姫はそれこそ身を粉にして働いた。
そんなある日のこと、趙雲に1通の手紙が届いた。手紙には、このようなことが書
かれていた。
(続く)
『親父ぃ、オレだよオレ、オレだけどよぉ、今袁術に捕まって襄陽の砦に幽閉され
てんだよぉ。金もって助けにきてくんねぇかな〜。』
最初、趙雲も甄姫もこの手紙を本気にしなかった。文章からして怪しいし、何と
いっても差出人が誰か分からなかったからだ。
しかし、困っている人を見過ごすことのできない我らの趙雲、手紙の内容が気に
なって仕方がない。
その様子を見た甄姫が趙雲に提案した。
「そこまで気になるのでしたら、誰かを偵察に遣ったらいかがです?」
そこで趙雲は、近衛兵の一人を襄陽に派遣することにした。
(続く)
数日後、襄陽から近衛兵が帰ってきた。
彼女の報告曰く、確かに襄陽には小さな砦があり、その周りには多くの兵士が警戒
に当たっていた。しかし、砦の中までは入ることが出来ず、誰が幽閉されているか
確認することは出来なかった。
(続く)
しかし、趙雲や甄姫を驚かせたのは、その後に報告された襄陽の情報であった。
襄陽には大きな城があり、その周りで張遼が呂蒙を討伐すべく陣を敷いており、
一触即発の状態であるという。しかも、その大きな城に保管されている武器兵糧を
押さえるべく、姜維が兵を率いて布陣している、というのである。
(続く)
「これは、ただならぬ状況ですわね」
甄姫がこう言うと、趙雲も首肯いた。
「確かに甄姫様のおっしゃるとおりです。しかし、だからこそ手紙の主を助けに
行かなければなりますまい。甄姫様、私は襄陽に行こうと思います。」
こいつ人を疑うこと知らんな、と甄姫は思った。しかし、こうした想いこそ、乱れ
た世には必要なのかもしれない。
「分かりました、私も参りましょう。」
こうして趙雲と甄姫は、再び旅に出ることとなった…。
ミッション6 スタート!
駄文乱文、連続カキコ失礼しました。後はよろしくお願いいたします。
国の状況整理してみました。
武威△∴┃∴∴∴┃∴∴∴∴∴△薊∴∴∴∴∴∴┏┓△襄平
∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴△晋陽∴∴∴∴∴∴北平△┃┃┏┓∴
━∴━━┛∴∴∴∴┏∴━━∴━┳∴━━┳━━┛┗┛┗━
西平∴∴∴┏━┓┣┛△上党∴∴∴南皮▲┃
∴△∴∴安定△┣┻┓∴∴△業∴┃平原△┣━━━┓
∴∴━∴━━∴┛∴┗━━━━━━━┳━┛北海△┃
∴∴∴∴∴△長安∴∴△洛陽∴△濮陽┃△小沛∴∴┃
∴∴△天水∴∴∴∴∴∴∴∴∴━━━┛┃△下丕∴┃
∴∴∴∴∴∴∴∴宛△∴∴∴∴△陳留∴∴┏∴━━┫
漢中△┃△西城∴∴∴∴△許昌∴∴∴┏∴┛∴┏━┛
∴∴∴┗┓∴∴新野△∴∴∴┃△汝南∴△寿春┃┏━━━┓
∴△梓潼┗━━━━━┳━┓┗━━━┛∴∴┏┛┃△秣陵┃
∴∴∴∴∴∴∴襄陽▼┗┓┃△江夏∴△廬江┃┏┛∴呉△┃
△成都∴∴△永安∴∴∴┃┗━━━━━━━┛┃∴∴┏━┛
∴江州△┏━┓∴△江陵┗━┓┏━━━┓┏━┛∴∴┗━┓
━━∴━┛∴┗━━━━━━┫┃柴桑△┃┃∴∴∴会稽△┃
∴∴∴∴∴∴武陵△∴長沙△┃┃∴∴┏┛┃∴∴∴∴∴∴┃
△雲南∴△建寧∴南郡●∴∴┗┛∴∴┗━┛∴∴∴∴∴┏┛
∴◆南蛮∴★夷陵∴∴∴∴△桂陽∴∴∴∴∴∴∴∴∴┏┛
★ 趙雲
● 曹仁
◆ 南蛮
▼ 袁術
▲ 甄姫の仇
△ その他(未設定地域)
本拠地未設定勢力
君主:公孫3
武将(誰の配下なのか、自分が君主なのか不明):呂蒙、張遼、姜維
ついでに襄陽周辺の状況も。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
山山山山山山森森森森森森森森森森森森森森森
森森森森森森森森森 城城城城
森森━━━━┳━━━━ 城袁術城 ←姜維
森森 砦 ┃湖湖湖湖 城城城城 山
森森 ┃湖湖湖湖 城城城城 山山
森森 ┃湖湖湖湖 山山山
川川川橋川川川湖湖湖湖 ━━━━━━━
川
呂蒙→ 橋 ←張遼
━━━┳━━━━┓ 川 ━━━
森森森┃ ┃ 川川川川川
森森森 ?? ┃ 川
森森森┃ 森森森森 橋
森森森┃ 森森森森 川川川川
森森森┗━━ 森森森森 川
森森森森森森森森森 川
森森森森森森森森森森森森森 川 ↑趙雲
森森森森森森森森森森森森 川
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━ = 10分の移動距離
つまり一番下から一番上まで3時間かかる計算で。
もちゲームタイムじゃなくてリアルタイム。
ずれた〜鬱
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
山山山山山山森森森森森森森森森森森森森森森
森森森森森森森森森 城城城城
森森━━━━┳━━━━ 城袁術城 ←姜維
森森 砦 ┃湖湖湖湖 城城城城 山
森森 ┃湖湖湖湖 城城城城 山山
森森 ┃湖湖湖湖 山山山
川川川橋川川川湖湖湖湖 ━━━━━━━
川
呂蒙→ 橋 ←張遼
━━━┳━━━━┓ 川 ━━━
森森森┃ ┃ 川川川川川
森森森 ?? ┃ 川
森森森┃ 森森森森 橋
森森森┃ 森森森森 川川川川
森森森┗━━ 森森森森 川
森森森森森森森森森 川
森森森森森森森森森森森森森 川 ↑趙雲
森森森森森森森森森森森森 川
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
山山山山山山森森森森森森森森森森森森森森森
森森森森森森森森森 城城城城
森森壁壁壁壁 城袁術城 ←姜維
森森 砦 壁 湖湖湖湖 城城城城 山
森森 壁 湖湖湖湖 城城城城 山山
森森 壁 湖湖湖湖 山山山
川川川橋川川川湖湖湖湖
川 壁壁壁壁壁
呂蒙→ 橋 ←張遼
壁壁壁壁壁壁壁壁 川
森森森壁 壁 川川川川川
森森森壁 ?? 壁 川
森森森壁 森森森森 橋
森森森壁 森森森森 川川川川
森森森壁 森森森森 川
森森森森森森森森森 川
森森森森森森森森森森森森森 川 ↑趙雲
森森森森森森森森森森森森 川
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
これでだめだったらあきらめます。スマソ〜
AAへたれでお目汚しスマソ。最後ので何とかOKみたいです^^;
え〜あんな感じでいかがでせうか。
165 :
無名武将@お腹せっぷく:04/01/03 22:30
良スレ保全age
どしたの?急に止まっちゃって
さぁ〜て何か書いとくか。流れとしては、多分155さんを受けて
地図職人さんが地図作ったら155さんが考えてたのと違ってて
(地図職人さんを非難してるわけじゃないです)それでみんな155
さんか地図職人さんのどちらかが書くのを待ってたけどどちらも
書けず・・・ってとこかな。勝手な憶測だし全然違ってたらスマソ。
なにわともあれ、155さん&地図職人さんの内容を統合して
漏れが何か考えてみよっと♪
夷陵を馬岱達に任せ、趙雲は甄姫と一握りの近衛兵を連れて出発した。
近衛兵のメンバーは主に前の悲惨な戦いを生き延びた面々から選んだ
ので、その腕は信頼の置けるものだった。
一行は曹仁の居城・南郡の警備をすりぬけるように桂陽回りで長江に
出て、その上流方向に川沿いを辿って襄陽を目指した。途中、首尾よく
城へ向かう街道に行き当たり、街道は更に長江から生じた支流を超え、
その支流沿いに伸びていた(地図の川を参照)。
襄陽まであと歩きで数刻(数時間)という、左手に大きな森が見える地点
で日が暮れたので、一行は目的地到達までの最後の野営を始めた。
趙雲は先に偵察の近衛兵が作成した簡単な地図(地図職人さんの地図
参照)を手に、甄姫と打ち合わせをしていた。
趙雲「考えも無くここまで来たが、さぁどうするか」
甄姫「何も考えていなかったんですの!?」
趙雲「ぃゃぁ、面目ない・・・」
甄姫「あの戦い以来、趙雲様は何か呆けてしまったようです。
もっとしっかりしてくれないと、わたくし・・・」
趙雲「すまない。辛い思いしたのは私だけではなかったな。
それに、その戦いで最も辛い思いをしたのは甄姫様の方だったな」
甄姫「いいえ、もう過ぎたことですわ」
趙雲「・・・強い御方だ・・・」
〜時間経過〜
趙雲「我々が出発してから、もうかなり日数も立っておる。それに、
この静けさだ。戦争は終わったと見てもいいとは思うが・・・」
甄姫「しかし、油断は出来ませぬ。報告では“長いにらみ合いを
していた”とのことなので、持久戦であれば数ヶ月にも及ぶことも
ありますわ」
趙雲「そうだな。城攻めをしている姜維の動向も気になる」
甄姫「どうしますの?」
趙雲「とにかく、我らの目的はあの北西にある砦だ。そこへたどり
着くには張遼か呂蒙の軍を抜かなければならない。橋を渡るか、
それとも湖を迂回して行くかという選択もある。通過する軍勢と
戦わずに住むかどうか、そしてその可能性がある、即ち話し合い
に応じてくれるのはどちらか、というのも問題だ。どうしたものか・・・」
ってなわけで、次の方ヨロ。現在取れる選択肢の指針を
もう一度判りやすく書いてみます。
目的:北西の砦
取れるルート:呂蒙軍経由(距離的に近い)、または張遼軍経由(湖を迂回)
同行:甄姫、近衛兵
でわでわ〜。
斥候の近衛兵「趙雲様、呂蒙軍、張遼軍、いずれも健在です」
甄姫「ご苦労でしたわ。趙雲様、いかがなさいましょう?」
一行は川を渡る橋の所まで来ていた。地勢は襄陽城まで
ゆるやかな上り坂だったので、戦場の様子はここから見えない。
それで斥候を出し、その報告が両軍健在だったというわけだ。
趙雲「ふむ・・・そうだな・・・」
趙雲はしばらく考えると、決断した。
趙雲「北西の砦は兵士が多数警戒しているとあったが、呂蒙軍は
それに非常に近い位置に陣取っているにもかかわらず、何も起きて
いない。つまり、呂蒙と砦、引いては襄陽城の袁術とは同じ側である
可能性が高い。我々が北西の砦に囚われていると思われる人物と
接触することを目的としている以上、彼らとは話し合いにならないと
思う。とするならば、目指すは張遼軍だ。行くぞ!」
果たして趙雲の推理は正しいのか、そして張遼軍の目的は!?
姜維軍との関係は?次の方よろろん〜。
172 :
無名武将@お腹せっぷく:04/01/06 20:07
ageてみたテスト
なんかRPGっぽい流れになってきた脳
何か本格的になり過ぎて気軽に参加できない空気だな…
小喬が可愛そうだw
>173
いやぁ〜気軽に参加して下さいよぉ〜(笑
そういう感性の方が必要とされてます。
とりあえず自分が続けてみるか。え〜と、どうしよ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「何者だ!?」
張遼の陣地。兵士に発見された趙雲一行は誰何を受けた。
見たところ、張遼軍は余り大軍ではなかった。なので、橋の
向こう側にいる呂蒙軍に攻め込む様子は無く、ただ橋を堅守
しているだけのようにも見えた。
趙雲が兵士に答えるより早く、馬上の武将が近寄ってきて
趙雲を一瞥し、突然大声を張り上げた。
「おお!見たところ高名な武将とお見受けするが、この張文遠
の力になっては下さらぬか!」
「趙雲様並みのお馬鹿さん・・・もとい、お人よしがここにもいるとは・・・」
甄姫は苦笑いを浮かべてそう呟いた。
はい、次の方〜^^
ふと思ったんだが、このスレの保存用サイトみたいなの作らないか?
・・・って俺Web能力からきしなので誰かやってくれる神いないかなぁ〜っと。
・・・他力本願最低やね(^^;)スマソ。
今更ですが116さん大作ホント乙でした
途中で書きながら考えていくか・・とありましたが、ぱっぱっと
出てくるのがまたすごい!これからも楽しみにしております(どれだか分かんないけど)
俺俺詐欺のような口調にもハゲしく笑わせてもらいまして
皆さんそれぞれ楽しく書いてるんだなーと
それと、同じく疎くて他力本願イクナイんですが
>>176に同意
張遼の提案に趙雲は戸惑った。いくらお人よしの趙雲といえど、他人の戦に付き合
うほど暇ではないし、付き合う気も無い。
だいたい、他人の戦に巻き込まれるとロクなことがない。袁紹と公孫[王贊]との戦い
に巻き込まれてあの小喬は死んだのだ。しかも、ここ襄陽で。
だから趙雲は断ろうとした。しかし、ふとあることを思い出した。それはあの地図
の内容である。
誰かはいまだ不明であるが、手紙の主が幽閉されているすぐ南に呂蒙軍がいる。し
かも橋を渡れば呂蒙軍の背後を突けるのだ。
よくよく考えれば呂蒙は実に良いところに陣を張っている。南の森と北の川に挟ま
れた呂蒙の陣地は、側面や後方に敵(この場合は張遼軍)が回り込めないように
なっている。張遼軍が呂蒙軍の後方に回り込むには、袁術の砦を落とし、かつ砦の
南にある橋を押さえなければならないのだ。
しかし、逆に言えば、砦さえ落とせば張遼軍は背後を突けることが出来る。袁術と
呂蒙の関係は分からないが、少なくとも敵対同士ではないはず。とすると、呂蒙は
背後を襲われる危険がないから、背後の警備が手薄のはずだ。趙雲たちが手紙の主
を救出し、ついでに砦を確保して張遼軍を導いてやれば、あとは張遼が勝手にやっ
てくれだろう。
その程度の協力なら出来るかな…、と思った趙雲、さっそく張遼に自分たちがここ
に来た理由と、今考えていたことを張遼に聞かせた。
愛を感じるスレです脳
趙雲と甄姫の濡れ場きぼん
正直濡れ場はイラネ。一気に荒れそうだから。
濡れ場要らない
濡れ場不要論に同意。恋愛描写まではOKだけど、実際
エチーなもの書いちゃったら今度は勘違い801ヲタが
801ネタを書き込む理由を作ってしまうと思われ。
っていうか、無双系スレにしては珍しくそういうネタが絡ま
ない良スレなんだから、荒れて欲しくないです。
修羅モードが元だし自分も要らないと思う。
濡れ場不要論はいいとして、次の人マダー?(AA略
続き期待age
187 :
無名武将@お腹せっぷく:04/01/14 23:22
ってさげちゃってるし。
あげあげ〜〜〜!
物凄く適当ですが書いてみました…
「ふむ、事情は承知致した。そなたの予想は大体的中している…我が軍勢が対峙している呂蒙、そしてあの砦も今のところ袁術の支配下に…」張遼は趙雲の話を聞き終わると、そう告げる。
「ならば、東の方で袁術を攻めんとしている姜維軍も文遠殿と同盟関係に…?」
「勿論、我々は新野の周瑜様の命に従い袁術攻めを行っている最中で…あぁそういえば、まだそなたの名前をお聞きしていなかったな…」張遼が思い出したように趙雲に尋ねる。
「姓は趙、名は雲、字は子竜。襄陽の領主にござる。」
「おぉ、趙雲殿!御名前は何度か耳に…どうかひとつ、ここはお互いの為に協力しては下さらぬか?」
張遼の再度の要請に、趙雲は暫し考える。
そして、趙雲が沈黙を破った。
「良いでしょう、砦を落とすだけで良いのならお手伝いいたしましょう!」
その横では、甄姫がまた苦笑を浮かべていた。
「何と頼もしい、お恥ずかしい話ながら我が軍の兵数では攻め込むどころか向こうから攻められても防げるかどうか…」
そこで張遼は言葉を一旦切り、張遼は兵士達の方を向き大声を張り上げる。
「皆の者!趙雲殿の軍が我々に手を貸して頂く事になった!これで呂蒙を潰しにかかるぞ!」
間髪入れず、兵士達から鬨の声が上がる。
その直後、軽装の兵士が馬に乗って陣営に駆け込んできた。
その兵士は、馬から飛び降りると荒い息を落ち着かせる暇も無く張遼の前に跪き、早口で言った。
「伝令!姜維隊が衝車で城門を突き破り攻撃を開始しました!」
「…な、何!?早すぎるぞ!」
張遼の顔に、焦りが走った。
短くてスマソ、次の人おながいします
>188
乙。でも現在趙雲は襄陽ではなく夷陵の領主にごさい。
しかし、味方の軍が敵城に突入したというのに何を焦っているのか・・・
どんな伏線が!?
>>189 うわぁスマソ吊(ry∧‖∧
最後の2行をどう判断するかは次の中の人にお任せしますって事で(w
ツッコミだけじゃ申し訳ないから続けて見ます^^
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「軍と言われても、私と甄姫様と近衛兵十数名だけなんだがな」
趙雲はそのようなことを考えながら、驚愕の表情を浮かべる張遼
を観察していた。張遼は智将としての名声を集めている武将。
それが、趙雲の小さな集団を軍と間違えたり、現在のように激しく
取り乱したりするものなのだろうか?
「文遠殿、そちらの作戦がどうなっていたのか、差し支えなければ
お教え願いたいのだが、よろしいか」
「お、おお、取り乱してすまなかった。うむ、よいだろう。今回の戦いは
持久戦なのだ。丁度呂蒙軍が出払った隙を狙い、私がこの橋を
抑えて呂蒙軍を釘付けにして、本隊である姜維軍が本城を包囲し、
向こうの気力が尽きるのを待つ作戦だった。それで、もう何週間も
この状態を維持していたのだ。向こうの兵糧は、こちらの情報だと
あと数日で尽きる・・・姜維殿とてそれは充分承知のはず・・・だから
早すぎると思い、焦ってしまったのだ。向こうは趙雲殿が我らに力を
貸してくれたことを知らない。趙雲殿の加入で兵の士気が上がった
・・・多少誇張して伝えたがな。それで、今晩夜闇に乗じて呂蒙の軍
を背後から突こうか、あるいは何か協力して計略を設けようかと思案
していたところに、あの報告が来たのだ。どうしたものか・・・」
「ああ・・・それで、そのうろたえよう、尋常ではないと思ったが、そういう
ことであったのか。それにしても、味方軍の突然の方針変更・・・何かが
ありますな。とりあえずは、誰かを状況把握のために送った方がよかろう
かと存じるが、いかがか」
「うむ、そうだな。よし、伝令を飛ばせ!趙雲殿が我らの助けに参上したと
伝えろ!そして、向こうで何が起きているのか確認するのだ!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
なんかセリフばっかで申し訳ない^^; でわ、次おながいしましゅ。
つらつらと書いてみます。
数刻後、伝令が帰ってきた。伝令は張遼に姜維軍の情報を伝えた。
伝令が言うには、袁術が襄陽の城から姜維の包囲網をすり抜けて北西の砦に移って
いて、そのことを知った姜維が攻勢の好機、として城攻めを開始したらしい。
「え、袁術は砦に移った?」
傍らで話を聞いていた趙雲が伝令に聞いた。
「はい、どうやら闇夜に紛れて少人数で脱出を図った模様です」
少人数か…、ならなんとかなりそうだな、と趙雲は思った。
「袁術軍の主力はまだ城の中にいるようですね。ならば、我々が北西の砦を落とし
て張遼殿の軍を迎え入れる、という当初の計画通りにことを運んでも差し支えあり
ませんね」
趙雲は張遼に言った。
「そうですな、よろしくお頼み申す」
張遼が趙雲にそう言ったとき、一人の兵卒が駆け込んできた。
「伝令!襄陽の城の前に袁術軍の伏兵が現れました!姜維殿苦戦!」
(続く)
「…私は悪い夢を見ているのではないか…」
姜維はそういうと、唇を噛んだ。
姜維の目の前では信じられない光景が広がっていた。少数の伏兵部隊によって姜維
軍が押されているのである。
袁術軍の将兵は略奪の仕方は知っていても戦の仕方は知らない、というのが姜維の
認識であった。しかし、目の前の光景はそんな認識が嘘であったことを示してい
た。伏兵部隊の戦いぶりは、誰がどう見ても精鋭兵部隊の戦いぶりである。
特に、姜維の目を見張ったのは、伏兵部隊の中にいる一人の男の存在であった。
背が高くがっしりとした体つき、赤ら顔にあごには長く美しい髭、柄の長い青竜刀
を振り回して味方の兵をなぎ倒す様は、鬼神そのものである。
「なんであんな武将が袁術軍にいるんだ?」
姜維は思わずつぶやいた。襄陽太守と自称している袁術であるが、実際は呂蒙の傀
儡でしかない。呂蒙の気分次第で首が飛ぶような男に、なぜあんな豪傑が仕えてい
るのか?
「姜維将軍!このままでは、味方は全滅しますぞ!」
近くに侍っていた卒伯の言葉に我に返った姜維。しかし、すでに衝車を出している
以上、伏兵が衝車を破壊しないように兵を投入するだけしか他に手段はない。
「…私が出て、あの男と差し違えるしかないのか…」
とてもじゃないが、あの男と一騎打ちしても勝ち目はない。姜維の頭脳はそう警告
していた。しかし、衝車を守るには他に手段はないし、張遼との取り決めを破り
独断で城攻めをした以上、失敗は許されない。
姜維が悲痛な面持ちでいたとき、一人の兵卒が走り込んできた。
「申し上げます。ご婦人が一人、姜維将軍にお会いしたいといってきました」
(続く)
「わらわは甄姫、姜維殿の助太刀に参りました」
姜維の目の前につれて来られた女性はそう言うと深々とお辞儀した。
(ふふ、かわいい男の子。食べちゃいたいわ)
お辞儀をしながらも、甄姫はこのスレに変な輩を呼び込みかねないようなこと思っ
ていた。戦場でこのような戯れ言を考えられるのも、戦慣れした甄姫だからであろ
う。
一方の姜維は困惑していた。ただでさえ苦戦中で自らの戦死を覚悟しているのに、
いきなり女性が来て「助太刀をする」と言われても、悪い冗談にしか聞こえなかっ
た。
「あの、えーと、どういう意味ですか?」
姜維は甄姫に聞いた。
「言ったとおりですわ。わらわは張遼殿と趙雲殿に頼まれて、姜維殿の援軍に来た
のです」
援軍ってアンタ一人じゃん、と姜維は思った。それに、こんな女性一人寄越すなん
て、張遼殿は何を考えてるんだ?
「…疑ってるようですわね、わらわでは役に立たないとお考えですわね?」
姜維の不信のまなざしに気づいた甄姫はそう言った。
「え、いや、そんなことは…」
「隠さなくてもその可愛い顔に出ていますわ。貴男も根が正直なのですね」
甄姫はそう言うと微笑んだ。姜維は思わずうつむいた。思っていることを見透かさ
れて照れてしまったのだ。
「わらわがただの女でないことを、これからお見せしましょう」
そういうと、甄姫は伏兵と姜維の兵たちが死闘を繰り広げている方向へ歩き出し
た。
駄文乱文失礼しました。後の人、よろしくお願いいたします。
っていうか、この内容、まじでこのスレに変な輩を呼び込まないかな…。
イイネー軽いノリ大いに結構<何様
お姉さまハァハァくらいならいいのでわ?小喬の頃だってモロ
妹属性やってたし。
ああ、小喬タン懐かしいなぁ今となっては・・・。
誰だよ・・・このスレに削除依頼出してるヤツ・・・
197 :
無名武将@お腹せっぷく:04/01/16 03:28
どうせ佐々木だろ、あのキティGUY
199 :
無名武将@お腹せっぷく:04/01/19 13:03
期待age
これゲームだろうがアフォ
ああ・・・変な輩を呼んでしまったな・・・
>>204 宣伝は宣伝板で。
ネットウォッチはネットウォッチ板で。
自治はスルーで。
>204
グッジョブ!ああ・・・また頑張って書かないと・・・最近忙しくて
ネタ考える余裕が無いんだよ・・・すまん脳・・・。ともかく、まとめ
dクス!
春休みに入ったらまた活動再開するので、それまで他の職人様に
期待です〜。って、当方リアル大学生なのを晒してしもた(恥
折角なんで続けてみますた。っていうか小麦ネタですいません(;´д`)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「なっ・・・!?」
困惑する姜維を尻目に、甄姫はまるで夷陵の大通りを闊歩するかのような
足取りで乱戦の只中へ歩を進めていった。そして、丁度良い大きさの岩に
腰掛け、笛を吹き始めた。
「そこの坊や、剋目するがいいですわ。甄姫が奏でる魔性の夜想曲、即ち
”ノクターン”、レッツビギンでございます」
甄姫は楽曲の響きを直接青龍刀を振り回す鬼神のいる辺りへ叩き付けた。
バタバタと人が倒れ、乱戦中にもかかわらずいびきをかき始めていた。
ただ一人を除いては。
「そんな・・・」
今度は甄姫が困惑する番だった。そして、鬼神は至って冷静だった。
「ほう・・・まやかしか。女、何者だ」
(なんという男・・・わたくしの”ノクターン”を受けつかないとは・・・こうなっては
仕方が無い、わたくしの舌のみが武器ということですわね)
意を決し、甄姫は口を開いた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
次ヨロです〜。
三国志9だってゲームだし、三国志のオナニーリプレイだけで
成り立ってるスレもあったし、このスレが三戦板に存在できない
理由が判らないのですが。ちゃんと「武将で遊ぶ」をやってる
じゃん。無双3システムを考慮に入れた三国志武将のSSで
成り立ってるスレでしょ、これ?
っていうか、実はもはや無双とも違う流れになってきてるしな。
フツーに三国志武将をシャッフルさせたIF話って風に解釈でき
ないもんかねぇ。
良ネタスレ。ROMな俺が言うのもナンだけど、応援してます。
この小説ずっと趙雲?
次スレ(そこまで続くか?)になったらキャラ変えるとか。
だーかーらー自治厨は放置しる!
>210
さぁ?でも次スレになったらキャラ変えるのは賛成かも。
となると、1000以内に趙雲を完結させねばならないね。
1000まで続けば、の話だけど(^^;)
204の中の人です。html化したのはいいが鯖取れないという危機に陥っているので
代行してくれる香具師は居ないですか?
>>212 アップローダーに全ファイルを用意してくれれば。
ぬるぽ! ぬるぽ!
∧_∧ ∧_∧
( ^^ ) ★Welcome to YAMAZAKI's world★ (^^ )
/ ⌒\__ __/⌒ ⌒つ
/ | \___)⌒\__ __/⌒(___/ | |
⌒⌒\\ -''' ⌒(___) (___)⌒ '''- //.し⌒
⌒⌒⌒\ /\ \__ __/ /\ /⌒⌒⌒
⌒ ⌒` ―⌒⌒⌒ヽ___) (___/⌒⌒⌒―
これからも僕を応援して下さいね(^^)
保守
娘新党
219 :
無名武将@お腹せっぷく:04/02/04 00:09
新秩序
せっかくなんで主人公貼っときますね
/ ̄ ̄ ̄\
i. ヽ
, - '"" ̄ ̄ ̄~~゛ `‐--、
. , '":::::; -‐ 、:::::::::::::::::::::::; --、::ヽ
i:::::::/ . ゛ヽ、::::::;r'" ,. ヽ::ヽ
|::::::ヽ、 ゛:、.  ̄ ,,ィ'" i::::|
, -|::::/ ~"'::t、.. ,,,;イ::'" .|:::|
. i ノ::i. ''''""""~ 、. ~l""""''' .|::|
. |. ヽ:| | .| |::|
. /i_ノ::| | |::|__,i
..i::::::::::|. ─' .|::::ノ
i、゛_ゞ:| '-‐ ''''''''""""''''''フ、 |::i_,ィ
ヽ、_:::::| ヽ. ノ .|:::ノ
 ̄ヽ ゛ ─‐ '" ./"
ヽ、.. ─ /
. ゛丶、___.ノ-‐'"
>220
横山三国志の趙雲ですな。ウマー。
それはそうとして、新作マダー?
僭越ながら、続けてみます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「私は夷陵の趙雲に仕える甄姫と申す者。故あって姜維将軍に
助力している。願わくはそちらの名を聞かせては貰えぬか」
甄姫は死を覚悟しながらも一歩前へ進み出た。
その度胸が敵将の心を捉えた。
「・・・女の身で戦場に出て、あまつさえ敵将を前にしてなお進み
出るか。我が武威、恐ろしくはないのか・・・気に入った。ワシは
姓を関、名を羽、字を雲長と申す者。義弟の張飛と共に一握りの
手勢と共に各地を渡り歩いておる者だ」
「その関羽殿が、何故袁術のような小物に仕える?このままでは
その絶倫な武威も勿体無いであろうに」
「・・・本当に恐れを知らぬのか。ますます気に入った。その方の
主君、趙雲とやらも相当な御仁に違いない。良し、語って進ぜよう。
実は昨夜、義弟が酔った勢いで町に使いで出ていた袁術の下女に
手を出してな。こちらに非があるのだから、義弟にはおとなしく縄に
ついてもらった。そこでワシの武を見込まれて、釈放の条件として
城外の敵と戦えと命じられたのだ」
「兄貴、その必要はもう無いぜ!」
突然、城壁の上から万雷のような声が鳴り響いた。
「張飛!?」
袁術の兵を投げ落とし、城壁から見事な跳躍で眼前に降り立った
のは関羽に勝る体躯の豪傑だった。甄姫は一瞬呆気に取られたが、
すぐに冷静さを取り戻し、思案をめぐらせた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
つぎよろろろろ〜〜〜ん。
225 :
無名武将@お腹せっぷく:04/02/07 03:46
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ここまで読み飛ばした
久々に書いてみる。
「張飛、どうやって出てきた!!」
関羽が驚いて張飛に聞いた。
「いや、なに、都の歌姫、貂蝉の春画をやるって見張りの兵士に言ったら、ころっ
てこっちに寝返ってよぉ、気がついたら城の兵士全員が俺たちについちまった」
「春画?お前このスレに自治厨を招くようなものは捨てろと言っていただろうに
…」
「まあまあいいじゃねーか、役に立ったんだからよぉ」
「うむ、まあいいか」
何がいいのかよく分からないわ、と甄姫は思った。しかし、事態は好転しつつある
ことだけは分かっていた。
「義弟が解放されたのですから、袁術殿にお味方する必要はないのではありません
か?関羽殿」
甄姫の言葉に関羽は首肯いた。
「うむ、貴公の言うとおりだ。張飛が出てきた以上、ここに用はない。皆の者、引
き上げるぞ!」
「よっしゃ、みんな行くぜー!こんなチンケな所とはおさらばだ!」
おおー、という鬨の声が上がる中、関羽と張飛は自分たちの兵と、城の中の兵士た
ちを引き連れて戦場から引き上げていった。
残された甄姫はつくづく思った。世の男性とは、こんなに単純なものなのかと。
「感動した!」
「きゃっ!!」
背後でいきなり大声を出された甄姫、驚いて飛び上がってしまった。振り返ると姜
維が涙を流しながら立っていた。
「女でありながらただ一人で敵の猛将の前に立ち、説得をもって敵を引かせると
は、まさに万夫不当の豪傑というべき振る舞い、この姜維、感動いたしまし
た!!」
「はぁ…」
向こうが勝手に引き上げただけなのに、と甄姫は思いながらも姜維を見ていた。
そんな甄姫の視線をものともせず、姜維はただ涙を流しながらしゃべり続けた。
「さあ、甄姫様、私とともに二人で城を落としましょう!!そして天下を我らのも
のにしましょう!!」
「二人?我らの天下?」
甄姫の頭の中に疑問が浮かんだ。その疑問の答えを何となく予想できたが、あまり
楽しい答えではなさそうだ。
その直後、甄姫は姜維の衝撃的な告白によって、自分の予想が当たっていたことを
知ることになる。
「甄姫様、わわわ私とけけけ結婚してください!!」
甄姫が北西の砦近くの森に潜んでいた趙雲と近衛兵たちと合流できたのは、襄陽の
城が姜維軍の手に落ちてから数刻後のことであった。
「甄姫様、ご苦労様でした…。お疲れのようですが、大丈夫ですか?」
趙雲は甄姫に労いの言葉をかけた。
「ええ、まあ、大丈夫です」
「よほどの激戦だったんですね。少々やつれていますよ」
「ええ、大丈夫です。本当に…」
実際のところ、城攻め自体は激戦でも何でもなく、事実上の無血開城であった。当
然といえば当然で、城の兵士はすべて関羽や張飛の後にひっついて行った為、城の
中には輸送兵長数名しか残っていなかった。これらを倒すこと自体は甄姫にとって
大したことはなかった。
ただその後の姜維のアタックに手を焼いたのだった。結局甄姫が丁寧にお断りする
ことで姜維は一応引いたが、姜維に諦めの様子はなかった。
新たな紛争の火種になりそうな気がするが、このことは趙雲には秘密にしよう、と
甄姫は心の中で決めていた。
「それで、砦の様子はどうですの?」
甄姫は趙雲に聞いた。
「近衛兵たちと共に探りを入れたのですが、砦の中の兵士の数は少ないです。袁術
もいることは確認しましたが、肝心の人質が特定できないのです」
「趙雲殿はどのようにすべきかとお思いですの?」
「ま、私と甄姫様の二人で突っ込めば殲滅は可能です。ただ、人質の命が懸かって
いますから短時間で勝負を決めなければなりませんね」
「近衛兵たちはどうします?」
甄姫が趙雲に聞いた。
「万が一に備えて、ここに伏しておきましょう。大人数で行けば迅速性が欠けます
から」
「そうですわね」
その時、砦の方から複数の悲鳴が聞こえた。
「なんだ!?」
あまりに唐突な出来事だった為、趙雲は思わず大声を出してしまった。
直後、一人の近衛兵が走り寄ってきた。砦の正門を監視していた近衛兵だった。
「申し上げます。砦内の兵士たちが正門から逃げています」
「な、なんだってー!」
趙雲はお約束の叫び声を上げた。しかし、すぐに冷静になると甄姫の方を見た。
「もはや一刻の猶予もありません。全部隊で正門から突入し、人質を確保しなけれ
ば」
「仕方ありませんね」
甄姫は首肯いた。
「よし、全部隊はあさま山荘に突入せよ!」
趙雲の号令に近衛兵たちは鬨の声を上げた。しかし、甄姫は一人眉間にしわを寄せ
ていた。そしてつぶやいた。
「…あさま山荘って何?」
駄文乱文失礼しました。後はよろしくお願いします。
GJ!
キタ━━━(*゚∀゚*)━━━ !!!!!
姜維GJ
姜維がDQNな描写は珍しいなw
無双の姜維ってロリショタキャラだもんなぁ・・・^^;
悲壮感漂う剣閣のシーンが好きなだけに
無双描写はちょっと複雑な心境・・・。
/⌒\
/ |
/. ^ ^ ) / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/ / < これからも僕を応援して下さいね(^^)
/ , / \______________
/ l ;' / :|
| | | /| |
/ | / ,:'" 'i |
/ | |/ | |
/ | |`;、 | |
l /| | l | |
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| / | | | | |
l / 刈 l 刈
/ / 〉 〉
/ / / /
| | | |
|.| |.|
|. | |. |
Lぷ Lぷ
保守sage
235 :
無名武将@お腹せっぷく:04/02/17 03:33
「この孫伯符様を閉じ込めるなんて不届き千万だずぇ!」
趙雲が正門にたどり着く前に、袁術軍の兵を追い出すかの
ように一人の美丈夫が現れた。そして、それを追うかのように
続いて袁術と思しき武将が兵をまとめながら孫伯符と名乗った
男を取り囲もうと指示を出していた。
「おとなしく捕まっていれば良いものを、こうなってはそなたの
命をもらう他ないな」
「うるせぇ、袁術!俺様を罠にはめやがって!親父から身代金
でも要求するつもりだろうが、そうはいかねぇ!今頃密使が
俺の手紙を届けていて、親父が軍を率いて助けにくる頃だずぇ!」
「うん、それなら、そのまえに今一度貴様をひっとらえようぞ。
いくら小覇王と呼ばれたお主でも、丸腰でどれだけ持つかな」
「うるせぇ!俺様をなめ・・・ん・・・な・・・」
「ふん!ろくに食事も与えてなかったのが、今頃になって功を
奏したか。馬鹿者が、やせ我慢しおって・・・ひっとらえい!」
「あいや、待たれよ!」
会話から事情を察した趙雲が疾風のごとく表れ、袁術の前に
立ちはだかった。
「なんだ貴様・・・ぐけっ!」
電光石火の突きは、袁術の喉をとらえていた。
「夷陵の趙雲子龍、助太刀いたす・・・と、いっても既に終わってるか」
将を失い、兵は散り散りに逃げていった。
・・・次の人〜。
孫策キタ━━(゚∀゚)━━( ゚∀)━━━( ゚)━━( )━━(゚ )━━(∀゚ )━━━(゚∀゚)━━!!
ずぇ
ずぇずぇずぇーーーー!!!
