ドラえもんのび太の三国志〜第4巻〜

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152無名武将@お腹せっぷく:03/12/28 15:34
ジャイ安殿こないのかな(´・ω・`)ショボーン
153あぼーん:あぼーん
あぼーん
パク・ヨンジュン揚げ
155望月亀弥太:03/12/29 18:58
だが自分の女が目の前で犯されていることに、のびたは堪え難かった。
気づいたときには秘剣電光丸の匕首を抜き、快楽に浸っている曹豹の右腕を真っ向から斬り落としていた。
『ぐわあああ!!』
曹豹を無い右腕を抑えながら地面でのたうちまわっている。
それを呆然と眺めているドラえもんとスネ夫、そして曹仁とその部下達が居た。
『のび太君・・・』
のび太が我にかえって顔を青くするのと、曹仁旗本のひとりが声を荒げて斬りかかってくるのと、同時だった。
が、スネ夫の空気砲がそれを捉えた。
『・・・!!』
空気砲に当たった兵士は声も発さず地に倒れた。
息をつく暇もなかった。新手が前から迫って来る。
のび太は
『ここで、雌雄を決す』




とは言わない。無言で裸の静香を抱える。しかし、勃起はしない。していられない。今はそれどころではない。
『偉いぞのび太くん!よく迫る性欲心を抑えた!』
ドラえもんはそう言いたいところだったが、状況を見、そのふっくらした感触を持つポケットから、『こけおどし手投げ弾』を10発余り取り出し、不器用な手つきで、追ってくる曹仁軍向けてがむしゃらに投げまくった。
敵に、隠しきれない動揺が走った。
そこを利用して、一行は退却した。
156望月亀弥太:03/12/29 19:02
ミスが多かったので、修正しますた。

だが自分の女が目の前で犯されていることに、のびたは堪え難かった。
気づいたときには秘剣電光丸の匕首を抜き、快楽に浸っている曹豹の右腕を真っ向から斬り落としていた。
『ぐわあああ!!』
曹豹は、無い右腕を抑えながら地面でのたうちまわっている。
それを呆然と眺めているドラえもんとスネ夫、そして曹仁とその部下達が居た。
『のび太君・・・』
のび太が我にかえって顔を青くするのと、曹仁旗本のひとりが声を荒げて斬りかかってくるのと、同時だった。
が、スネ夫の空気砲がそれを捉えた。
『・・・!!』
空気砲に当たった兵士は声も発さず地に倒れた。
息をつく暇もなかった。新手が前から迫って来る。
のび太は
『ここで、雌雄を決す』




とは言わない。無言で裸の静香を抱える。しかし、勃起はしない。していられない。今はそれどころではない。
『偉いぞのび太くん!よく迫る性欲心を抑えた!』
ドラえもんはそう言いたいところだったが、状況を見、そのふっくらした感触を持つポケットから、『こけおどし手投げ弾』を10発余り取り出し、不器用な手つきで、追ってくる曹仁軍向けてがむしゃらに投げまくった。
敵に、隠しきれない動揺が走った。
それを利用して、一行は退却した。
157短編:03/12/30 01:15
もしもしずかが、彼女の男友達と同じ程度にこの時代の知識を持っていたなら、この後起こる悲劇を防ぐことができたかもしれない。
少なくとも、そうするための行動を起こすことはできただろう。しかし、彼女にはそれがなかった。
のび太、ジャイアン、スネ夫、彼らが高揚しながら語り合う血生臭い物語にもっと耳を傾け、知っておくべきだったと彼女は心底後悔した。
「お姉さん!」
寝室に踏み込んだしずかが見たものは、白い寝具と、同じくらい白い肌を鮮血で染める貂蝉の姿だった。
「どうして……、どうして……」
力の抜けた貂蝉の手に残る短剣は、彼女自身の頚動脈を切断していた。もう助からないことはしずかにもわかった。
「どうして……」
しずかはただそう繰り返した。貂蝉の行動は彼女の理解を超えていた。
愛する呂布が董卓を討ち、二人は障害を乗り越えて結ばれたはずだった。それがなぜ自ら命を絶つ必要があるのか。
「しずか……、ごめんね」
弾かれたようにしずかが顔を上げた。まだ息がある! 死なないで、お姉さん!
「この乱世はね、あなたが思っている何倍も……何十倍も汚いものなの……」
「喋らないで! すぐに誰か呼んでくるから!」
「聞いて、しずか。私はね、呂将軍に……董卓を殺させるために、彼に近づいたの……」
「嘘よ!」
しずかは震えながら頭を振る。
「本当よ……。だから私の役目は終わったの……」
「嘘!」
「しずか……」
白い寝具が朱に染まっていく。まるで貂蝉の命を吸い取っているようだった。
158短編:03/12/30 01:17
「羨ましかったわ……、恋人に抱かれながら、赤兎に乗って笑っているあなたが。
 素敵な恋をしてる女性って、なんて綺麗なんだろうっていつも思ってた……」
しずかはまだ弱々しく鮮血を噴出す貂蝉の首に顔をうずめた。
「呂布さんに近づいた目的がそのとおりだったとしても、あなたは彼を愛していたはずだわ。その気持ちまで嘘だったというの!?」
貂蝉が顔を歪めた。その頬を涙が伝う。
「私には……、私にはその資格はないわ……」
しずかは姉と慕う女性の手を握り締めた。細く、だがしなやかだったその指から力が抜けていくのがわかる。
「ごめんね、しずか……。お願い、私の代わりに、あの方を見届けて……。
 そして……素敵な恋をしてね……。私みたいには、ならないで……」
貂蝉の指から全ての力が消えた。あんなに活き活きとしていた美しい瞳がゆっくり閉じられ、そして二度と開くことはなかった。