書けるところまで書いてみる。
「いや〜、どこの誰だか知らねーが、助かったぜ〜」
孫策は趙雲に礼を言った。
「いや、困っている者を助けるのは武人の勤め。礼には及びません」
「あ、俺の名前は孫策、字は伯符ってんだ。よければ、おめぇの名前を教えてくれ
ねーか?」
「私は夷陵太守の趙雲、字は子龍。こちらは甄姫様。私の仲間です」
趙雲は自己紹介をすると、隣にいた甄姫も紹介した。
「はじめまして、孫策殿。私は甄姫と申すもの。貴方のことは妹さんから聞いてお
りますわ」
甄姫の意外な言葉に驚いた趙雲と孫策。そんな二人に気づいた甄姫は話を続けた。
「孫策殿の妹、孫尚香さんと私は洛陽の舞踊学校の先輩後輩の仲ですの。だから、
孫策殿のことも孫尚香さんから聞いたことがありますわ」
「へ〜、アンタ尚香の学校の先輩か〜。いやー、世の中狭めぇぜ〜」
孫策は納得したように首肯いた。
「しかし」
甄姫はそう言うと孫策に鋭い視線を向けた。
「孫尚香さんのお兄さまということは、呉郡太守孫堅様のご子息のはず。本来なら
ば呉郡に御座す身なのに、なぜ、このようなところにいますの?」
甄姫は至極もっともな疑問を孫策にぶつけた。
「え、そ、そりゃあ、まあ、いろいろとあって…」
急にしどろもどろになる孫策。どうやら裏があるらしい。
「もしよろしければ我らに話していただけませんか?力になりますよ」
趙雲はそう言って孫策を促した。
「…まあ、助けてもらった人間にこのようなことを話すのは恥ずかしいたらありゃ
しねーんだが…」
頭を掻きながら孫策はそう言うと、事の顛末を話し始めた。
(続く)
呉郡太守孫堅はこの乱世では珍しく、朝廷に忠誠を誓う数少ない武将の一人であっ
た。そんなわけで、勅令が下るたびに中華各地を転戦していた。そして、半年前に
下された勅令に従い、わざわざ成都まで遠征に行っていた。その間、呉郡は孫策と
弟の孫権、妹の孫尚香が統治していた。
弟の孫権、妹の孫尚香は父親の言うことを守り、まじめに統治していた。ところが
孫策は父親の言うことを守らず、遊びほうけていた。孫権は兄の不良ぶりに激怒し
ていたが、孫尚香が孫策をかばっていた為、孫策はなんのお咎めもなく遊びまくっ
ていた。
ところがある夜、酒に酔った孫策はいたずら心を起こし、生皮を剥いだ馬の死体を
孫尚香の寝室に投げ込んだ。これにはさすがの孫尚香も激怒し、「もう兄さまなん
か知らない!!」と捨てぜりふを吐いて城を飛び出し、近くの山の洞窟に逃げ込む
と、入り口を岩戸で塞いで引き篭もってしまった。
「ああ、姫君が岩戸の中に…、世界が闇に包まれる!!」
とまではいかないが、『弓腰姫』として人々から親しまれてきた孫尚香が姿を消し
てしまった為、呉郡の人々から陽気さが無くなってしまった。そして時間が経つに
つれて人々の心が荒み、呉郡の治安が悪くなってきた。孫尚香が呉郡の治安維持の
責任者であったこともあり、治安の悪化は深刻な問題になりつつあった。
(続く)
「このままではまずい!何としてでも尚香を洞窟から連れ戻さなければ!」
孫権はそう言うとさっそく武官文官を招集し、対策を練ることにした。
「ここはやはり、計略をもって姫君を洞窟から出すべきですな」
そう孫権に進言したのが呉郡一の知恵者、魯粛であった。
「で、計略とは?」
「はい、黄蓋殿に…」
「却下」
「ま、まだ最後まで言ってませんよ」
「どーせ『黄蓋殿の爆弾で岩戸を吹っ飛ばす』とか言うんだろ?」
「違いますよ!呉郡一の力持ち、黄蓋殿に岩戸を引き開けてもらうんですよ!」
「それのどこが計略だ!」
「あの岩戸は外から引き開けようとしても手がかりがありません。そこで、岩戸の
外で宴会を開くのです。そしたら姫君も外の様子が気になって岩戸を少し開けるで
しょう。その開いたすき間に黄蓋殿が手を入れて、一気に岩戸を引き開けるので
す」
「なるほど、では早速宴会の支度だ!!」
こうして孫尚香引っ張り作戦が決行された。
作戦は魯粛の思い通りにはこび、無事孫尚香は洞窟から引っ張り出された。もっと
も、宴会自体は孫権が酒を飲みすぎて大暴れし、オシャカになってしまったが。
こうして、呉郡に平和が戻った。そして、こんな騒ぎの元凶になった孫策は、弟と
妹と武官文官の手によって呉郡から追放されてしまった。
(続く)
「というわけで追放された俺は長江沿いを歩いていたところを袁術に取っ捕まった
て訳だ」
孫策はそう言うと一息ついた。
「そーりゃ追放されて当然だな」
「孫尚香さんにそんなことするなんて、兄として最低ですわ。追放は自業自得です
わ」
孫策をボロクソに言う趙雲と甄姫。特に甄姫は自分の後輩がそんな目にあわされた
ことに憤りを感じたのか、孫策に容赦なく非難の声を浴びせた。
「いやぁ…、面目ねぇずぇ…」
そういうと孫策は小さくなった。どうやら反省はしているようだ。
「で、袁術に捕まった後、どうしたのです?」
甄姫が孫策に聞いた。怒りが収まっていないのか、口調がきつい。
「捕まった後、ここにつれて来られたんだ。何とか脱出しようと思ったんだけど
よぉ、なかなか機会が見つからないし、飯をぬかれたから力が入らなくてよぉ、結
局、成都にいる親父に手紙を書いたって訳だずぇ」
「手紙?手紙ってこれのことか?」
趙雲がそう言うと、懐から例の手紙を出して孫策に手渡した。
「そうそう、これこれ…って、なんでおめぇが持ってるんだ?」
「夷陵の私の元に届けられたんだ」
「へ?なんで?」
「さあ…、私にも分からん」
趙雲はそう言うと肩をすくめた。
駄文乱文失礼しました。眠いのでこれで止めます。後はよろしくお願いします。
スレの流れがフカーツ
キタ━━(゚∀゚)━━( ゚∀)━━━( ゚)━━( )━━(゚ )━━(∀゚ )━━━(゚∀゚)━━!!
そ、孫策がDQNなんでつか・・・。
それもありかなw
244 :
無名武将@お腹せっぷく:04/02/19 13:19
ageルグ
↑ホント、お約束のよーにやってくるねw
変な輩が来るからsage進行でよろ
248 :
無名武将@お腹せっぷく:04/02/20 18:00
age
丁度1/4使い切ったし、ここら辺でいっぺん設定の決まったor戦死した武将をまとめてみないか?
武威△∴┃∴∴∴┃∴∴∴∴∴△薊∴∴∴∴∴∴┏┓△襄平
∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴△晋陽∴∴∴∴∴∴北平△┃┃┏┓∴
━∴━━┛∴∴∴∴┏∴━━∴━┳∴━━┳━━┛┗┛┗━
西平∴∴∴┏━┓┣┛△上党∴∴∴南皮▲┃
∴△∴∴安定△┣┻┓∴∴△業∴┃平原△┣━━━┓
∴∴━∴━━∴┛∴┗━━━━━━━┳━┛北海△┃
∴∴∴∴∴△長安∴∴△洛陽∴△濮陽┃△小沛∴∴┃
∴∴△天水∴∴∴∴∴∴∴∴∴━━━┛┃△下丕∴┃
∴∴∴∴∴∴∴∴宛△∴∴∴∴△陳留∴∴┏∴━━┫
漢中△┃△西城∴∴∴∴△許昌∴∴∴┏∴┛∴┏━┛
∴∴∴┗┓∴∴新野□∴∴∴┃△汝南∴△寿春┃┏━━━┓
∴△梓潼┗━━━━━┳━┓┗━━━┛∴∴┏┛┃△秣陵┃
∴∴∴∴∴∴∴襄陽▼┗┓┃△江夏∴△廬江┃┏┛呉郡○┃
×成都∴∴△永安∴∴∴┃┗━━━━━━━┛┃∴∴┏━┛
∴江州△┏━┓∴△江陵┗━┓┏━━━┓┏━┛∴∴┗━┓
━━∴━┛∴┗━━━━━━┫┃柴桑△┃┃∴∴∴会稽△┃
∴∴∴∴∴∴武陵△∴長沙△┃┃∴∴┏┛┃∴∴∴∴∴∴┃
△雲南∴△建寧∴南郡●∴∴┗┛∴∴┗━┛∴∴∴∴∴┏┛
∴◆南蛮∴★夷陵∴∴∴∴△桂陽∴∴∴∴∴∴∴∴∴┏┛
★ 趙雲(甄姫、馬岱、郭図、審配)
● 曹仁(牛金、朱霊)
◆ 南蛮(祝融一家)
▼ 呂蒙(袁術はただの傀儡だった)
▲ 甄姫の仇
○ 孫堅(孫権、孫策、孫尚香、魯粛、黄蓋)
□ 周瑜(張遼、姜維)
× 孫堅軍合戦中(相手不明)
△ その他(未設定地域)
所在未設定武将
公孫3(勢力)、関羽&張飛ブラザーズ(放浪中) 、甘寧(武将)
死亡武将
小喬タソ、d、¥、曹豹、袁紹、袁術
記入漏れがありましたら、どなたか補完して下さい。
>>251 早速乙かれ
うーんすごい関心
こういうの楽しいんですか?煽りじゃなくて
上の方の地図作ってくれる人とか
>253
ありがd
・・・まぁ、多分楽しいからやってるんだろうね。
地図自体は漏れの作品じゃないし、ただ単に
三国志9のスレから引っ張ってきたのを少し
いじっただけだし、そんなに苦労はないですよ。
文章職人サンは彼らで楽しんでる感じだし^^
ついでに訂正
所在未定武将
関羽&張飛ブラザーズ(放浪中) 、甘寧(武将)
死亡武将
小喬タソ、d、¥、曹豹、袁紹、袁術、公孫3(死んでました)
祝融一家確定メンバー
祝融、木鹿大王、阿会楠
以上。補完あればヨロ&続きの文章職人さま降臨期待。
256 :
無名武将@お腹せっぷく:04/02/27 17:30
定期保全age
一方その頃商人は…
「道中よろしくお願いしますよ」
劉備は落胆していた… 関羽、張飛と離ればなれになってから
一人で幾多もの道を歩いてきた。ある時は飢えで困っている村を助けたり
ある時は山賊討伐に参加してみたり。
しかし一人旅というのは人を恋しくさせるものである。
劉備「兄弟よ…今いずこへ…」
商人「何をもの思いにふけっているのです?」
劉備「だまらっしゃい!」
そして、今もっとも悲しいことは無頼漢と間違えて雇ってしまったこの商人である。
そろそろ護衛の者が欲しいと思っていた矢先、致命的なミスを犯してしまった。
しかし、仁を重んじる劉備はむげに断ることもできなかったのだった。
けれど金ももう底を尽いていたので商人を護衛し、報酬がもらえればと思った。
それに都で受けた村民からの盗賊討伐の依頼を受けたので無問題。
これでかなりの金が稼げる。
劉備(漢王室の血を引く者がこんなことまでしなきゃいけないとは!
だがこれは逆にチャンスだッ…!天が与えた試練っっっ!
これは次へのステップ…!)
商人「妄想癖があるようですね」
劉備「だまらっしゃい!!!」
戦力の心配をしつつ盗賊討伐に挑む劉備。
やはり追い込まれた兵というのはよく戦う。
盗賊副長「なんだいその程度かいっ?!」
劉備は苦戦していた… 盗賊といえど修羅場をくぐり抜けてきた者も多く(知るか)
武はあまり秀でてない劉備ではやはり困難だった。
商人「出過ぎですぞ!ご自重なされよ!」
商人に叱咤され、身の危険も感じてきた。体力もなく立つのがやっとだった
劉備「ぬぅ…」(これまでなのか…)
得意の「だまらっしゃい!」出ず、もう諦めかけていた。
しかし、そのとき
副長「ぐあああっっ!!!」
絶命の声が響き渡った。ワケもわからずよく見てみると
副長は肩から腹の方までさばかれ血を吹き出しながら落馬した。
劉備「!!!!!!」
盗賊達「うへぇ!!!」「ぎゃぱぁっ!!!」「ぎにゃぁぁ!!」
続いて他の盗賊達も次々に倒れていくのである。もう何がなんだかわからない。
商人「どうやら苦戦しているようですね」
片手に短刀を持った商人がいた。もう何がなんだかわからない。
商人「私も少しながらお手伝いいたしましょう!!」
馬を駆りばったばったと盗賊をなぎ倒す商人。口をあんぐり開けて見ている劉備。
…一騎当千 まさにそんな感じだった。
士気が上昇する商人。戦鬼。
商人 「我こそが真の三国無双なりっっ!!!」
商人1000人撃破のメッセージ
歓声「わぁーーーーーー」
そして馬でいっきに盗賊長に詰め寄る商人!!
商人「そんな顔か? そんな顔で盗賊長をつとめているのか?」
盗賊長「ひぃ…!!命ばかりはお助けくだ… うぐぇ゛」
商人「地獄で悔いよ…」
もう何がなんだかわからない。
商人妄想伝 〜完〜
ハゲワラ
保守を兼ねて書いてみる。
「おっかし〜な〜、ちゃんと親父に出したんだけどな〜」
孫策は手紙を見ながら首をひねっていた。そしてふと、あることに気がついた。
「ところであんた、この手紙を読んで俺を助けに来てくれたのか?」
孫策が趙雲に聞いた。
「ああ、そうだが?」
「この手紙、俺の名前が書いてないけど、よく俺だって分かったな」
「いや、孫策殿だと知らないで来たんだ」
「えっ?じゃあ、誰かも分からないで助けに来たっていうのかよ…。夷陵からわざ
わざ…」
「そうよ、趙雲殿はね、人がいいから困ってる人を見過ごせないのよ。だから、襄
陽まで貴方を助けに来たのよ。少しは感謝なさい」
甄姫が横から口を出してきた。なぜか突っかかる口調だ。
それを聞いた孫策、まじまじと趙雲の顔を見つめると急に笑い出した。
「いや〜、おめーみてーなお人よし、始めて見たずぇ〜。気に入った!この孫伯
符、おめーについていくずぇ!」
(続く)
いきなり趙雲の仲間になることを宣言した孫策。趙雲は少々戸惑い、甄姫は露骨に
嫌そうな顔をした。
「いや、孫策殿は呉郡太守の長子としての役割があるのでは…?」
「そうですわ、貴方の様なガラの悪い人間は呉郡に帰るべきですわ」
甄姫は孫策のことが嫌いなのか、やたらと辛く当たる。しかし、孫策は気にも留め
ずに話した。
「いや〜、いまさら呉郡に帰ったって権や尚香に合わす顔ねーし、それに、呉郡に
いるよりアンタらに付いて行ったほうが楽しそうだしな。なあ、いいだろ?」
趙雲は少し考え込んだ。隣では甄姫が拒否してくれ、と言わんばかりに趙雲のこと
を見ていた。こんな口もガラも悪い男と旅をするなんて嫌、私は趙雲殿と二人で旅
がしたいの、そんなことを甄姫は心の中で叫んでいた。しかし、その想いは趙雲の
一言で打ち砕かれた。
「孫策殿、そこまで言うのでしたら、仲間に加えましょう」
やったー、と踊り出して喜ぶ孫策と、肩を落としてうなだれる甄姫の姿がそこに
あった。とその時、趙雲の背後で声がした。
「姜伯約、趙雲殿にお仕えしたく、参上いたしました!」
その声を聞いた瞬間、甄姫は倒れそうになった。
あとはよろしくお願いします。
・・・うわ〜難しい流れになってきたぞー・・・
ともかく、グッジョブ!
しっかし、孫策仲間になったのかYO!?
どどどどどうなるっ!
265 :
無名武将@お腹せっぷく:04/03/11 16:21
職人さん求める
フロドはサムに抱きついた。そして・・・・?
一方その頃孫堅は成都を包囲していた。
「孫堅様!敵が討って出てきました!」
敵将は成都の主に仕える魏延
「相手にとって不足はない」
「我…敵…倒ス」
しかし孫堅の熟練の用兵術により魏延は敗走
それを孫堅は追撃する
「馬鹿め、阿呆め、厨房め」
そこに現るは成都の根暗軍師、法正
「あの田舎者に岩を落としてやれ」
ああ無念…孫堅、字は文台道半ばにして散る
孫堅死んだ━━(゚∀゚)━━( ゚∀)━━━( ゚)━━( )━━(゚ )━━(∀゚ )━━━(゚∀゚)━━!!
それはそーと、そろそろエンパイアーズネタが追加されそうな悪寒。
・・・って、このスレ、発表前から何となくエンパイアーズしてたよねw
既に周瑜という主がいるので、趙雲は姜維の申し出を断る以外無かった。
甄姫を恋い慕う姜維は、周瑜を裏切ってまで趙雲に仕えると聞かなかったが
甄姫の説得(拒絶?)もあり、しぶしぶ引き下がった。
袁術は死に、襄陽を奪われた呂蒙は長江を下って江夏へと落ちのびた。
そして、襄陽は新野の周瑜が進駐することとなった。
成都の地で、孫堅は法政に討たれた。これを受けて、呉郡では孫権が後を
継いだ。そうとは知らず、孫策は趙雲と同行し夷陵へ赴くのであった・・・。
−MISSION6 完−
「なんだって!?親父が・・・そんな・・・有り得ないずぇ」
夷陵。茫然自失とする孫策に、趙雲はかける言葉が無かった。
そして、各地に放った密偵によって立て続けに報告が入る。
「成都の張魯、朝廷を非難して反乱を呼びかける激を発しました」
「呂蒙、江夏に入場した模様」
「呂蒙、南郡の曹仁、武威の韓遂が張魯の激に呼応」
「曹仁、落ち延びる孫堅軍を攻撃する構え」
「周瑜、襄陽の領有を宣言」
どれも大局を左右するような出来事の報告だったが、とりわけ
一つの報告が趙雲の陣営に驚愕をもたらした。
「呉郡の孫権、正式に孫堅の後継を宣言!」
「んだとゴルァ!長兄の俺を差し置いて何のつもりだぁ!」
激して密偵の首を締め上げる孫策。それをなだめる趙雲。
冷ややかに孫策を見つめる甄姫。
「それで、どうしますの、趙雲様」
甄姫が尋ねた。
風雲、急を告げる。
武威▽∴┃∴∴∴┃∴∴∴∴∴△薊∴∴∴∴∴∴┏┓△襄平
∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴△晋陽∴∴∴∴∴∴北平△┃┃┏┓∴
━∴━━┛∴∴∴∴┏∴━━∴━┳∴━━┳━━┛┗┛┗━
西平∴∴∴┏━┓┣┛△上党∴∴∴南皮▲┃
∴△∴∴安定△┣┻┓∴∴△業∴┃平原△┣━━━┓
∴∴━∴━━∴┛∴┗━━━━━━━┳━┛北海△┃
∴∴∴∴∴△長安∴∴△洛陽∴△濮陽┃△小沛∴∴┃
∴∴△天水∴∴∴∴∴∴∴∴∴━━━┛┃△下丕∴┃
∴∴∴∴∴∴∴∴宛△∴∴∴∴△陳留∴∴┏∴━━┫
漢中△┃△西城∴∴∴∴△許昌∴∴∴┏∴┛∴┏━┛
∴∴∴┗┓∴∴新野□∴∴∴┃△汝南∴△寿春┃┏━━━┓
∴△梓潼┗━━━━━┳━┓┗━━━┛∴∴┏┛┃△秣陵┃
∴∴∴∴∴∴∴襄陽□┗┓┃▼江夏∴△廬江┃┏┛呉郡○┃
◇成都∴∴△永安∴∴∴┃┗━━━━━━━┛┃∴∴┏━┛
∴江州△┏━┓∴△江陵┗━┓┏━━━┓┏━┛∴∴┗━┓
━━∴━┛∴┗━━━━━━┫┃柴桑△┃┃∴∴∴会稽△┃
∴∴∴∴∴∴武陵△∴長沙△┃┃∴∴┏┛┃∴∴∴∴∴∴┃
△雲南∴△建寧∴南郡●∴∴┗┛∴∴┗━┛∴∴∴∴∴┏┛
∴◆南蛮∴★夷陵∴∴∴∴△桂陽∴∴∴∴∴∴∴∴∴┏┛
★ 趙雲(甄姫、孫策、馬岱、郭図、審配)
● 曹仁(牛金、朱霊)
◆ 南蛮(祝融一家)
▼ 呂蒙
▲ 甄姫の仇
○ 孫権、孫尚香、魯粛、黄蓋
□ 周瑜(張遼、姜維)
◇ 張魯(魏延、法正)
▽ 韓遂
△ その他(未設定地域)
・・・と、勝手にコピペ改造してしまいますたm( _ _ )m
>251さんのコピペを改変
所在未定武将
関羽&張飛ブラザーズ(放浪中) 、甘寧(武将)
死亡武将
小喬タソ、d、¥、曹豹、袁紹、袁術、公孫3、孫堅
祝融一家確定メンバー
祝融、木鹿大王、阿会楠
孫策「なぁ趙雲さんよ。いあ、趙雲殿。お頼み申す」
趙雲「なんだ、あらたまって」
甄姫 「趙雲様、聞いてはなりませぬ。どうせ孫堅の後継者たらんと
趙雲様を利用する腹でございましょう」
孫策「・・・俺は孫家の長子。家督を継ぐのに何が悪い・・・いや、今は
そういうことではない。お頼みしたいのは別のことだ・・・聞けば、南郡
の曹仁が親父の遠征軍を攻撃する構えとのこと。お願いだ、どうにか
彼らを救い出してはもらえぬか。俺と親父が長い間鍛錬した、大事な
兵たちなのだ。みすみす彼らを死に追いやるのは、耐えられないのだ!」
趙雲「兵を思うその心・・・孫策殿、この趙雲、感服仕った。甄姫殿、これは
聞かないわけにはいかぬと思うが。どう思われる?」
甄姫「そういうことでしたら・・・本当に大切に思われているのですね、
部下達のことを。義が趙雲様の本懐なれば、これは断れませぬわ」
孫策「・・・!かたじけねぇ!一生恩に着るずぇ!」
甄姫「・・・国を失った風来坊さんが、一体どう恩に着せられるのやら」
孫策「ぐぐっ、それを言ってくれるなよぉ」
甄姫「ま、大方、救出した兵を呉郡に向けるつもりでしょうけど・・・。それに
関しては、趙雲さま、援助してはなりませぬよ」
趙雲「わかっている。さすがに、それに首を突っ込む用意はない」
孫策「・・・うぅ、否定はしないずぇ。だが、その時ゃもう趙雲殿の力は
かりねぇ。ただ、それでも俺が一国の主になれたら、持ちうる力の限り、
趙雲殿の力になり申すずぇ」
−MISSION7 開始−
それでは、次、おながいします^^
__ _________
/ \ /
| ^^ | < にっこり(^^)。
\__/ \_________
にっこり君とは?解説しよう。見た目どおり山崎の仮装である。
在来の山崎渉」は漢字表記なので、子供にはなじみにくい。
そこでネーミングがソフトなにっこり君から山崎を伝播していこうとする山崎プロパガンダ政策の一環なのである (山)
喪前ら、いよいよエンパイアーズの発売ですよ
−曹仁軍陣営−
以前趙雲との戦で大敗を喫した曹仁軍、久々の出兵に各将息巻く中、ひとり懸念の表情を浮かべる朱霊
朱霊「曹仁様、私は出兵に反対です」
曹仁「ほう、なぜだ?」
朱霊「d将軍、¥将軍亡き今この南郡を誰が守るのですか?夷陵にはあの趙雲が虎視眈々とこの地を狙ってくるでしょう」
曹仁「問題ない、何故なら私がここに残るからだ」
朱霊「は?では孫堅の敗残兵の討伐は誰が?」
曹仁「それについてだが新しく参入した将を紹介しよう。徐晃だ」
徐晃「徐 公明と申す」
曹仁「そして朱霊、お前は副将としてついてゆくがよい。……趙雲の動向によっては以前の報復ができるやもしれぬ…」
新たなる猛将を加え趙雲への逆襲を胸に秘めつつ出陣するのだった。
孫堅の戦死により主を失った敗残軍は長江より呉群ヘ向かっていた。張魯討伐戦が初陣であった若き将、凌統は敗残軍をまとめ水路より少しでも早く呉に戻ろうという試みであった。
凌統「私を見出してくれた殿がまさか戦死するとは…はやく呉に帰りたい。家督は孫権様が継いだと聞く、行方知れずとはいえ長男である孫策様を無視して果たしてよいのだろうか…」
そうこう考えているうちに日が沈んできた。
兵士「あの…凌統様…」
突然兵士が丘の方を指さす。赤く照らされた丘には……兵?
凌統「まさか…」
そのまさかである。物見の徐晃軍だ。水上の戦で負ける気はしないがいかんせん敗残兵、精神的支柱を失っているこの軍では、勝ち目は…ない
孫策「急ぐずぇ〜!」
孫策を先方に趙雲の軍が後を追う。果たして間に合うのか!?
>277
乙。なんか孫策とコウ・ウラキがダブって見えたりw
「間に合え〜間に合え〜間に合え〜」ってね。
凌統とはまたナイスキャラですね。(・∀・)イィ!
280 :
無名武将@お腹せっぷく:04/03/22 12:35
オナニー小説がんがれ
エディット武将出そうよ、名前はさやかモデルは孫権
エンパイヤーズで美姫タイプ+周泰モデル。
かっこよすぎ。
でも、多分エディット武将をここで出すのはお門違い。おとといきやがれ。
〃'´⌒`ヽ
〆〈ノリ ))ヾ〉.これからも
ノ从 ^^ ノリ. 私を応援してくださいね(^^)
((/ゝ.∞_i^ヽ
〈 (,,`,´,,) 〉 山崎渉子
|~ 〉 〈 ~|
//\/ヽ.\
〈,,ノ ヽ,,〉
/ \
/ / l. | | \.
/ / l |. | \
ゝ / | ! | ,ノ
ヽ / | | | ,ノ
ゝ | | | ,ノ
`、_ | | |__ァ
 ̄`----'`ー '
保守しますよ
285 :
無名武将@お腹せっぷく:04/04/06 19:58
age
凌統はどうにか逃げようとしたが徐晃軍2万5千から逃げ切れるわけが無い。
凌統「どうせ討ち死にするなら・・・せめて一矢報いてやる!」
と凌統は死を覚悟した。するとなにやら徐晃軍があわただしい。まもなく横から
???「凌統殿!凌統殿!いずこに!」
聞き覚えの無い声が悲鳴と雄叫びの狭間より凌統に届いた。
凌統「私はここだ!!」
思わず凌統は言葉を返した。
???「おお、凌統殿!私の名は張恰(漢字が出ません)。若き頃孫堅殿にお世話になった身。
この度張魯を討伐にこられたとうことで我らも参加したくこの様に美しく参上いたしました。」
凌統「ほう、まことか!それならば見ての通り我の兵は少ない。加勢してくれるか!?」
張恰「承知しました。みなさん、この醜い敵軍を蹴散らしてしまいなさい!」
張恰はそう言って自ら戦場に躍り出て、目にも止まらぬ速さで徐晃軍の兵をバッサバッサと切り倒していった。
>>286の続き・・・
凌統軍も船上から矢を撃って応戦した。が、張恰軍はおよそ2万程度。
しかも曹仁軍5千が後方からやってきて、張恰軍が挟撃される形となった。
張恰「くっ、旗色が悪いですね・・・。」
凌統「やはり無理があったか・・・。」
凌統が戦意を喪失している所にまた
???「おお凌統殿ではないか!」
今度は聞いたことのある声。徐盛だった。
凌統「あなたは徐盛殿!どうしてここに・・・」
徐盛「訳は後ほど。とりあえず援護しますぞ。それっかかれぇ!」
徐盛軍はざっと5万。凌統は地獄に仏を得た気持ちだった。士気が高まる。
徐晃「ここで多くの兵を失うわけには行かぬ。無念だが・・・引けぇ!」
徐晃軍は急いで撤退した。孫策たちは間に合わなかったが凌統は一命を取り留めたのだった。
>>287の続き・・・
凌統「いやぁお二方、助かり申した!・・・で、徐盛殿がなぜここに?」
徐盛「孫権様のご命令でな。敗残兵を救出し、吸収。兵力を拡大しつつ南北より成都へ攻めるのだ。
我々南軍は雲南へ、孫権様率いる北軍は漢中へ向かい、一挙に成都を挟み撃ちにするのだ。」
凌統「なるほど。呉郡の守りは?」
徐盛「孫権様の信頼厚い許緒(漢字が出ない)殿がいる。ところでその女性は?」
張恰「失礼な・・・私は美しき男です・・・。」
凌統「この方は張恰殿だ。孫堅様になにか義理があったらしい。私が危機のときに加勢してくれたんだ。」
徐盛「こ、これは失礼致した。ということは共に張魯を討とうというのですな。ありがたい・・・。」
呉軍にとっては思いがけない収穫(?)だった。
一方北の孫権軍は漢中でとんでもない人物に出くわした。呂布である・・・。
駄文で長々とスマソ。続き楽しみにしてます。
武威▽∴┃∴∴∴┃∴∴∴∴∴△薊∴∴∴∴∴∴┏┓△襄平
∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴△晋陽∴∴∴∴∴∴北平△┃┃┏┓∴
━∴━━┛∴∴∴∴┏∴━━∴━┳∴━━┳━━┛┗┛┗━
西平∴∴∴┏━┓┣┛△上党∴∴∴南皮▲┃
∴△∴∴安定△┣┻┓∴∴△業∴┃平原△┣━━━┓
∴∴━∴━━∴┛∴┗━━━━━━━┳━┛北海△┃
∴∴∴∴∴△長安∴∴△洛陽∴△濮陽┃△小沛∴∴┃
∴∴△天水∴∴∴∴∴∴∴∴∴━━━┛┃△下丕∴┃
呂布乂孫権∴∴∴宛△∴∴∴∴△陳留∴∴┏∴━━┫
漢中◎↓△西城∴∴∴∴△許昌∴∴∴┏∴┛∴┏━┛
∴∴∴┗┓∴∴新野□∴∴∴┃△汝南∴△寿春┃┏━━━┓
∴△梓潼┗━━━━━┳━┓┗━━━┛∴∴┏┛┃△秣陵┃
∴∴∴∴∴∴∴襄陽□┗┓┃▼江夏∴△廬江┃┏┛呉郡○┃
◇成都∴∴△永安∴∴∴┃┗━━━━━━━┛┃∴∴┏━┛
∴江州△┏━┓∴△江陵┗━┓┏━━━┓┏━┛∴∴┗━┓
━━∴━┛∴┗━━━━━━┫┃柴桑△┃┃∴∴∴会稽△┃
∴∴∴←徐盛武陵△∴長沙△┃┃∴∴┏┛┃∴∴∴∴∴∴┃
△雲南∴△建寧∴南郡●∴∴┗┛∴∴┗━┛∴∴∴∴∴┏┛
∴◆南蛮∴★夷陵趙雲↑∴△桂陽∴∴∴∴∴∴∴∴∴┏┛
★ 趙雲(甄姫、孫策、馬岱、郭図、審配)
● 曹仁(牛金、朱霊)
◆ 南蛮(祝融一家)
▼ 呂蒙
▲ 甄姫の仇
○ 許緒(守将)、孫尚香、魯粛、黄蓋
□ 周瑜(張遼、姜維)
◇ 張魯(魏延、法正)
▽ 韓遂
◎ 呂布(紀霊、徐庶)
△ その他(未設定地域)
てきとーな設定で申し訳無いっす。間違いがあれば訂正お願いします。
290 :
◆TTtxpqNzhE :04/04/08 15:27
ズレとるかも・・・
山山山山山山山山山森森森川川森森森森森森
山山山山山山森森森森森森川川森森森森森森
山山山山森森 川 森森森
森森森森森 川 森森森
森森森 川
川
呂布→ 橋 ←太史慈
徐庶→ 川
川川
5万 川 7万 孫権
川
紀霊→ 橋 ←夏侯淵
川
川
森森森 漢 川川
森森森 中 川川
森森森森森 ↓ 川
森森森森森森森森 川
山山山森森森森森森 川
久々の降臨乙
292 :
無名武将@お腹せっぷく:04/04/09 21:26
夏侯淵死んだじゃん…
そうでした!申し訳ないっす。
¥死んでましたw 代わりに馬超ってことにしといてください(適当
¥と馬超じゃつり合わんか・・・
294 :
無名武将@お腹せっぷく:04/04/09 22:08
続きまだー?
295 :
無名武将@お腹せっぷく:04/04/13 00:38
あげ
296 :
無名武将@お腹せっぷく:04/04/15 17:28
age
297 :
無名武将@お腹せっぷく:04/04/23 18:08
良スレあげ
298 :
無名武将@お腹せっぷく:04/05/01 13:58
保守
一方その頃…
袁紹「こぉの袁紹にこぉのような真似を〜!
おのれーっ! 私を馬鹿にするかぁ〜!」
夷陵で趙雲に討ち取られたと思われてた袁紹だったが、
そのゴキブリ並の生命力とへタレさを生かし、死んだと思わせて実は逃げ出していた。
しかし、国を失い権力もなくなった袁紹は畑から野菜を盗んでなんとか生活していた。
民「やかましいだっ! オラたちの畑を荒らしといて何を言うだ! さっさとでていくけろっ!」
袁紹「ぬぬぬっ! 下郎がぁ〜!」
石を投げられ、裏声と涙声が混じりながら逃げていく袁紹。 既にマントはボロボロとなり、鎧も錆付いてきた。
しかし、こうなってしまったのは元々自分の悪政が原因である。 袁紹がそれに気づくのに半年かかった。
袁紹「ああ…なんとしたことだっ…このままでは我が先祖達に合わす顔もないわ……」
袁紹が山でぶつぶつ独り言を話しているとき、袁紹の目の前に一人の老人が現れた。
袁紹「!? だっ、だだっ、誰だおぬしは! 私の前で頭がたかぁーい!」
すると老人は、そのまま袁紹を無視して山に登っていった。
袁紹「お、おのれぇ〜! この私を無視しおってからにっ!」
袁紹は裏声で叫びながら老人についていった。
どれ程歩いたのだろうか…ふと袁紹の目の前に洞窟が現れた。
袁紹「な、なんだここは…あっ! これっ! 私を置いとくでないっ!」
老人は袁紹をまるで導くように、洞窟に入っていった。 袁紹もすかさず後を追う。
中は意外と広かった。 どうやら老人はここに住んでいるらしい。
袁紹「ムゥ、私をこのような場所に連れてきおって。 一体何が目的なのじゃ」
勝手についてきた癖に文句を言う袁紹を無視し、老人は3つの巻物を持ってきた。
そして、老人は枯れたような声でこう喋った。
「お前にこれをやろう。 もし、お前に袁家のプライドがあるのならばこの巻物にかかれてることを学び、
民に幸せを与えるのだ。 さすれば民はお前のことを神のように慕うであろう。
しかし、もしもこの教えを間違ったことに使えば、おまえ自身に災いを齎すであろう!…げほっ!」
それだけ言うと、老人は強引に3つの巻物を袁紹に渡し、そのまま消えていった。
袁紹「…むぅ。 なんだかわからぬが、まあ良かろう!
この袁紹! 袁家の名に恥じぬように民に幸せをあたえてくれるわっ!」
後に、張角と名乗る導師が怪しげな術を使い民を困らせているとかいないとか。
久々にキター!
302 :
無名武将@お腹せっぷく:04/05/05 21:53
曹操「其処のお前! そう、お前だ!」
甘寧「んなぁ? なんだぁ? チビのおっさん?」
曹操「…まあ良い。 小喬を捕って参れ!」
甘寧「小喬? ああ、俺が盗んだ像を盗んだ娘のことか?
いや〜、残念だったなー。 あいつ、とおの昔に死んじまったってよ。」
曹操「おのれぇい! 斬り捨ててくれる!」
甘寧「おぉお!? 俺は関係ねーずぇー!」
甘寧死亡
>>302 あまりにも不憫なのでノーカウントきぼん
>302、303
ってゆーか、カンネイ自体その際象から墜落死してなかったっけ・・・?
ホッシュ
306 :
無名武将@お腹せっぷく:04/05/15 19:57
保全age
このままエンパイアーズネタに突入するってのもアリかも?
私の名はエンショウ。昔は名家だったのだが、今では国もなく、各地を転々としては山賊退治や怪物退治で賃金を稼ぎ、その日暮らしの毎日を送っている。
うぅ…、こんなことになったのも、あの曹操のせいだ!!あいつに負けなければ今頃は…。復讐だ!!絶対に私は復讐してみせる!!
こうして、私の人生をかけた戦いが始まったのだった…。
エンショウ伝説〜修羅の道〜
第一話『官渡大決戦!の巻』
まず、私は官渡に立ち寄った。読者の中には覚えている方もいるだろう。そう、私がアホの曹操に敗れた地だ。
近くの村人に話を聞くと、この辺の様子はよくわからないらしい。ふふっ…、これから明日もわからぬ旅に出る私にピッタリではないか。
街のショップに立ち寄ってみた。こういう世界でショップという表現はいかがなものかと思う方もいるだろうが、ショップと表示されているのだから仕方ない。
まず最初から、精鋭兵がついている私。ムフッ…!やはり名家はひと味ちがうな。
特にめぼしい物がないので、そのまま立ち去ることにした。
諜報部隊から報告が入った。敵大将は曹仁らしい。バカ曹操一族のひとりではないか!必ず斬ってみせるぞ。
そんな意気込みで戦場に立った私の目の前に、爆弾が投げ込まれたのは開始30秒も経たない頃だった…。
どかーん!!
ぐはっ!!な、なんだあの金棒を持った男は!?赤鬼か!?
黄蓋「ワシの名は黄蓋。この先にはいかせられん。」
何ぃ〜?私の前に立ちはだかる者は容赦せんぞ。
黄蓋「来い!」
これでも喰らえ!頭突きアターック!!
黄蓋「ぐはっ!!」
はっはっは!飛び道具があるのが自分だけだと思うな。
黄蓋「無念…。」
\「楽勝、楽勝!」
黄蓋を倒した私は、曹仁のいる場所へ馬を急がせた。
見えた!あの変な楯を持つ男。間違いないぞ!
曹仁「むっ!何者だ!?」
\「こりゃ〜!私の顔を忘れたか〜!!」
曹仁「お前はエンショウ!!何故ここに!?」
\「ふっふっふ…。曹操一味は斬る!!いざ、覚悟!!」
次の瞬間、私の無双乱舞が炸裂したのは言うまでもない。
\「頭がたか〜い!!」
スバッ!!バシュッ!!
曹仁「ぐはっ!」
曹仁はあっけなく私の剣のサビとなった。見たか!!私の剣に勝てる者などいないのだ!!
私の大勝利だ!!
こうして私は、入手した、いくつかのアイテムを質に入れ、僅かな賃金を手に入れた。
明日からも、曹操軍との激しい戦いはつづくであろう。しかし、私は負けぬ!!名家復活の日まで戦い抜くのだ!!
そんなことを夕日に誓いながら、次の目的地へ旅立つエンショウであった。
つづく…
313 :
無名武将@お腹せっぷく:04/05/17 05:19
ひさしぶりの職人登場age
袁紹は袁紹でこれまたおもろいなw
職人がんがれ!