***************

随分長い間貂蝉の屍を抱いていた気がするが、ほんの5分程度だったかもしれない。
しずかは貂蝉の手からこぼれた短剣を拾った。
歴史を知らない彼女だが、漠然とした、しかし確信めいた予感があった。
貂蝉の自害を知った呂布は狂乱し、それが彼を死に向かわせることになるだろう。しずかにはそれがはっきり見えた。
(そうはさせない)
呂布を死なせはしない。それが歴史に逆らうことだったとしても。
貂蝉の気持ちを呂布に伝える。それからどうするかはわからない。どうなるかもわからない。
ひとつ言えることは、親しい人間の死が、幼い少女にかつてない決意をもたらしたことだった。
彼女は貂蝉の命を奪った短剣を右手に握り、左の手の甲に突き立てた。愛らしい顔が苦痛に歪む。
剣を置き、指先で溢れた血をすくう。そしてそれを貂蝉の唇に塗った。
(呂布は、私が守ります)

End 続きません
>157,158
ナイス。
ワンシーンだけでも、いろいろ妄想できて
たのしい。
160望月亀弥太:03/12/30 08:04
一方、夏侯淵と激しく戦いを繰り広げていたジャイアンは、続々と現れる曹操の後続に
焦り始めていた。
旗色の悪さははっきりと見える程に酷かった。
ジャイアン『く・・・母ちゃん・・・すまねえ、俺、ここで死ぬかもしれねえ』
彼は、とても大好きだった自分の家族のことを思った。
たった一度、家族皆でディズニーランドに行ったこと・・・
ジャイ子の漫画が大ヒットして、盛大なパーティを開いたときのこと・・・

ちょっと厳しかったけど、とても頼りになった父ちゃん・・・

いつも怒られてばかりだったけれど、暖かかった母ちゃん・・・

そして、お兄ちゃん、と笑顔を作る、妹。ジャイ子・・・

それらが、一緒に浮かんできた。涙が溢れてきて、ジャイアンは始末に困った。

夏侯淵『名将ジャイアン、お命頂戴仕る!』
夏侯淵がそう言って馬を旋回させたときのことである。
ジャイアンの周りに、眩い光が発生した。
彼を取り囲んでいた曹軍と夏侯淵は、目を瞑った。
その光が、六つに分かれ即座に曹軍に突っ込んだ。
そこから切れ目が発し、やがてそれは大きくなり、遂には曹軍の彼方此方に大きな穴を作ってしまった。
ジャイアンはこれ幸いと見、ゆっくりと馬腹を蹴った。彼の旗本が続く。
ジャイアン(それにしても、あの光は何なんだ・・・?もしや・・・)
161ジャイ安:03/12/30 16:49
第8話:「飲みこまれかけている!?」
ジャイアンとのび太は二人共、ほぼ同時に叫んでいた。
ドラえもんは二人の驚きを抑えるように淡々と言う。
「そう。僕らは未来の人間なのに、このままだと、三国時代の人間になってしまうんだよ。」