315 :
無名武将@お腹せっぷく:04/05/17 19:09
つづきキボンヌ。てか、もう
>>1の設定とは関係ないのね。
じゃあ
>>1をまとめちゃおうw
趙雲伝 終章
その後、孫策は伝国の玉璽をカタに趙雲から兵を借り、苦戦する
孫堅軍残党を救援、そのまま蜀の地を手に入れた。後に、彼は
蜀の小覇王と呼ばれることとなる。
趙雲は「夷陵にいたのでは、甄姫の仇を討てるようになるまで
いつまで掛かるか判ったモンじゃない」と、子飼いの近衛兵団と
甄姫を連れ、後事を馬岱に託して再び放浪の旅に出たのだった。
しかし、甄姫に取ってはもう、仇討ちなどどうでもよかった。この広い
空の下、いつしか愛するようになった趙雲とどこまでも行くことが
出来れば、それで良いーーー。
続く
その後、趙雲と甄姫がどうなったのか知る者は居ない。
後に、孫策は風の噂を耳にした。
常山の地に富豪が現れ、民に施しをして大層評判が良いとのこと。
その者、美しい妻を連れ、更に大きな後宮をこしらえて、夫婦ともども
日々楽しく暮らしていると言う。
「きっと、俺のあの恩人様だずぇ」
孫策はその報を聞いて、にやりと笑った。
「おい、凌統、徐盛、張恰!蜀を取った勢いで、天下を取りにいくずぇ!」
「ははっ!」
「御意」
「美しく天下に乗り出しましょうぞ」
「おーし、出陣だずぇ!」
(そして、いつか趙のアニキに再会し、お礼を言うんだずぇ)
天下の騒乱は収まらぬが、蒼天を渡る雲は相変わらず悠然と流れ行くーーー。
ーーーーーーーーーー趙雲伝 完ーーーーーーーーーーー
流石は116さん。
乙です。
このスレまだあったのね。というわけで、久々に書いてみる。
「尚香、お前がいては私の地位が危ない。追放してやる!」
趙雲伝で呉郡の太守になっていた孫権。その孫権がはじめにやった仕事は、
自分の地位を脅かす一族や武官文官連中を追放することだった。というわけで、
孫尚香も自分に仕える近衛兵と共に呉郡を追い出されてしまった。
普通の姫さまなら自分の境遇に悲しむのだが、このお転婆姫に悲しむという感情は
ない。
「ちょうどいい機会だわ、このまま冒険の旅に出ましょう!」
こうして、孫尚香は近衛兵たちと共に『腰弓姫軍団』を組織し、旅に出ることと
なった。
呉郡から出て数日後、孫尚香たちは赤壁に到達していた。長江沿いを進むと、川上の方から女性の悲鳴が聞こえた。
「きゃー!たすけてください!」
「ぐははははは、待て大喬、この董卓のものになれ〜!」
(続く)
美しい女性(少女か?)がスケベそうなおっさんに追いかけられているシーンを見
て黙って見過ごすような孫尚香ではない。さっそく戦闘態勢に入る。
「全軍突撃!」
孫尚香と近衛兵たちは一斉に大喬に襲いかかった。
「な、なにをなさるのです、やめてください!」
「うるさい!アンタを捕まえて董卓に高く売り飛ばすのよ!」
そう言うと孫尚香は大喬をタコ殴りにしてふん縛ってしまった。
「ぐはははは、よくぞ大喬を捕まえた。どうじゃ、わしに仕えぬか?」
大喬を連れてきた孫尚香に董卓は上機嫌に聞いた。
「いや」
そう言うと孫尚香は高く飛び上がった。
「亡きアンディに捧ぐ!後方回転半ひねりカカト落としー!!」
驚いて大口を開けたままの董卓に向かって、カカト落としを見舞う孫尚香。
「ぐはー!酒池肉林が、わしの野望がぁー!」
こうして董卓は絶命した。
「ふふふ、やっぱり私って強いわ〜。さあ、この勢いで天下に『腰弓姫軍団』の名
を轟かせましょう!」
おー、という近衛兵の鬨の声を残し、孫尚香たちは赤壁を後にした。
お転婆姫孫尚香の旅は、今始まったばかりである!
孫尚香伝第一部 完
大喬「あ、あの、私の立場は…、がふっ」
おおっ!?
袁紹伝と孫尚香伝はかち合うのだろうか。ともかく、乙〜。
>亡きアンディに捧ぐ!
ワラタ
ホス
o
久々に書いてみる。
孫尚香伝第二部
董卓を打ち破った孫尚香は瀕死状態の大喬を無理矢理仲間にすると、一路合肥へと
向かった。
「なんで合肥に向かうんです?あそこには『泣く子も黙る』で有名な張遼将軍がい
るんですよ?」
大喬の質問に孫尚香は
「なんでも陸遜っていう将軍が張遼を攻めてるんだって。で、兵力が足りないから
志願兵を募ってるみたいなの。それに参加して、褒賞をいただくのよ」
と答えた。
そうこう言ってるうちに合肥近郊に駐屯している陸遜軍の陣営の前に到着。さっそ
く、孫尚香は大喬を連れて陸遜に面会を求めた。
「ああ、貴方がお転婆姫…、もとい弓腰姫こと孫尚香様ですか。董卓を倒したのは
聞いてます。さあ、どうぞこちらへ」
陸遜はこう言うと孫尚香たちを自分の天幕へと招いた。
天幕のなかでは陸遜が戦況を説明した後、孫尚香と作戦の打ち合わせをした。作戦
は張遼軍を合肥の城から引きずり出し、包囲して殲滅するという至極単純なもの
だった。
そして戦闘開始。陸遜の策略により、張遼軍は見事合肥の城から引きずり出され
た。計画通り、陸遜軍と弓腰姫軍団で張遼軍を包囲する。
しかし相手は『泣く子も黙る』と恐れられた張遼である。鬼神のごとく得物を振る
い、陸遜軍を圧倒する。もう一押しすれば陸遜軍は崩壊してしまうだろう。
「このままではいけませんね…」
そういうと陸遜は孫尚香に「どうか張遼を打ち取ってくれませんか?」と頼み込ん
だ。
ふつーの姫なら「殿方が婦人を守るべきでしょ?」と言うのだろうが、お転婆姫に
そんな考えはない。「やった〜!」というと一人で張遼の前に行ってしまった。
「む?女のくせに我が前に出るとはいい度胸だ。名を名乗られい!」
「私は孫尚香。『泣く子もだます』孫尚香とは私のことよ!(言ってやった言って
やった)」
こうして孫尚香と張遼の一騎打ちが始まった。
疲れたので今日はここまで。あとはよろしく。
329 :
無名武将@お腹せっぷく:04/06/16 22:42
hosu
趙雲伝が終わり、次の主流は孫尚香タンみたいですね。んじゃ、自分もちょっとだけ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
張遼「ほう、泣く子もだます、とは良く考えたな。ハハハッ気に入ったゾ!」
孫尚香「ふん、その余裕、すぐに消してあげる。いくわよ!」
大きな跳躍。張遼の目はすぐに反応し、上を向いた。
張遼「わざわざ逃げ場の無い上から来るのか。面白い」
豪ッ!と偃月刀が薙ぎ払われる!
ギィッ!と、鉄がこすりあう耳障りな音が響いた。
張遼「何ッ!?」
孫尚香の片方の乾坤圏が張遼の刀身をくくりつけ、それを支点に遠心力を使い、
孫尚香が高速で身体を空中で回転させたのだ。そして、乾坤圏を外すとそのまま
落下しつつ張遼に反対側の乾坤圏を振り下ろす!
張遼「だが、甘いな」
流石はかの武神・関羽を目標として日々の研鑽に励んだ張遼である。彼はすぐに
反応し、腰に提げた剣を抜き放って孫尚香めがけて横なぎに払った!
孫尚香「くぅっ!」
かろうじてこれを乾坤圏で受け止めた孫尚香は反動で後ろに飛び退いた。この
激突から、女性特有の匂いがが残り香として張遼の鼻をくすぐった。
張遼「よくぞかわした」
孫尚香「甘く見ないで」
張遼「女だてらに大した武だ。だが、所詮女は女」
右手に偃月刀、左手に剣を持った張遼がズン、と一歩前進する。
孫尚香「甘く見ないでって言ってるでしょ!」
強がっては見せるものの、孫尚香は張遼の圧倒的な武に密かに
舌を巻いていた。
(孫尚香:ちゃちゃちゃ・・・ちょっとマズイかなぁ・・・よし!)
孫尚香はおもむろに両の乾坤圏を腰に掛けると、後ろに跳躍した。
張遼「誘いか。よし、乗ってやる」
(孫尚香:バレてる〜!?でも、やるしか!)
余裕の笑みすら浮かべる張遼に恐れを抱きつつも、孫尚香には
絶対の自信があった。
(孫尚香:弓腰姫の名が伊達じゃないってこと、教えてあげるわ)
神速。その手が弓を取り、矢を番え、解き放つまでの全てが瞬時
だった。矢はうねりを上げて張遼に迫る!
張遼「噴ッ!」
張遼は何と剣で至近距離からの矢を払いのけた!
だが、そのとき、すでに両の乾坤圏を抜いた孫尚香が低い体勢で
突っ込んで来ていた。交錯ッーーーーーーー!
ガキィィィィィィンッ!と甲高い音が鳴り響く!
孫尚香は交錯の直後に空を舞い、張遼の後方に着地した。
二人は、互いに背を向けた体勢のまま、暫く動かなかった。
ガクッ、と孫尚香が膝をつく。
張遼の右脚と脇腹から血しぶきが激しく舞い散った!
(孫尚香:くぅっ、あと少し上ならば急所を斬れたものを・・・)
孫尚香の口から血が垂れる。
孫尚香は張遼の股間を狙っていた。張遼はとっさに右膝を前に出し、それを
防ごうとした。交錯の瞬間、張遼の右膝は孫尚香の腹を捉え、孫尚香は
蹴られた勢いに逆らわず乾坤圏で張遼を切り刻んだ。
張遼「ほう・・・女にしておくには、惜しいな」
孫尚香「だから・・・甘く見ないでって・・・くっ」
張遼「ふん。無理はするもんじゃない。その勇気に免じて、今日は退く」
孫尚香「そちらこそ強がるんじゃないわよ。逃さないから・・・ぅぁっ?」
激痛が全身を走り、孫尚香は歩き去ってゆく張遼を追いかけられなかった。
しかし、陸遜がすかさず追撃の号令を全軍に掛けた!
張遼「小賢しい真似を・・・しかし、我らに備えが無いと思うてか。紀霊!高覧!」
張遼軍の部将が左右両翼から攻勢をかけ、陸遜軍を押し戻した。
大喬「大丈夫ですか?」
大喬は孫尚香を乱戦から救い出し、後方へと戻っていった。陸遜も
無理に攻めようとせずに兵を収め、その日の戦闘が終結した。
陸遜「孫尚香殿、本日はまことに大儀でした。一騎打ちは痛み分け
でしたが、こちらは女性、向こうは歴戦の将軍。張遼の名声に傷が
入り、敵軍は浮き足立ち、こちらは士気が上がりました。この分だと
この先有利に戦えそうです」
孫尚香「うん・・・でも、出来れば討ち取りたかったなぁ。まさか、
あんなバケモノだったなんて。悔しいなぁ〜」
陸遜「それでは、頑張って傷を治し、再びお力添え願います。そう
すれば、雪辱を晴らすことも出来ましょう」
孫尚香「あなたって・・・勝手な人ね。でも、うん、判ったわ。すぐに
直すから、次も任せて」
陸遜「頼りにしてますよ」
数日後、すっかり傷の癒えた孫尚香は陸遜軍の陣中にあった。
なんか陸遜の甘言に踊らされてるっぽい今の状況、そしてますます
影が薄くなっていく大喬。さぁ続きは如何に?(ベンベン
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
それでは、次の人にバトンタッチしまぁす。
なんか、結局何の進展も無くてスマソ。格闘書きたかっただけとも(ゴニョゴニョ
保守
続きを書いてみる。
【7:12】大喬の笑い声で起床。まだ眠い。顔を洗う。巨乳だから胸が重い。歯はみがかない。このゲームに歯ブラシは出てこない。
【7:22】朝食。肉まんじゃないから体力ゲージは伸びない。嫌になる。
「張遼を倒しておいで」陸遜の言葉だ。うるさいのよ。私は猛将じゃないただの姫様なのよ。
「気を付けて!」うるせぇんだよこのペチャパイ大喬が。
【7:35】合肥城に向けて出発。城前ではうるせぇ雑魚が巨乳を冷やかしている殺すぞ。
【7:43】「助けて〜!」近衛兵長が叫んでいる。私にどうしろっていうのよ。
【7:50】近衛兵長救出。張遼軍兵士に輪姦されそうになったらしい。うだつの上がらない奴だ。
【8:03】張遼を城から出す為に挑発する。気分が盛り上がらない。早く本陣へ帰りたい。
【8:46】大喬がニヤニヤしている。
【9:30】挑発失敗。
【9:40】帰陣。
【9:45】お腹がすいた。しかし肉まんがない。体力ゲージは伸びない。
【10:11】みんなで軍議。大喬の笑い声にみんながいらつく。
【11:20】遼来来。
【11:22】「我が名は張遼、字は文遠!」 相変わらず元気な奴だ。
「張遼、今日こそ決着を付けるわ!」本当はどうでもいい。陸遜早くこい。
【11:40】張遼の無双乱舞で乾坤圏が吹っ飛ぶ。痛い。体力ゲージが減りまくる。
【11:42】「尚香さん大丈夫〜!」大喬だ。タイミングが良すぎる。どこから見ていたんだ?
【11:43】「新しい得物よ〜!」さようなら、Lv6乾坤圏、こんにちはLv7乾坤圏。大喬がニヤニヤしている。
【11:45】「亡きアンディに捧ぐ!後方回転半ひねりカカト落としー!!」ただのカカト落としだ。
「ふ、死ぬとなると、あっけない…」このセリフには飽き飽きしている。
【11:49】戦闘終了。「みんな、大丈夫?」格好だけ聞いてみる。
【11:53】陸遜が来た。「孫尚香殿!助けに来ました!」遅すぎる。帰れ。うだつの上がらない奴だ。
【12:30】依頼達成。陸遜からもらった箱の中には黄忠弓Lv1が入っていた。陸遜がニヤニヤしてこっちを見ている。
いやがらせか?殺すか?
孫尚香伝第二部 完
338 :
無名武将@お腹せっぷく:04/07/10 17:08
なんか知らんが
>【11:20】遼来来。
にワロタ。&あげ
「修羅モード外伝・曹丕伝」
曹操の次子、曹丕はある目的を持って旅をしていた。
引き連れる従者は二名、王朗、曹彰の二人である。
「兄上、もう諦めましょう・・・」
「曹丕様なら、もっとマシな者を捜せば・・・」
こんな愚痴を聞いても、曹丕は諦めなかった。
「黙れ!貴様らに私の何が分かる!!」
「しかし・・・」
「我らのようなノーマルキャラは・・・」
曹丕の怒りが爆発した。
「黙れ!甄姫は私のモノになるんだ!!」
しかし、彼女はいま趙雲の元にいるらしい。
そう思うと彼の怒りは余計増してくる。
>339
お、趙雲伝の続き物キター!?
曹丕「死ねえ」
趙雲「ぐわあ」
趙雲死亡。
「修羅モード外伝・曹丕伝」
「どうしたら甄姫を我が手にする事ができるのだ・・・」
今日も曹丕は悩んでいた。
「曹丕様、間諜の報告です」
王朗が間諜を引き連れてきた。
「おい、甄姫はいずこにいる!!」
曹丕は間諜の肩を、ガタガタ揺らしながら問いかけた。
「は、はい!甄姫様は現在・・・」
「貴様!甄姫の事を「甄姫」と呼んでいいのはこの世で私だけだ!!それを貴様は・・・!!」
「そ、曹丕様!落ち着いてください!!」
「王朗!お前、ひょっとしてお前も・・・!!」
王朗はこの時思った。
(ああ・・・私は仕えるべき者を誤ったやもしれぬ・・・!)
孫尚香伝第三部
孫尚香と大喬は弓腰姫軍団とともに徐州に向かっていた。といっても仕事の為ではなく、
肉まんの安売りをしているので買いに行く為に向かっていた。
徐州に着いた孫尚香たちはさっそく町の肉まん屋に入ると、さっそく肉まんを購入した。
「ところでさー、大喬、前から気になってたんだけど」
肉まんをほお張りながら孫尚香は大喬に聞いた。
「あんた、なんで赤壁で董卓に追い掛け回されてたの?」
「え?なんでって言われても…。旅をしていたら偶然赤壁で董卓に出くわして追いかけら
れたんです」
「なんで旅してたの?」
「それは…」
そう言うと、大喬は俯いてしまった。何か訳がありそうだ。
「なんか訳ありね。話してみたら?力になるわよ」
「…そうですね、いずれは話さなければならないと思ってましたから…」
そういうと、大喬はぽつりぽつりと話し始めた。
「実は私には小喬という名の妹がいたんです」
大喬が言うには、自分に似た可愛い妹らしい。そんな妹だから、世の男性に求婚されまく
りだったようだ。そんなある日のこと、
「わはははは、小喬は俺がいただくぜ!」
典韋という男が小喬を誘拐してしまい、それ以降小喬は行方不明になってしまった。
「私は必死になって小喬を探しました。しかし、小喬の行方は分からなかったんです」
その後、小喬は襄陽で死んだとの噂が大喬の耳に届いた。大喬は襄陽に飛んでいったが、
そこには確かに小さなお墓があり、墓石には「小喬の墓」と彫られていた。
「私はそこで、小喬が死んだ状況を聞いて回ったんです。そしたら、ある男の名前を知っ
たんです」
男の名前は趙雲。字を子龍というらしい。
「小喬は趙雲の戦闘に巻き込まれて死んだ、と聞きました。私は、小喬を戦闘に巻き込ん
だ趙雲という人が許せないのです。それから、私は小喬の敵を討つ為に、趙雲を捜して旅
をしていたのです」
そこまで言うと涙を流しながら大喬は黙りこくってしまった。
「へ〜、そんなことがあったのね〜」
孫尚香は神妙な面持ちで呟いた。しかしその後、孫尚香は急に大喬の肩を掴んだ。
「よし、その話乗った!共に趙雲とやらを捜して、敵を討ちましょう!」
「え、いいんですか?私の為に…」
涙をこらえつつ、大喬は孫尚香に聞いた。
「いいっていいって、私の旅なんてどーせ成り行き任せだし、敵討ちのほうが重要だし。
それに、旅には目標がないとね」
「あ、ありがとうございます!なんとお礼を言っていいのか…」
「礼なんていいわよ」
そう言うと、孫尚香は立ち上がった。
「さて、そろそろ行くわよ」
「はい、参りましょう!」
大喬も立ち上がると、孫尚香とともに店を出ようとした。とその時、
「話は聞かせてもらいました。私もお供させてください」
店の奥から女性の声がした。
孫尚香と大喬が振り返ると、そこには一人の女性が立っていた。
「アンタ誰?」
孫尚香の問いに、その女性は静かに答えた。
今日はここまで。女性を誰にするかは、お任せします。
うまくやれば、曹丕伝と合わせることが出来るかも
おおおおお全部つながってキターーー!
「修羅モード外伝・曹丕伝」
曹丕、曹彰、王朗の3人は今日も旅を続けていた。
「兄上〜、腹が空きました〜」
「なんだと!?さっき食べたじゃないか!」
そうである。ついさっき、洛陽で800元の肉まんを食べたばかりなのだ。
「まるで虎痴ですな・・・」
王朗が呆れたように言った。
「兄上、洛陽に戻りましょう!」
ふざけた事を言っている。曹丕はキレた。
「き、黄ヒゲ!いいかげんにしろ!!私には甄姫を捜すという・・・!!」
「兄上〜、しつこい男は嫌われますよ」
この言葉が、曹丕の怒りにさらに油を注いだ。
「修羅モード外伝・曹丕伝」
「黄ヒゲ〜!斬りすててくれよう!」
曹丕は剣を抜いた。彼は撃剣の達人である。
「兄上、私が武勇が得意な事を忘れていませんか?」
「黙れ!私のチャージ3で吹き飛ばしてやる!!」
王朗は二人の隣でオロオロしている。そこへ・・・
「やはり私がいないと駄目なようですな〜」
3人が振り向くと、そこにはエディット武将の曹植がいた。
>>349 >黄夫人キボン
というわけで、月英登場。孫尚香たちは月英を仲間にした!
孫尚香伝第三部 完
孫尚香伝第四部
孫尚香と大喬、月英は弓腰姫軍団とともに襄陽に来ていた。
「何で襄陽に来たんですか?尚香さん」
大喬が孫尚香に聞いた。
「何言ってんのよ、昔から『現場百回、敵討ちの基本』っていうじゃない」
「もう、それを言うなら『捜査の基本』ですよ」
「あ、そうだっけ?(笑)」
「もう、尚香さんたらっ(笑)」
孫尚香と大喬は笑い出した。
そんな中、一人冷静な女性がいた。仲間になった経緯を書かれなかった月英だ。
「で、どこから調べましょうか?だいたいのことは大喬さんが調べたみたいですが」
月英は孫尚香に聞いた。
「う〜ん、そうねー…」
孫尚香はちょっと悩んだ。実は彼女自身趙雲の手がかりが掴めるか自信がなかったのだ。
と、そんなとき近衛兵の一人が駆け寄ってきた。
「姫様、後方から軍勢が迫ってきてます!」
振り向くと、確かに後方から砂じんを巻き上げて来る軍勢があった。
「みんな、落ち着いて戦闘態勢に入りなさい!」
戦闘態勢をとる孫尚香たち。しかし、軍勢が迫るにつれて、率いてくる武将の顔がはっき
りしてきた。それは孫尚香と大喬が一度見たことのある顔だった。
「陸遜…」
孫尚香は武将の名を呟いた。
「おや、孫尚香殿ではありませんか!お久しぶりです!」
陸遜がさわやかな笑顔を振りまきながら話しかけてきた。こいつの笑顔は信用できない
わ、と孫尚香は思った。
「陸遜、相変わらず元気そうね」
「ええ、おかげさまで。ところで、襄陽には何用で来られたんですか?」
「うん、ちょっと大喬の敵討ちの手伝いをね…」
そういうと、孫尚香は敵討ちの件を話し始めた。
「なるほど、趙雲を捜しておられるのですか…、趙雲ね…」
孫尚香から話を聞き終わった陸遜は思わせぶりな口調で呟いた。
「あんた、趙雲を知ってるの?」
孫尚香は陸遜に聞いた。
「ええ、結構有名な方でしたからね」
「そ、それじゃあ、趙雲はどこにいるか知ってるんですか?教えてください!」
それまで話を聞いていた大喬が孫尚香を押しのけて陸遜に掴みかかってきた。
「まあまあ大喬さん、それでは陸遜殿が話せませんよ」
月英が大喬をたしなめた。大喬は不満そうな顔をしながら陸遜から離れた。
「で、趙雲は今どこよ」
孫尚香が陸遜に改めて聞いた。ところが陸遜は意外な答えを口にした。
「知りません」
「なんだと(゚Д゚ )ゴルァ!!ー」
今度は孫尚香が陸遜に襲いかかった。
「い、今の所在は分かりませんが、他にもじゅ、重要な情報は知ってるんで、グエー」
孫尚香に押し倒され、そのまま首を絞められながらも陸遜は話し続けた。
「他の情報って何よ!」
「そ、その前に助けて…」
涙目になりながら助けを求める陸遜。あと少しで窒息死だろう。
孫尚香は一旦陸遜から離れると仁王立ちになって陸遜を睨みつけた。
「さあ、趙雲のこと全部話なさい!」
「は、話すのはいいですけど、条件がありますよ」
陸遜は服に付いた埃をはたきながら立ち上がると、ニヤリとしながら話した。
「条件て、何よ?」
こいつがニヤつくとロクなことないのよね…、と思いながらも孫尚香は聞いた。
「実は我々は襄陽太守、周瑜の討伐に来たのです。で、共に戦ってくれたら、趙雲の情報
を教えますよ」
やっぱりロクなことにならなかった、と思いながら孫尚香は大喬と月英を見た。
大喬は「敵討ちの為、条件を呑むべきです!」と言わんばかりに首を縦に振り、月英も
「仕方ないですね」と言わんばかりに首を縦に振った。
「…分かったわ。一緒に戦うわよ」
孫尚香は諦め表情の顔を陸遜に向けると観念したように言った。
「ありがとうございます!大丈夫です、私たちなら、周瑜を打ち破れます!」
さわやかな笑顔を向けながら、陸遜は孫尚香の手を握った。孫尚香も握り返したが、やっ
ぱりこいつの笑顔は信用できないわ、と内心では思っていた。
今日はここまで。結構長くなってしまった。orz
「修羅モード外伝・曹丕伝」
「・・・という訳で、いま私達には金がありません」
曹植はさっきから淡々と話しているが、王朗ですら聞いてない。
「そういえば兄上、この先に山賊が居るみたいですよ」
「山賊か!黄ヒゲ、腕がなるだろう?」
「曹彰様の武勇は絶倫でございますからな」
「そう言われると照れますな〜!」
曹丕、曹彰、王朗の3名は曹植を徹底的に無視している。
「・・・だからいまこそ・・・次の漢中の町で・・・仲間を・・・盾が・・・」
もう3時間くらい曹植は話しているが、まったく無視されている。
359 :
無名武将@お腹せっぷく:04/08/09 00:22
ソヒなんかにするから.....!
周瑜と戦う羽目になった孫尚香たち。襄陽郊外に陣を構えると、陸遜と作戦会議を開くこ
とにした。陸遜が周瑜の戦力について説明する。
「周瑜軍の主力部隊は姜維に率いられて夷陵にいます。また、その他の部隊も南郡や汝南
などに派遣されており、襄陽は手薄です。しかし、張遼配下の紀霊、高覧が襄陽城の周り
を警備してますし、襄陽城にいる周瑜の副将には歴戦の名将程普や『戦う文官』として恐
れられている諸葛瑾がいます。さらには援軍として蘇飛が汝南方面から軍を率いてくる可
能性もあります。油断は禁物です。」
「あら、張遼って周瑜の配下の武将だったの?」
孫尚香が合肥での戦闘を思い出しながら聞いた。
「配下も何も、張遼は姜維とともに『周瑜の双璧』として恐れられてたんですよ」
「へー」
「ということは、紀霊や高覧は復讐戦としてこの戦をとらえていますね」
大喬は不安げに言った。
「まあ、そんなに気にすることもないでしょう。こちらにも考えがありますから」
「…なにか、いい策でもあるのですか?」
今度は月英が発言した。
「ええ、周瑜と紀霊、高覧の部隊はそれぞれ独自に動いています。各個撃破すれば勝ち目
はあります。具体的にはですね…」
陸遜はそう言うと、自分の策を説明していった。
そして、戦闘開始。
先陣として月英と少数の近衛兵たちが紀霊軍を急襲した。紀霊はあらかじめ防御体制をとっていたものの、月英が開発した新兵器『虎戦車』によってけ散らされ、紀霊は月英に
討ち取られてしまった。
「虎戦車ですか…、凄い兵器ですね」
本隊で虎戦車の活躍を見ていた陸遜が隣にいる孫尚香に話しかけた。
「すごいでしょ、弓腰姫軍団の秘密兵器よ。でも、今日が初めての実戦なんだけどね」
孫尚香が笑いながら答えた。実は孫尚香自身虎戦車の実力を疑っていた為、予想外の活躍
に喜んでいた。
「3台しかないんですか?もっと作ればいいのに」
「あれね〜、作るの大変だし、維持も大変なのよ。だから3台が限度なんだって」
孫尚香は月英から聞いた話をそのまま陸遜に話した。
そうこうしているうちに月英隊は高覧軍も撃破。これで襄陽城の外側を守る部隊は消滅し
た。
「作戦の第一段階はこんなもんでしょう。第二段階に入ります」
陸遜は宣言した。
紀霊軍、高覧軍の全滅は周瑜にとっては予想外であった。とはいえ、希代の
大戦略家である周瑜は襄陽城の城壁から戦場を一通り見ると、新たな策を考え
ついた。
「閣下、蘇飛軍が襄陽に到着しました。閣下の命令があれば、すぐにでも陸遜
軍の背後を突けますが」
諸葛瑾が周瑜に報告すると、周瑜は程普をよんだ。
「程普将軍、卿は自分の部隊を率いて敵主力部隊と先陣部隊との間に入り、敵
を分断するように」
「御意」
程普はそう答えると、自己の部隊を率いて裏門から出ていった。
「程普と蘇飛で陸遜軍主力部隊を挟み撃ちですか?」
諸葛瑾が聞いた。
「まさか、程普は陽動だ。蘇飛軍で陸遜軍の予備部隊に打撃を与える。奴のこ
とだ、城攻めの為の予備兵力を隠し持ってるはずだ。そいつらさえいなくなれ
ば我々の勝ちだ」
周瑜はニヤリと笑いながら諸葛瑾に答えた。
「やっぱり我々と月英隊の分断を狙ってきましたね」
程普隊の急襲の報告を受けた陸遜はニヤリと笑った。
「大喬隊に連絡。予定通り月英隊と本隊の間に展開、半包囲陣形で程普隊を拘
束するように。月英隊に連絡、反転し、大喬隊を支援せよ。それと紅茶を一
杯。ブランデー入りで」
馬上で胡座をかきながら陸遜は迅速に指揮をとった。
「この時代に紅茶もブランデーもないわよ」
隣で孫尚香が笑っていた。陸遜も孫尚香もこのときは余裕の表情であった。
ところが、程普隊の予想外の奮闘により大喬隊が苦戦しているとの報告が入っ
てきた。
「困りましたね…、月英隊をこれ以上程普隊に向けさせると正面からの周瑜軍
の攻撃に耐えられなくなりますし…。仕方ありません。本隊を前進させます」
陸遜が決断した。
「ねえ陸遜、私も行っていい?」
孫尚香が目を輝かせながら聞いてきた。言葉では許可を求めているが、実質的
には「私も行く!」という目をしていた。
「そうですね…。いや、孫尚香殿は予備隊とともに後方にいてください。城攻
めの前に孫尚香殿には怪我させたくないんでね」
「そー言って私と周瑜を直接戦わせる気なんでしょ。本当に貴方って、勝手な
んだから」
「何言ってるんですか、これでも孫尚香殿を気遣ってるんですよ」
「そんな笑顔したって、だまされないんだから」
そう言いながらも孫尚香は後方の予備隊のところへと向かっていった。結果的
に、これが予備隊を救うことになる。
今日はここまで。駄文乱文失礼しました。
昨日に引き続き、今日も書いてみる。
「諸葛瑾よ」
「はい、周瑜閣下」
「この三戦版には、陸遜を主人公にした修羅モードのスレがあるようだな」
「御意」
「面白いか?」
「面白いです」
「そんなにか?」
「職人の腕のレベルが高いです、閣下」
「そうか…。今これを書いている職人モドキもより努力する必要があるな」
「御意」
「ところで、うちのスレの陸遜は動いたか?」
「本隊を率いて程普隊を攻撃中とのこと」
「敵の予備隊は?」
「間諜の報告によれば、本隊から切り離され、後方で待機中とのこと」
「こちらのシナリオ通りだな。よし、蘇飛に連絡、陸遜軍の後方にいる予備隊
を急襲せよ!」
「御意」
今日はここまで。もっと面白い内容になるように頑張ります…。orz
いやいや、十分でつ。
乙でつ。
支援を受けつつ続きを書いてみる
「り〜く〜そ〜ん〜」
孫尚香が本隊にいる陸遜の元に戻ったのは蘇飛軍が全滅してから少し経ってか
らのことだった。
「おや、孫尚香殿、蘇飛軍を全滅させたようですね。お見事です」
「お見事です、じゃないわよ!あんた!私を怪我させたくないとか言っておき
ながら、蘇飛軍から予備隊を守る為に私を後方にやったんでしょ!おかげで
こっちは予備隊を守る為に一人で蘇飛軍を全滅させたんだから!体力ゲージが
減っちゃったじゃない!」
孫尚香は激怒しながらそう言うと、右手に持っていた蘇飛の首を陸遜に投げつ
けた。
「まあまあ、死んだわけではないのですからいいではありませんか。それに、
予備隊が守られたおかげで、こちらが有利になりました。本当に孫尚香殿には
感謝してますよ。ありがとうございます」
剣で蘇飛の首を払いのけながら、陸遜は精一杯の笑顔で答える陸遜。その笑顔
を見ているうちに、孫尚香の怒りは収まってしまった。
「まあ、いいわ。で、そっちはどうなってるの?」
陸遜の笑顔に騙されてるような気持ちになりながらも、孫尚香は陸遜に戦況を
聞いた。
「程普はなかなかの武将です。兵をうまくまとめて抵抗しています。しかし、
崩壊するのも時間の問題でしょう」
訂正
×陸遜は精一杯の笑顔で答える陸遜
○陸遜は精一杯の笑顔で答えた
失礼しました
「閣下、程普殿から援軍要請が来ていますが」
蘇飛軍全滅、蘇飛戦死という報告にいらだっていた周瑜。そこに諸葛瑾が程普
隊からの援軍要請を報告してきた。周瑜は激怒した。
「諸葛瑾!程普は私が魔法の壺を持っていて、そこから兵士が無限に湧き出す
とでも思っているのか!」
「御意」
「程普の奴に伝えておけ。わが軍にそんな余裕はない!」
「閣下、落ち着いてください。援軍を出さなければ、程普隊も全滅します」
「分かっている!」
周瑜はそう言い放つと、考え込んだ。そしてすぐに諸葛瑾に指示を出した。
「やむを得ん、程普隊を城内に退却させる。収容の準備をしろ!」
「さすが程普です。見事に撤退しましたね」
陸遜は隣にいた孫尚香に話しかけた。
「大喬が討ち取ると思ってたのに…」
孫尚香は悔しそうに言った。
「まあ、撃退しただけでも良としましょう。ところで、作戦の第三段階ですが
少し修正しようと思います」
「修正?このまま城攻めに行くんじゃないの?」
「襄陽城の北側、正門にほど近いところに森があるんです。ほら、あそこに」
「ん〜?」
陸遜が指を差したところに視線を向ける孫尚香。確かに、指の先には森があっ
た。孫尚香のいるところからは遠く離れたところにあり、見た目にはごく普通
の森であった。
「あそこがどうかしたの?」
「周瑜のことです。おそらく伏兵が潜んでいるでしょう。そこで、私が本隊を
率いて火攻めをするので、孫尚香殿は予備隊を率いて大喬隊と月英隊と合流、
しかる後に襄陽城の正門前で半包囲陣形をとった後に周瑜を挑発してください」
「討って出る周瑜軍を包囲するのね」
「いえ、周瑜は挑発に乗らないでしょう。冷静な男ですから。ただ、挑発して
いる部隊に注意が行くはずです。その間に私が火攻めをして伏兵を殲滅します」
「つまり、私は囮って訳ね」
「そういうことです」にこっと笑う陸遜。
「分かったわ。ここまで来たらあんたの指示に従うわよ。でも、報酬は弾みな
さいよ!」
そう言うと孫尚香は予備隊を率いて進撃していった。
今日はここまで。
うお〜!乙!
すごいな、なんか大分本格的というか戦略まで絡んできたな。
今後も期待!
予備隊を率いて襄陽城の正門前まで来た孫尚香。合流した大喬と月英と共に周
瑜を挑発し始めた。
「どーして出てこないのよ、まさか、怖いのかしら?」
「どうしました?私、そんなに怖いですか?」
「これだけの兵を率いながら出てこないとは、戦う前から負け犬となるか!」
しかし陸遜が言ったとおり、周瑜は挑発に乗らなかった。城壁の上で余裕綽々
としていた。
「もう少しスマートに挑発できんものかねぇ…」
その時、周瑜の後ろから諸葛瑾が話しかけた。
「閣下、正面の敵を率いている女の名前が判明しました」
「おお、分かったか」
「はい。呉郡太守孫権の妹、孫尚香だそうです。おそらく、正面の敵は孫尚香
率いる弓腰姫軍団と思われます」
「孫尚香…。ああ、合肥で張遼を討ち取ったと言われている女か。そうか、あ
れが孫尚香か…」
そう言うと周瑜は視線を諸葛瑾から孫尚香に移した。孫尚香を見つめる周瑜。
「巨乳だな…、私のタイプではないな」
「閣下、陸遜がいないのが気になります」
諸葛瑾が不安を口にした。
「どうせ奴のことだ、なにか策を立てているのだろう」
「閣下、いかがなさいますか?」
「この時点で陸遜が立てられそうな策は限られてるし、対策もあらかじめ練っ
てある。奴が策を仕掛けてから動いても遅くはない」
その時、一人の兵卒が周瑜の元に駆け込んできた。
「申し上げます!北の方角で火の手が上がっています!」
周瑜と諸葛瑾は北の方角を見た。確かに城の外側で火の手が上がっていた。
そこは周瑜が伏兵を配置していた森であった。
「どうやら、成功したようですね」
陸遜は炎に包まれる森を見ながら一人ごちた。
「これで伏兵の心配はなくなりました。孫尚香軍と合流します」
陸遜は配下の兵に指示すると、馬首を返した。
しかしその瞬間、勢いよく燃えていた炎が、一瞬にして消えてしまった。
「なに…?そんな馬鹿な!」
陸遜は森の方を見た。すると、今まで燃えていた森の中から黄色い服を着た女
兵士がわらわらと出てきた。それはまるで、沸き上がるという表現がふさわし
いような出現の仕方であった。
「あれは…、黄巾巫女か!」
最近、変な妖術に騙された人々が黄巾賊として村々を襲っている、という噂を
陸遜は聞いたことがあった。そして、黄巾賊の中には妖術を使って戦闘を行う
巫女がいる、という噂も聞いていた。しかし、実際に黄巾巫女を見るのは今回
が初めてであった。
「黄巾巫女は妖術しか使えません!防御しつつ、接近戦に持ち込むのです!そ
うすれば黄巾巫女を倒すことが出来ます!」
慌ただしく兵士たちに指示を出す陸遜。しかし、不用意に巫女に近づいた兵士
が妖術にかかり一人、また一人と死んでいく。ある者は氷付けにされ、またあ
る者は雷に打たれて感電死していった。また、陸遜の指示を受けた兵士たちも
素早く逃げる巫女を倒すのに苦労していた。全体的に、陸遜軍の形勢は不利であった。
「孫尚香殿、これは少々遅れるかもしれません…」
陸遜はこの場にいない孫尚香に話しかけると、黄巾巫女の集団に突っ込んで
いった。
「閣下、伏兵部隊から連絡です。陸遜軍の拘束に成功したそうです」
諸葛瑾の報告を受けて、周瑜は満足そうに首肯いた。
「そうか、陸遜もまさか妖術で火を消されるとは思っていなかっただろうな」
「御意」
「さて、陸遜の動きは封じた。そろそろ城の前にいる目障りな連中を叩きのめ
しに行くか。程普将軍!」
周瑜は大声で程普をよんだ。
「程普、御側に」
「程普将軍、私が自ら兵を率いて城の前にいる敵に突撃し、敵を混乱させる。
その間に君の部隊は孫尚香を生け捕りにしろ。いいか、絶対に殺してはならんぞ」
「御意」
「孫尚香を捕らえるのですか?」
諸葛瑾が周瑜に聞いた。
「あの女はタイプではないが、『泣く子も黙る』張遼を討ち取るほどの武を
持っている。それに孫権の妹だ。手元に置いておけば軍事的にも政治的にも役
に立つだろう」
「なるほど、妙案ですな」
「それと諸葛瑾、もしものときに備えて、君に例の部隊の指揮権を預けてお
く。私の身が危うくなったら、援軍として駆けつけるように」
「例の部隊ですか…。分かりました。早速準備をさせておきます」
「よし、勝利は目前だ。誰か、私の馬を引け!」
そう言うと周瑜は程普と諸葛瑾と共に城壁から降りた。
「姫様!城門が開きました!」
「全軍、防御体制に入りなさい!いい、陸遜が来るまで耐えるのよ!」
近衛兵の報告を聞いた孫尚香は近衛兵たちに指示を出した。
「いいこと、弓腰姫軍団の名を天下に轟かせるわよ!」
孫尚香の檄で近衛兵たちの士気が上がる。これで何とか持ちこたえるだろう。
「虎戦車と月英さんがいれば、何とかなったのかもしれませんが…」
大喬が不安げに呟く。
「仕方ないわ、陸遜が苦戦してるんだもの。大丈夫、陸遜も月英もすぐに来るわ」
そう言って孫尚香は大喬を安心させようとした。しかし、孫尚香に不安がない
わけではなかった。
その時、中央の前線から悲鳴と怒号が聞こえた。一頭の馬が中央突破をしてき
たのだ。そして、孫尚香と大喬の前でその馬は止まった。馬上には一人の美男
子が乗っていた。
「我は襄陽太守周公瑾!孫尚香、貴様の首もらい受けに来た!」
「あんたにやる首なんかないわよ!かかってきなさい!」
雄叫びを上げながら突っ込んでくる周瑜。身構える孫尚香。互がすれ違ったの
は一瞬のことであった。
「さすがだな。私の古錠刀を正面から受け止めるとは」
馬首を返し、孫尚香と向き合った周瑜が褒める。
「ふん、馬鹿にしないでよ。さあ、かかってらっしゃい!」
城を背に、周瑜と向き合う孫尚香。しかしこの行為が仇となった。
「尚香さん、危ない!」
大喬の声が聞こえたのと同時に、背後に気配を感じた孫尚香。ジャンプして危
険を回避しようとしたが遅かった。馬に乗って突っ込んできた程普の太い腕が
孫尚香の細い腰を捉えた。
「尚香さん!」
悲鳴を上げる大喬の耳に、周瑜の信じられない言葉が飛び込んできた。戦場と
いう喧騒の中とは思えないほどに、周瑜の声をはっきりと聞き取っていた。
「程普、よくやった!このまま孫尚香を城に連れていくぞ!」
今日はここまで。つ、疲れた…。
乙カレ〜・・・って読んでるの俺(370)だけなのか!?
376 :
無名武将@お腹せっぷく:04/08/20 11:34
わくわく・はらはら,テンポがあってエエですねー
ここってエンパは駄目なんですか?
自分も何か書いてみたいのですが。
保守
「こ、ここは通しませんから!」
大喬が周瑜たちの前に立ちはだかるが、周瑜の古錠刀によって吹っ飛ばされた。
「姫様!」「姫様をお救いするのです!」
今度は近衛兵たちが群がって周瑜たちを包囲しようとした。さすがの周瑜も
近衛兵すべてをけ散らすことができない。
「程普!ここは私に任せて、孫尚香を城の中に連れていけ!」
「御意!」
そう言うと、程普は馬に鞭を入れて、わき目も振らずに襄陽城に向かって行った。
その間、孫尚香は何とか逃れようと必死にもがくが、力が入らず思うように脱
することができない。
そして、襄陽城の正門が程普の視界に入ってきたとき、その程普の前に黒い影
が現れた。
「うおっ!?」
思わず手綱を引く程普。馬も驚いて首を上げ、前脚を地面から放してしまっ
た。その勢いで後ろにひっくり返る。このとき、程普が孫尚香の身体を放して
しまった。孫尚香の身体が空中に投げ出される。
「きゃ〜」
孫尚香はそのまま地面に落ちてしまった。全身に激痛が走る。
「いった〜い」
孫尚香が腰をさすりながら起き上がろうとした。すると、目の前に手が差し伸
べられた。
「大丈夫ですか?」
それは陸遜であった。わざわざ馬から下りて孫尚香に手を差し伸べてきたらしい。
「陸遜…、あ、ありがとう…」
照れながら礼を言いつつ立ち上がる孫尚香。陸遜も頬を染めながら「い、いえ
…」と言って返した。
「おい!なにそこで青春ドラマやってるんだ!」
見つめ合う二人の耳に怒声が飛び込んできた。その方向に目をやると、馬に
乗った周瑜の姿があった。
「おい陸遜、その女を渡せば命だけは助けてやる」
「おや周瑜殿、女の趣味が変わりましたか?ロリコン卒業ですか〜?」
明らかに馬鹿にした口調で言う陸遜。周瑜はキレた。
「お、おのれ陸遜、死ねえぇぇ!」
古錠刀を振りかざし、突っ込んでくる周瑜。双剣飛燕で受け止めようとする
陸遜。二人の得物が火花を散らしてぶつかり合った。
つばぜり合いをする二人。勝ったのは…、周瑜だった。
「しまった!」
そう言うと陸遜は何とか体勢を立て直すが少し遅かった。周瑜は陸遜の頭上
めがけて古錠刀をふり下ろそうとした。
「さらば!クソガキ!」
そのとき、周瑜の右肩に一本の矢が突き刺さった。
「なんだと…!」
そう言いながら周瑜はバランスを崩して落馬した。陸遜が矢が放たれてきた
方角に目を向けると、そこには弓を持った孫尚香が立っていた。
「弓腰姫の名前、伊達じゃないでしょ?」
そう言うと孫尚香は陸遜にウインクして見せた。
一気に形勢が逆転した。
落馬した周瑜は刺さった矢を引き抜くと立ち上がろうとした。しかし、陸遜が
飛燕の切っ先を周瑜の鼻先に突きつけた。
「周瑜殿!お命ちょうだい!」
そう言うと、陸遜は周瑜に切りつけようとした。しかし、このとき陸遜は足下
が微妙に振動していることに気がついた。さらに、ズシンズシンと重たい音が
背後から聞こえてきた。
「なんだ…?」
陸遜がそう言うと、周瑜が不敵な笑みを浮かべた。
「どうやら、我々の勝ちのようだな。陸遜よ」
「なに?どういうことです?」
「何あれー!」
後ろにいた孫尚香の叫び声に反応する陸遜。つられるように後ろを見ると、襄
陽城の中から巨大な物体と大勢の人間が出てきて、こちらに向かってくるのが
見えた。
象部隊を含む南蛮軍。それが諸葛瑾が率いる『例の部隊』の正体だった。
「閣下、ご無事ですか〜?」
象の上に乗っている諸葛瑾が叫んだ。
「諸葛瑾!陸遜と孫尚香はここだ!踏みつぶせ!」
「御意!」
周瑜の命令に返事をすると、諸葛瑾は孫尚香に向けて象を突進させた。
「尚香殿、逃げてください!」
陸遜が叫んだが、孫尚香はピクリとも動かない。あまりの恐怖に身がすくんだ
ようだ。
「尚香殿!」
陸遜はそう言うと、孫尚香に飛びかかりそのまま押し倒した。その上に覆いか
ぶさるように倒れ込む陸遜。これで孫尚香と陸遜はなんとか象の衝突コースか
ら逃れることが出来た。
諸葛瑾の乗った象はそのまま周瑜に向かって突進してきた。
「うわー!諸葛瑾、こっちに来るな、バカヤロー!」
「そ、そう言われても閣下、そ、操作方法がいまいち分からなくて…」
そのまま周瑜と諸葛瑾は戦場の中へと消えていった。
さて、孫尚香と陸遜はそのまま倒れながら互いの顔を見つめていた。
「しょ、尚香殿、ご無事ですか…?」
「う、うん、だ、大丈夫…。陸遜、ありがとう…」
いい雰囲気の二人。しかし、二人はここが戦場だということを忘れていた。
あっという間に南蛮兵たちに囲まれてしまった。
「しまった!」
陸遜が気がついて立ち上がったときにはすでに何重にも取り囲まれた後だった。
「尚香殿、ここは任せて、早く逃げてください!」
「嫌よ!私も戦う!」
「何言ってるんですか。自分の武器持ってないじゃないですか!」
実は、孫尚香は程普に捕まったときに乾坤圏を落としてしまい、今は手ぶらな
のであった。だから陸遜の言うとおり戦えないのであるが、乾坤圏なしで逃げ
るのも不可能であった。
「ここまで…かな…」
孫尚香は旅に出てから初めて弱音を吐いた。と、その時だった。
「二人共、伏せなさい!」
どこからともなく声が聞こえた。戦場の喧騒の中、こんなにはっきりと聞こえ
るわけはないのだが、確かに孫尚香と陸遜の耳にその声は届いた。素直に地面
に伏せる孫尚香と陸遜。その瞬間、南蛮兵たちの悲鳴が聞こえ、孫尚香と陸遜
の背中の上を熱い風が通りすぎていった。そして、どこからともなく肉の焦げ
る臭いがしてきた。
頭を上げる孫尚香と陸遜。目の前には黒焦げになった南蛮兵たちの死体と、
1台の虎戦車、そして虎戦車の上に乗っかっている月英がいた。
今日はここまで。
尚香「幼い頃から武芸を嗜んできたけど、それを生かせるときが来たようね!」
韓当「えと…姫様?」
尚香「父様や兄様達の果たせなかった天下統一の夢、きっと成し遂げ…」
韓当「あの、状況がよく分からないのですが…」
尚香「韓当うるさい!人がせっかく乗ってるのに、邪魔しないでよ!」
韓当「すみません。ですが状況が…。詳しく説明してください。」
尚香「あーもう面倒くさいわね。いい?ここは南海、大陸のかなり端っこの方ね。
で、私が君主で初期配下がアンタ達。OK?」
韓当「はい、ありがとうございます。で、私の横でぐったりしている方がもう一人の配下ですね?」
尚香「ええ。暇そうにしてたから後ろから殴って連れて来たの。まだ起きないの?」
文醜「………はっ!?」
韓当「おはようございます。」
文醜「お、おはよう。ってここはどこだ!?俺は確か…」
尚香「はいストップ!そろそろ本編移りたいからそのくらいにしといて。
えーと…天下統一の夢、必ず為し…」
文醜「ちょっと待て!本編ってなんだ!?ここはどこだ!説明しろ!」
尚香「……」
韓当「私が後で説明します。今はとりあえず姫様に合わせてください。」
文醜「なっ…わかった。」
鬼のような形相の尚香を見て文醜は全てを悟ったようだ。
韓当「姫様、続きをどうぞ。」
尚香「天下統一の夢、きっと成し遂げて見せるわ!!」
韓当「わーわー!!(棒読み)」
尚香「…わびしいからやめて韓当…」
「さて、これからどうしようか?」
「そうですね、敵が弱いうちにできるだけ領土を広げておくのが上策でしょうな。」
地図を広げる韓当。
「ここからなら柴桑か交 足止 ですかね。」
「韓当すごーい。軍師みたい。」
「本来ならこういうのは苦手なんですけどね。姫様にやらせる訳にも行きませんし。」
「それって遠まわしに馬鹿って言ってない?」
「言ってませんよ。で、どっちにします?産業は…姫様、その棒はなんですか?」
「最初なんだし、今後の吉凶を占うって意味で倒れた方を攻めましょう!」
「そんな適当な…最初だからこそ彼我戦力の差や今後の産業発展、戦略的価値を考慮した上で…」
コトン。
「柴桑に決定!出撃準備よ、急いで!」
「はいはい。」
思えば、この時に彼が強く諌めていれば、
あるいはこの棒が反対側に倒れていれば、
あのような悲劇は起きなかったかもしれない。
孫尚香の船は出港早々気まぐれな運命の嵐に弄ばれることになる。
「敵兵力4000、対するこちらの兵力は6000。将軍は李厳と陳宮ですね。」
「陳宮欲しいなぁ。」
「おや意外ですね、いのし…己の腕一本で進んでいくタイプかと思いましたが、軍師が欲しいのですか。」
「(今猪って言いかけたな)ええ、兵法教えてもらっていつか韓当をギャフンと言わせてあげるんだから。」
「それは楽しみですね。」
ふと横を見る。ぐったりとした文醜がいた。
「大丈夫ですか?顔色が悪いようですが。」
「大丈夫、なわけないだろう。昨日から殴られっぱなしだ。」
プロローグ直後、
韓当からの説明にいちいち反発していた文醜は
うるさいという理由だけで又も後ろから殴り倒されてしまったのだ。
「全く、何が悲しくてこんな辺境であんな猪娘のために戦わねばならんのだ…」
「しっ!聞こえたら又殴られますよ。」
「フン!正面から戦えばあのような小娘に負けはせ!?」
崩れ落ちる文醜。
「誰が猪よ、全く…ほらさっさと配置につく!」
「承知しました。」
〜孫尚香軍北東方面拠点〜
「さて、始めますか。」
北西の城からの本隊の進軍に呼応して韓当は指示を出す。
立ちふさがる守備隊を蹴散らしつつ南東の城を目指す。
「我が名は李厳!いざ勝負!!」
李厳が得物を扱き撃ちかかってきた。が、
韓当は軽くいなし、逆に腕に一撃を加える。
「貴様…何者だ!?」
「私の名は韓当、字は義公ですね。」
「韓当…孫堅の譜代の臣ではないか!馬鹿め…なんということを…」
退却する李厳。
「…孫堅譜代がどうかしたんですかね…?」
〜孫尚香軍前線〜
「ひょっとして怖いの?笑っちゃうわ。」
「…言ってくれたのう。」
孫尚香の挑発が決まる。
「この程度で乗ってきてくれるなんて、あの軍師本当に役に立つのかしら。ねぇ文醜?」
「…」
「ねぇ文醜?」
「…」
「返事は?」
「うるせぇな!今戦ってるとこなんだよ!邪魔しないでくれ!!」
「態度悪いわね、減俸するよ?」
「何が減俸だ!!俺はお前なんぞに忠誠を誓った覚えなど無い!!」
「怖い怖い。あ、陳宮来たら教えてね!私がやるから。」
悪態を付いてはいたが文醜は(少なくとも)彼女の武術に関しては認めつつあった。
女とは思えない威力と、女でしかありえない技のしなやかさ。
無論正面から戦えば負ける気はしなかったが(これでもエン紹軍最強の1人である)
ひょっとしたら、ひょっとしたら手傷くらいは負う事になるかもしれない。
「うわあああ!!」
絶叫によって文醜は現実に引き戻された。
(なんと!とどめを刺し損ねていたとは!!)
片腕を失った敵兵が捨て身の攻撃を仕掛けて来る。
次の瞬間その兵士が真っ二つになった。
「何ボーっとしてるのよ!死ぬわよ?」
目の前には返り血に塗れた娘が立っていた。
(…末恐ろしい女だ…)
〜韓当軍前線〜
南東の城、北門前の拠点も潰し、更に本隊の支援のために西門前も制圧した頃には
韓当は答えを導き出していた。
(これも乱世のめぐり合わせですかね…ならばせめて姫様にはこのような思いは…)
「将軍、突入準備、完了しました。」
兵士が伝える。全軍に緊張が走り、
「では、突入といきますか。」
ときの声が上がる。
(させない。姫様が来るまでに私の手で…)
雑兵を蹴散らし、本陣に切り込む。
見慣れた男の顔が見えてきた。
「良く来たな義公。これもめぐり合わせか。」
〜孫尚香軍前線〜
「敵将!討ち取ったぁ!!」
崩れ落ちる陳宮。やはり所詮は文官といったところか。
「ねぇ、これ死んでないよね?お〜い、生きてますかぁ?もしも〜し!」
「うるさい!生きとるわ!小娘如きの力でわしを殺せるとでも思うたか!!」
「だよね。だってあの怪獣呂布にぐちゃぐちゃに丸められても生きてる男だもんね。」
「何の話じゃそれは。」
「さて、あなたに質問です。私の元に軍師として来るのと、このまま首を落とされるの、どっちがいい!?」
「フン!スカウトのつもりか?だったらもっと丁寧に扱え!」
ガッ!!
「質問に答えて。どっち?」
「そんなパンチなど呂布の娘(妹の方)のヤツの方がよっぽど強烈じゃ!!」
ガッ!!ガッ!!
「フン!わしは屈せぬぞ!!」
「しぶといわね。」
「伝令です。韓当将軍の隊が敵本陣に突入しました!」
「え?もう!?ヤバイ、急がなくちゃ!全軍進軍開始!!文醜!この爺さんの相手してて!!」
慌しく駆け去っていく孫尚香軍。
「ふう、近ごろの娘はおっかないのう。アレは一体なんと言う名じゃ?」
「孫尚香…だったな確か。」
「何!?孫家の娘か!?」
「ああ、全く信じられんよな。あんな猪が…」
「バカモン!早く止めてこんか!!」
「な、いきなり何言い出してんだ!?」
「親娘で殺し合いをさせるつもりか!!この鬼め!!」
「どういうことだ!?説明しろ!!」
「良いか?よく聞け!我が君主の名は…江東の虎、孫文台よ!!」
「な、なんだってぇ!!」
某漫画のように驚く文醜。
〜孫堅軍本陣〜
かつての君臣が馬に跨り剣を構えた対峙する。
「では、行くぞ!」
先に孫堅の馬が駆け始める。一瞬の間をおき韓当も進む。
両雄気合一閃、すれ違い様に三合打ち合う。
再び駆けより、今度は真正面からぶつかる。
数合打ち合うと孫堅は馬の鬣を引っつかみ頭を、韓当の馬の頭に叩きつけた。
双方落馬したが、すぐに体勢を立て直す。
「かぁ!」
韓当一瞬早く、孫堅の兜に刃が迫る。が、
簡単に跳ね除けられてしまった。
「どうした義公、剣に焦りが見えるぞ?」
間合いを取った孫堅、余裕で言う。
「娘が父を殺す、そんなことをさせる訳にはいきませんので。」
韓当、笑みを浮かべつつ言うも、その笑みに余裕は無い。
「この調子では後数合で俺が勝つな。恨んでくれるなよ!!」
言うが早いか一気に間合いを詰める。
「一合!二合!三合!!四合!!」
剣がぶつかり合う度に火花が散り、金属音が響き、そして韓当が下がっていく。
「五合で終わりだ義公!!」
倒れる韓当、振りかぶる孫堅。だが、
「父様!?」
丁度その時西門から孫尚香の軍勢が入ってきた。
「尚香か…立派になったものだ。」
剣を収める。
「どうして父様と韓当が!?」
「なんだ、そんなこともわからんのか。」
孫尚香にゆっくりと歩み寄っていく孫堅。
「今の俺はお前の敵だからだ。」
いつの間にか抜かれた剣の切っ先が孫尚香の喉に向けられる。
だが、孫尚香の圏もまた孫堅を捕らえていた。
「さすがだな。よし、こうしよう。俺は10数えよう。その間にお前は私の首を落とすがよい。」
「そんな…」
「もし10数えても俺の首が胴体に残っていた場合は、俺がお前の首を貰おう。」
「そんなことできない!!」
「さあ、数えるぞ。1、2、3、」
「やだ!やめて!!」
「4、5、6、」
「無理!私には無理だから!!」
娘の懇願に構いもせず、淡々と孫堅の口は時を刻んでいく。
「7、8、9、さらばだ尚香!!」
「いやあああああ!!!」
剣が動いた。孫尚香は崩れ落ちた。
だが、動いた剣は孫堅の物ではなかった。
「殿、姫にはまだ無理ですよ。」
「やはり…無理か。」
背後から袈裟懸けに斬りつけられた孫堅もまた崩れ落ちた。
「父様…?」
しばらく呆然としていた孫尚香が口を開いた。そして何が起きたかをゆっくりと理解していく。
「韓当!!どうして殺したの!!?」
韓当はただ黙っている。
「何とか言ったらどうなの!?ねぇ!!」
「やめろ。」
口を開く孫堅。血がこぼれる。
「父様!?」
「本当は、お前がやらなきゃいけなかったんだぞ。」
「どうして…どうして殺さなきゃ…!!」
「お前も俺も…もう色々背負ってしまった。引くわけにはいかなくなってしまったからだ。」
「そんな。」
「それが乱世の君主だ。お前は天下を取るのだろう?」
「でも…」
「はは…韓当。俺の娘はこの通り、まだまだ未熟だ。」
「殿。」
「…しっかり支えてやってくれ。頼む。」
「承知しました。」
孫堅は微笑み何かを言おうとして、事切れた。
悲鳴と嗚咽が城を覆った。
〜帰り道〜
粛々ととても凱旋軍とは思えない様子で孫尚香軍が帰還する。
孫堅の遺体は城に埋めてきた。
「韓当?」
「何です?」
「その…ごめんなさい。」
韓当は何も言わずに微笑んだ。
文醜が何か言いたそうだったが、韓当は目で制した。
〜南海役所〜
太守の椅子に座り込んだ孫尚香の前に、縄をかけられた捕虜が引っ立てられてきた。
陳宮、李厳、そして
「父様!!?」
「殿!!?」
孫堅文台。
「やあ、おかえり。」
今にも炒飯でも作りそうな微笑を浮かべている。
脇に控えていた韓当共々固まる孫尚香。
「何をそんなに驚いてるんだ?」
「え?え?なんで生きてるの?死んだはずじゃ…」
「間違いありませんよ姫、この韓当、しっかり後のことを託されました。」
爆笑がおこる。
「まさか本当に死んだと思ってたのか!?戦場で討ち取った敵はこうやって捕虜にできる。この世界の常識だぞ?」
「そんなの知らなかったわ!私の涙を返して!!」
「文醜君、笑っているところを見ると知っていました?」
「いや、だって帰りに言おうかと思ったら韓当さん睨んできたし。」
言葉に詰まる韓当。
「で、どうするんだ?ある程度の金さえくれれば部下となるが?」
座が静まる。孫尚香が咳払いを一つ。あまり様にならない。
「えーと、まず陳宮は確保。軍師が一人くらいいたほうがいいだろうし。
あとは…あ、お金足りない。じゃあ李厳を登用。あとは放逐ね。」
孫堅の顔が見る見る青くなる。
「ちょっと待て俺は!?」
「えー?だってあれだけ情緒たっぷりに死んだんだからすぐ出てきちゃもったいないでしょ。
しばらく野に下ってのんびりしてて。」
「おい韓当!何とか言ってくれ!!」
「私も姫様がこんなにも妥当な采配をするとは思いませんでしたよ。
大丈夫、姫様はしっかりやっていけますよ。」
尚も食い下がろうとする孫堅をマッシヴな刑手が引っ立てて行き、
その日は解散となった。
「あー、何か無駄に疲れた。全部父様のせいだ。」
「はは、まだまだこれからですよ。」
本日の戦果
・柴桑
・陳宮
・李厳
ちなみに資金が900余っているのは永遠の秘密だ。
>>385-395 大作乙。
「修羅ストーリー」と区別するためになにか印でも付けていただければ・・・。
>>377氏
乙。面白かった〜。エンパ買おうかな。
>>396氏
名前欄かどこかに「エンパ」とか「修羅」とか書けばいいんでないかい?
6ターン目
今日は建業へ侵攻した。
我が軍の兵力は9000人、対する張梁軍は10500人。
少々不利だったが敵将の朱治を捕獲するべく、敢えて出陣に踏み切った。
姫様も朱治の事は覚えているらしく、是非配下に迎えたいとの事。
兵力差を逆転すべく、取っておきの斬玉を持っていった。
この前の柴桑の戦いとは比べ物にならない激戦となった。
陳宮はもちろんのこと、文醜までもが敗走することになった。
悲しいことに、姫様に至っては戦闘開始から1分持たずに敗走していた。
これだけならまだいい。勝敗は兵家の常だ。
だが姫様はこの他に2回も敗走している。
思うに無謀な突撃が過ぎるのではないだろうか。
今度進言してみることにする。
無論勇敢なことは悪い事ではない。
事実、姫様は程遠志を打ち取っていた。要は加減の問題だろう。
私はこの戦で高沛、ホウ統を打ち取った。
そういえば敵本陣付近で扇を持った少女に襲撃された。
朱治を敗走させた後だったのだが、何か関係があったのだろうか?まさか娘ということはないだろう。
朱治は自らの娘を戦場へ送るようなことはしないだろうし、
あの朱治の娘があんな限りなく頭の軽そうな女とは考えにくい。
かと言って恋人だというのも少々・・・。
人は変わっていくものだが、そんな変わり方はしてほしくない。
話がずれた。結果的には我が軍の勝利に終わったが、
朱治には逃げられてしまった。
替わりにホウ統という訳のわからない者が仲間に加わった。鵬雛と呼ばれる賢者らしいが、いまいち信用できない。
姫様は気に入っているようだが、孫策様の様なことになりそうで不安だ。
いざとなったら刺し違えてでも斬らなければならない。
さらに、全兵力の三割強が失われた。姫様の軍に至っては1000人を切ってしまっている。
この損害と戦果の少なさでは、この戦は失敗と言わざるを得ない。
この損害を埋めるために暫く忙しくなりそうだ。
7ターン目
夏侯淵、張梁とそれぞれ同盟を結ぶこととなった。
これで国力回復の時間は稼げるだろう。
しかし、張梁との同盟を言い出したのがあの姫様だというのはとても嬉しい。
どうやらホウ統の元で学んでいるようだ。
師がホウ統というのは複雑だが、何はともあれ「ぎゃふん」と言わされるのはそう遠くないかも知れない。
噂をすれば影。姫様が呼んでいるそうなので、
続きは戻って来たら書く。
7ターン目その二
散々な目に遭った。
事の発端は数日前、
同盟国である夏侯淵の南蛮侵攻用の援軍要請が来たころに遡る。
兵力的には圧倒的に有利、更に勝利した暁には礼金がでるそうで、
兵の補充すらままならない程の財政難である我が国にとってはまさしく吉報であった。
姫様直々のまだ板に付かない下命を受け、私は喜び勇んで軍を率いて出立した。
陣地に到着し、諸将と会い、軍議を行いいざ出陣となった。
私は遊撃隊として本陣から見て右側の道から南下し、
間道を通って敵の後方を突いた。
少ない兵力を最大に生かせたと思う。
緒戦は大勝と言えよう。
しかし、暑さは確実に諸将を蝕んでいた。多くの軍はそこで進軍を止めてしまったのだ。
兵を休め、万全な状況で戦うと言う名目だったそうだ。
そうとは知らず私は兵を率い進軍した。
毒泉を抜け、見慣れない生き物を退け、
なんとか敵の城に突入したが、待てども待てども友軍は来ない。
拠点を守って700人ほどを斬り倒した頃になって、ようやく本隊が動き出したが、
時既に遅し、兵糧切れで撤退を与儀なくされてしまった。
南海を出た時には1500程いた兵が、今や600ちょっとしかいない。礼金も出なかった。
憂鬱な気持ちで南海に帰った。
8ターン目
今日は長沙に援軍として派遣された。
今回も雇い主は夏侯淵だ。呂刀姫(エディット)に攻められているらしい。
この前は礼金を得られなかったので、
今度こそはと意気込んで行った。
戦地に着くと、夏侯淵配下となった黄蓋が迎えてくれた。
大将が黄蓋であるならば前の様に戦わずに負ける何て事はないだろう。
一通り昔話をし終えた頃に、敵が攻めてきた。
黄色い軍団、黄巾の兵士達だ。
ふと後ろを見ると、
私の紫の兵の向こうに黄色い鎧を着た兵士が並んでいる。
嫌な予感がし、それは見事に的中した。
乱戦になりやすい長沙ということもあり、敵味方の区別が付かなくなった。
特に女弩兵なんて全く同じ兵装で、多分同士討ちもたくさん起きただろう。
だが今回は守備戦ということもあり、何とか勝てた。
礼金は2000も貰えた。
これで何とか体勢を建て直せるだろう。
ホウ統が居る、陳宮も居る。
(ホウ統は南蛮で負けた私を慰めに来てくれた。
彼曰く、あれは負けて良かった戦らしい。
この前書き忘れていたのでここに書いておく。)
しかし流石に二連戦は疲れた。しばらくは戦はしたくない。
後は文官に任せて私は少し休みを貰おうと思う。同盟はあと少しは持つはずだ。
「韓当〜、居る?」
韓当は筆を止めた。
「どうしましたか?」
「あ、良かった、もう帰ったのかと思った。ちょっと来て。」
袖を引かれながら韓当は、嫌な予感を感じていた。
せめて姫様の為の戦ならば、とも思っていた。
乙。いつのまにか韓当がメインに・・・。
「月英!遅かったじゃない!」
「月英殿、助かりました」
孫尚香と陸遜が走り寄ってきた。月英も虎戦車から降りる。
「ごめんなさい。黄巾巫女の掃討に時間がかかってしまったのです。陸遜殿、
主力部隊をお返しします」
月英がそう言うと、孫尚香は陸遜をのぞき込んだ。
「あれ?陸遜、主力部隊と一緒じゃなかったの?」
陸遜のかわりに月英が答えた。
「陸遜殿は尚香さんが苦戦中だと聞いて、部隊を私に預けて単騎で尚香さんの
元に駆けつけたんです」
「ま、まあ、尚香殿は我々にとって戦力的に大事な方ですから、何かあっては
いけないと…」
「べ、別に陸遜が来なくったって、周瑜の首の一つや二つ取れてたわよ…」
「ふふふ、二人とも素直じゃないんだから」
孫尚香と陸遜の言い分を聞いていた月英は微笑んだ。が、すぐに真顔になる
と、陸遜に顔を向けた。
「で、これからどうします?主力部隊も参戦してますけど、ほとんど混戦状態
ですよ?」
「そうですね…。ここまできたらもう戦略も何もないでしょう。周瑜の首を狙
うのみです」
陸遜はそう結論づけた。
「よ〜し、思いっきり暴れちゃうぞー!」
孫尚香はうれしそうに言ったが、自分に乾坤圏がないのに気がついた。
「尚香さん安心してください。乾坤圏ならここに。さっき来る途中で拾ったんです」
月英が孫尚香に乾坤圏を渡した。
「うん、私にはやっぱりこれね!さあ陸遜、行くわよ…って、あれ?陸遜は?」
孫尚香は陸遜が隣にいないことに気がついた。
「もう行っちゃいましたよ」
「あ、あんのやろ〜!抜け駆けさせないんだから!」
そう言って猛スピードで走り出す孫尚香。それを見ていた月英は一言呟いた。
「若いって、いいですわね」
戦場のど真ん中では、諸葛瑾を乗せた象が暴れまくっていた。ある者は踏みつ
ぶされ、ある者は長い鼻で吹っ飛ばされていた。そんな光景を象の背中という
高いところから見ていた諸葛瑾は悦に浸っていた。
「いや、こうやって象に乗って暴れるのもおつなもんですな」
もっとも、本人は象によって吹っ飛ばされた人間の中に自分の主君である周瑜
が含まれていたことを知らなかったが。
と、その時、諸葛瑾に飛んで来る物体があった。扇子を羽代わりに滑空してく
る大喬だった。
「頭突きー!」
「ぎゃー!」
諸葛瑾は落下するとその場で伸びてしまった。一方、大喬はうまい具合に象の
背中に着地できた。
「ちょっと、怖いですね…」
そう言いながらも何とか象を操ろうとする大喬。最初はおぼつかなかったが、
そのうちうまく操れるようになった。
「よーし、このまま暴れちゃってください!」
大喬がそう言うと象は鳴き声を上げた。そして周瑜軍の兵士たちが固まってい
るところに突進していった。
このとき、大喬はふとおかしな感覚に囚われた。
(なぜかしら、なんか小喬も象に乗って暴れまくっていたような、そんな気がする…)
象に吹っ飛ばされた周瑜は何とか戦場から脱すると、襄陽城に逃げ込もうとし
た。しかし、襄陽城の正門前には孫尚香と陸遜が待ちかまえていた。
「おかえり〜。私に殺されに来たのね」
「周瑜殿、お覚悟」
「くっ…!」
周瑜はそう言うと古錠刀を構えた。しかし体力ゲージがほとんどない。周瑜が
覚悟を決めたとき、程普を乗せた馬が周瑜と孫尚香たちの間に割って入ってき
た。
「閣下!」
「程普か!無事だったのか!?」
程普は馬を止めると降りて孫尚香たちと向き合った。当然、剣を構えて。
「閣下、味方の兵はほぼ壊滅しました。閣下はその馬にお乗り、お逃げください!」
孫尚香たちをにらみながら、程普は周瑜に言った。
「何を言うか程普!私は逃げも隠れもしない!」
「閣下!土地や城は失ってもいつでも手に入りますが、閣下のお命は一度失わ
れれば二度と手に入れることはできないのですぞ!」
「しかし、君はどうするのだ?」
「私のことはご心配なさらないでください。それより、早く!」
程普に言われるがまま馬に乗る周瑜。
「程普…すまぬ!」
「閣下、おさらばでござる!」
そう言うと程普は周瑜の馬の尻を蹴飛ばした。周瑜を乗せた馬は弾丸のような
早さで南の方へ走っていった。
「さあ、来い!この程普、貴様ごときに負けはせん!」
孫尚香と陸遜の前に立ちふさがった程普が言った。と、そのとき、程普の周り
に兵士たちが集まってきた。
「程普将軍!我々もお手伝いさせてください!」
気がつけば孫尚香たちの前に分厚い人の壁が出来てしまった。どうやら程普は
人望の篤い将軍らしい。
「仕方ありません、なんとか突破して周瑜を追いかけましょう!」
「そうね、私たちの足の早さなら何とか間に合うかもね」
「行きますよ!尚香殿!」
「うん!」
孫尚香と陸遜はその分厚い壁に突っ込んでいった。
それからどれくらい経っただろうか。孫尚香や陸遜が気がついたときには、周
りに周瑜軍の兵士たちの死体の山が出来ていた。もちろん、その中には孫尚香
たちに激しく抵抗した程普の死体も含まれていた。
「陸遜!早く周瑜を追いかけましょう!」
息を切らしながら孫尚香は陸遜に言った。しかし、陸遜は首を横に振った。
「いえ、今から追撃してももう間に合いますまい。残念ですが、追撃は諦めま
しょう」
「何言ってんの!周瑜を見逃すというの!?私は嫌よ!」
「尚香殿、後ろをご覧下さい」
陸遜は静かに、しかし力強く言った。陸遜の言われるままに後ろを振り向く孫
尚香。そこには悲惨な光景が広がっていた。
死屍累々の山。負傷者のうめき声。その中でぼう然と立ち尽くす兵士。うずく
まるようにして泣き崩れている近衛兵。自分の得物を杖代わりにして何とか
立っている月英。象の上でひっくり返っている大喬。などなど…。
「あ…」
孫尚香は思わず声を出してしまった。
「もはや我々に追撃できる余力はありません」
陸遜がそう言うと孫尚香は泣き崩れてしまった。
「悔しい…、せっかく追いつめたのに…、悔しい…!」
「確かに周瑜を逃がしたのは残念ですが、我々は襄陽を落としました。周瑜に
とってここは最重要拠点です。ここを落としたということは、周瑜を討ち取っ
たに等しい大勝利なのです」
陸遜はしゃがむと孫尚香の肩に手を置いてそう言った。
「…私たちは勝ったの?陸遜…」
「ええ、もちろん」
涙で濡れた目を陸遜に向ける孫尚香。それを笑顔で見つめ返す陸遜。
「さあ、みんなをまとめて、襄陽城に入りましょう」
陸遜がそう言うと、立ち上がって孫尚香に手を差し伸べた。
「うん」
孫尚香は首肯くと陸遜の手を握り、立ち上がった。そして二人は自分たちの兵
士たちの元へと歩いていった。
今日はここまで。
>>411 修羅キターーーーーーー!!
実力の差を見せ付けられますた…
>>412 ひょっとして韓当日記の方?あれも面白かったですよ。
というわけで、続きを書いて見る。
周瑜と陸遜という二人の大戦略家が激突した戦いから4日後。襄陽城の一室に
陸遜と孫尚香と大喬と月英がいた。そこはいわゆる会議室のようなものであ
り、周瑜が座っていたであろう椅子には、今では陸遜が座っていた。そして、
程普や諸葛瑾、その他の武将や参謀が座っていたであろう椅子に孫尚香たちが
座っていた。
「さて、お約束通り、趙雲の情報を教えます。でも、少し話は長くなりますか
ら、覚悟しておいてください」
陸遜がそう言うと三人は黙って首肯いた。それを確認した陸遜は、口を開いた。
陸遜は実は柴桑太守呂蒙麾下の武将で、襄陽攻略は呂蒙の命令で行っていたらしい。
「それが、趙雲となんか関係あるの?」
孫尚香が口を挟んだ。
「ええ、実は呂蒙殿と趙雲は戦ったことがあるんです。ここ襄陽で」
「え、そうなの!?でもなんで?」
「それをこれからお話しますよ」
そう言うと、陸遜は呂蒙と趙雲が戦った経緯を話し始めた。
「…というわけで、袁術を支援していた我が主君は、当時夷陵太守だった趙雲
の応援を得た張遼や姜維にここ襄陽を奪われてしまったんです。
そう言うと、陸遜は手元にあった杯の水を飲んだ。
「なるほど、そういうことだったのね」
孫尚香は首肯いた。
「その後、柴桑に落ち延びられた呂蒙殿は、当時仕えたばかりの私に趙雲につ
いて調査するように命じられたのです。なぜ、趙雲が襄陽まで来て張遼を助け
たのか?」
「なんで?」
「いろいろ調べていくうちに、あることが分かったんです。当時、襄陽は袁術
が名目上の太守だったんですが、こいつがろくでもない奴でしてね、ある人物
を人質にしてたんです。それを知った趙雲がその人物を助ける為に張遼に協力
したんです」
「へ〜、で、誰なの?その人質って」
そう言った孫尚香に陸遜が真顔を向ける。
「…尚香殿、貴方のお兄さんです」
「…え?」
「孫策伯符ですよ」
一瞬、部屋を沈黙が包んだ。そして孫尚香がその沈黙を破った。
「ええー!なんですって!?策兄様が!?」
「その後、孫策殿は趙雲と共に夷陵に行ったそうです。そして、成都で戦死し
た孫堅殿、つまり尚香殿のお父上ですが、その軍勢を引き取ると成都に攻め込
み、成都太守になられたようです」
「それじゃあ、趙雲は尚香さんにとってお兄様の恩人に当たるのですか…?」
大喬がおずおずと聞いた。
「そういうことになりますか」
陸遜の発言に孫尚香と大喬が青ざめた。
「でも、ちょっと待ってください」
月英が言った。
「尚香さんのお兄様なら、本来は呉郡にいるはずでは?なぜ、襄陽に、しかも
袁術に捕まってたんですか?」
「それは私に聞くより尚香殿に聞いたほうが早いのではないでしょうか?」
陸遜がそう言うと、月英は孫尚香に視線を移した。
「うん…、まあ…私と権兄様が追放したんだけどね…」
そう言うと孫尚香は孫策を追放した経緯を話し始めた。
「なるほど…、でも、それは孫策様に帰責性がありますわね」
「馬の死体を尚香さんの寝室に投げ入れるなんて…なんて人なんでしょう…」
孫尚香の話を聞き終わった月英と大喬がそれぞれ感想を言った。
「そういうことだから、あまり策兄様に会いたくないのよね…。私の事恨んで
そうだし…」
「でも、今のところ趙雲の居場所を知ってそうなのは孫策殿だけですよ。趙雲
は孫策殿が成都を落とした直後に太守の座を馬岱という武将に譲って行方不明
になりましたが、行方を知っていると思われる馬岱は姜維軍の夷陵進攻の際に
戦死してますし」
「う〜ん、仕方ないわね…。成都に行くわ」
孫尚香は決断した。
「何か…、私のせいで尚香さんに辛い思いをさせているようで…ごめんなさい…」
大喬は申し訳なさそうに孫尚香に言った。
「そんなもん気にしなくていいわよ。これは私たち兄妹の問題なんだから。大
喬は敵討ちのことを考えてればいいのよ」
「はい…」
大喬はそう返事したが、孫尚香の顔が少々青ざめているのを見ると、辛く感じた。
「問題は成都までどう行くか、ですね」
「どう行くかって…、陸遜、長江遡れば着けるんじゃないの?」
孫尚香が聞いた。
「途中で夷陵を通るんですよ?あそこには周瑜軍の若き司令官、姜維が主力部
隊引き連れて駐留してるんです。尚香殿が通れば襲われるのは必至ですよ」
「じゃあ、どう行けばいいの?」
「そうですね…」
そう言うと陸遜は近くにあった中華全土のおおまかな地図を広げた。
「まず襄陽がここで成都がここ。この間にあるのが夷陵です。長江以南の荊州
は周瑜の支配地域ですから、長江より南に行くのはダメでしょうね。とする
と、漢中経由で成都に向かうのがいいかもしれません。漢中までの道は…、許
昌、洛陽、五丈原経由で向かう方法と、ここからひたすら西に向かう方法があ
ります」
「なんだ、ひたすら向かっていくほうがいいじゃない。近いし」
「でも尚香殿、この方法だとゲームに出てこない地域を通りますから、肉まん
や宿屋なんかありませんよ?」
「う〜ん、まあ、なんとかなるんじゃない?よし、ひたすら西に向かって漢中
を目指すわよ!」
孫尚香がこう宣言すると、陸遜は困ったような顔つきで大喬と月英を見た。二
人が諦めたように首を横に振ると、陸遜はため息をついた。
そして出立の日。
陸遜は孫尚香たちを見送る為、わざわざ国境の近くまで来てくれた。
「尚香殿、これを差し上げます」
別れ際、陸遜は自分の首にぶら下がっている物を外すと孫尚香に渡した。
「なあに、これ?」
「玄武甲です。防御力が上がるアイテムで、Lv18あります」
「Lv18…。いいの?こんな高い物もらって」
孫尚香は陸遜を見つめた。
「かまいませんよ。私は尚香殿と違って、危険な最前線に出ませんから」
「何言ってんのよ、最前線に立たせたのは貴方じゃない…。でも、ありがとう…」
急にしおらしくなった孫尚香を見て、頬を赤く染める陸遜。孫尚香の後ろでは
諸葛瑾から奪った象に乗った大喬と1台しか残らなかった虎戦車に乗った月英
がニヤニヤして二人を見つめていた。
「と、ところで尚香殿。本当に歩いていかれるのですか?よろしければ私の馬
お貸ししましょうか?」
「いいわよ、このゲームは鐙が出るまでは歩きが基本だから。それにちょっと
だけ象と虎戦車に乗せてもらったけど、もー揺れが酷くて酷くて気分悪くなっ
ちゃったし。疲れたら、どっかで駄馬でも買うわ」
「でも駄馬売る店なんてこの先ありませんよ?」
「…ま、まあ何とかなるわよ、あはははは…」
孫尚香は笑ったが、どことなく引きつっていた。
「それでは私はこの辺で…。尚香殿、大喬殿、月英殿、どうかご無事で。また
お会いしましょう」
「陸遜も元気でね。またね〜」
「陸遜殿、趙雲の情報、どうもありがとうございました。それではまた」
「陸遜殿、御壮健で。ごきげんよう」
そう言って、孫尚香たちは再び旅立った。
孫尚香たちが地平線の彼方に消えていったのを確認すると、陸遜は馬首を返し
た。そして城へ戻ろうとしたとき、一人の武将が黒馬に乗ってこちらに向かっ
てくるのが見えた。その男は全身黒い甲冑を身に着け、腰にやたら長い刀をぶ
ら下げていた。顔には大きな傷跡があった。
(何者なんだろう…)
万一に備えて、陸遜は飛燕に手をかけた。しかし、その男は陸遜を無視してそ
のまま通り過ぎて行った。まるで、孫尚香たちを追うように。
(なんだろう、嫌な予感がしますが…)
陸遜はその男が通りすぎた後も、その男から視線を離さなかった。
孫尚香伝第四部 完
今日はここまで。ちょっと調子に乗りすぎたかな…。
GJ!