のび太は慌てて言う。「じゃあ、僕達はこのまま誰にも気づかれずに三国時代で生きるしかないの!?」
「いや、方法はある・・・。でも・・・。あまりにも危険だよ?」
ジャイアンはこらえ切れず立ち上がった。「危険かもしれないけど、何もやらないよりはよっぽどマシだ!」
「どういう方法なんだ?ドラえもん。」

一瞬、場がシーンとなった。
ドラえもんはジャイアンの勇気ある発言に感銘を受けていた。少年達は確実に成長していた。
「ジャイアン。のび太君。歴史は今その通りに動いている。だからタイムパトロールも僕らが迷子になっている事に気づかない。
こうなったら、歴史に僕達が現れた事による誤差を生じさせるしかない!」

再び、辺りは静かになった。朝という事もあり、兵達の声が聞こえる。
のび太は少し考えている表情だった。
「あれ?でもドラえもん。歴史を変えるっていうのは未来では犯罪になるんじゃないの?」
その通りだった。時間旅行が一般化した22世紀の社会において歴史を変えるという時空犯罪は大罪のはずだった。

ドラえもんは頷く。そして、だけどね、と続けた。
「こうなった今、僕は犯罪者になってでも君達を現代に帰す責任があるんだよ。」
(続く)
162ジャイ安:03/12/30 17:10
すいません、年末進行でかなり忙しかったです。
とりあえず今日はもうちょっとアップします。続きは夜にということで。
163ジャイ安:03/12/30 21:46
9話:のび太とジャイアンの二人は黙りこんでいた。
それで、とドラえもんは続ける。
「具体的には、このまま劉備軍にいたら、それこそ歴史に飲み込まれてしまう。まずは劉備軍をこっそり抜け出してスネオとしずかちゃんの救出にあたろう。
のび太は口を挟んだ。「で、それからどうするの?」
「歴史をどうやって動かすか・・・これは正直、僕にも見当がつかない・・・。」
「じゃあ駄目じゃないか!ドラえもんの役立たず!」とのび太。
「待てよ、のび太。先の事を考えるより今はスネオやしずちゃんが心配だ。それより何より」
ジャイアンは立ち上がって「今は行動だと思うぜ」と言った。
ドラえもんも続いて立ち上がる。
「よし!じゃあ、荷物やら何やらを整理しておいてくれ、出発は夜だ!」

ジャイアンは二人と別れた後、呂布の元からついてきた兵に解散を命じた。
兵の大多数は猛反発した。それはジャイアンが兵に慕われる大将であったという事を証明する形になった。
だが、最後はジャイアンの言い分を聞き納得したようだ。兵の多数はそのまま劉備軍に編入する形となった。
ジャイアンは槍を担ぎ赤兎馬を駆って、関羽の元へ向かった。
果たして、関羽は居た。

「どうした、剛田殿?そんな慌てた顔をして。」
ジャイアンは大きく息を吸った。そして言った。
「実は・・・どうしても関羽さんにだけ言っておこうと思って。」
ジャイアンは、今日の夜に劉備軍を去ること、それは未来に帰るためということを一気に話した。
関羽は特に驚いた様子もなく、微笑んでいた。
なにもかも分かっていたのだ。
「剛田殿。気をつけてな。」ただそれだけを言って、また微笑むだけだった。
ジャイアンは庭につないでいた、赤兎馬を指さした。
「関羽さんに乗ってもらいます。俺のこれからの戦いには必要ではない。そして何より俺には過ぎた名馬です」
関羽は流石に驚いた表情をして、何かを喚いていたが、ジャイアンはさっさと去ってしまった。

夜。三名が全軍の少年達はタケコプターで空に舞った。
夜空には、興味などないはずの関羽と張飛がこの宵だけは空を見上げて酒を飲んでいた。
(続く)
164無名武将@お腹せっぷく:03/12/31 03:02
ジャイ安殿!お待ちしてました(T_T)
165無名武将@お腹せっぷく:04/01/01 06:28
きたいage
age
保守?
168無名武将@お腹せっぷく:04/01/12 12:15
姉妹スレが立ったよ。今のところ、こっちとは似ても似つかぬ糞スレの気配だけど。