やっと点と点が線になってきたな。
保守を兼ねて書いてみる
孫尚香伝第五部
襄陽を発ってから一ヶ月。やっと漢中に着いた孫尚香たち。
「ここには漢帝国漢中方面軍司令官で左将軍の劉玄徳様がおられます。ちょっ
とご挨拶に行きませんか?」
月英がそう言ったので早速漢中城に行き、劉備に挨拶することとなった。
「おお、貴女があの弓腰姫、孫尚香殿ですか。貴女の名前はここまで鳴り響い
てますよ。ようこそ漢中へ」
そう歓迎の意を表した劉備。しかし顔色が優れない。
「ねぇ劉備、何処か体が悪いの?」
孫尚香がため口で聞いてくる。関羽か張飛がいればぶっ飛ばされるところだ。
「いや、実はこの漢中はいろいろと問題を抱えており、その対策に追われてい
るのです。ここを守る責任者としては由々しき問題です。天子様や民草に申し
訳がない」
人が出来ている劉備は孫尚香のため口質問にも丁寧に答えた。その答えを聞い
た孫尚香、ふといい事を思いついた。
「ふ〜ん、じゃあ、その問題解決してきてあげるから、報酬ちょうだい?」
孫尚香のいきなりの提案に驚く劉備。
「し、しかし旅をしている方に難題を押し付けては礼を失するというもの。し
かも貴女方は女性ではないか。女性を危険な目にあわせるわけにはいかない」
「あら、貴男って優しいのね。でも、私たちは仕事を請け負って報酬をもらい
ながら旅してるの。でも、そろそろ路銀が無くなりつつあるの。危険な仕事で
もしないとこれからの旅は出来ないのよ。と言うわけで、どーんと任せちゃっ
て!全部やってあげるわ!」
そう言うと孫尚香は劉備に微笑んだ。
「…分かりました。それではお願いしますか…。徐庶、地図を持ってこい」
劉備がそう言うと、徐庶と呼ばれた軍師風の男はすぐに漢中の地図を持ってき
た。劉備が机の上に地図を広げると、孫尚香たちは地図をのぞきこんだ。
「えーとですね、この甲山に私の義弟の張飛が山賊に捕まっていますのでこれ
を救出してきてください。次にこの乙山には別の山賊一味がいて、ここには馬
超が討伐に行ってますので手伝ってやってください。それと、この丙山には司
馬懿が陣を敷いていて私の義弟の関羽が迎え撃ってますので関羽を手伝ってく
ださい。そうそう、この丁山には司馬懿軍の兵糧庫がありまして、今黄忠が攻
めている筈です。黄忠を手伝ってから関羽を手伝うと少しは楽になるでしょう」
劉備の話を聞いた孫尚香たちは少々眩暈を覚えた。
「こ、これを全部やれと?」
孫尚香が劉備に聞いた。
「はい、よろしくお願いいたします。報酬は弾みますから…。あ、そうだ。最
近孟獲という男が象を乗り回して住民に迷惑をかけてるので、怪物としてつい
でに退治しといてください」
孫尚香たちは眩暈で倒れた。
今日はここまで。
GJ
タメ口の尚香に殺意を覚えた漏れは関羽
>>423 月英の登場シーンワロタw
勝手に付け足しただろ。
>>425 ああ〜。すんません。月英の登場シーンがよくわからなかったので
勝手に付け足しました。
他にも、ターンで表してあるところがありましたけど
その部分を“その後”に書き換えました。
勝手に変えてすんませんでした。
とりあえず書いてみる。
真夜中の漢中、甲山に怒声と悲鳴が響いた。
「おらおらおら!どきなさい!」
孫尚香が怒鳴りながら山賊たちを斬り伏せていく。そばでは大喬や月英、そし
て近衛兵たちが得物を奮って戦っていた。今回は機動力が必要なので、象や虎
戦車は持ち込んでいない。
「んだてめーは!」
山賊頭登場。しかし孫尚香の無双乱舞で沈黙した。
「お頭がやられた!逃げろー!」
生き残った山賊たちは四散した。
「さーて、山賊たちはいなくなったわ。張飛でも探そうかしら。おーい張飛〜」
「おー、ここだここだ」
孫尚香が張飛の名を呼ぶと、近くにあった箱の中から声がした。箱を開けると
そこには虎鬚の男が入っていた。
「あんたが張飛?何やってるの?」
箱から引っ張り出し、縄をほどきながら孫尚香は聞いた。
「いや〜、ふもとの茶店で酒飲んでたらよ、急に眠くなっちまってつい寝ち
まったんだよ。で、起きたら山賊どもに掴まったって訳よ。で、なんでか箱詰
めにされちまった」
「その『なんでか』が知りたかったんだけど。まあ、いいわ。私たち急いでる
から一人で帰ってね、じゃ〜ね〜」
「ちょっと待った!礼だ、受け取ってくれ」
立ち去ろうとした孫尚香たちを張飛は呼び止めた。そして白虎牙Lv9を孫尚香
に渡した。アイテムとしては微妙である。
「ありがとう、それじゃあみんな、次は馬超のところに行くわよ!」
そう言うと、孫尚香たちは馬超の元へと走っていった。
「待たれよ!そう貴公だ…、って、おい!どこ行くんだ?!」
「あんたが馬超ね!山賊退治手伝ってあげるけど、時間がないの!先行くね〜」
乙山にある山賊の本拠地の近くに布陣している馬超が、通りがかった孫尚香た
ち声をかけた。しかし孫尚香は馬超にそう言うと、大喬や月英、近衛兵たちと
そのまま山賊たちの本拠地になだれ込んだ。
「へ、ここは通さねーって言ってんだろ!」
門番をしていた副長がそう言うと孫尚香に切り掛かった。しかし孫尚香が返り
討ちにする。その間にも、大喬や月英、近衛兵たちが山賊たちをビシバシ倒し
ていく。
「覚悟しな!」
本拠地から出てきた山賊頭。生意気にも馬に乗って孫尚香たちに突っ込んでき
た。孫尚香たちは何とか山賊頭の突撃をよけることが出来た。と、その時、
「騎馬戦で俺に勝てると思うか!食らえ、正義の刃!」
孫尚香たちに追いついた馬超が槍を煌めかせながら山賊頭に突っ込んでいく。さすがの山賊頭も馬超にはかなわず、深手を負って落馬してしまった。
「今よ、全員突撃!」
孫尚香の号令の元、大喬や月英、近衛兵たちがピラニアのごとく山賊頭に
タカって行く。気がついたときには山賊頭の首は胴体から離れていた。
「すまぬな、手伝ってくれて。これは俺の気持ちだ」
馬超が孫尚香に声をかけると、Lv17の羌族角を渡した。レベルは高いが、
馬に乗らない孫尚香にはあまり意味のないアイテムであった。
「あ、ありがとう。それじゃあ、次は黄忠よ!」
再び孫尚香たちは走り出した。
「そこのおぬし、この先にある兵糧庫…」
「兵糧庫を攻めるんでしょ?手伝うわ」
丁山にある兵糧庫を攻めるべく布陣していた黄忠。そこに孫尚香たちが到着した。
「おお、それはありがたい。では全軍出発じゃぁぁ…、って、おい、行かないのか?」
黄忠が出発の号令をかけたのになぜか孫尚香たちは動かない。
「実はここに来る途中に村人に会ってね。ここら辺に怪物が出るんだって」
「怪物じゃと?はて、儂は見とらんが…」
孫尚香の答えに首をひねる黄忠。しかしそのとき、後方で悲鳴と怒号が聞こえた。
「黄忠将軍!か、怪物です!」
兵卒の報告を聞いた黄忠は後方を振り返る。そこには兵たちをなぎ倒しながら
こちらに向かってくる一頭の象が視界に入ってきた。
「なんじゃあ〜、あれは〜!」
驚く黄忠。
「あれが劉備の言っていた象ね」
孫尚香はそう言うと弓をとり出し、矢をつがえた。そして象の上にいる大男に
ねらいを定めた。
「ほほほ、小娘、弓なら儂の方が上じゃあ〜」
黄忠も弓を構える。
「おじいさん、無理しないほうがいいんじゃない?」
孫尚香がいたずらっぽく笑う。
「なんの、若いもんには負けんわい」
二人は同時に矢を放った。
孫尚香の矢は大男の顔を掠めたが、黄忠の弓は見事に右肩に当たった。大男は
象から落ちた。
「すご〜い、おじいさんやるわね!」
孫尚香が感嘆の声を上げた。
「ほほほ、見たか儂の弓を。しかし、おぬしも小娘のくせに腕はよさそうだ
な。どうじゃ、儂の弟子にならんか?」
「それはまた今度ね。それより、あの男をやっつけちゃいましょ」
そう言うと、孫尚香たちは大男が落ちた方に行った。
孫尚香たちがそこに行くと、大男、孟獲が肩に刺さった矢を抜いているところ
であった。
「なんだなんだてめえら!南蛮の大王孟獲様とやろうって言うのか!?」
孫尚香たちの姿を認めた孟獲はそう言うと身構えた。
「っていうか、南蛮の大王が漢中の山奥で何やってんのよ」
孫尚香があきれたように聞いた。
「いや、かーちゃんが近所の市場で大根買ってこいって言うもんだからよ、象
に乗って買い物に行ったら道に迷ったんだよ」
「あんたばかぁ!?そんなんで漢中ごときに来てんじゃないわよ!おめでてーな!」
「うう、そこまでいわなくたっていいじゃねーかよ…」
「とりあえず、退治しなきゃいけないの。覚悟なさい!」
孫尚香は構えた。
「ま、待ってくれ、南蛮までの道を教えてくれたらおとなしく帰るからよ。
おねげーだから、命だけは助けてくれ」
「道って言われてもねー」
孫尚香はそう言うと首をひねった。と、その時そばに来ていた黄忠が声をかけた。
「南蛮への道だったら、ふもとの街道を南に行けば、成都経由で南蛮に着くがのぉ」
「お、それは本当か!?いやー、じいさん感謝するぜ!あばよ!」
そう言うと孟獲は象を忘れて歩いてふもとの街道へと向かって行った。
「…で、これで依頼達成になるの?」
「まあ、怪物騒ぎも無くなるでしょうし、依頼達成でいいと思いますよ。もし
ものときは嘘の報告すればいいですし」
孫尚香の疑問に月英が答えた。
「さて、それじゃあ兵糧庫を攻めましょうか」
孫尚香はそう言うと、黄忠たちと共に兵糧庫へと向かった。
今日はここまで。ちょっと改行に失敗してしまった。申し訳ないorz
>>427-430 GJ・・・と言いたいところだが、展開早すぎ・・・。今までの職人さんと同じ人?
言わせてもらうと無理してないかい?だいぶ拙速な気がする・・・。
もっとゆっくりでもいいよ。
>>431 トリップ付けてませんが、書いているのは今までと同じ人間です。
すみません、展開早すぎて。今回は実際の修羅モードそのものの忙しさを文章
に表そうとしたんですが、かえって不評だったようで、反省しています。
よく読めば文章そのものにも拙速な部分があるようなので、そう言った部分も
直していこうと思ってます。orz
兵糧庫を守っていたのは鍾会であった。
「ここは一歩も通さん!」
しかし孫尚香と大喬、月英にタコ殴りされ、あわれ死んでしまった。
「さーて、ちゃっちゃと輸送兵長を絞めますか」
孫尚香がそう言ったとき、兵糧庫に伏兵が出現した。
「こ〜ら〜、どろぼーはやっちゃいけないんだぞ〜」
やたら太った愛嬌のある男が得物をもって孫尚香たちに突っ込んで行く。許
チョだ。
「なんだ、あんまり大した事なさそうね」
孫尚香はそう言って許チョに突撃していった。しかし、見た目と違い許チョの
破壊力はすごく、あっという間に返り討ちにされた。陸遜からもらった玄武甲
がなければ即死だろう。
「ならば私が相手です!」
今度は大喬が突っ込んで行く。大喬はスピードの速さを生かし、うまい具合に
許チョの攻撃をかわしていく。その一方で自分の得物『喬美』をうまく使って
許チョを攻撃していった。そしてついに許チョを倒した。
「いてて…、またあそぼーなー」
運良く死ななかった許チョは北の方へと逃げていった。
「大喬さん、お見事です!」
「ふん、まあまあね」
月英と孫尚香がそれぞれ感想を言った。
その後、孫尚香たちは輸送兵長たちを難なく討伐。黄忠の依頼を達成した。
「やるもんじゃの〜。ほれ、礼じゃ」
黄忠がくれたのはLv19の黄忠弓。レベルは高いがひねりのないお礼であった。
「…ありがとう。それじゃ、次は関羽のところよ!」
孫尚香たちは再び走り出した。
「そこの御仁、待たれよ!」
「あんたが関羽ね。司馬懿を倒すんでしょ?手伝うわよ」
丙山のふもとで布陣していた関羽。そこに孫尚香たちが合流した。
「おお、それはありがたい。司馬懿には賈逵と司馬昭という副将がいるので気
をつけてな。では出発!」
関羽がそう言うと、関羽軍は動き出した。その後を追うように孫尚香たちも動
き出した。
「それじゃあ、さっさと司馬懿を倒しちゃいましょ」
孫尚香は大喬や月英、近衛兵たちにそう言うと、猛スピードで司馬懿の陣地へ
と走り出した。一番乗りして手柄を立てる為だ。
しかし関羽が乗っている馬はあの赤兎馬だ。一旦は先頭に立った孫尚香もあっ
という間に関羽に抜かれた。
「なんなの?あの馬。やたら速いじゃない!」
「あれは赤兎馬ですね。速さではどんな馬でもかないません」
驚く孫尚香に月英が説明した。
「へ〜、あれ欲しいな〜」
孫尚香は思わず呟いた。
孫尚香たちが司馬懿の陣地に着くと、そこではすでに関羽が青龍偃月刀を奮っ
て戦っていた。関羽の足元では多くの敵兵が屍を晒していた。
「我が名は関雲長!青龍偃月刀の威力、思い知れ!」
そう言いながら得物を振るう関羽はまさに鬼神そのものであった。
「おのれ関羽!覚悟せい!」
そう言って賈逵と司馬昭が関羽に向かっていったが、あっという間に返り討ち
にされた。
「ねえ、あれなら私たちが手伝わなくて良かったんじゃない?」
孫尚香がもっともな疑問を口にする。
「そうですね…。でも司馬懿がどんな相手か分かりませんし…」
月英がそう言ったとき、孫尚香には関羽に向かって紫色のビームが向かってく
るのが見えた。
「しまった!」
関羽がそう言ったときにはすでに遅く、紫色のビームは関羽を吹っ飛ばしていた。
「はっはっはっ、周りを見ずにむやみに突っ込むからだ。馬鹿めが!」
司馬懿登場。黒羽扇を扇ぎながら関羽に罵声を浴びせた。
「おのれ司馬懿!陛下から信認受けた兄者に弓引く奸臣が!貴様それでも漢帝
国に忠誠を誓った臣か!」
関羽がよろめきながら立ち上がると、そう吠えた。
「馬鹿めが!その劉備こそ、漢帝国丞相曹猛徳閣下に逆らう反逆者ではないか!」
司馬懿が答える。どうやら漢帝国の内部事情は複雑らしいが、この物語とは
関係ない。
関羽と司馬懿が罵り合っている間に、孫尚香たちは周りの兵士を片づけていった。
「ねえ、なんか難しい話してるけど、もう終わった?」
孫尚香の声に気付く関羽と司馬懿。周りを見渡せば司馬懿軍の兵士は一人もい
なくなってしまった。
「この凡愚が!人が互いに己の主張をしている間に戦を進めるな!馬鹿めが!」
司馬懿が孫尚香に怒鳴りつけるが、言われた本人はどこ吹く風だ。
「あら、だって私、政治には全く興味ないもん。それに戦中に話をするのがい
けないんじゃない?戦って、殺るか殺られるかの二つに一つしかないんだから」
「それじゃあ三国志演技の醍醐味半減ですよ…」
孫尚香の主張に大喬がツッコミを入れた。
「司馬懿、覚悟!」
孫尚香がそう言うと司馬懿に向かって突撃した。
「馬鹿めが!喰らえトールハンマー!」
司馬懿も紫色のビームを乱射して反撃する。孫尚香はビームを乾坤圏で何とか
受け止めた。
「ひるむな!こちらもガイエスハーケンを撃ち込んでやれ!」
「ガイエスハーケンって何ですか!」
孫尚香のボケに大喬がツッコミを入れる。その間に月英が司馬懿に突撃する。
「馬鹿めが!何度やっても無駄な事!」
司馬懿は今度は間接攻撃を仕掛ける。しかし月英はそれを躱すと自分の得物
『蒼月』を司馬懿に振り下ろした。司馬懿はそれを黒羽扇で受け止める。
「やるな…、ただの女ではないな」
「貴男と同じタイプの武将を知っていますから」
つばぜり合いをしながら司馬懿と月英は言い合った。そして月英がつばぜり合
いを制した。
「参ります!」
月英無双乱舞発動。司馬懿の体が宙に舞った。しかし司馬懿も空中で体勢を立
て直すとそのまま無事に着地した。しかし着地したところがまずかった。そこ
には孫尚香が待ちかまえていた。
「覚悟!」
今度は孫尚香が無双乱舞を発動させた。いや、させようとした。
「馬鹿めが!」
孫尚香の無双乱舞発動の直前に司馬懿が無双乱舞を発動させた。至近距離から
のビーム攻撃を孫尚香はよける事が出来なかった。彼女の体が宙を舞う。
「痛たた…」
地面にたたきつけられた孫尚香。そこに司馬懿が突撃してきた。
「死ねえ!」
司馬懿が黒羽扇を振り下ろした。
「きゃあああああ」
孫尚香が悲鳴を上げて目をつぶる。しかしいつまで経っても司馬懿の攻撃がな
い。恐る恐る目を開けると、そこには劉備の背中があった。
「劉備?!」
「大丈夫か、孫尚香殿」
司馬懿を見据えながら孫尚香に言う劉備。渋めかつ甘い声に孫尚香は胸の高ま
りを感じた。
「劉備!馬鹿めが!なにしに来た!」
「司馬懿、貴様の所業許す事はできん!」
そう言い合うと劉備と司馬懿の一騎打ちが始まった。劉備が司馬懿を圧倒する。
「強い…、劉備ってあんなに強いの!?」
孫尚香が驚く。今まで人のよさそうなおっさん程度の認識しかなかった孫尚香
にとって、劉備の強さは意外だったらしい。
「兄者!加勢いたす!」
これに猛将関羽も加わった。これでは司馬懿も勝ち目はない。
「今は勝敗を決さぬ、次を待て」
自分が負けて勝敗は決しているのに、寝ぼけた事を抜かしながら司馬懿は逃げ
ていった。
「あ〜あ、また逃がしちゃった…」
孫尚香がそう呟きながら立ち上がると、劉備が近寄ってきた。
「いや、孫尚香殿のおかげで漢中の危機は脱しました。本当にありがたい事です」
「う〜ん、まあ、劉備がそう言うならいいけど…。ところでなんでここに来たの?」
孫尚香が劉備に聞いた。
「そ、それは…、孫尚香殿にもしもの事があってはならぬと…」
「…本当に?報酬をケチりたくて来たんじゃないの…?」
劉備の発言にどぎまぎしながら冗談っぽく聞く孫尚香。しかし劉備は冗談と
受け止めなかったらしい。
「ぎくっ」
「『ぎくっ』ってなんなのよー!」
馬鹿正直な劉備の発言にキレる孫尚香。もっとも、キレた理由は他にもあっ
た。少しでも劉備に好意を抱いた自分にもキレたのだった。
今日はここまで。
こうして漢中に平和が訪れた。孫尚香たちは漢中城にて劉備からたくさんの報
酬を受け取った。アイテムはもちろん、武勲、肉まん、華佗膏など。しかし、
その中に気になる物があった。
「ねえ劉備、この金貨何?三枚あるけど?」
孫尚香が相変わらずのため口で劉備に聞いた。劉備のそばにいた関羽と張飛が
こめかみに青筋を浮かべる。それを見た劉備が目で二人を制しながら孫尚香に
説明し始めた。
「それは漢中にあるテーマパーク『漢中友達公園』のアトラクションをクリア
した者がもらえる特別な金貨だ。一枚10万円相当の価値がある」
「10万円、そんなに高い物を…」
劉備の答えに孫尚香たちが驚く。しかし劉備はもっととんでもない事を話し出
した。
「もちろんそれを持ち帰ってもよいが、その金貨でこのダーツ一本が買える。
そしてあそこにある景品の書かれた的にダーツを当てることができる。ダーツ
が当たった部分の景品を差し上げよう。運が良ければ、こんな物ももらえる」
そう言うと劉備は孫尚香たちの後ろを指さした。孫尚香たちが振り返ると、そ
こには赤兎馬がいた。
「赤兎馬…、あれがもらえるの!?」
孫尚香は驚いて劉備に聞いた。
「正確に言えば赤兎鐙だ。当てれば一人一個づつ差し上げよう。また、赤兎鐙
だけではなく、他の馬の鐙も当たる。その他貴重なアイテムも当たる。ただ
し、真ん中に当てると…」
劉備が的の真ん中あたりを指さした。そこには大きく『たわし』と書いてあった。
「あそこに当てるとたわしが一個もらえる。どうする?やるかね?」
「もちろん、やるわよ!」
「わ、私もやりたいです!」
「喜んでやらせていただきます」
孫尚香、大喬、月英は劉備の問いに元気よく答えた。
「よろしい、では金貨と交換だ」
孫尚香たちの金貨と劉備の持っていたダーツ三本が交換された。
「よし、それではそこの床の上にある丸い部分から出ないように投げるのだ。徐庶、的を回せ!」
孫尚香が床の上の丸い部分に立った事を確認した劉備は徐庶に命じた。徐庶の
回した的が勢いよく回る。
「よーし、行くわよ〜」
孫尚香はねらいを定めると的に向けてダーツを投げた。
次の日、旅支度を済ませた孫尚香たちは劉備の元に行き、別れの挨拶をした。
「もう行くのか?もっとゆっくりとすれば良いのに」
関羽、張飛を侍らせた劉備が孫尚香に言った。
「気持ちはうれしいけど、先を急ぐから…。でも劉備…じゃなかった玄徳様、
城に泊めていただきありがとうございました」
関羽と張飛のにらみにびびりながら、孫尚香は慣れない敬語で劉備に礼を言った。
「いや、礼を言うのはこちらの方だ。ありがとう」
劉備が頭を下げた。
「あ、そうだ。ねえ玄徳様、趙雲って知ってますか?」
孫尚香が無理に敬語を使いながら劉備に聞いた。隣では大喬が驚いたような顔
で孫尚香を見つめていた。
「趙雲…?はて、聞いた事ないが…?」
「趙雲?趙雲子龍か?」
首をひねる劉備の後ろで関羽が口を出した。
「雲長、知っているのか?」
「あ、いえ、兄者。趙雲本人には会った事ありませんが、拙者が張飛と共に袁
術の元にいたときに趙雲の仲間という女には会いました」
「女?どんな女ですか?私みたいに可愛い女の子でしたか?」
大喬が「私みたいに」と言う部分を強調して関羽に聞いてきた。
「いや、むしろ大人びた女性であったが…」
関羽の発言にがっかりする大喬。少なくとも関羽が会った女は小喬ではないよ
うだ。
「で、雲長はその女性と話をしたのか?」
劉備が関羽に重ねて聞いた。
「いえ、その時は戦の最中でして、しかも敵同士だった為あまり話しはしませ
んでしたが…。しかしなかなか肝の据わった女でしたな」
劉備の質問に関羽がそう答えた。
「で、その女の名前はなに?」
孫尚香がため口で関羽に聞いた。どうやら劉備以外にはため口を貫くようだ。
「…いや、残念ながら覚えておらん」
孫尚香のため口にむっとしながらも関羽は答えた。
「そう…。あ、ごめんなさい。急に変な質問して。それじゃあ、私たちはこれ
で失礼するわ」
そう言うと孫尚香たちは立ち上がった。
「うん、そなたたちも気をつけてな」
劉備が真剣なまなざしで孫尚香たちを見ながら言った。本気で気を使っている
劉備の様子に孫尚香は少し感銘を覚えた。
漢中城を出発し、一路成都へと向かう孫尚香たち。いつも通り大喬は象に乗
り、月英は虎戦車に乗り、近衛兵たちは歩いている。しかし、孫尚香だけは
違っていた。
「尚香さん、的廬の乗りごごちはどうですか?」
大喬が孫尚香に聞いた。孫尚香がダーツで当てた景品は劉備が乗っているのと
同じ的廬に乗れるという『的廬鐙』だったのだ。余談ながら大喬は『たわ
し』、月英は『無双鎧』をダーツで当てている。
「もちろん、最高よ。でも、本当に運が上がってるのかしら?」
孫尚香が笑いながら答えた。
「さあ、どうなんでしょう?でも、私みたいに『たわし』でないなら、十分運
がいいんじゃないんですか?」
大喬は少々ひがみっぽく言った。
「そ、それはどうかな〜。ところで話は変わるけど、あの劉備って、けっこう
いい男だったわね。ああいう人、好みだな〜」
孫尚香は話題を変えた。
「へ〜、尚香さんは劉備殿が好きなんですか」
大喬は驚いたように声を上げた。
「う〜ん、劉備が好きって訳じゃないのよ。でも、ああいう優しくてまじめで
包容力があって、それで強い男性がタイプだな〜、って言ってるのよ」
「あら、私はてっきり可愛くて頭のいい男の子がタイプだと思ってましたわ」
月英が口を挟む。
「べ、別に私は陸遜の事、想ってないんだから…」
頬を赤くして呟く孫尚香。ところがこの後、月英がとんでもない事を言った。
「あら?私は陸遜なんて一言も言ってませんけど。尚香さん、なぜそこで陸遜
殿が出てくるんです?」
「!」
月英のツッコミに声を失う孫尚香。顔を真っ赤にして何か言おうとしている孫
尚香に大喬が畳みかける。
「へ〜、尚香さんは陸遜殿が好きなんですか〜。でもその割には素直じゃない
ですね〜。どーしてかしら〜?ん〜?」
「だ、大喬まで…!もう、知らない知らない!」
顔を真っ赤にしてふてくされる孫尚香を見て、大喬や月英だけでなく近衛兵た
ちまで笑い出した。
孫尚香伝第五部 完
今日はここまで。
ほしゅ
446 :
無名武将@お腹せっぷく:04/09/17 18:53:04
£
孫尚香伝第六部
成都に到着した孫尚香たち。成都城の前に着くと、孫尚香は馬から下りて門番
に孫策に自分が来た事を伝えるよう、頼んだ。
その門番は慌てるように城の中に入っていった。
「何を慌ててるのでしょうか?」
象から下りた大喬が疑問を口にする。ふと孫尚香を見ると顔が真っ青だ。
「尚香さん?大丈夫ですか!?」
大喬の悲鳴に近い声に月英も反応した。虎戦車から降りると孫尚香のそばに駆
け寄った。
「尚香さん、大丈夫ですか?」
「うん…、大丈夫…。ただ、ちょっと緊張してるだけ…」
月英の問い掛けに弱々しく答える孫尚香。よほど自分の兄を追放した事に罪悪
感を感じているようだ。
「尚香さん、大丈夫ですよ。実の妹を恨む兄などこの世にはいませんよ」
「そうですよ、私たちがついてるじゃないですか!しっかりしてください!」
月英と大喬が励ます。しかし孫尚香の顔は青いままだ。
「致し方ありません…。大喬さん、もしものときは尚香さんを守りますよ」
「は、はい!」
(続く)
月英と大喬は首肯き合うと孫尚香の前に出た。孫策が怒りに任せて孫尚香を
襲ったら、身を挺してでも守るつもりだった。しかし孫尚香がそれを断る。
「いいのよ、二人とも。策兄様が私を殺そうとしてもそれは仕方のない事だ
わ。それで兄様の気が済むなら…」
「馬鹿な事いわないでください!尚香さんは私たちの仲間なんですよ!大事な
仲間が危ないって言うのに見捨てる事は出来ません!」
「大喬さんの言うとおりです。今まで旅を続けて、困難を共に乗り越えてきた
我らです。どうして尚香さんを見捨てる事が出来ましょうか」
大喬と月英が説得する。その間にも近衛兵たちが孫尚香の周りに集まりだした。
「姫様!私たちも姫様と共に旅をしてきました!これからも付き従う所存で
す!なにとぞ、そのような悲しい事を言わないでください!」
近衛兵たちからもそのような事を言われた孫尚香。思わず涙が出てきた。
「ありがとう…、みんな…」
孫尚香が泣きながら礼を言ったとき、成都城の城門が開かれた。
(続く)
城門から一人の武将が出てきた。が、それは孫策ではなかった。
「お久しゅうございます。姫様」
「…凌統?」
孫尚香が思わず呟いた。確かにそれは今は亡き孫堅と共に成都攻めに行った
凌統だった。
「あなた…、策兄様に仕えてたのね」
孫尚香が聞いた。
「はい、大殿様戦死後、南郡でさまよっていた我らを孫策様に助けられて
以降、ずっと付き従っておりました」
「そうだったの…。で、兄様はいるの…?」
孫尚香がおそるおそる聞いた。そしたら凌統は突然泣き出した。
「申し訳ありません、姫様。実は…」
凌統はそう言うと言葉を詰まらせた。孫尚香と大喬、月英は不吉な予感がし
た。孫尚香は孫策の身に何かあったのではないか、と考え、大喬と月英は孫策
が凌統に孫尚香を殺せと命じたのではないか、と考えた。大喬と月英は戦闘態
勢に入ろうとしていた。
しかし、凌統の口からは信じられない発言が飛び出した。
「じ、実は孫策様は干吉という道士に誘拐され、監禁されてしまったのです〜!」
孫尚香たちは凌統の言葉をしばらくの間理解することが出来なかった。
今日はここまで。
450 :
無名武将@お腹せっぷく:04/09/20 04:49:10
(○ε○)
451 :
無名武将@お腹せっぷく:04/09/20 04:55:42
age
保守を兼ねて書いてみる。
孫尚香たちは成都城内に案内された後、凌統から詳しい話を聞いた。
「あれは今から一ヶ月ほど前の事でした…」
凌統が言うには、孫策は成都経営の為に軍師を募集したところ、干吉という人
がやってきた。頭もよさそうだったので孫策は登用を決定したのだが、この干
吉、やる事なす事すべて占いに頼る始末だった。
「…元々合理主義的な孫策様はそれが気に入らず、すぐにクビにしたんです
が、そのことに干吉が逆恨みしたんです。そこで奴は妖術を使って狩に出てい
た孫策様を連れ去り、ラク城近くの放棄された砦に監禁してしまったんです」
「なるほどね」
凌統の説明で事態を把握した孫尚香。しかしふと疑問が沸いてきた。
「でも凌統、監禁場所が分かってるのに、何で助けに行かなかったの?」
「助けに行ったんです。しかし妖術でわが軍は混乱に陥り、敗退してしまった
んです。それに兵力も少ないですし…」
凌統が言うには、現在孫策軍の主力は夷陵から進攻してくるであろう姜維軍を
迎撃すべく、張コウに率いられて東の国境に展開しているらしい。また、徐盛
率いる軍勢も南蛮からの侵攻に備えて南の国境に出払っており、成都には兵が
ほとんどいないらしい。
(続く)
「なるほど、そういう事だったのね」
孫尚香がそう言って首肯いていると、凌統がいきなり土下座してきた。
「姫様!過去に孫策様と諍いがあった事は聞いております。孫策様を恨まれて
いる事と存じます。しかし、しかし、ここは過去の恨みを忘れ、どうか孫策様
をお救いください!」
「言われなくたって助けに行くわよ。だから心配しないで、凌統。大喬、
月英、それでいいでしょ?」
孫尚香は大喬と月英を見た。
「もちろんです!」
「喜んでお供します」
大喬と月英は快諾した。
「それじゃあ、さっさと行きましょ」
孫尚香はそう言うと立ち上がった。
(続く)
凌統の案内でラク城に移動した孫尚香たち。そこで作戦会議を行う事にした。
「肝心な事は干吉が孫策様を殺す気は無い、ということです」
開口一番、月英が発言した。
「なぜなら凌統殿が干吉を攻めた後も孫策殿が生きているからです。普通は報
復として人質を殺してしまいますから」
「なるほどね。でも、策兄様を生かしておくという事は、干吉は何か要求して
くるって事じゃない?凌統、なんか要求あった?」
月英の言葉を受けた孫尚香が凌統に視線を向ける。
「いえ、それがないんです」
「ないのですか…。ひょっとしたら、干吉は孫策様を生かす事によって何らか
の利益を得ようとしているのかもしれません」
凌統の答えに月英が反応する。
「で、どーすんの?張飛の時みたいに急襲かけちゃう?」
孫尚香が急かすように月英に聞いた。
「いえ、今回は潜入して孫策殿を救出、気付かれないうちに脱出したほうがい
いでしょう。干吉が追いつめられて孫策様に手をかける可能性もありますし」
(続く)
「そうすると、象や虎戦車だけでなく近衛兵も連れていけませんね…」
大喬が腕を組みながら言った。しかし月英は近衛兵を連れていくことを主張し
た。
「近衛兵たちは近くで待機させ、万が一のときに正面から突破してもらって脱
出の援護をしていただきましょう」
「いや、その役目はこの凌統にお任せを。干吉には山賊が多数仕えているよう
です。近衛兵たちでは荷が重すぎると思われます。私の部隊にラク城の兵士を
合わせれば、何とかなると思います」
「それじゃあ、凌統に近衛兵たちを預けていくから、万が一のときはよろしく
ね」
孫尚香が凌統に言った。
「でも、凌統部隊との連絡方法はどうするんです?」
大喬が至極もっともな疑問を口にした。
「このラク城に携帯用の烽火があったと思います。それを持っていってくださ
い」
凌統が答えた。
「それじゃあ、今夜に作戦決行ね。みんな、よろしくね」
孫尚香がそう言うと、一同は一斉に立ち上がった。
今日はここまで。
乙
457 :
無名武将@お腹せっぷく:04/09/29 21:08:21
幸隆
459 :
無名武将@お腹せっぷく:04/10/03 15:48:03
俺が一番セクシー
「
>>459!一番セクシーなのは私よ!」
「尚香さんうるさい」
暗闇の中で孫尚香と大喬の声がした。孫尚香と大喬、月英は干吉がいると思わ
れる砦の外壁近くの岩に潜んでいた。
「で、あれをどーやって越えるのよ?」
孫尚香が外壁を指さして月英に聞いた。
「それは肩車をして登るに決まってますわ」
月英の提案は、月英の肩の上に孫尚香が乗り、その孫尚香の肩の上に大喬が
乗って大喬が塀を越える。そのときに大喬が縄を持っていき、その縄の端を何
処かに縛って固定した後、縄を使って孫尚香と月英が登るというものであっ
た。
というわけで早速実行。思ったより外壁が高かった為、大喬は孫尚香の肩では
なく頭を踏み越えていかなければならなかったが、なんとか外壁を越える事に
成功した。
内部に潜入した大喬は見回りの山賊たちに見つからないよう、物陰に隠れなが
ら縄の先端を何処かに縛ろうとした。と、そのとき大喬はいきなり後ろから羽
交い締めにされた。
(続く)
「!」
大喬は思わず悲鳴を上げようとしたが、手で口をふさがれて声が出ない。ジタ
バタしていると耳元で男のささやく声がした。
「静かにしろ。騒がなければ殺したりしねーずぇ」
そう言われた大喬は恐怖に身を震わせながらもジタバタするのをやめた。男が
続けてささやく。
「おめー、いったい何者だ?女みてーだが、干吉の手下か?」
男はそう言うと、大喬の口を塞いでいた手をゆるめた。大喬は擦れた声でその
男に言った。
「あ、あの、ひょっとして孫策様ですか?私、あなたを助けに来たんです」
男は腕の力を緩めると大喬を振り向かせた。物陰で暗かった為、大喬は男の顔
を詳しく見る事は出来なかったが、剽悍そうな顔の輪郭、尖った顎、そして頭
から突き出したような感じに髪を束ねている事は分かった。そして、羽交い締
めにされた感覚から、この男はやたら引き締まった体をしている事も分かっ
た。
「おう、俺は確かに孫策だが…。おめー、いったい誰に頼まれたんだ?凌統
か?」
「わ、私は尚香さんと共に旅をしている大喬という者です。尚香さんが孫策様
を助けると言うのでそのお手伝いを…」
「尚香?尚香って、孫尚香か!?」
孫策と名乗った男が思わず大声を出した。これによって大喬たちは見回りの山
賊たちに見つかってしまった。
(続く)
「そこにいるのは誰だ!」
山賊たちが松明をもって大喬たちの方へ走ってきた。
「ちっ、見つかっちまった。しょーがねぇずぇ。大喬とやら、門まで走る
ずぇ!」
孫策はそう言うと大喬の手を引っ張って走り出した。
「止まれぇー!」
山賊たちが立ちはだかるが、孫策は躊躇なく自分の得物『小覇王』で殴りつけ
ていった。倒れ込む山賊たち。と、その時だった。
「きゃあ!」
孫策の後ろで悲鳴が上がった。孫策が振り返ると山賊の一人が大喬の髪を捕ま
えていた。
「てめえ!」
孫策がそう言ってその山賊を殴りつけようとしたとき、孫策の目に信じられな
い光景が飛び込んだ。
「やめてください!」
大喬がそう言うと手に持っていた大きな扇を広げた。そして振り向きざまにそ
の扇を山賊の首筋に切りつけた。刹那、山賊の首が飛んだ。残された体は大喬
の髪を放すと倒れてしまった。
(続く)
「お、おい、大丈夫か…?」
怖えー女だずぇ、と思いながら孫策は大喬に声をかけた。
「はい、大丈夫です」
大喬が振り返る。このとき、近くにあった篝火の明かりで孫策と大喬は初めて
互いの顔を見る事が出来た。
(おお、すっげーかわいいじゃねーか…。しかし、顔に似合わず凄え事やる
ずぇ)
(まあ、なんてかっこいい方なんでしょう…。あ、あの尖った顎は髭だったん
ですね)
互いに見つめ合う孫策と大喬。が、そんなことをしている暇は無い。
「だ、大喬、この先行けば砦の正門に出る。後少しだ、急ごうずぇ!」
「はい!」
そう言って再び走り出した孫策と大喬。しかし、正門の前には干吉と雇われた
山賊たちがすでに集結していた。
今日はここまで。
昔SS書きに参入していたものですが、今回の尚香伝、
ずっとお一人で書いているみたいですね。折良ければ
また参加(=リレー小説よろしく途中で茶々入れなど)
したいのですが、現在の職人様の邪魔にならない
でしょうか?許可求ム。
465 :
463:04/10/10 08:41:45
>>464 是非書いてください。
それと、職人募集age
>463氏
感謝〜☆
当時のフインキを思い出しながらやるです^^
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
干吉「ふぉふぉふぉ・・・逃げ出そうとしても無駄ですぞ」
孫策「ぐぅぅ、そこをどきやがれ!」
干吉「そういうワケにも参りませぬ。孫策殿には我が弟子となって
遁甲天書3巻を修めて頂きたいのでな」
大喬「あのぅ・・・遁甲天書って左慈仙人のものでは・・・」
干吉「いあいあ、間違え申したわ。ワシのは太平要術・・・」
大喬「・・・の書は大賢良師・張角と共に葬られたのでは・・・」
干吉「いあいあ実はワシが発掘しまして・・・」
孫策「あーかったるいずぇ!俺がまとめてスッ飛ばすっ!」
干吉「うぬぬぬ、小癪な。だが我が幻影陣、おぬしごときに破られるものではないわ!」
怪しげな手印を切り、干吉が両の腕(かいな)を妖しげに広げる。
すると、閃光と共に正門を護る山賊の数が急激に倍になったっっっ!