ドラえもん のび太の戦国時代
http://hobby.2ch.net/test/read.cgi/warhis/1073876386/l50
aaaaggggeeee
170無名武将@お腹せっぷく:04/01/18 22:25
保守age
171age:04/01/23 00:56
age
ジャイ安どの最高!!
続き楽しみに期待してまふ
173無名武将@お腹せっぷく:04/01/23 16:09
ナイス
ジャイ安さんの作品は本当に最高です。
保守サゲ
うう…更新されてない…
177ファンサイト:04/02/07 11:15
忙しさにかまけて放置気味だったけど、
スレがまだ続いてるなら再開しようかと…
age
ほしゅ
age
181あらすじ1:04/02/20 03:18
ドラえもんにせがんで連れてきてもらったのび太たち。
しかし到着時に起きた時空乱流により、タイムマシンから落ち、みんなはぐれてしまった。

ドラえもんは曹操が出陣してる際、近くの茂みに落ちたのを曹操軍に発見されたため、魏に登用された。

のび太はその優しさを劉備に認められ、関羽や張飛、諸葛亮に武術や兵法を教えてもらい、
立派な武将として頭角を現していた。

一方、ジャイアンもその強さを呂布に認められ登用。呂布と共に独立勢力を広大なものとしていた。

スネ夫は、塾や家庭教師に教えられた現代の知識により魏で宰相として素晴らしい力を発揮。

しずちゃんは、呉で姫の従者として、みんな無事に生き延びていた。

数年後、呂布は曹操に捕らえられ、遮断される。ジャイアンもその時に捕まり、
遮断されそうになるが、呂布討伐軍に参加していた劉備軍のび太により助けられ、
ジャイアンは劉備軍に参加することとなる。
182あらすじ2:04/02/20 03:19
彼らが三国時代についてからさらに数年後、赤壁の戦いが起きる。
その時に彼らは対峙するのだが、それと共に再開のチャンスも訪れる。
そしてドラえもんによって知らされる真実。

タイムマシンの出入り口は、魏の領地内にあるということ。
曹操は敵国の武将であるのび太たちの領地内への進入は断固として許さないということ。
四次元ポケットの道具は、文明の発展を滅茶苦茶にするという理由から使ってはいけないということ。

無事に帰るには只一つ、三国統一し平和な世を造ることである。
数年が経過して彼らはそれぞれの領主や武将との信頼関係、領民との主従関係を築いていた。
それらを裏切ることはできない。彼らは敵同士として正々堂々と戦い、
三国を統一して無事に帰るという誓いを交わし、一時の再開は終わった。

更に数年後、しずちゃんは政略結婚という形で結婚する孫夫人を見過ごすことができず、
自らが代わりに蜀との橋掛けになると決意。人質として蜀へと渡る。

こうして、彼らは魏と蜀の二国に。そして、様々な想いを背景に、五丈原にて彼らは再び対峙する……
183続き:04/02/20 03:21
ドラ『遂にここまできたね、のび太くん。』
のび『うん、ここまで長かったね。ぼく、初めは一人でどうしようと思ってたけど、
がんばったおかげでなんとか生き延びてきたよ。』
ドラ『ちょっとのび太くんとの距離が遠いけど、のび太くんが成長した姿ははっきり見えるよ。
ぼくも、ここまですごく長かったと思ってる。…やっと、やっと終わるね。』
のび『うん、終わるんだ。ぼくの兵力は…どうやらドラえもんより少ないみたい、でも…負けないよ!』
ドラ『ぼくだって!今まで魏で暮らしてきていろんなことがあった。曹操さんも見た目は怖いけど、
いい人だった。その人たちのことを考えると、ぼくは負けるわけにはいかない!』
のび『ぼくも蜀の人たちのことを考えると負けるわけにはいかない。勝負だ!ドラえもん!』