続く
大喬「妖しげな術を・・・」
孫策「ふん、まやかしなど俺には通用しないずぇ!要は、干吉をやりゃいいってこった!」
大喬「要は、で語らないで下さい」
孫策「・・・は?」
大喬「・・・じゃなくて!孫策さま、よくみて下さい!干吉が7人います!」
孫策「・・・げ、本当だずぇ」
干吉「ひゃ〜っはっはっはっはっはっ!凡愚どもにワシの術が破れるか!ゆけ、手下ども!」
大量の山賊が孫策と大喬に襲い掛かる。二人とも卓越した体術でそれを凌ぐが、
すぐに異変が生じた。
孫策「なっ・・・こ、こいつら、手ごたえがねぇずぇ!」
大喬「でも、中にはそうじゃないのも居て・・・見分けが付かないです!」
二人はいつしか背中合わせで戦っていた。舞う手足、飛び散る汗。さながら流麗で
艶美な命掛けのダンスと言ったところだが、いくらあがいても目の前の敵は減る
どころか増える一方だ。次第に、体力的に劣る大喬が恐慌に陥っていった。
続く。
大喬「孫策様!どうしましょう!どうしましょう!いくら動いても・・・っ!?」
孫策「大喬ぉぉぉ!」
ギィンッ!
その攻撃は「本物」だった。間一髪、孫策の棍がそれを遮る。だが、そこに
スキが生まれ、孫策は襲い来る剣を無理にかわそうそして体勢を崩し、
大喬ともつれ合うようにして転倒した。
そこへわっと押し寄せる山賊。
ズシャッ!
孫策達と山賊との間に、何かが飛来して地面に刺さり、両者は動きを止めた。
声「そこまでよ!」
孫策が顔を上げると、そこには駆け寄る妹の懐かしい顔があった。
続く。
孫尚香「策兄ぃ!」
孫策「ずぇ・・・尚香・・・か」
嬉しそうな尚香の顔と、苦虫を噛み潰したような孫策の顔。
大喬「尚香さま!」
孫尚香「んもぅ・・・いきなり大喬がいなくなるから大変だったのよ?
縄と調達してあの城壁をよじ登るの、結構骨折れたんだから」
孫尚香は投擲した圏を拾い上げつつ事も無げに言った。
孫尚香「さて・・・こいつらをどうしようかね」
孫策「・・・気をつけろ、こいつらには武器が通じねぇ」
孫尚香「言われなくったって、さっきの策兄ぃと大喬の無様な
やられっぷりを見てれば判るわよ」
孫策「んなっ・・・むっかぁ〜〜〜〜〜っ!やい尚香!てんめぇ
アニキに向かってその口の聞き方・・・」
孫尚香「策兄ぃ、いまはそんなときじゃないでしょ?」
孫策「・・・・・・・・・・・むぅ」
続く
孫策は首を振りつつ尚香の頭をくしゃっと撫でた。
孫尚香「ちょっと、策兄ぃ!?」
孫策「・・・ま、ありがとな。さすが俺の妹、頼りになるずぇ」
なんだかんだ言っても兄妹なんですね、と、大喬は心の中で一人ごちた。
この時はまだ、心の中に生じた微妙な疼きが嫉妬であることを彼女はまだ
気付いていない。
干吉「のぉぉぉぉぉぉぉぉワシの前でなんたる不遜!折角素質があると
見込んで、その若い体を乗っ取ろうとしてたと言うに・・・者ども、殺してしまえ!」
孫策「げぇっ、それが目的だったのかよ・・・」
孫尚香「あんな変態野郎、やっちまいましょ!」
大喬「・・・不潔・・・」
大喬だけ何か勘違いしているようである。
続く
孫策「しかし尚香、このままじゃあ結局おまえが来たところで、マズイずぇ」
孫尚香「大丈夫、わたしは時間稼ぎに来ただけよ。あとは月英が何とかしてくれるハズ」
孫策「月英だぁ?誰だソレ」
孫尚香「仲間よ。話は後、・・・くるわよ」
その頃、城壁の上。
月英「随分と手の込んだカラクリねぇ・・・鏡と人形と松明の光り、そしてそれを
動かす少数の兵を光明に組み合わせて、あんな幻影を見せるなんて・・・」
月英は仕掛けの本質を素早く見抜き、動き出していた。
月英「参ります・・・!」
TO BE CONTINUED・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
あい、次の職人様、続きヨロです〜^^
げぇ、推敲しねーとこうも間違うか。
>471
>光明→巧妙
スマソ。なにぶん久々なモンで><
次ヨロ〜〜〜ノシ
474 :
無名武将@お腹せっぷく:04/10/16 15:56:09
コーエー板万歳
475 :
無名武将@お腹せっぷく:04/10/16 15:58:48
┌─────┐ / ̄/ ヽ ヽ ヽ
〃´●ヽ 〃●`ヽ────┐/  ̄ ̄ ̄ ̄l
ゝ-⌒ゝ' ゝ⌒ゝ-' ┌―┐ レ / ̄7 /二二__
__| |___」 │ | ヽ、/ ./ l____l
|______||__二二__| / /
 ̄
476 :
無名武将@お腹せっぷく:04/10/21 04:04:00
ageちまえ
「なあ、このゲームってエロゲーだっけ?」
「妹、ロリ、巨乳、二股、お姉さん、人妻、優等生、ガングロ、ショタなど、いろんな属性があるからな…。まあ、エロイ話はエロパロ板に行けってこった」
月英が鏡を動かしている山賊に近づくと、こんな会話が聞こえてきた。雑談しながら動かしているということは、どうやらこの山賊たちはやる気ゼロらしい。彼らが隙だらけなところからもそれが分かる。
「少し眠ってなさい!」
月英が蒼月を山賊たちに見舞うと、山賊たちはあっという間に伸びてしまった。
「これでよし、と。後はこの鏡を割るだけですね」
そう言って鏡に向かって蒼月を振り下ろそうとした月英。しかしそのまま振り下ろさなかった。
「…そうだ」
まるで子どもが何かいたずらを思い浮かべたような笑みをする月英。蒼月を近くに置くと、鏡を動かし始めた。
(続く)
「なんだ?急に山賊の数が減っちまったずぇ」
「本当ですね…。あ、孫策様!見てください!干吉が一人になりました!」
孫策と大喬が言ったとおり、山賊の数が急に減り、干吉が一人に戻ってしまっ
た。
「しまった!カラクリ…じゃなくて妖術が解けてしまったか!?」
干吉が驚いてそう言うと、孫策はニヤリと笑った。
「へっへっへ、どーやら、おめーはこれまでのようだずぇ。大喬、尚香、この
まま勝負をつけるずぇ!」
孫策がそう叫んだ瞬間、山賊たちに異変が起きた。
「な、なんだあれは!」
「ば、化けもんだあ〜!」
数少なくなった山賊たちは砦の正門から逃げ出した。
「なんだぁ?」
孫策が不思議そうに山賊たちを見てると、干吉が素っ頓狂な声を上げた。
「孫策!ぬしの妹は化け物か!?」
「化け物?まあ、鬼みてーな妹だが化け物ってことはねーよな…。なあ、尚
香?」
そう言って孫尚香の方を見た孫策。その瞬間、孫策は固まってしまった。
「尚香さんがどうかしたんですか、孫策様…?」
孫策の様子がおかしいのに気がついた大喬も孫尚香の方を見た。瞬間、大喬も
固まった。
「…なに?どうかしたの?」
孫尚香が訝しりながら聞いた。
「尚香さん!後ろ、後ろ〜!」
大喬の大声に促されるように、孫尚香は後ろを見た。
そこには、全長50メートルほどの巨大孫尚香が立っていた。
今日はここまで。
479 :
無名武将@お腹せっぷく:04/10/23 00:37:33
┌─────┐ / ̄/ ヽ ヽ ヽ
〃´●ヽ 〃●`ヽ────┐/  ̄ ̄ ̄ ̄l
ゝ-⌒ゝ' ゝ⌒ゝ-' ┌―┐ レ / ̄7 /二二__
__| |___」 │ | ヽ、/ ./ l____l
|______||__二二__| / /
 ̄
やっべ、今の月英キャラ微妙にヒットしたw
ともかく、乙&GJ
481 :
無名武将@お腹せっぷく:04/10/29 04:42:11
ほしゅあげ
482 :
無名武将@お腹せっぷく:04/10/30 01:05:48
┌─────┐ / ̄/ ヽ ヽ ヽ
〃´●ヽ 〃●`ヽ────┐/  ̄ ̄ ̄ ̄l
ゝ-⌒ゝ' ゝ⌒ゝ-' ┌―┐ レ / ̄7 /二二__
__| |___」 │ | ヽ、/ ./ l____l
|______||__二二__| / /
 ̄
「ああ、尚香さんの分身を作って敵の戦意を挫こうとしたのに、間違えて巨大
化してしまいましたわ」
巨大化した孫尚香を見ながら、月英は鏡を動かしつつそう呟いた。なんとか孫
尚香の分身を作ろうと鏡を動かすが、今度は横に巨大化していった。気がつい
たときには孫尚香はドラえもんがビックライトでゴジラ並にでかくなったよう
な体形になってしまった。
「あ〜あ、こんなにぶざまな姿になっちゃって…」
自分でやったにもかかわらず、月英は笑いをこらえながら呟いた。そのとき
だった。ふと干吉がいる方を見ると、そこでは干吉と孫策と大喬が苦しそうに
地面に倒れてもがいていた。
「あれは…、一体何があったのでしょうか?孫尚香さんは何ともないのに…?
なにやら尋常でないことが起きたようですわ」
月英は口中でそう言うと、鏡から離れて携帯用の烽火に火をつけた。砦の外に
いる凌統を砦に突入させる為だ。
携帯用の烽火はすぐに煙をあげた。それを確認した月英、蒼月を片手に孫策た
ちのいるところへと向かった。
(続く)
確かに孫策と大喬、そして干吉は地面の上でもがいていたが、それは月英が考え
ていた『尋常なこと』が起きた訳ではない。いや、起きたといえば起きたのだが、そ
の原因は月英にあった。
「あーはっはっは、なんだあの尚香は!?まるで連敗しまくりの某格闘家じゃねーか!
だっせー!」
「ひ、ひ、ひ、ひ、ひどすぎます!あんな無様で不細工な尚香さん見たの初めてです!
あ、だめ、わ、笑いが止まりません!」
「あーひゃっひゃっひゃ、孫策よ、ぬしの妹は万夫不当の醜女じゃのう!あーひゃひゃ」
そう言いながらある一点を指差しながら笑い転げる孫策と大喬と干吉。三人が指差
す先には月英が巨大化させた孫尚香の幻影があった。
「あ…、あんたら…、いい加減にしなさいよ…」
敵だけでなく自分の兄や仲間にまで笑いものにされた孫尚香。その怒りは殺気を帯
びた尋常ならないものになっていた。
「あー、いや、悪かった尚香。ついつい笑っちまった。すまねえ」
「ご、ごめんなさい尚香さん。別に悪気があって笑ったんじゃないの…」
涙目になりながらも謝る孫策と大喬。何とか笑いをこらえているようだが、何かの拍
子でまた爆笑しそうな雰囲気であった。
「…ったく、誰よ、あんな幻影作ったのは…。後でとっちめてやるわ…。ところで、干
吉はどーなったのよ?」
そう愚痴りながら孫尚香は干吉を見た。干吉はまだ笑い転げていた。
「…殺す。骨の一片も残さずこの世から消してやる…」
殺意をみなぎらせて、孫尚香は干吉に近づいた。
(続く)
月英と、烽火を見た凌統軍が孫策たちのもとに来たとき、すでに干吉は人間の形を
していなかった。単なるひき肉の塊となっており、そのまま焼けば干吉ハンバーグ
の出来上がり、という状態であった。
「あ〜あ、尚香さん、少々やり過ぎじゃあありませんか?」
月英が血まみれになっている孫尚香に話しかけた。
「ふん!私を笑いものにした報いよ!さて、次はあんなふざけた幻影作った奴をミン
チにしてやるわ!月英、誰がやったか知ってる?」
「え?えっと…。あ、そうそう、私が幻影を作り出す装置に近づいたら山賊たちがいて
…。そ、そこで操作を失敗したとか何とか言ってましたから、き、きっとその山賊たち
が間違えて尚香さんの幻影を作ったのでしょう…」
冷や汗たらたらになりながらも月英は孫尚香に説明した。
「ふーん、そー言うことだったのね。で、その山賊は?」
「も、もちろん、そんな不埒な山賊たちは私が始末いたしましたわ!」
「さっすが月英!よく分かってるわ〜」
月英の嘘を素直に信じた孫尚香。幾ばくか機嫌が直ったようである。月英は冷や汗
を背中に感じながらも孫尚香に微笑んでいた。
「…あれ?大喬は?」
孫尚香がそう言って周りを見渡し始めた。すると、すぐに大喬の姿を見つけた。
大喬は孫策と見つめ合っていた。
(続く)
「孫策様、大丈夫でしたか?」
大喬が孫策に聞いてきた。
「おう、俺は大丈夫だずぇ。…大喬、助けてくれてありがとうよ。おめーのおかげで干
吉に変なことされずにすんだずぇ」
孫策は微笑みながら大喬に言った。
「いえ、私はただ尚香さんのお手伝いをしただけです…。あの、それより、私のこと
庇ってくださいましてありがとうございました。私…、すごくうれしかった…」
しおらしく言う大喬を見て、孫策の胸が高まった。と、その時、月英が近づいてきた。
「孫策様、ご無事で何よりです」
「おう、あんたが月英さんか?へー、なかなか頭よさそうな面してるな〜」
「恐れ入ります」
月英は頭を下げた。
「いや、助かったずぇ、礼を言うずぇ」
そう返事した孫策。しかしこの時孫策はある事に気がついた。孫尚香がそばにいな
いのである。
「あれ?尚香は…?」
孫策がキョロキョロと見渡すと、孫尚香が少し離れた場所で俯いていたのが目に
入った。
「おう、尚香、助けに来てくれてうれしいずぇ」
孫策は孫尚香に声をかけたが孫尚香は俯いたままだ。何かぼそっと言ったような気
がしたが、孫策には聞こえなかった。
「どうした?尚香、こっちに来いよ」
孫策はそう言いながら大きく手招きしたが、孫尚香はその場から動かなかった。
今日はここまで。
487 :
無名武将@お腹せっぷく:04/11/03 17:58:40
┌─────┐ / ̄/ ヽ ヽ ヽ
〃´●ヽ 〃●`ヽ────┐/  ̄ ̄ ̄ ̄l
ゝ-⌒ゝ' ゝ⌒ゝ-' ┌―┐ レ / ̄7 /二二__
__| |___」 │ | ヽ、/ ./ l____l
|______||__二二__| / /
 ̄
「なんだ?あいつ、どうしたんだ?」
疑問に思う孫策に月英が声をかけた。
「実は尚香さんは孫策様を追放した事で、孫策様が尚香さんを恨んでいるのではな
いか、と思っているのです」
「はぁ!?」
孫策が驚くと、横から大喬が口を挟んできた。
「そうなんですよ。尚香さんったら、『兄様に殺されても仕方ない』って言って思い詰
めてたんです…。孫策様、どうか尚香さんの事許してあげてください。お願いしま
す!」
「私からもお願いします。尚香さんの事、許してやってくださいませんか?」
大喬と月英が頭を下げた。二人の話を聞いた孫策、おもむろに動き出すと孫尚香
の方へと歩み寄った。
「孫策様!」
大喬が孫策に近寄ろうとしたが、月英が止めた。
孫策は孫尚香のそばに来ると、真正面から孫尚香を見据えた。
「おめー、そんなこと考えていたのか?俺がおめーや権坊を恨んでると」
「う、うん…」
孫策の問い掛けに孫尚香は小声で答えた。恐怖のせいか肩が微妙に震えていた。
「…ったく、しょうがねー妹だずぇ」
そう言うと孫策はいきなり孫尚香を抱き寄せた。
(続く)
「…兄様?」
孫策のいきなりの行動に驚いた孫尚香、思わず声を上げてしまった。
「確かに、追放されたときにはおめーらを恨んださ。でもな、旅をして、いろんな人た
ちに会ったとき、俺は自分のやってきたことが間違いだったって気がついたんだ
ずぇ。あの頃の俺は、おめーらに追放されて当然だったんだずぇ」
「それじゃあ…、私のこと…、許してくれるの…?」
溢れる涙をこらえつつ、孫尚香は孫策に聞いた。
「許すも何も、許して欲しいのはこっちのほうだずぇ。尚香、すまねえ、馬鹿な兄貴
を許してくれ…」
「兄様…」
孫尚香の腕が自然と孫策の背中に回った。二人は互いをしっかりと抱きしめてい
た。
この兄と妹の感動的な和解に、その場にいた大喬や月英、凌統までもが涙ぐんだ。
しかし、この後孫策はとんでもない行動をとった。
「…しかし尚香、見ないうちにいい女になったずぇ。特にここの肉付きが…」
そう言うと孫策は孫尚香のお尻をなで回した。この瞬間、孫尚香の頭の中から今ま
での感情が吹っ飛んだ。
「どこ触ってんのよ!このスケベ野郎!」
孫尚香のひざ蹴りが孫策の股間にヒットした。
「…あ、相変わらず凶暴な妹だずぇ…」
「相っ変わらずスケベな兄様ね!」
股間を押さえてのたうち回る孫策とそれを仁王立ちで睨みつける孫尚香の姿を見
た凌統は思わずため息をついた。
「…長年お仕えしてきたが、やっぱりあの兄妹はこういうオチになるんだよな…」
(続く)
成都に戻った孫策と孫尚香たち。さっそく孫策は宴会を開くことにした。
「俺も無事に戻ったし、可愛い妹も来てくれた。皆の衆、今夜はパァーとやってく
れ!」
こうして華やかな宴会が始まった。
孫尚香は孫策に孫権に追放されてから今日までの旅の様子を詳しく話した。たまに
孫尚香がボケをかましたりしたが、大喬や月英が絶妙なタイミングでツッコミを入
れていくので孫策も楽しんで聞く事が出来た。一方、孫策も孫尚香たちに追放され
てからのことを話した。しかし、孫策が話すにつれて孫尚香たち、特に大喬の表情
が暗くなっていった。孫策の話に必ずと言っていいほど趙雲の話題が上り、孫策が
趙雲を褒めちぎるからだ。
「いやー、趙雲の兄貴がいなけりゃ、俺は今ごろ襄陽で袁術のヤローに殺されてたと
ころだずぇ」
孫尚香は孫策の話を聞いている間悩んでいた。小喬の敵を討つ為に趙雲の居場
所を聞きに来た、と話せば兄様は激怒するに違いない。それに兄様の話を聞いてい
るとどうも趙雲は大喬が考えてるほどの悪人ではないのでは?と思い始めていた。
しかし一方で大喬に敵を討つのを手伝う、と約束してしまっているし今更手を引く
のも性に合わない。孫尚香は孫策と大喬の板挟みになっていた。
孫尚香が顔をしかめているのに気付いた月英は孫策に声をかけた。
「恐れながら孫策様。尚香さんの顔色が優れないようです。お酒の飲み過ぎではな
いかと思うので、厠につれてまいります」
「え、私はそんなには飲んでないけど…」
「いいえ、尚香さんは飲み過ぎです。さあ、厠へ行きましょう」
そう言うと月英は孫尚香の腕を引っ張ると引きずるようにして宴会場を後にした。
(続く)
厠につくと孫尚香は引っ張ってきた月英に突っかかった。
「ちょっと、私は飲み過ぎてないって言ってるでしょ!」
「でも顔色が優れませんよ。ひょっとして、敵討ちの件で悩んでいたのではないので
すか?」
ずばりと言われた孫尚香は言葉が出なかった。
「…よく分かったわね…」
「そりゃあ、尚香さんの考えはすぐに顔に出ますから。それに、旅を続けていれば自
ずと分かってくるものですよ」
ふてくされる孫尚香に月英は微笑んだ。と、その時だった。
「尚香さん、大丈夫ですか?」
大喬も厠にやってきた。
「大丈夫よ。そんなに飲んでないんだから」
「でも尚香さん、顔色が悪いですよ?あの、ひょっとして、敵討ちの事で悩んでたん
じゃ…」
「…なんで分かるのよ」
「だって、尚香さんすぐに顔に出るんですもの」
月英と同じ事を大喬に言われた孫尚香はますますふてくされた。
(続く)
「でも…、気持ちは分かります。孫策様があんなに尊敬している趙雲の居場所を聞きづらいのは私も同じですから…」
大喬はそう言うと俯いた。どうやら大喬も孫尚香と同じ悩みを持っていたようだ。
「ねえ月英、何か良い方法ない?」
孫尚香が月英に聞いた。
「ない事もないですよ。要するに趙雲の居場所を聞くのに小喬さんの敵討ちの件を
言わなければいいんですから。具体的には…」
そう言うと月英は説明し出した。
「…なるほどね。それじゃあ、私が月英の言ったとおりの方法で兄様に聞いてみる
わ」
説明を聞き終わった孫尚香がそう言ったが、大喬が異議を唱えた。
「だめですよ。尚香さんは顔に出やすいんですからすぐに孫策様にばれますよ。私が
聞きます」
「そうですね、ここは大喬さんが聞いたほうが確実でしょう」
「むぅ〜」
月英も大喬の意見に同調した為、孫尚香はまたふてくされてしまった。
今日はここまで。
久々に投下。
だが、あまり元気が無いのでインターミッション的なものをちょこっとだけ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
厠で女性人が作戦タイムしていたのと同じ頃、宴席にて。
孫策「・・・なんか3人とも居なくなっちまったずぇ。女3人でツレションってか?」
相変わらず軽口を叩く孫策がそこにいた。
凌統「我が君。お気付きになりませぬか」
孫策「んあ?」
凌統「妹君たちのご様子を・・・」
孫策「・・・ああ。あいつら、何か俺に隠し事してるみたいだずぇ。まだ旅の全貌
を俺に話してないだろうし、俺が趙雲って言った途端大喬はダンマリ決め込むし、
尚香の奴ぁ大喬チラチラ見ながらオロオロし出すし。3人で厠行ったまま戻って
来ないのは、きっと月英あたりが作戦練っているんだろうよ。こりゃ・・・趙雲の
アニキに関わる、何かがあるはずだずぇ」
凌統「さすが我が君。そこまでお察しとは」
孫策「あたぼーよ。俺様を誰と心得る」
こう見えても、孫策の頭脳は極めて明晰なのだ。その卓越した洞察力、人を見て
その実を見極める「器」という名の才能こそ彼が「小覇王」と讃えられるようになった
あの江東での快進撃の原動力となっているのだ。品行が怪しく、一見脳ミソ筋肉に
見えても(有る意味実際そうだが)、彼の才は明らかに常人を遥かに凌駕する。
・・・ただ、その性格が損をしているに過ぎないのだ。
孫策「ともかく、趙のアニキは俺らの恩人だずぇ。奴らの反応見てるときっと何かの
勘違いがあるに違いねぇ。何とかしてやらなきゃいけないずぇ。まぁ見てなって」
爽やかな笑顔で白い歯を見せる孫策。尚香は、自分の動揺がここまでバレていた
とは露知らず、月英や大喬の言葉にふてくされたままでいた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
うぃす、次の職人様、ヨロです。
補足。上のレス呼んでたら、孫策は未だに「蜀の小覇王」でしたね、スマソ。
493の「江東」を「蜀」と読み替えて下さいましm( _ _ )m
495 :
無名武将@お腹せっぷく:04/11/18 03:25:14
ageちまおう
496 :
無名武将@お腹せっぷく:04/11/23 22:20:34
続きをくれ〜
孫策の元に戻った孫尚香たち。孫策が心配そうに孫尚香に声をかけた。
「尚香、大丈夫か?おめーは酒が弱いんだからよぉ、無理すんなよ」
「うん、分かってるわ」
アンタら兄貴連中は酒乱でしょ!と孫尚香は心の中で毒ついた。が、そんな事はおく
びにも出さずに話を続けた。
「ところで兄様、私が隣に座っててもつまらないでしょ?大喬と席を交換するから、い
ろいろ話でもしたら?」
当然これは月英の作戦の一環である。大喬が孫策から趙雲の場所も聞きやすくす
るためである。
「お、そいつはすまねーな。大喬、よろしくな」
なるほど、大喬を使って趙雲の兄貴のことを聞こうって訳か、と孫策は思いながら大
喬を見つめた。
(月英の作戦だろうが…、この孫伯符、そう簡単には乗せられせねーずぇ)
孫策がそんなことを考えているとも知らず、大喬が孫策の隣に座った。
「孫策様、よろしくお願いします」
大喬が微笑みながら孫策に会釈した。孫策の顔が思わず赤くなった。そんな様子
を見た凌統は少し心配になっていた。
(大丈夫かな…。孫策様は昔から美人に弱いからな…)
続く
「…というわけで趙雲の兄貴は俺にとっちゃ恩人なんだずぇ〜」
すっかりと大喬の話に乗せられた孫策。まるで連弩の矢のごとく趙雲の事をべらべ
らと話していた。そばでは凌統が頭を抱えていた。
「さすが大喬、やるわね」
孫尚香が月英にささやいた。
「そうですね…」
そう返事した月英も大喬の話の上手さに舌を巻いていた。
(関係ない話に相手を話に乗せつつ、巧みに聞きたい情報を少しづつちりばめてい
き、相手から情報を引き出す…。見事なものです。大喬さん)
そう思った月英、思わず口から自分の思いを口にしてしまった。
「是非とも、わが社の営業に欲しいですわ…」
「ん?月英、何か言った?」
孫尚香が月英の顔をのぞき込みながら聞いた。
「え?いや、何でもありませんわ」
そう言いながら、月英は孫尚香に微笑みを返した。
続く
(では、そろそろ趙雲の居場所を聞き出しましょうか…)
大喬はそう思うと、趙雲との思い出話に夢中になっている孫策に話しかけた。
「へ〜、それで、今でも趙雲様とは連絡をとってらっしゃるんですか?」
「いや〜、それが全然取ってなくてよ〜。ってかどこにいるかも分かんねーだずぇ」
「えっ?」
孫策の発言に大喬のみならず孫尚香と月英も思わず声を出してしまった。
「どこにいるか分からないの?兄様。恩人なのに?」
孫尚香が語気を強めて聞いた。
「ああ、まあ、噂じゃ生まれ故郷の常山にいるとかって聞いたけどよ…」
「常山…、冀州常山郡ですね…」
孫策の言葉に月英が反応した。
「しっかし、今ごろは甄姫の姐さんとよろしくやってんだろうな〜」
孫策がしみじみと呟いた。しかし、その呟きに今度は孫尚香が反応した。
続く
「兄様、今なんて言った?」
「え?」
「今、甄姫って言ったよね?」
「おお、言ったずぇ」
「甄姫ってどんな人?」
孫尚香が真剣な顔をしながら聞いた。大喬と月英はただ事ではない雰囲気を感じ
ていた。
「えっと、胸がでかくてグラマラスでちょっと女王様が入ってて泣きぼくろがあって
…、あ、そーいや笛を武器に戦ってたな」
甄姫の特徴を聞いた孫尚香の顔はみるみると青くなっていった。そんな孫尚香に孫
策がとどめを刺した。
「あ、思い出した。確か尚香の洛陽の舞踊学校時代の先輩だったとか言ってた
ずぇ」
「やっぱり…」
このとき、孫尚香は自分の意識が異次元に行かないよう、必死になって理性を保と
うとしていた。
今日はここまで。
「ちょ、ちょっと待ってください。それじゃあ、趙雲の、その、あの、えっと、お、奥方は
尚香さんの学校の先輩だという事に…?」
大喬が顔を青ざめながら聞いた。
「う〜ん、正式に結婚したことにはなってないから、そう言いきれねーんだが…。ま、
そう考えていいんじゃねーか?っていうか、おめーら大丈夫か?顔色悪りいぞ?」
孫策が心配そうに孫尚香たちに聞いた。この時は孫尚香だけでなく、大喬や月英も
顔が青くなっていたのだ。
「は、はい…、あの、何か疲れが急に出てきたみたいでして…。成都に着いてからろ
くに休まなかったものですから…」
月英がそういうと、孫尚香と大喬がコクコクと首肯いた。
「おお、そうか。それじゃあ宴会はお開きにして休むか。俺も疲れたし。凌統、尚香た
ちを寝室に案内してやれ」
孫策は凌統に指示すると立ち上がった。大喬と月英もつられて立ち上がる。しかし、
孫尚香は自力で立ち上がる事は出来なかった。
続く
凌統に案内された孫尚香たちはそれぞれに割り与えられた寝室に入っていった。こ
の間孫尚香と大喬、月英は一言も話さなかった。
孫尚香は寝室に入るとそのまま着替えもせずに寝台の上の布団の上に倒れ込ん
だ。このとき、孫尚香の頭の中はこんがらがった糸のような状態であった。
「…なんで、大喬の敵が策兄様の恩人で先輩の旦那なのよ…」
うつ伏せの状態でそう呟くと孫尚香はゆっくりと目を閉じた。瞼に押し出された涙が
枕に吸われていった。そして孫尚香はそのまま眠りについた。まるで考える事を拒否
したかのように。
それからどれくらい時間が経っただろうか。孫尚香の耳が自分の名前を呼ぶ声と物
をたたくような音を拾った。
孫尚香は目を覚ました。あたりを見回すと、部屋に入った時には新しい状態で灯を
ともしていた灯ろうの芯がちょっとしか減っていなかった。そんな長い時間寝ていた
わけではなさそうだ。
「尚香、おい尚香、話があるんだが、入っていいか?」
部屋の外から聞こえる声は孫策のものだった。孫尚香は部屋の入り口に向かって
歩くと、引き戸を開けた。
「兄様、何?」
「よう、尚香…。寝てたのか?」
孫策がすまなそうな顔をする。
「ううん、大丈夫よ。それより話って?」
「うん、まあ、大した話じゃねーんだが…。入っていいか?」
「ええ、いいわよ」
そう言うと孫尚香は孫策のを部屋の中に入れた。
続く
「なあ、尚香、おめー、何か俺に隠している事があるだろう?」
部屋にあった小さな椅子に腰掛けると、孫策はいきなり話を切りだした。
「な、何を言いだすの?急に…」
孫尚香は別の小さな椅子に座りながら言った。努めて冷静さを装っていたが、内心
では動揺していた。
「おめーは小さい時から自分の思った事が顔に出てたからなー。昔小さかった頃に
俺と権坊とおめーで親父や黄蓋にいたずらした時も、おめーが顔に出すからすぐに
ばれたもんだずぇ」
孫策の話を聞いて孫尚香は頬を赤らめて黙った。今日は同じような事をすでに大
喬や月英に言われていたからだ。
そうとも知らない孫策はそのまま話を続けた。
「なあ、尚香、俺は今日おめーらに助けてもらった。今度は俺が助ける番だずぇ。遠
慮なく言ってくれ。力になるずぇ」
孫策の真剣な顔をしばし見つめた孫尚香、敵討ちの件について話すことを決心し
た。
「分かったわ、兄様。お話するわ。でも、怒らないでね」
「おう、分かった」
孫策が首肯くと、孫尚香は話し始めた。
続く
ごめん、今日はここまで
昨日に引き続き、今日も書いてみる。
「なるほど、そういうことだったんか」
孫尚香の話を聞いた孫策はただそう言った。怒られるのではないかと思っていた孫
尚香は拍子抜けした。
「兄様、怒らないの?」
「うーん、どっちかっていうと、信じられねーという気持ちだずぇ。少なくとも趙雲の兄
貴は女性を無理矢理戦場に連れていったり、女性を見殺しにするような卑怯者じゃねーずぇ。まあ、あの甄姫は、自ら進んで戦場に行ったりしてるし、見殺しにしように
もそう簡単に死なねー女だったけどよ…。それでも趙雲の兄貴は甄姫を守るように
して戦ってたずぇ」
孫策は思い出すように言った。
「…実は私も兄様の話を聞いてたら、趙雲って人はそんな悪人じゃないんじゃない
か、て思ってきたの。でも、大喬も嘘をついてるとは思えないし…」
孫尚香はそう言うと俯いてしまった。二人の間を沈黙が支配する。
「ねえ、兄様、私はどうしたらいいの?このまま大喬に付いていっていいの…かな
…?」
孫尚香が顔を上げて孫策に聞いた。が、孫策はすぐには答えなかった。
「…なあ、尚香、おめーは何の為に旅をしてるんだ?」
「え?」
いきなり孫策に質問された孫尚香は困惑した。
続く
「おめーは権坊に追放されたから仕方なく旅をしてるんじゃないだろ?俺に会う為に
旅をしてるんじゃないだろ?おめーの旅の目的は、大喬の敵を討つ為の旅なんだ
ろ?」
孫尚香は黙って孫策の話を聞いていた。
「この乱世、よほどの決心がないと旅は出来ねえ。特に武将たるもの、己の志のみ
を信じて旅をするもんだずぇ。その志の為には、例え親兄弟と言えども殺し合わな
きゃいけねぇ。尚香、おめーは孫堅の娘だずぇ。武将の娘として生まれた以上、己
の志を信じなきゃいけねーずぇ」
「兄様…」
孫尚香は思わず呟いた。
「尚香、大喬はおめーにとって大切な仲間なんだろ?その仲間の為に一肌脱ごうっ
てのがおめーの志なんだろ?ならば、その志を貫いて、旅を続けろよ。それでこそ、
孫文台の娘であり、孫伯符の、孫仲謀の妹ってもんだずぇ」
「兄様…。でも…、兄様の恩人を殺すことになるのよ…?それでもいいの…?」
「俺は…、趙雲の兄貴が小喬って奴を無理矢理戦場に連れていったとか見殺しにし
たとは思っちゃいねぇ。だから…、おめーらが趙雲に会って事の真相を聞いてくるぶ
んにはかまわねーと思ってる。それでもし趙雲の兄貴に小喬が死んだ責任があれ
ば、敵として討ち取られても仕方ねーと思ってる。俺にも妹がいるからな。大喬の気
持ちは良く分かるずぇ。もし、尚香を戦に巻き込んで死なせたりしたら、俺でもその
巻き込んだ男を殺すずぇ」
このとき、遠く襄陽や漢中では、陸遜と劉備が得体のしれない殺気を感じていた
が、本筋とは関係ない。
続く
孫策は話を続けた。
「だがよ、もし、趙雲の兄貴のせいで小喬が死んだわけでもねーのにおめーらが理
不尽に趙雲の兄貴を殺したら、今度は俺がおめーらを恩人の敵として殺す」
「兄様!それは…!」
驚いて声を出す孫尚香を孫策は手で制した。
「俺だっておめーらがそんな理不尽な事をするとは思ってねー。だから、趙雲の兄
貴に会って、事の真相は必ず聞いてきて欲しい。敵を討つか否かはそれから決めて
も遅くはねーんじゃねーか?」
孫策はそう言うと微笑んだ。兄の微笑みに孫尚香は救われたような気がした。
「…分かった。明日、大喬と月英と話し合ってみる…」
「おう、その時は俺も顔を出すずぇ」
この時、孫尚香と孫策の耳に詩が微かに聞こえてきた。
続く
「詩…?こんな夜更けに誰だ…?」
孫策が訝ると、孫尚香は窓に向かった。そして窓を開けた。
詩がはっきりと聞こえてきた。そして、誰が詩っているのかも分かった。
「大喬…」
孫尚香が呟いたように、この詩の主は大喬であった。どうやら隣の部屋の窓の近く
で詩っているようだ。
「悲しい詩だずぇ…」
孫策がそう言いながら窓に近づいた。
「本当ね…」
孫尚香が相づちを打った。確かにそれは聞くものを悲しくさせるような詩であった。
所々に『小喬』と言う言葉が入っているから、妹を想う詩なのだろうが、それがさらに
悲しくさせた。
「…なあ、尚香。大喬の敵討ちがどんな形で終わるか分からねーけどよ、もし、旅が
終わったら、みんなで俺と一緒に暮らさねーか?」
孫策がおもむろに口を開いた。
続く
「なんで?」
孫尚香が孫策に聞いた。
「いや…、実は俺の支配する地域は広いんだが人材が不足してるんだずぇ。おめー
は俺の妹だし、一応軍は指揮できるし、呉郡にいた時は権坊と一緒に内政に携わっ
てただろ?それに、あの月英ってのも頭がよさそうなんで軍師にいいかなーと思って
るし、大喬はああ見えて可愛い…じゃなくて強いからよぉ…。それにおめーだって呉
郡には帰れねーんだろ?このまま放浪するだけっていうわけにもいかねーんじゃねー
か?」
「そうね…」
確かに兄様のいうとおりね…、と孫尚香は思った。旅が終わったら策兄様と暮らすの
も悪くないかな、とも思った。ただ、大喬や月英が聞き入れるかは分からなかった。
「分かったわ、兄様。旅が終わったら私は成都に戻るわ。でも、大喬や月英は本人の
意見も聞いてみないと…」
孫尚香はそう言うと微笑んだ。
「おう、それはありがてーずぇ…。まあ、大喬や月英には俺からも話をしてみるずぇ。
それじゃあ、夜も遅いからな。俺はそろそろ寝るずぇ」
「分かったわ。おやすみ、兄様」
「おう、おやすみ」
そう言うと孫策は部屋から出ていった。
今日はここまで。
ヾ(´o`)ノ゛オツカレチャーンデス!!!
続きお待ちしておりますー
西暦2××年、世界は核の炎に包まれた!
海は枯れ地は裂け…あらゆる生命体が絶滅したかに見えた…
だが…
人類は死滅していなかった!
しかしあらゆる秩序が崩壊し、世は再び暴力が支配する時代になっていた…
「というわけで俺は旅に出る!」
「馬超様、いきなりなにを言い出すのですか?」
騎馬山族長が馬超に尋ねる。
「こんなところで山賊をやっている場合ではない。世にはこびる悪を誅し、少
しでも多くの正義を助ける。たった今そう決めたのだ」
というわけで成都にきた。
「そこにいるのは若大将か!」
「馬岱?」
「だがたとえ肉親であろうと立ちふさがるものはすべて倒す!それが修羅の掟だ!」
「イヨッ!」
「いつか…勝って見せる」
倒した。
「そこの者!…そう、お前だ!」
「曹操!」
「大喬を我が下へつれて参れ!げえっいきなり斬りかかってきおった!撤退だ!」
「我が一族の無念今こそ晴らす!それと悪は許さん!」
「我が野心は消えぬ!倒す事ができても止めをさす事はできぬ!それが修羅の掟だ!」
曹操は逃亡した。
「あそこにいる山賊頭を倒せばもうこの辺りにめぼしい勢力はいないようですな」
「そうか…よしいくぞ!」
「覚悟しやがれ!」
「正義をまも…何をする貴様ら!」
「馬超様、助太刀いたします!」
騎馬山賊が馬に乗って割り込んできた。
「うわ邪魔だお前ら下がれがはっ…イヨッ!」
「まさか…ここで終わるか…」
「やったな!いい連携だった!」
「はァ?」
「さて…次はどこに行こうか?」
「さきほど呉郡、許昌、襄陽の情報が入りました」
「ほう?話してみてくれ」
「呉郡では戦が起こり関羽が陣を敷いているようです。許昌では関羽が消息を絶った
と噂されています。襄陽では関羽が旅の供を求めて旅をしているようです。」
「はァ?」
馬超のたびは続く…
完
ミッション2 襄陽
「おお、伏犠の盾を売っているな。関羽を勧誘できなくなるがまあいい。これをくれ。…ん?これは」
「馬超様、関羽は…なんです?その枷」
「おお、これは神珍鉄枷といってな、付けているだけでグングン強くなれるらしい」
「どうせバッタ物でしょ」
「前方の砦が騒がしいようです」
「ふむ。少し探ってみるか」
そこでは息子たちにフクロにされる曹操の姿があった。
「どうやら甄姫に手を出そうとしたようです」
「乱世の姦雄か…放っておこう」
その後、流れ作業で敵大将、大喬を撃破した。
「そんな格好でよく頑張っただ!感動しただ!」
武勲1000獲得!
「これだけあれば黄金の剣が買えるな」
「では南中に行きましょう。剣や盾を扱う店が出ているようです」
ミッション2 クリア
ミッション3 南中
「この暑さは耐えがたいな…」
「ならば涼しくして差し上げましょう」
いつのまにか黄巾巫女がいたので雇った。
黄金の剣は買えなかった。
なぜか孫策が大喬を襲っている場面に出くわした。
「てめえもこいつの仲間か!」
「いや…その前にこいつはお前の妻だろう」
「問答無用だぜ!」
孫策を倒した。
「あの…」
「いったい何があった?」
「ありがとうございました。私もお供させてください!」
「シカトかよ」
「待て!ここを通すわけにはいかぬ!」
「曹操…生きていたのか…」
「だが大喬を置いていくというなら考えんこともない」
「死んで下さい!」
「くっ…我が野望を達成するまで死ぬわけにはいかぬ!」
「一体何の野望だ…」
「きっと酒地肉林の野望ですよ」
ミッション3 クリア
ミッション4 赤壁
曹操とDJバトル
ミッション4 クリア
久々に書いてみる。
「尚香さん起きて!大変よ!」
この声で目が覚めた孫尚香。声のするほうに顔を向けると月英が血相を変えて立っ
ていた。
「なによ〜、も〜、人がせっかく気持ち良く寝てるのに〜」
普段から寝起きの悪い孫尚香、文句をぶーたれて起きようともしない。
「大喬さんが部屋にいないんですよ!」
「どーせ厠か朝風呂でしょ〜?ほっときゃ出てくるわよ…。あ、陸遜だめぇ〜、そんな
トコ触っちゃ〜。うひひ」
寝ぼけている孫尚香に月英はキレかかっていた。そばの窓から放り投げてやろうか
と思ったが、ここは大人の女性としてぐっと我慢する。
「何馬鹿なこと言ってるんですか!部屋には荷物が無くなってるんですよ!置き手紙
だってあるんですから!」
「置き手紙?」
ここで孫尚香の脳が活動を再開した。跳ね起きると月英を押しのけて部屋から飛
び出した。
続く
「大喬!」
大喬の部屋に入ると確かに大喬はいなかった。寝台は綺麗にまとまっていて、大喬
の荷物が全部無くなっていた。そして、寝台の近くにあった机の上に手紙が置かれ
ていた。
孫尚香はその手紙を開くと読み始めた。横から月英が盗み読みをする。
手紙には大喬一人で小喬の敵を討つ、と書いてあった。そして孫尚香に迷惑をかけ
た事、今まで一緒に旅をしてきた事への感謝か綴られていた。もちろん、月英や孫
策にも丁寧に礼が述べられていた。
「…あんの馬鹿…!」
孫尚香は肩を震わせた。手紙を破り捨てると大喬の部屋から飛び出した。
続く
孫尚香を乗せた的廬は成都からの一本道を猛スピードで駆けていた。赤兎馬に負
けるとはいえ普通の馬よりは早い的廬である。あっという間に大喬を乗せて歩いてい
る象に追いついた。
「大喬…!?」
そう叫ぼうとした孫尚香の目に、思いがけない人物が写っていた。大喬の乗った象
の前には、なんと孫策が白馬に乗って立ちふさがっていたのだ。
「兄様…?」
そう呟きながら孫尚香は静かに近づいた。すると、大喬と孫策のやり取りが聞こえて
きた。
「孫策様…?なぜここに…?」
「おめーが尚香の事を気を使って城を抜け出すんじゃないかって思ってたからよ、
それとなく見張ってたんだずぇ」
「孫策様…」
「なあ大喬、おめーはやさしい。だから、尚香を傷つけないようにするために城を抜
け出す事自体は別に責める気はねぇ。でもな、おめーの行動は、尚香を傷つけてる
んだずぇ。兄として、それは見過ごせねぇずぇ」
「でも、私と一緒にいては、尚香さんは辛い思いをします。私の為に、尚香さんをこれ
以上苦しめたくないんです!」
「でもよ、尚香にしてみりゃ、おめーは大切な仲間だずぇ。そんな仲間がいきなり消
えたら、尚香が喜ぶと思うか?仲間が自分を捨てるってのは、それは傷つくずぇ」
「…」
大喬は俯いてしまった。
続く
孫策は話を続けた。
「なあ、大喬、妹を失って敵を討ちたい、という気持ちは分かる。俺にも妹がいるから
な。でもな、敵を討ったところで、おめーの気持ちは収まるのか?小喬は生き返るの
か?」
「そ、それは…」
「大喬、聞いてくれ。俺も親父の敵と討たんと、この成都を攻めた。親父は成都攻め
の時に敵の軍師の策に引っ掛かって死んだからな。俺は怒りに任せて成都を攻め
た。敵の大将を斬って、降伏した敵の軍師を釜ゆでにし、民から略奪した。でもな、
残ったのは空しさと成都の民たちの憎悪だけだった…」
そう言うと孫策は俯いてしまった。しかし、すぐに顔を上げた。
「それから俺は思ったずぇ。憎しみや怒りは新たな憎しみや怒りを生み出しても安ら
ぎをもたらさねーって。そう言ったものを乗り越える事が乱世を終わらす道だずぇっ
てな」
「孫策様…。でも、私にとって小喬は大切な妹でした…。大切な妹を失ったのに、趙
雲が生きている事に耐えられません…」
大喬が肩を震わせながら呟いた。目からは大粒の涙が出てきた。
「気持ちは分かるずぇ。でもな、もし、おめーがこのまま一人で趙雲を捜して、敵を
討ったら、次に何が来ると思う?」
「…?」
「俺にとって趙雲の兄貴は命の恩人だ。その命の恩人が危険に晒されてるんだ
ずぇ。俺は助けに行かなきゃなんねー。とするとだ、俺は…」
孫策は一息入れると、再び口を開いた。
「俺は大喬を殺さなきゃならねー」
続く
「孫策様!」
「兄様!」
大喬だけではなく、そばまで来ていた孫尚香までもが声を上げた。孫策が孫尚香
の顔を見た。
「よお、尚香、来てたのか」
「来てたのか、じゃないわよ!大喬を殺すなんて私が許さないんだから!」
「じゃあ、おめーは大喬を守る為に、俺を殺さなきゃいけねーな」
「な!それは…!」
孫策の衝撃的発言に孫尚香は言葉を詰まらせた。
「尚香、何だったら今から戦闘開始してもいいぜー」
孫策が自分の得物を孫尚香の鼻先に突きつけた時、大喬が叫んだ。
「待ってください!なんで…、なんで兄妹で殺し合わなきゃならないんですか!?」
「大喬、言っただろ?憎しみや怒りから生み出されるのは憎しみと怒りだけだって。お
めーが何も考えずに敵討ちをすりゃ、こーいう事にもなりかねないんだずぇ」
得物を下ろしながら孫策は言った。大喬が俯く。
「大喬、俺はおめーや尚香を殺したくねぇ。そして趙雲の兄貴を死なせたくねぇ。お
めーの行動次第で、おめーの周りの人間は幸せにも不幸にもなるんだずぇ。もちろ
ん、おめー自身もだずぇ。俺は、おめーを幸せにしてやりてぇ。だから…、よく考えて
欲しいんだずぇ」
孫策の優しくもしっかりとした口調で諭される大喬。涙を流しながら黙りこくってい
た。
「ねえ、大喬…」
少し経った後、今度は孫尚香が口を開いた。
続く
すまん、孫尚香のセリフが続かない…。いいセリフが思いつかねー。
というわけで、今日はここまで。
何かいいセリフがありましたら続けてくだせぇ…
「趙雲に話しを聞いてからでも遅くはないんじゃないかな?宴で聞いた策兄の話からすると、私には趙雲って人は悪い人には思えないの。むしろ良い人な気がする。
趙雲が小喬についてどう思っているか…それを聞きに行こう?話しを聞いてあなたが納得できなかったら、趙雲を殺せばいい」
「無駄な流血は憎しみを産んで、その憎しみはさらなる流血を招きます。
趙雲に話しを聞いてからでも遅くはないです。大喬」
尚香の話しを聞いていた月英が諭すように静かにそう言う。
尚香と月英のセリフだけ書き逃げ。あとは誰か宜しくお願い致します。
>> 523GJ!
というわけで、続きを書いてみる。
「そうよ、月英の言うとおりよ…。って月英!何時からいたの!?」
「さっきからいましたよ。尚香さんが飛び出した後、私も馬で追いかけたんですから」
確かに孫尚香の隣には月英が侍っていた。しかも、いかにも名馬といった感じの白
馬に乗っていた。
「その馬、どっから借りてきたのよ?」
「孫策様からですわ」
「ちょっと待て!俺は貸した覚えはねーずぇ!」
月英の答えに孫策は驚いた。
「そうですか?馬小屋にいたのでちょっと借りたのですが」
「月英、それって盗んできたんじゃ…?」
孫尚香が顔をしかめて聞くと、月英はちょっと怒った表情になった。
「人聞きが悪いですわね、尚香さん。ちゃんと返しますよ」
「あー、月英さんよぉ?馬小屋には精兵部隊が警備に付いてる筈なんだが…?」
横から孫策が口を挟んできた。
「え?ああ、私がこの蒼月を振り回したら、魔法のように眠りにつきましたわ。よっぽど
疲れてたんでしょう」
それって精兵部隊を全滅させたって事じゃねーか?と孫策は心の中でツッコミを入
れていた。
続く
このとき、孫尚香たちの頭上で笑い声がした。
「クスクスクス…。もう、月英さんたら乱暴なんですね!」
孫尚香たちが声のするほうに顔をやると、そこには大喬の笑顔があった。今までの
泣き顔がまるで嘘のようだった。
「お、大喬、やっぱりおめーに泣き顔は似合わねーずぇ。笑顔が一番だな!」
「兄様の言うとおりよ、大喬。その笑顔が一番よ!」
「尚香さんの言うとおりですわ」
孫策と孫尚香、月英が褒めると大喬は顔を赤らめた。照れているようだ。しかし、す
ぐに口を開いた。
「私…、本当に嬉しいです。皆さんと一緒にいられて…。皆さん私の大切な仲間で
す。失いたくありません…。だから…、皆さんが納得いくような仇討ちがしたいです。
私、趙雲に会ってきます。会って、話を聞こうと思います。それから仇討ちするか決め
ます」
しっかりとした口調で大喬が告げると、孫策が大きく首肯いた。
「大喬、よく決断したずぇ。大丈夫、趙雲の兄貴は決して悪い人間じゃねー。絶対、
おめーが納得いく話をすると思うずぇ」
「はい、そう願っています。…尚香さん、月英さん?」
大喬はおもむろに孫尚香と月英の方に顔を向けた。
「仇を討つかどうかは分かりませんが…、これからも、一緒に旅をしてくださいます
か?」
「もちろんよ、大喬!これからもずっと一緒よ!」
「この月英、これからもお供いたしますわ!」
孫尚香と月英が力強く首肯いた。
「あ…、ありがとうございます!」
大喬は目に涙を溜めながらも、思いっきりの笑顔で言った。
今日はここまで。
>>524 dクス!!そしてGJ!!
三人でさっさと趙雲殺そうずぇ!なノリになったらチョット可哀相だったので
かばってみた。このスレ楽しいっすね。
翌日、孫尚香たちは旅を続けるべく、成都を後にしようとしていた。成都城の門の
前まで、孫策と凌統が見送りに来ていた。
「もうちょっとゆっくりしていきゃいいのに」
孫策が孫尚香に話しかけた。
「ありがとう、兄様。でも、まだまだ旅を続けなきゃいけないから」
「そっか、それなら無理に引き止めたりしねーずぇ」
孫策はそう言うと、大喬と月英の方を見た。
「大喬、月英、尚香を頼んだずぇ。尚香は我が侭で意地っ張りで無謀な突撃しか頭
にねーけど、根は優しくて正直な妹なんだずぇ。これからも尚香のことをよろしくな」
「はい、よく心得えております」
「任せてください!この大喬が旅が終わる頃にはきっと素直で良い娘にしてみせま
す!」
月英と大喬が孫策に答えた。そばでは孫尚香がむくれていた。
「…なんか、酷い言いようね」
「気にすんな。それよりも尚香おめーの『弓腰姫軍団』、だいぶ兵力減ってるだろ?俺
の精兵団一個中隊貸してやるずぇ」
孫策は孫尚香の方に顔を向けるとそう言った。孫尚香の顔が明るくなる。
「本当?ありがとう!兵が足りなくてどうしようかと悩んでたのよ」
孫尚香が追放された時に従っていた近衛兵は一個中隊(五個小隊から成る。一個
小隊は五名編成)だったが、その後の戦闘で数を減らしていき、この時点では二個
小隊(うち一個小隊は欠員で三名編成)しかいなくなっていた。もちろん、その他が
全員死んだわけではなく、重体となって陸遜や劉備に預けていった近衛兵もいた。
孫策が貸してくれた精兵団一個中隊は二個什長小隊に二個弩兵小隊、一個騎兵小隊からなる部隊であった。
続く
「しかし…、精兵と言っても、昨日馬小屋で私に眠らせられた者たちでは…?戦力的
に不安が残りますね…」
月英がなにげに酷い事を言う。
「あ、あいつらとは違うずぇ!こいつらは俺の軍の中でも歴戦の強者ぞろいだずぇ。そ
れに元々親父の親衛隊だった連中だからな。孫家に対する忠誠度は俺が保証する
ずぇ!」
馬小屋警備の連中は今月の給料カットだずぇ、と思いながらも孫策は必死になって
弁明した。
「まあ、いないよりマシなんじゃない?兄様、彼らを借りていくわ」
孫尚香の一声で、精兵団が『弓腰姫軍団』に加わる事が決まった。これで『弓腰姫
軍団』の戦力が高まった。
「それじゃあ、兄様、私たちはそろそろ行くわね」
孫尚香がそう言って馬首を返したとき、不意に孫策が叫んだ。
「ちょっと待った!」
「なに?兄様、何かあったの?」
孫尚香が再び孫策の方に顔を向けた。
続く
「いや…、大した事じゃないんだが…。なあ、大喬」
孫策は大喬に話しかけた。
「何ですか?孫策様?」
「あのよ…、この旅が終わったら…、俺と一緒に暮らさないか?」
「え!」
孫策の突然の提案に大喬は驚いた。
「いや…、実はよ…、その、なんだ…。お、おめーに会ったときから…、その、なんだ
…」
言葉に詰まる孫策。しかし、すぐに大喬を見つめると意を決したかのように言った。
「お、俺はおめーのことが好きなんだずぇ!」
「な、なんだって〜」
孫策の衝撃的な告白に孫尚香と月英は例のセリフをやる気なさげに叫んだ。
「…なんだ?おめーらのそのやる気のねー驚き方は」
孫策が孫尚香と月英を見ながら言った。
「えー、だって兄様の顔に出てるんだもん。大喬の事が好きだって読めてたし」
「孫策様も尚香さんと同じですね…。顔にバッチリ出てました。とっくに気付いてまし
たわ」
孫尚香と月英のセリフを聞いてへこむ孫策。そんな孫策に大喬が話しかけた。
「あの…、私でよければ…」
「な、なんだってー!!」
大喬の返事に孫尚香と月英と孫策は本気で驚いた。
「いいの?大喬。この兄様は馬鹿ですよ?」
孫尚香が失礼なセルフを吐く。
「馬鹿かどうかはともかく…。私にとって孫策様は特別な方ですから…」
なにげに失礼な事を言うと大喬は頬を赤く染めながら俯いた。
続く
「ま、まあ、大喬が一緒に暮らしてくれるのは嬉しいずぇ。尚香、大喬を頼むずぇ」
孫策は孫尚香を見るとそう頼んだ。
「分かってるわ、兄様。ちゃんと大喬を生きて連れて帰るから、心配しないで」
孫尚香はそう微笑むと、再び馬首を返した。
「それじゃあ、兄様。私たちは行くわね。またね!」
「あの、孫策様。趙雲に会ったらすぐに戻ってきますから…。それまでどうかお元気で…」
「孫策様、それではごきげんよう」
孫尚香と大喬、月英がそれぞれ別れの挨拶を孫策に言うと、『弓腰姫軍団』を連れ
て北へ向けて出発した。しかし、すぐに止まった。
「…そうだ」
孫尚香はそう言うと、振り向いた。
「ねえ、兄様。昨日、本気で私と戦う気だったの?」
孫尚香は孫策の昨日のセリフを思い出しながら聞いた。
「…さあな。ただ、一つだけ分かった事があったずぇ」
「…何?」
孫尚香が怪訝そうに聞いた。
「おめーらなら馬鹿な事はやらねーってことさ。俺も安心しておめーらを旅に出せるずぇ」
孫策はそう言うとニカッと笑った。
続く
孫尚香たちが旅立ったのを見届けた孫策と凌統が城内に戻ろうとしたとき、孫策に
声をかけてきた者がいた。
「…孫策様…」
「わっ、なんだなんだ!?」
いきなり低い声で名前を呼ばれた孫策はちょっと驚いてしまった。声のしたほうに顔を向けると、そこには黒い甲冑を身に着けた長身の男が、黒馬を侍らせて立っていた。
「…しゅ、周泰?周泰じゃねーか?」
「…お久しぶりです。孫策様…」
周泰と呼ばれた男は深々と頭を下げた。
「お、おう、久しぶりだな、周泰。…でも、なにやってんだ?こんなところで?」
孫策の疑問も当然であった。周泰は呉郡太守孫権の親衛隊長で、孫権の側から離れる事のない男だったからである。
「…孫権様から、姫様をお守りするようにとのご命令を承りました…」
周泰が低いながらもはっきりとした声で答えた。
「ああ、そういうことか…。なんだ、権坊の奴も自分が追放しておきながらも尚香の事が心配なんだな〜」
孫策がニヤニヤしながら言った。
続く
しかし、ここで孫策の頭に疑問がわいてきた。
「でもよ、そんなコソコソして護衛しなくても、堂々と尚香の前に出ればいいじゃねー
か?」
「…姫様はそれがしの事を嫌っておりますゆえ…」
ああ、なるほどな、と孫策は思った。確かにお転婆の孫尚香と寡黙な周泰は水と油
の関係であった。実際、孫策が呉郡にいた時も孫尚香と周泰が話をしているところ
を見た事がなかった。
「…そっかー、周泰の中の人も大変だずぇ」
「…中の人などいません…」
孫策のボケに対して周泰は律義に返した。
「ま、おめーも大変だと思うけどよ、尚香の事、俺からも頼むわ」
「…はっ…」
周泰は孫策に軍礼をすると、馬に乗って孫尚香たちの後を追おうとした。
続く
このとき、ふと孫策が周泰に声をかけた。
「そーいや、おめーは何時から成都にいたんだ?」
「…一昨日からです…」
「どこにいたんだ?」
「…城門の側で野宿をしておりました…」
城門の側?と孫策は口中で呟いた。という事は…。
「おめー、昨日の俺と尚香と大喬のやり取り聞いてたか?」
「…はい…」
嫌な予感を感じながらも、孫策は周泰に一つの質問をした。
「なあ、周泰。おめー、もし俺と尚香が戦ってたら…、おめーはどうしてた?」
周泰は少し黙っていたが、おもむろに口を開いた。
「…それがしの任務は姫様を守る事…。…例え相手が誰であっても、任務を遂行す
るだけです…。…では、これで失礼仕る…」
顔を引きつらせた孫策と青ざめている凌統を背に、周泰は孫尚香たちの向かった方
角に馬を進めた。
孫尚香伝第六部 完
今日はここまで
>>528訂正
×眠らせられた
○眠らされた
失礼しました。
今年最後のカキコ。
孫尚香伝第七部
孫尚香たちは漢中、五丈原を突破して都の洛陽に来ていた。なぜ孫尚香たちは洛
陽に来たのか。それは甄姫の情報を収集する為であった。実は甄姫は洛陽の舞踊
学校を卒業した後、都の歌姫として一世を風靡したことがあったからだ。そこで孫
尚香たちは洛陽で甄姫の事をいろいろと調べたのである。
「…甄姫先輩は洛陽で三年ほど芸能活動をしていたけど、その後南皮に帰ってるみ
たいね…。甄姫先輩は南皮の出身だから、実家に帰ったのかな?」
情報収集をした孫尚香たちは、とりあえず情報をまとめる為に洛陽の茶店に来てい
た。孫尚香は饅頭をほお張りながら、自分が調べた甄姫の足取りについて、大喬や
月英に話した。
「でも、南皮って冀州でしょ?どうして南皮に帰った甄姫が南の夷陵太守の趙雲と一
緒になったんでしょう?」
疑問を口にしたのは大喬だった。
「趙雲の出身地が常山って言ってたじゃない?同じ冀州だから、冀州で会ってたん
じゃない?それから南に旅立ったとか」
孫尚香が答えた。
「でも尚香さん。そうすると小喬は趙雲と甄姫と共にいたことになります。でも、私が
襄陽で調べたところ、趙雲が連れていた女性は小喬だけだったそうです。甄姫はそ
の時いなかったことになりますけど…」
「う〜ん、甄姫先輩がその時は別行動を取っていた…、ってこと考えられるけど」
「それなら町や店で一緒にいたことを目撃されませんか?戦闘準備のための買い物
は基本的に仲間全員でやりますから。でも私が町や店で聞いたところでは、趙雲は
小喬しか連れていなかったようですよ?」
「う〜ん…」
大喬の反論に孫尚香は頭を抱えた。
結局この日の調査では何も分からず、孫尚香たちは洛陽の城壁の外で駐屯してい
る弓腰姫軍団の野営地へと向かった。孫尚香たちは今までは近衛兵と共に宿に泊
まっていたのだが、精兵団を加えた為に宿を取るのが難しくなり、やむを得ず都市
の外で野営することにした。近衛兵長や精兵長は「姫様たちは我々に気にせず、どう
か宿にお泊まりください」というが、孫尚香にそんな気はなかった。
「将は兵たちと寝食を共にすべし」今は亡き孫堅の教えを、孫尚香は忠実に守って
いた。
洛陽を囲む城壁の城門を出たすぐ後だった。孫尚香たちは上空から殺気が落ちて
くるのを感じた。
「!」
孫尚香たちはその場から飛ぶように離れた。直後、孫尚香のいた場所に一人の美
しい女性が得物を地面につき立てて着地した。
「何者!」
孫尚香が叫ぶと、その女性はおもむろに立ち上がり、孫尚香を睨みつけた。
「私のジャンプチャージをよけるとは、さすがですわ。孫尚香さん」
「貴女…、ただ者ではないわね。何者なの!?」
孫尚香もその女性を睨みつけた。女性は静かに口を開いた。
「私の名前は貂蝉。孫尚香さん、お命頂戴いたします」
「な、なんですって!?」
孫尚香が驚いた。
「貂蝉といえば今をときめく人気の歌姫…。そのような方がなぜ?!」
月英の疑問に貂蝉が静かに答えた。
「簡単ですわ。孫尚香さん、貴女は董卓様を討ちましたね。私、実は董卓様の愛人
だったのです。そこで、敵を取らせていただきますわ」
「な、なんだってー!」
孫尚香と大喬がお約束のセリフで驚いた。
「あんなデブにこんな綺麗な人が…」
大喬の言葉に貂蝉が自嘲気味の笑顔で反応した。
「ええ、驚きましたか?もっとも、愛してなんかいませんでしたけどね」
「愛していない男の敵討ち?律義なものね」
孫尚香が嫌みったらしく言う。
「確かにあんなブタでしたが、財産と権力は持っていましたからね。歌姫って商売も
大変なんですよ。旬が過ぎればただの人、大きなスポンサーをバックに抱えない
と、好きな歌も踊りも出来ませんもの。董卓様は私にとっては大切なお方だったんで
す。なのに孫尚香さんは董卓様を殺してしまった。おかげで歌も踊りも出来なくなっ
てしまいましたわ。孫尚香さん、責任をとっていただきます」
「申し訳ないけど、私まだ死にたくないの。アンタなんか返り討ちにしてくれるわ。か
かってらっしゃい!」
孫尚香が乾坤圏を持って構えた。
「尚香さん、私たちも手伝います!」
大喬が自分の得物を手に構えた。月英も自分の得物を持って構えた。しかし孫尚
香は断った。
「平気よ!こんな女、私一人で充分よ!それに相手は一人よ!集団でいったら卑怯だわ!」
「うふふ、なかなか勇ましいですわ、孫尚香さん。でも、その言葉を言ったこと、後悔させますわ!」
貂蝉も自分の得物『麗玉錘』を構えた。
「いくわ!」
「参ります!」
こうして孫尚香と貂蝉の一騎討ちが始まった。
今日はここまで。
あけおめ〜m( _ _ )m
バトル好きなので久々に参入。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「我が舞・・・」貂蝉が軽く微笑みを作りながら言った。直後、眼光が一瞬鋭くなる。
「貴女に見切れますか−−−」
言葉が、身体の後ろに流れる。凄まじい速度の突進だ。そして、跳躍!
「!!」
意外にも初撃は錘ではなく、空中から風を切らせて放たれる流麗な旋風脚だった。
孫尚香は面食らい、どうにか紙一重でこれを避ける。
(ですが、体勢が崩れていますわ!)
機を得たりと、貂蝉は回転しつつバックハンドで右手の錘を孫尚香に横薙ぎに振るう。
ギィンッ!
鋼と鋼がぶつかる音!
孫尚香は辛うじて乾坤圏を交差させるようにして錘を受け止めた。
「甘いです!」
貂蝉は即座に左の錘を下から振り上げ、両方の乾坤圏を打ち払った。
孫尚香の両手が大きく左右に跳ね、胴体がガラ空きになる。
そこへ、貂蝉が両の錘で体重を乗せた突きを放つ!
「くっ!」
孫尚香は錘が触れるか触れないかのタイミングで辛うじて後ろへ飛び退く。
(コイツ・・・出来る!)
冷や汗が孫尚香の頬を伝う。
リーチが無いとは言え、打突武器である錘の衝撃をまともに食らったら肉は潰れ、
骨が砕けるだろう。そんな危険な武器が高速で叩き込まれる恐怖感、威圧感を
貂蝉は孫尚香に与えていた。
(でも、負けるわけには行かない!)
背後から心配そうに見守る仲間達を安心させるため、そしてなによりも自らを
奮い立たせるため、孫尚香はニヤリと笑みを作って言い放った。
「ふン、そんなもんなの?今度はコッチから行くわよ!」
続く
「いやぁぁぁぁぁぁ!」
孫尚香は気合の声を振り絞り、前へ走った。
「!?」
貂蝉の視界から、孫尚香が一瞬消失する!
慌てて後退する貂蝉の目の前に、孫尚香の足が迫った!
更に後退する貂蝉。そこへ、今度は乾坤圏が襲い掛かった!
孫尚香は一瞬身を屈め、突進の勢いで横転しつつ回転する凶器と化したのだ!
「ぃやっ!やっ!」
上から降り注ぐ連続攻撃、しかし、貂蝉はそれを冷静に避け切り、体勢を立て
直しつつあった。が、しかし。孫尚香が再び眼前から消える!
「・・・上!」
自分の身を覆った一瞬の影に気付いた貂蝉は錘を交差させ、頭上から縦割りに
振り下ろした孫尚香の圏を受け止めた!が、またしても孫尚香の姿が消失する!
と、同時に、貂蝉は後頭部に軽い衝撃を受けた!
貂蝉は瞬時に振り向いたが、そこには誰も居ない。と、頭上から再び圏が襲い
かかる!貂蝉は辛うじてこれをバックステップで交わしたが、今度は貂蝉の頬を
冷や汗が伝う番となった。
「・・・くっ・・・わたくしを、踏み台になさるなんて・・・」
「手数で負けるわけにはいかないわ」
得意気な顔で孫尚香が言い放つ。
この言葉を受け、貂蝉はにこりと微笑んだ。
続く
「それにしては、動きが大味すぎますわ」
「なんですっ・・・わわっ!?」
貂蝉の挑発に釣られてしまった矢先、孫尚香は貂蝉の攻撃に反応しきれなかった。
ゴスゥッ!
「ぐぁっ・・・!?」
苦悶の声、それは錘が左腕を捉え、上腕の肉が潰れて骨が砕ける音を身体全体で
聞いたからに他ならない。ぽとりと落ちる左の圏。しかし、流石は孫家の娘、孫尚香は
トドメとばかりに振り降ろされる錘を右の圏で打ち払い、逆襲に出た!
「ぅああああっ!」
渾身の力で圏を投げつける!
「・・・それが何か?」
貂蝉は首をかしげるだけでそれを避ける。が、孫尚香は動き続けた。
「ぉぁあああああっ!」
孫尚香はつんのめるような体勢になりながらも左へ一歩出て、貂蝉の喉元へ右脚で
蹴りを放つ!しかし!
ゴキィッ!
貂蝉は防御ついでに錘を横から蹴り脚のふくらはぎにめり込ませ、これを砕いた!
これには孫尚香もたまらず転倒する。
続く
「いただきましたわ!」
勝ち誇り、傲然と言い放つ貂蝉、しかし、その耳元に嫌な音が響いた!
「!?」
間一髪、空中で円軌道を描いて戻ってきた圏を貂蝉は屈みこんで辛うじて避けた!
一瞬遅れていたら首が胴体から離れていただろう。
しかし、次の瞬間。
貂蝉は突然脚を掃われ、転倒した!そして、気付けば孫尚香が上から多いかさぶり、
圏が喉元に押し当てられていた。あの絶体絶命の体勢から孫尚香は戻ってきた圏を
掴み、残った片足で貂蝉に脚払いを放い、そして素早く上に多いかさぶったのだ。
まさに、乾坤一擲、である。
孫尚香は肩で激しく息をしていた。激痛のため、その目にはうっすらと涙すら浮かんで
いた。一方、圏を喉に押し当てられている貂蝉は涼しい顔をしていた。まさに勝負に勝ち、
試(死)合に敗れるといった様相だろう。
暫く、静寂が辺りを包む。今ここで女同士が生死を賭けて闘ったことなど信じられない
かのような、静寂だった。月明かりに、静止したまま動かない二人の姿が美しく映える。
「尚香さま・・・」
大喬の心配そうな声が、それを破った。
それに促されるかのように孫尚香はようやく口を開いた。
「確かに・・・あなどっていたわ・・・」
そして、切れた息が戻らないまま、それと対照的に無表情な貂蝉に向け、問いただした。
「喋って、もらいましょう、か・・・先輩・・・いや、貂蝉御姉様」
「な、なんだって〜!?」
月英と大喬の間抜けな声を皮切りに、貂蝉−−−舞踊学校では甄姫と同期で、主席で
卒業した超優等生−−−は、改めて孫尚香の顔を見て、にこりと微笑んだ。
「腕を上げましたわね、尚香・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
あい、次の職人様、ヨロ〜です。最後マリ見てネタでスマソm( _ _ )m
ちなみに貂蝉がこの次何を喋るかは、マッタク考えておりません(ぉぃ
う〜ん「御姉様」にしては前の職人様では「こんな女」とか言ってたし、
整合性取れてなくてスマソ。そこらへんを盛り込んで次を書けたら
その人は俺の中で神認定します(無責任)。あと、バトル判り辛かったら
これもスマソ。
リレー小説ってことで勘弁してくださいまし。
ともかく、新年あけおめ&ことよろ、です〜!
543 :
無名武将@お腹せっぷく:05/01/03 01:11:40
更新age
功罪はおいといて、趙雲伝の影響力って大きかったんやなぁ・・・(しみじみ)
545 :
無名武将@お腹せっぷく:05/01/05 05:04:39
更新age
では、つじつまを合わせるべく書いてみる。
「…あの、尚香さん?貂蝉とはお知り合いなんですか…?」
大喬は貂蝉から離れて構えている孫尚香に恐る恐る聞いた。
「ええ、彼女は舞踊学校時代の先輩よ。あの戦い方を見て思い出したわ。もっとも、
思い出したくもなかったわ!」
吐き捨てるように答える孫尚香。それを聞いた貂蝉も反発した。
「私だって、あなたが董卓を殺さなければ、二度と思い出さなかったものを…!」
孫尚香と貂蝉は再びにらみ合った。少し経った後、孫尚香が口を開いた。
「…で、喋ってくれるんでしょ?私を襲った本当の理由」
「…喋らなくても分かってるでしょ?貴女のせいで私は…」
貂蝉がそう言うと唇を噛みしめた。どうもこの二人は訳ありのようだ。
「…その様子だと、私を殺さなきゃ気が済まないみたいね」
孫尚香が強い口調で、しかしどことなく憂いを含んだ声で言った。
「…ええ、貴女を殺したがってる人間は他にもいますし、好都合ですわ。私が葬って
差し上げますわ」
貂蝉も強い口調で言うが、どこか悲しげであった。
「仕方…、ないわね」
「ええ…、仕方ありません」
孫尚香と貂蝉はそう言うと再び身構えた。
続く
身構えながらにらみ合うこと暫し。急に貂蝉が身構えるのをやめた。
「…何?」
孫尚香は貂蝉の行動に訝しんだ。
「残念ながら、今日は貴女を殺すことは不可能ですわ。ここら辺で失礼いたしますわ」
「何言ってるのよ!逃げる気!?卑怯よ!」
身構えながらも孫尚香は罵声を浴びせたが、貂蝉はどこ吹く風だ。
「貴女を倒しても、今度は貴女のお友達と相手をしなければなりませんが、これだ
け体力を減らされてはあの二人を相手にすることは出来ません。私もまだ死にたくな
いんです」
貂蝉の言うとおり、孫尚香の後ろでは大喬と月英が得物を持って構えていた。孫尚
香が危機的な状況になった時はすぐにでも介入してくるだろう。貂蝉は冷静に状況
を判断していた。
「孫尚香さん、これからは気をつけることですね。私はいつも貴女のそばにいます。も
し隙を見せたら、私はいつでも貴女の命を奪いに来ます。ではご機嫌よう」
そう言うと貂蝉は走って行ってしまった。
続く
「ちょっと、待ちなさいよ!」
孫尚香が走って追いかけようとしたが、足がもつれて転んでしまった。大喬と月英
が駆け寄る。
「尚香さん!もう無理です!ここは諦めましょう!」
「大喬さんの言うとおりです。これ以上は尚香さんでも戦えませんよ」
大喬と月英の説得で孫尚香は追うのを諦めた。
「…しっかし、まさか貂蝉に命を狙われるとは…」
孫尚香が立ち上がりながら一人ごちた。
「本当ですね…。でも、貂蝉と一体何があったんですか?」
大喬が心配そうに聞いた。しかし孫尚香は俯いて黙ってしまった。
「それよりも今は尚香さんを野営地に連れていって怪我の手当てをするのが先で
す。急ぎましょう」
今まで黙っていた月英がそう言うと、孫尚香に肩を貸した。
「ありがとう、月英」
孫尚香はそう言うと月英の肩に捕まりながら歩きだした。
今日はここまで。こんなもんでいいですかね?
職人人口がまた増えてきた?イィ!
>546氏
色々思わせぶりな伏線張りながらの補完、乙彼&GJ!
孫尚香が武器を貂蝉の喉に押し当てた状態から再び睨み合いになったのは、
貂蝉が振りほどいたものと脳内補完すれば、俺的に後は辻褄合いましたッス^^
で、孫尚香は左腕と右足を骨折、と 〆(・_・ )
保守を兼ねて書いてみる。
次の日、怪我で孫尚香が動けないため、大喬と月英で甄姫の情報を収集すること
となった。とりあえず、甄姫のより詳しい情報を得る為、ふたりは孫尚香や甄姫、貂
蝉が在学していた舞踊学校に来ていた。
舞踊学校そのものには入れなかったが、附属の資料館は申し込めば入れた為、大
喬たちはそこで甄姫について調べる事にした。
「大喬さん、面白いものを見つけましたよ」
資料館で調べ始めて少し経った後、月英が大喬に声をかけてきた。
「何ですか?」
「卒業文集です。甄姫が卒業した年度のやつで、ほら、ここに甄姫の作文があります」
月英は持ってきた本を開いて、あるページを大喬に見せた。それは確かに甄姫の作
文であった。
「本当ですね。でも、内容的には特に見るべきものはないと思いますが…?」
大喬が言ったとおり、甄姫の作文は学生時代の感想しか書かれておらず、今現在
の居場所を突き止める情報は書かれていなかった。
「確かに、甄姫の文章には何も書かれていません。しかし、別の人の文章には、重
大な情報が書いてあるのです。ほら、このページの人の文章を読んでください」
月英に促されて、大喬は別の人の文章を読んだ。直後、大喬は驚いてしまった。
「『私も甄姫のようなお嫁さんになりたい』って、え、甄姫って、この時点で結婚してた
んですか!?」
大喬の驚きに月英は首肯いた。
「どうやらそのようですわね」
「相手は…?趙雲…、じゃないですよね?」
「違うでしょうね。ここには『甄姫は故郷の幼なじみと結婚する』って書いてありますか
ら。趙雲の生まれ故郷は常山で甄姫の生まれ故郷は南皮です。それを考えると…」
「甄姫は趙雲と出会う前にすでに南皮の幼なじみと結婚していた、ということですか?」
「そういうことになるでしょうね」
月英がゆっくりと首肯いた。
「では…、甄姫はなぜ趙雲と結婚したんですか?」
「それなんですがね、大喬さん。実は調べて欲しいことがあるんです」
「はい?」
月英の突然の頼みに驚く大喬。
「大喬さんにはここ数年の南皮の出来事を調べて欲しいんです。特に、甄姫が南皮
に帰った3年前から1年前の間の期間を重点的に」
「はあ、それはいいですけど…。でも、なんでですか?」
大喬の質問に、月英は静かに答えた。
「もし、私の予想通りなら…。甄姫は重大な秘密を持っていますわ」
今日はここまで。
550さんGJ!
思わず趙雲伝を読み返した。
そういえば甄姫は趙雲に敵討ちが云々とか言ってたっけなぁ・・・。
>>552 それでは甄姫の仇討ちもまぜちゃいましょう。
「月英さん!大変です!」
大喬が舞踊学校の資料館で南皮の情報を調べ始めてから1時間後、月英に向かっ
て大きな声で叫んだ。
「大喬さん、ここは資料館です。お静かに」
月英に注意されておとなしくなる大喬。しかしまだ興奮していた。その興奮を抑え
つつ、大喬は喋り出した。
「今から2年前、つまり甄姫が帰ってから1年後、南皮に黄巾賊が攻め込んで金持ち
を中心に住民が殺害されてました。そして…」
「被害者の中に甄一族が含まれていた。そうでしょ?」
月英が言葉を続けたため、大喬は黙りこくってしまった。
「…知ってたんですか?」
少し経って大喬が聞くと月英は首を横に振った。
「南皮でそういう事件があったのは知ってました。しかし、甄姫が巻き込まれていた
のは知りませんでした」
「でも、予想はしていた?」
大喬の問い掛けに月英は今度は首肯いた。
「南皮の片田舎から洛陽に娘を送り出すとなれば、とてつもなく裕福な家でないと
出来ませんわ。そしてそれは黄巾賊に狙われる家でもありますから」
「それじゃあ、ひょっとして…、結婚相手も?」
大喬が青ざめながら月英に聞いた。
「おそらく、共に殺されたでしょうね」
「…」
「ひょっとしたら、甄姫が趙雲と結婚したり、夷陵からわざわざ一緒に常山に行ったり
したのは、一族と夫の仇討ちをするためかもしれませんね」
月英の言葉に大喬はなぜか震えた。
「…ところで、話は変わりますが、この卒業文集、貂蝉のも書いてありますわ」
月英がさっきの卒業文集を大喬に手渡した。
「貂蝉のも、ですか?」
「ええ、後ろの方に」
大喬が卒業文集の後ろの方を開くと、ちょうど貂蝉の作文が載っているページが出
てきた。
そこには『自分はいつかビックになる!』といった内容の作文が書いてあった。しか
し、大喬の目を引いたのは、最後の文章であった。
「『また、親友に会いたい』って書いてありますけど、親友って…、まさか?」
「そのまさかの可能性が高いわね」
月英はそう言うと一枚の紙を渡した。
「なんですか?これ」
「ここの舞踊学校の寮の名簿。乙の32号室ってとこ見て」
「…?」
言われたとおり、大喬は乙の32号室と書かれた部分を見た。瞬間、大喬は目を見
張った。
「貂蝉、孫尚香…って、二人はルームメイト!?」
「大喬さん、声がデカイです」
月英に注意されて大喬は口を手で押さえる。しかしすぐに手を放すと月英に囁いた。
「ということは、二人は…?」
「少なくとも、フツーの先輩後輩の間柄じゃない、ということでしょうね」
月英は意味深な言い方で答えた。
「それじゃあ、やっぱり親友同士…?」
おずおずと聞く大喬に、月英は肩をすくめてみせた。
「それは分かりません。貂蝉には別の親友がいたのかも。そして、尚香さんとはエス
同士だったのかも」
「…なんですか?エスって」
「…女性の恋人同士って、エスって言わない?」
「知りませんよ!聞いたことありません!」
「私が学生時代はそう言ってたんだけど」
「…月英さん。前から聞こうと思ってたんですが、歳いくつですか?」
「22ですが、何か?」
「もっと歳いってませんか…?」
「…大喬さん、もう一度言ってごらんなさい?」
月英が微笑みながら聞いた。しかし、その手には得物『蒼月』が握りしめられてい
た。しかも、大喬の視界に入るようにわざと持ち上げている。
「…いえ、何でもないです…」
蒼月の尖端を見ながら、大喬は俯いてしまった。そして思った。月英に歳の話は
タブーだと。
今日はここまで。孫尚香はどーやって復活するんだろう?
訂正
×大喬は俯いてしまった
○大喬は呟くように答えた。
失礼しました。見ながら俯くってどーやるのかと小一時(ry
キターーーーーーーーーーーーーーーーーーー!
うまいw
思いつきで何かを始めてみる。
趙雲伝を引き継ぎ、孫尚香伝と同時進行ってことでヨロッス
貂蝉伝 スタート
風をまとい、紅い馬が目にも留まらぬ速さで疾駆する。
「あいかわらずだずぇ・・・赤兎馬、か。我が国にも欲しいずぇ」
孫策がそう呟いているうちに、馬は見る見る近寄り、そしてその目の前で
停止した。ふわり、と一人の女性が軽い足取りで降り立つ。
「待ってたずぇ・・・貂蝉。首尾はどうだ?」
「多少てこずりましたが、尚香の片腕と片脚を折りましたわ。これで数ヶ月は
動けないことでしょう」
その報告に、孫策は眉をひそめた。
(尚香と呼び捨て、か。やはり妹とこの女・・・)
孫策は喉まで出かかった「え」から始まる言葉を飲み込み、苦渋の表情を見せた。
「・・・ご苦労だったずぇ。手荒な真似をさせたが、致し方ないずぇ。判ってるくれるか」
「心中お察し致しますわ。わたくしも、あんなことをして、心が痛みます・・・」
「それでは、次の任務をよろしく頼む。趙雲殿を見つけ出し、事の真相を聞き出して
欲しいずぇ。・・・一人で平気か?」
「ええ。問題ありません。そちらこそ、どうかあの人の・・・呂布様の捜索を・・・」
「ああ。全力でやるずぇ。俺達ぁ親友同士、なんとしても見つけ出すずぇ。任せな」
「その言葉、信じていますわ。それでは、御免!赤兎!」
(・・・親友同士って言っても、アンタは親友の恋人・・・なんだがな・・・)孫策はそう
思いながら、来たときと同じように紅い疾風と化して走り去る赤兎の後を見守った。
続く
貂蝉。洛陽舞踊学校主席卒業の美しき舞姫。
彼女には、呂布という恋人が居た。修羅のごとき豪傑だったが、二人は
仲睦まじく、将来を誓い合っていた。
しかし、ある日、呂布は忽然と消えた。愛馬の赤兎を残してーーー。
赤兎は貂蝉の騎乗を許した。以来、貂蝉は諸国を捜し歩いた。
愛する人を見つけるためーーー。
様々な紆余曲折を経て、貂蝉は呂布が以前友と認め合っていた豪傑、
孫策のもとへたどり着いた。孫策は呂布の捜索を約束した。貂蝉は
協力と引き換えに自らの力を貸すこととなった。傑物の伴侶もまた
傑物、貂蝉も並ならぬ武芸をその身に仕込んでいたのだ。
孫策が妹・尚香を送り出したその日、貂蝉は遠方の偵察任務より帰還
した。いきさつを聞いた貂蝉は孫策の憂慮に満ちた顔を見て、彼が不安
に駆られていることを知った。
「妹は腕っ節は立つのだが、単細胞なのが珠に瑕だずぇ。趙雲のアニキ
に何かあってからじゃあ遅いんだずぇ・・・」
孫策の言葉を受け、貂蝉は尚香の足止めと趙雲の捜索を申し出た。
第一段階、尚香の足止めは成った。一旦蜀に戻り、再び長旅の準備を
済ませ、貂蝉は恋人の愛馬・赤兎を駆り一路常山を目指すーーー。
「くすっ・・・それにしても尚香、あそこまで腕を上げていたなんて・・・
先輩として、大変嬉しいことですわ」
貂蝉はひとりごちた。
「さて・・・とりあえず南皮を目指さねば・・・山道は赤兎には辛いでしょうし、
ここはやはり永安経由で長江を伝い、荊州から北上して許昌へ、そして
官渡の渡りから黄河を抜いて・・・という経路が望ましいですわね」
ここで貂蝉は溜息をついた。
「孫策様にはああ言ったものの、やはりわたくしと赤兎だけでは、独り言が
増えて精神衛生上大変良くないですわ。そろそろ道連れの一人や二人、
欲しいものですわ・・・そうでしょ、赤兎」
貂蝉の言葉を理解しているのか否か、赤兎はただブルルと軽くいななき
主の声に応えるのみだった。
貂蝉の旅は始まったばかりだ!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今回はここまで。最後だけ書き方のタッチが違ってすいませんw
職人さまがた、どうぞ遠慮なくこちらもどんどん手をつけていって下さいまし。
どうぞよろしくおながいします!
補足。
555氏の「親友に会いたい」について、とりあえず貂蝉は各地に「親友」と
呼べる人が多いって設定にしてみますた。これでどの親友かわからなく
なってくる、みたいな。
563 :
無名武将@お腹せっぷく:05/01/14 13:42:17
ここいらでageとこう
>>561 その設定(月英の仮定を取った)だと、孫尚香と貂蝉がレズ同士になるけど、それ
だと襄陽編や漢中編で孫尚香が陸遜に惚れたという設定と矛盾しないか?
仮定じゃなくて仮説な。吊って(ry
あー、今読み返すと
>>564 が日本語になってないな。
つまり、
>>555で貂蝉が『親友に会いたい』というセリフの『親友』という部分につい
て、大喬は「親友=孫尚香」としている(以下、大喬説)。一方、月英は「親友=孫尚
香とは別の人で、孫尚香は貂蝉のエス」としている(以下、月英説)。
で、
>>555だと「親友は各地に大勢いる」としているから、「親友=孫尚香とは別の
人」と読める。ということは、
>>555の職人さんは月英説を取っているかのように見
える。
だとすると、
>>555の職人さんの設定では「孫尚香と貂蝉の仲はエス(今で言うとこ
ろのレズ)」になるけど、それでは
>>444や
>>417などでの孫尚香の陸遜への態
度が説明つかなくなるのでは? と言いたかったんです。
まあ、あまりこだわる必要ないのかもしれないけど、ちょっと気になったんで書きまし
た。気分悪くしたらごめんなさい。
567 :
無名武将@お腹せっぷく:05/01/15 04:44:40
・・・孫尚香(リックンハァハァw)と貂蝉(恋人が呂布)はバイセクシャルって
ことで説明つくのでは?あるいは昔はレズだったけど後々へテロ、とか。
貂蝉と戦ってた尚香の描写だとどーも貂蝉とギクシャクしてたみたいだし、
レズからヘテロへの以降→貂蝉との関係は思い出したくない記憶って
可能性もありうるな。
どちらにせよ没問題age(´ー`)
×以降
○移行
私も推敲の必要がありますねsage吊って来ます
>569氏の「そんな孫尚香やだ」を考察してみる。
可能性としては・・・
1)リックンハァハァなのがやだ
2)レズなのがやだ
3)バイなのがやだ
・・・さぁどっちでしょうw
俺は・・・レズなら歓迎かな(マテ
バイはどーでもいい、ショタはマジ勘弁
以上百合スキーでゴメンナサイ
>>570 すまん、全部嫌いなんだわ。1)ですら、孫尚香の淡い想い、というのがぎりぎりの許容範囲
なんですわ。
っていうか、ここは三戦板だぞ?露骨にレズとかを出していいものなのか?
できれば
>>566でいうところの大喬説をとてもらったほうがいいんですが。
それと、貂蝉伝を併用すると、話が広がりすぎないか?趙雲伝末期みたいに話がま
とまらないと目も当てられんぞ。
あ、今思ったんだけど、貂蝉と孫尚香がレズ関係なら、なんで貂蝉伝では貂蝉と呂布が
くっついてるんだ?
孫尚香⇔陸遜
趙雲⇔甄姫
呂布⇔ちょうせん
なの?
シナリオの整合性を取りながら孫策のDQNキャラをうまいこと救済したとこでは
職人さんGJ!!って思ったけど
さすがにレズとかもってきたら雰囲気を戻しにくいし書きづらくなる人もでてくるんじゃないか?
ROM人間にとっては何でもいいからネタが投下された方が嬉しいしね
あと
>>571の言ってる様に貂蝉伝をほぼ同時の話として、さらに話の整合性を・・・というのは
無理なんじゃないかなあ・・・
全く無関係な人物とか、時代をずらすとかしないと・・・
こういうのは書いてしまったモン勝ち!ってことで全ては次の職人様に
委ねられたのであった(今更リセット!とかも萎えるわけだし、ね)。
・・・ってなわけで・・・自分が(マテ)・・・
とりあえず貂蝉伝がスタートしてしまったので、尚香伝に一区切り設置
してみますか。んで、三戦板ってことで余りにヘヴィーな恋愛描写は
避けて、そこんとこライトにいってみましょー。
以上、独り言。
それでは、何か書きますw
貂蝉伝(前回が序章ってことで) 第一章
孫策「ふむ、そうか。判ったずぇ。ご苦労。引き続き、監視を頼む」
密偵「ハハッ!」
成都、政務を執る大広間。孫策はホッと胸をなでおろすように大きく
溜息をつき、ニヤリと笑った。そこへ、部下の凌統が入ってきた。
凌統「孫策様」
孫策「おう、凌統か。兵の増員状況についての報告、だったな」
凌統「ははっ。城下で募兵したところ、3000の兵が参集してござり
まする。・・・殿、何か良いことでもあったのですか」
孫策「ああ。洛陽に向かわせた密偵が戻ってきてな。尚香の奴ら、
数ヶ月は洛陽で傷の療養だそうだずぇ。貂蝉が上手くやってくれた
ようで一安心しているところだったんだずぇ」
凌統「は、それは何より・・・しかし実の妹が骨を折られたというのに
喜ぶとは、なんて・・・」
孫策「皆まで言うな。俺は我が盟友・呂布のバケモノのような武力を
知っているし、その手ほどきを受けた貂蝉を信じた。目的のために、
手段を選ばない、それも確かにどうかとは思うが、俺と趙のアニキ
との間には恩・義・侠の絆があるんだずぇ。因果なものだずぇ」
凌統「後は貂蝉殿が上手く趙雲殿のもとにたどり着けることを願う
ばかり、ですな」
孫策「ああ。あと、呂布の捜索ーーーこちらも、頑張らないとな」
凌統「はは、努力いたします。でわ、任務に戻ります」
孫策「しっかり頼んだずぇ」
凌統は大広間を去りながら、思った。孫策殿は領土を守る以外にも
様々なことをしょいこんでいらっしゃるが、それはまるで、あの趙雲殿
を孫策自身も追いかけているようだ、と。
場面は代わって永安。両岸の猿声かしましい、千里彼方の江陵へ続く、雄大な三峡を
抜ける水路を、貂蝉は岸伝いに進んでいた。と、言っても、両岸とも切り立った崖なので、
正しくはその崖伝いに赤兎馬を慎重に進めていた。
貂蝉「絶景ですわ・・・そう思いませんこと、赤兎?」
山賊A「へへっ、美しいネーちゃんよぅ、金目のモンだしな」
突然、山賊の一団が貂蝉を取り囲んだ!
山賊B「おいA、ソレゃ違うだろってばよ!むしろこのネーちゃん自体が欲しいだろってばよ!」
山賊C「そうとなりゃ話は早ぇ!からめとっちめぇ!」
山賊ズ「おぉ〜!」
貂蝉「な、なになに、なんですの!?」
一斉にかかる山賊たち、しかし、流石は鬼神に武を習った貂蝉、我が身の危機を察するや
見事な身のこなしで一人ずつ山賊を血祭り・・・いや、撲殺していく。
そこへ、二人の若者達が通りかかったのは奇遇か、はたまた運命か。
謎の男A「正義を守る!でやぁぁぁ!」
男はチャージ1で激しく突きかかった!バタバタと崖から落ちる山賊たち!
謎の男A「せーぎをまもる!せーぎをまもる!かよわきおなごを寄ってたかって狼藉
する不届き者はこの錦馬超が許さぁぁぁぁぁぁん!」
実際は逆である。むしろ圧倒的な武力で山賊たちを撲殺しているのが貂蝉。しかし、
正義マニアなう馬超にはそれが目に入らない。
馬超「引き続きせーぎを守る!守り通す!」
謎の男B「・・・あのぅ・・・そんなに言われると、俺・・・」
謎の男Bの名前は成宜。これでも関中十部軍将、旗本八旗の一人という、凄まじい
肩書きを持つ男である。見詰め合う男二人。
まずい!百合ネタからバイネタに移行し、とうとうヤオイネタが入り込むのか!?
馬超「そんなわけなーーーーーーーーーーーーーーい!」
すかさず馬超のジoードーチョップ!
成宜「オース○ィン!?」
ツッコミにたじろぐ成宜、そしてそのスキを山賊は見逃さなかった!
山賊D「スキあり、とぅ!」
成宜「ぐふっ・・・これは顔無しを旅の道連れに出来ない修羅モードの宿命か・・・」
馬超「せーぎーぃぃぃぃぃぃぃ!おのれ下郎、よくもせーぎを・・・かくなるうえは、
せーぎのために、せーぎを貫くのみ!のりゃぁぁぁぁぁ!」
山賊ズ「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
阿鼻叫喚の末の死屍累々。気がつけばそこには貂蝉と馬超のみ。
貂蝉「あ・・・あのぅ・・・助かりました。わたくしは貂蝉と申す者。
なんとお礼を申し上げたら良いか・・・素敵な方(ぽっ)」
馬超「あ・・・いあ、拙者は正義を貫いたのみで・・・あわわわ」
見つめあう二人。しかし、馬超はこういうことには疎い。
馬超「あ、あのっ、どんな経緯でこのような断崖をあなたのような
かよわき女性が・・・」
二本の銅錘を装備し、豪壮な赤兎を駆る女性をかよわき、とは
なんと愚かな言葉か。さすがの馬超もドギマギするなかで己の
言葉を悔やんだ。悔やみかけた。しかし、貂蝉はにこりを微笑み、
馬超を見上げた。この瞬間、馬超の心臓は破裂寸前ーーー。
そう、貂蝉とは、恋を巻き込む運命を持つ者。それが男であろうが
女であろうが、その極上の魅力に引き込まれたら最後、少なくとも
暫くは彼女を愛する他ないのである。孫尚香、呂布、かれらは皆
哀れにも巻き込まれた者たちだったのだ。そして、この馬超もー。
貂蝉「実は、かくかくしかじかでーーー」
馬超「趙雲殿と申されるか。以前、夷陵に居る従弟、馬岱から
聞いたことがある。正義を重んじる、立派な御仁だそうな・・・もし
よければ、拙者、常山まで貂蝉殿を護衛したいと存じる。我が身に
宿る、正義のために」
貂蝉「まぁ、ありがたいですわ・・・」
貂蝉、それはNOと言えない女。勝手に勘違いして来る者を、
彼女は一度たりとも断ったことはない。
かくして、奇妙な道連れが出来たのだった。
馬超の心の中に、成宜はもはやどこにも居なかった。
ーーー今日はここまでーーー
次の職人様、おながいします〜
なんか色々とやっちまった気がしなくもないがw
580 :
無名武将@お腹せっぷく:05/01/16 01:47:05
ってなわけでとりあえず終了age
昔のふいんきはマジメ有り、オチャラケ有り、っていうか何でもアリな
感じだったので、それを復活させてみますた。尚香は暫くオヤスミって
ことで「現在進行形」を一つに絞らせて頂きました。これで、多分少しは
参入しやすくなったかもと思いますが、いかがでせうか。
・・・そういえば、孫策はなんで貂蝉の魅力の虜にならなかったんだろう。
う〜ん、う〜ん・・・。
ともあれ、逆に皆様の迷惑になったのであれば、どうもすみません。
ただ、自分も他の職人様の仕事(?)を楽しみにしてるクチなので、
お待ち申し上げておりまするm( _ _ )m
>>580 おまえ孫尚香伝書いてくれてた職人がそれで納得するのか?
賛否両論
一ついえることは
進めば道があるw
そういや趙雲伝もうやむやのうちに強制終了させられちゃったな
とりあえずどなたか状況整理キボンヌ
死んだ武将とか勢力分布とか・・・趙雲伝のときの職人さん、また
降臨してくれないかなぁ。
>>581 まあ、孫尚香伝書いてくれてた職人さんも、納得すれば書けばいいし、納得しなけりゃ書かな
きゃいいし、おまいが心配しても仕方ねーんじゃねーの?
これ以上議論すると荒れそうなので、孫尚香伝始めた私が、責任を持って孫尚香伝を終わらせます。
孫尚香伝 (いきなり)最終部
尚香「ちょっと、何で貂蝉が主人公なのよ!責任者でてこーい!!(-_-#)」
大喬「尚香さん、落ち着いてください。仕方ないですよ」
月英「そうですよ、尚香さん。これはリレー小説スレ。
>>575が言ったとおり、書いたもん勝ちなんで
すから。しかも、このスレは修羅モードスレ。陸遜スレや徐晃スレみたいに尚香さんが主人公だと
いう決まりはないんですから」
尚香「ううう、でも…」
大喬「それに、尚香伝も曹丕伝や袁紹伝潰してきたんですから、因果応報だと思って諦めましょう」
尚香「むー、せっかく孫尚香伝書いてた職人モドキが最終部まで下書きしたのに〜」
大喬「その時点でリレー小説っていう趣旨から外れてるし」
月英「でもまあ、他の職人さんがネタを投下してもいいように、余裕ある設定にはしてありましたけ
どね」
尚香「そうだ。どーせ孫尚香伝終わらせるし、ここで孫尚香伝のその後をぱぱっと書いちゃおうか」
大喬「そうですね。このまま何もしないで終わるのも気持ち悪いですし。書いちゃいましょう!」
月英「というわけで、この後は『孫尚香伝のその後』でお楽しみください。なお、あくまでこれからの
物語は予定で作ったものです。他の職人さんによって変更することがあった事をご了承下さい」
続く
孫尚香伝 第七部
大喬「で、結局貂蝉は何者だったんですか?」
尚香「予定では一発キャラ。私に伸されてアボーンだった」
大喬「うわ!かわいそう!」
尚香「もっとも、親友キャラにしてもいいように考えてたけどね」
大喬「あ、やっぱり親友だったんですか」
尚香「うん。もともと親友だったんだけど、貂蝉が呂布と付き合い出して勉強しなくなり、退学の危機
にあったの。そこで、甄姫先輩が私に呂布と貂蝉を別れさせるように命令して、私が呂布に別れる
ように言ったの。そして呂布が貂蝉の元を去った。で、それを知った貂蝉が私を恨んだ、という設定
にする予定だったの」
大喬「へー」
尚香「ちなみに私はその直後に父様の転勤で学校を転勤しているの。だから、貂蝉が卒業したと
きには私は学校にいないことになってたの」
大喬「なるほど、それで貂蝉の卒業文集で『親友(孫尚香)に会いたい』だったんですか。では、月
英さんのエス発言は?」
尚香「あれは月英を年増キャラにするための発言。この話では月英はみそzうわなにをするやめあ
qwせdrtgyふじこ」
月英「私は22ですよ!」
大喬「サー、イエッサー!」((((;゚Д゚)))ガクガクブルブル
月英「気絶した尚香さんに替わって説明します。最終的には貂蝉と尚香さんは和解する予定でし
た。甄姫が真実を話す、という感じでね」
大喬「へー、でも、それはいつの話ですか?」
月英「それは最終部での話の予定」
大喬「そんなに伏線はってたんですか。完ぺきにリレー小説だということを無視してますね」
職人モドキ「ごめんなさい…。orz」
続く
孫尚香伝 第八部
尚香「ここでは大喬が甘寧を追いかけて汝南に来たことから始まるの」
大喬「なぜ甘寧?」
尚香「趙雲伝では甘寧が乗っていた象を怪物として趙雲と小喬が退治しに来たときに小喬が戦死
したでしょ?そもそも甘寧が象に乗らなければ小喬は戦に巻き込まれなかったんだし」
大喬「なるほど、でも、甘寧って、死んだんじゃなかったんですか?」
尚香「
>>255では死んだことになってないから平気よ。で、汝南で私たちは呂蒙と徐晃に会う予定
だったの」
大喬「あれ?徐晃って、趙雲伝末期では曹仁の配下でしたよね?」
尚香「うん、
>>277参照ね。実は孫尚香伝では南郡の曹仁は襄陽から進攻した周瑜に攻め滅ぼさ
れてることになってたの。で、生き残った徐晃が呂蒙の元に逃れて、その配下になった、とする予
定だったのよ」
大喬「なるほど」
尚香「で、汝南に着いた私たちはそこで襄陽が姜維によって陥落し、陸遜がとらわれてることを
知ったの。で、私たちが呂蒙や徐晃と共に陸遜を救出して、姜維と戦うことにする予定だったの」
月英「((,,゚Д゚)∩先生質問です。なんで姜維なんです?周瑜じゃダメだったんですか?」
尚香「
>>227で姜維は甄姫に告白してるでしょ?そのネタを貰ったのよ。つまり、姜維は甄姫を趙
雲から奪うために、趙雲と甄姫の居場所を探していた。そしてついにその場所を突き止め、その場
所を書いた地図を姜維が持っていた、とする予定だったのよ」
月英「で、私たちが姜維を討ち取り、その地図を受け取る、とする予定だったんですね」
尚香「残念。姜維を討ち取るのは徐晃にする予定だったの」
月英「なぜ?」
続く
尚香「曹仁殺したのは姜維だった、とする予定だったから。つまり仇討ちね」
月英「なるほど」
尚香「でも、徐晃は仇討ちしても曹仁の無念は晴らすことは出来なかったことに気付くのよ。曹仁
の無念は姜維に殺されたことではなく、南郡の民を守れなかったことだったから。で、それを聞い
た大喬が仇討ちの考えを改めて、甘寧を許す、という予定だったのよ。これなら趙雲も殺すことなく
なるしね」
大喬「そうだったんですか…」
尚香「でも、この物語には欠点があるの」
大喬「なんですか?」
尚香「話が広がりすぎてるのよ。だから、まとまるかどうか疑問だったのよ。まあ、職人モドキはま
とめる自信はあったみたいだけど」
大喬「でも、一人でまとめるなんて、やっぱりリレー小説って事無視してますね」
続く
孫尚香伝 第九部
尚香「ここでは月英の謎に迫る予定でした」
月英「私の謎?」
尚香「
>>436や
>>498で意味深な事言ってるでしょ?その謎をすべて解き明かす予定だったのよ」
大喬「で、月英さんは何者だったんですか?」
尚香「徐州太守兼伏龍財閥総裁、諸葛亮孔明の奥さん」
大喬「え!結婚してたんですか!?でも、なんで私たちと旅をしてたんですか?」
月英「私と孔明様が喧嘩して家を飛び出した後、あなた方と知り合ったんですよ」
大喬「で、何で喧嘩したんですか?」
月英「下のようなやり取りがあったからです」
月英「あなた、今日の夕飯はブリの照焼きですよ〜」
孔明「照焼き、ですか…。私はソテーが良かったですね。照焼きはくどくて…」
月英「ブリは照焼きに限るのよー!!」
月英「こうして孔明様と喧嘩して、私は家を飛び出したのです」
大喬「…そんなことで喧嘩しないでください」
月英「あら、夫婦なんてこんなものよ。貴女も、孫策と結婚すれば分かるわ」
尚香「まあ、政略結婚させられて無理矢理別れさせられた私に比べたらまだましよ。で、徐州に来
た私たちは虎戦車の部品を調達しようと、伏龍財閥の倉庫に忍び込んだんだけど、孔明に捕まっ
たの。で、月英に家に帰るように言った孔明に反発。孔明と月英との間で夫婦喧嘩が始まるの。し
かも、虎戦車による大戦車戦」
大喬「夫婦喧嘩で戦車戦しないでください!」
尚香「実はこれを書いている職人モドキは小林源文のファンなのよ。一度は戦車戦を書きたかっ
たみたい。ちなみに、月英に『俺のケツを舐めろ!』とか言わせたかったみたい」
月英「そんな下品な言い方しません」
大喬「っていうか、小林源文のネタなんて三戦板住民には分からないんじゃないですか?」
尚香「それはともかく、最終的には月英が勝って(というより孔明がわざと負けて)、私たちはそのま
ま旅に出る、ということだったのよ」
続く
孫尚香伝 最終部
尚香「こうしてついに私たちは冀州に到着、徐晃からもらった姜維の地図を頼りに甄姫と趙雲の居
場所を突き止めるのよ」
大喬「で、趙雲に事の真相を聞く、と。」
尚香「その前に勘違いした甄姫先輩と戦うんだけどね。で、途中で割って入ってきた趙雲に止めら
れて、大喬は趙雲から事の真相を聞くわけ」
大喬「なるほど、で、この先はどうなるんです?」
尚香「それが、未定部分が多くて、うまくまとまらなかったのよ。でも、妖術で復活した小喬と趙雲
が戦ったり、私と貂蝉が和解したり、甄姫先輩が仇討ちを果たすことは確定だったみたい」
月英「ところで、尚香さんはどうなるんですか?」
尚香「話の展開いかんによっては、私の後を追ってきた陸遜に殺されてた」
大喬「な、なんだってー!」
尚香「呂蒙が弓腰姫軍団の力を恐れて、陸遜を派遣したのよ。もっとも、これ書いてるモドキは私
を殺す気なかったみたい。でも、これで私と陸遜は永遠に別れるんだけどね」
月英「失恋ですか?」
尚香「失恋です」
続く
大喬「で?結局甄姫の仇って、誰なんですか?」
尚香「決まってません。というわけで、職人の方、あとよろしく」
大喬「すごい無責任ですね」
尚香「っていうか、これ書いてたモドキはこれから受験勉強で忙しくなります。もう、ネタを書けない
かも」
大喬「あー、それは仕方ないですね」
月英「っていうか、勉強しなさいよ」
尚香「と、いうわけで、長い間駄文雑文を読んでいただきありがとうございました。縁があったら、ま
た会いましょうね」
月英「っていうか、貂蝉伝でも私たち出るんでしょ?」
尚香「しらなーい」
大喬「貂蝉伝では、私の存在忘れられそうな気がする…」
というわけで、孫尚香伝はこれで終わりです。職人の皆さま、貂蝉伝でのご活躍を心よりお祈りし
ています。住人の皆さま、応援と批判、感謝しています。本当にありがとうございました。
孫尚香伝 完
>尚香伝のメイン職人様
オトナの対応、見事です。そのスジはそのスジで物語を見たかったと思いますが、
もうそれは無かったことになるしかないのですね・・・どうか気を落とさないで下さいまし。
また、もし気が向いたら、現在進行中のお話にも茶々入れ+加筆しに参られて
下さいませ。とりあえずお疲れ様でした(+受験、頑張って下さい!)。
小林源文・・・自分は好きですw
ハッピータイガーとかゲイツとか・・・いつも殴られる中村とか・・・
じゃあ次はそれがしが続けましょうかw
っていうか現在のコレさぁ、貂蝉伝っていうより馬超伝な気がしない?
そーゆーわけで・・・
馬超伝+貂蝉伝の同時進行伝(なんじゃそりゃ)
馬超、字は孟起、人呼んで錦馬超。
従弟の馬岱は夷陵の太守にまで出世したというのに、彼自身は相変わらずの
風来坊。少々焦りを感じ始めた今日この頃。傾国の美女貂蝉と奇妙な縁で
同行し、今日もどこゆく旅の風。
馬超「いや、とりあえず江陵に・・・」
貂蝉「それには永安を抜けて千里の水路を伝っていかねばなりませんね」
馬超「しかし、先ほどの山賊どもが未だこの近くにはびこっておりますぞ」
貂蝉「正義マニアな貴方としては、放っておけないですね」
馬超「奴らの根城は判っている。叩き潰せばいいだけのことだ」
貂蝉「・・・話が急ですね」
馬超「ここで立ち止まっていては大義に障るからな」
貂蝉「まるで宇宙世紀の人のような喋り方・・・」
続く
ところ変わり、貂蝉達の居る断崖から尾根を一つ二つ超えたところに
たたずむ山賊たちの根城。
「アハトゥング(気をつけ、傾注せよ)!」下卑た声が小さな山賽に響き渡った。
山賊首領(オーラ付き)である。彼は、言葉を続けた。
「伝令によると、懲罰偵察隊ZBVが付近の断崖で全滅したらしい。敵は僅か
二人だけだと言うが、相当の手練だろう。皆の者、警戒を厳にせよ!」
山賊E「おい、なんかウチの首領ってヤケに堅苦しくねぇか」
山賊F「そりゃ〜元軍人らしいからな・・・食いっぱぐれて山賊になったそうだが」
山賊首領「そこ!私語は厳禁だぞ!・・・これだから学の無い奴は・・・歯ぁ食いしばれ!」
ガツーン
山賊E「なんで俺だけ・・・くそっ、いつか必ず・・・」
山賊G「しかし、ZBVの連中を全滅させるなんて、恐ろしい敵だな。大丈夫なのか俺達?」
山賊H「フン、おまえ知らないのか?こっちにはな、先日あの伏龍財閥からかすめ取った
虎戦車っていうすんげぇ兵器が3台もあるんだぞ!」
山賊I「へぇ」
山賊H「たったの1へぇかよ」
山賊首領「それでは状況確認のため偵察隊を出す。副長、おまえが指揮を取れ。虎戦車を
1台連れていくことを許可する」
副長「了解した。パンツァー・フォー!」
続く
馬超「貂蝉殿、なにやら奇妙なものが来ますぞ」
貂蝉「あれは・・・戦車ですね」
貂蝉は諸国を渡り歩いているから博識なのだ。
馬超「戦車?」
貂蝉「歩兵を援護し、火炎放射で敵を圧倒する兵器です。でも大丈夫、
そちらが重戦車なら、こちらは軽戦車で対抗しましょう」
馬超「・・・はぁ、良く判らないのですが」
貂蝉「馬超殿、噂はかねがね聞いております。あなたは西涼流豪槍術の
継承者でありましょう。聞けば、それは馬の機動力を利し、広範囲を制圧
する優れた槍法だとか。わたくしの赤兎をお貸し致しますゆえ、あとは
かくかくしかじか・・・」
馬超「了解した。それならお任せアレ」
副長の眼前に貂蝉と馬超がたたずんでいた。
副長は考えをめぐらせ、部下に命令した。
「貴様ら、こいつらを包囲しろ。気をつけろよ・・・かなりの手練だろうからな・・・」
(後は戦車の炎でビビらせ、俺の投げ縄で一丁上がりよ)
副長がそう思った瞬間である。
馬のいななきが聞こえたかと思うと、馬超の駆る赤兎馬が兵士達を飛び越え、
瞬時に虎戦車の横についた!神速の馬に無双の操馬術が見事な融合を見せた
瞬間である。敵は余りの速さに混乱した!
「はぁ〜っ、はっ、はっ、はっ、はぁ〜!凄い、凄いぞ!これほどとは・・・さすが
天下に聞こえる赤兎よ!でやぁぁぁぁぁ!」
×、×、×、×、×、無双乱舞発動、最後にドーン
虎戦車、破壊
続けてチャージ打ちまくり ドーン ドーン ドーン
血風渦巻き馬超は鬼神と化した。
そして、チャージで動きの止まった敵を、降りかかる血飛沫をものともせず貂蝉
が確実に仕留めていった。
戦いは、瞬時に終わった。
屍散乱する尾根の上で、貂蝉は全身を返り血で朱に染めて立っていた。
馬超はヴォーテックスど真ん中に居たため血どころ埃すら付いていない
ので、貂蝉の様子を見て申し訳なさそうな顔をしていた。
貂蝉「馬超どの、お気遣いは無用です。わたくしが考えた段取りですもの」
馬超「・・・作戦ですらなかったような・・・それにしても、そのお姿・・・
お召しのものをお取替えせねば。調達する必要がござりまする」
貂蝉「・・・いえいえ、お気遣い無用ですわ。でも、その心遣いには感謝いたし
ます。それに・・・」
馬超「それに?」
貂蝉の表情が変わった。
貂蝉「これは我らが死に装束 誰に許しを乞えというのか」
馬超「・・・貂蝉殿・・・なんと・・・」
貂蝉は、にこりと馬超に微笑みかけた。
貂蝉「だから、よいのです」
馬超「業の深き・・・か。ならば」
馬超は敵の死骸を一つ持ち上げ、自らにこすりつけ、血脂を使って装束を汚した。
馬超「これでおあいこですな」
貂蝉「馬超殿・・・なにもそこまで・・・」
馬超「さぁ、次は、あの尾根の城塞ですぞ。あれこそ山賊どもの根城」
貂蝉「ええ、まいりましょう」
山賊城塞。一部始終を見ていた山賊首領は地団駄を踏んだ。
「がぁぁぁっ、おのれ、大事な戦車を壊しおってからに。副長、使えないにも
ほどがある。・・・やっぱりマグロ食ってるような奴は駄目だな。次っ!」
少し電波の入った山賊首領は、隣のタラコ唇で貧相な男に拳骨を入れた。
山賊E「あだっ・・・」
山賊首領「貴様も少しは勉強すれば、ああはならん。覚えとけ」
山賊E「くそっ、いつか必ず・・・」
果たして馬超と貂蝉は無事この城塞を抜け、江陵へ至ることができるのか?
今回はここまで、次の方ヨロです〜。
・・・今回の全ての小林源文ネタを尚香伝メイン職人様に捧げる・・・
600 :
無名武将@お腹せっぷく:05/01/17 03:51:14
華麗に600ゲットage
>599
なんてーか・・・やりすぎw
602 :
無名武将@お腹せっぷく:05/01/26 02:21:18
職人が一気に引いてった記念age
よし、目論み通りだw
603 :
無名武将@お腹せっぷく:05/02/04 18:55:21
糞スレage
604 :
無名武将@お腹せっぷく:05/02/06 01:08:51
4の発売決定と共に一気に沈静化したなage
(真・ω・)ノ
606 :
無名武将@お腹せっぷく:05/02/09 22:27:36
ぃょぅ
607 :
無名武将@お腹せっぷく:05/02/12 06:03:34
正義を守る
609 :
無名武将@お腹せっぷく:
>608
見れない
・・・まぁ無双4も発売決定だし、このスレも潮時だろーなぁ
でもage