二人が片腕を天にかざすと、幾千もの人間が走り出した。それと同時に戦いが開始、幾千の矢が空を舞う。
184無名武将@お腹せっぷく:04/02/25 16:10
新作きてたー!
>184
ドラえもんと三国志ならなんでもいいのか・・・
186無名武将@お腹せっぷく:04/02/29 10:10
しずか『…のびちゃん、ドラちゃん。実は私、隠してたことがあるの…。』
ドラえもんとのび太はゴクリと生唾を飲んだ…。
しずか『私、現代の人ではないの…。私はそう、周喩様の妻、小喬の娘
    メイリンよ。』
しずか『えぇー!?何で?何で?何で?』
のび太はビックリした。ドラえもんも続いて
ドラ『じゃあ、どうやってのび太くんの住んでいる現代へ行くというんだい?』
しずか『…私は、呉の反戦派から曹操へ政略結婚させられようとしたわ…。
    そこを陸遜様が救ってくれたの。』
のび太とドラえもんは真面目に聞いている。
しずかはポケットからある鏡を出した…。
しずか『これは時空を越える鏡です…。この鏡に太陽エネルギーを貯めて
    時空転送装置に乗ると、好きな世界、時代に行けるのです。』
陸遜『そういうことだ。ドラえもんとやら』
ドラ『…陸遜さん!?』
陸遜『私は時空犯罪を起こし、24世紀からから左遷された未来人だ。
   今の三国志では、魏の後、晋が統一したことになってただろう?
   あれは全くの出鱈目だ。史実では…』
のび『史実では一体どうなってるの?
陸遜『…三国時代など存在しない。』
のび『えー!?』
陸遜『群雄割拠していた頃、シベリアの遊牧民族によって後漢はかいめつ
   させられたのだ!!!』
ホッシュホッシュ
ジャイ安さん期待
呂布陣営に拠っているジャイアンとスネ夫は、城が望める場所まで進行してきた曹操軍に、兵を率いて退かせろと君主呂布に命ぜられた。
ジャイアンは先鋒で敵兵を蹴散らし、スネ夫は後方より弓を射る手筈だった。
城を出た剛田隊はすぐさま曹操軍と交戦し、ジャイアンは出過ぎて隊が囲まれない程度に突っ込み、敵を蹴散らしていく。
剛田軍は調子に乗り、兵の士気も高まってきた。
そのとき、スネ夫が率いていた弓隊が、背後より剛田隊に向けて無数の矢を放った。
ジャイアンはこれに困惑し、無惨にも味方の矢で倒れていく兵士を次々と目の当たりにした。
「ス、スネ夫!計ったな!」ジャイアンはスネ夫が曹操と内通していることに気づき、叫んだ。
「日頃の行いを正さなかった報いだよ、ジャイアン」
気づいた時は遅く、スネ夫は後方から、前方の曹操軍と剛田隊を挟撃する。
スネ夫の裏切りによって剛田隊は四散し、完全に包囲され、将であるジャイアンは無念にも後ろ手に縛り上げられた。
ジャイアンは曹操の陣中に連れて行かれた。彼の前で跪き、頭を垂れて無念の表情を顕わにしていた。
曹操は言う。
「剛田よ、お前の武勇は天下に知れ渡り、私も聞き及んでいる。顔を上げたまえ。君を処断するつもりはない、どうだ、私に仕えてみないか?
 私は呂布のように有能な将をむざむざと死地に追いやるようなことはしない。彼は武勇には優れるが、将の用い方は知らん。
 私は彼ほど武芸に精通していないが、君のような将を手厚くもてなし、相応しい仕事を与えることを約束しよう。どうじゃ、繰り返して聞くが、私に仕える気はないか?」
ジャイアンは曹操の言葉を、姿勢を変えず聞いていたが、仕官の決意をして顔を上げた。今までずっとふさいでいた眼も開いた。
彼に見えたのは、曹操の横にいるスネ夫だった。
「スネ夫、てめぇ、この裏切り者が!ギタンギタンにぶっ殺してやる!」
捕縛されているにもかかわらず、ジャイアンはスネ夫に突っかかっていく。だが、護衛兵らに取り押さえられ、顔を地に這いずらされた。
「暴言は慎みたまえ。私は曹操様に仕える者、言うならば将軍の手足。私を貶すことは曹操様を貶すことに等しいのだぞ。」スネ夫は一喝した。
「黙れ、裏切り者め。曹操殿、こいつは私欲に駆られて君主を裏切る最低の鬼畜。このような輩を配下にしておくと、足下をすくわれますぞ!」ジャイアンはスネ夫を下から睨み付け、目を曹操にやった。
「双方、言いたいことがあるようだな。おもしろい、この場で論戦いたせ。私が正しいと判断した者には禄を与え、負け犬はこの場で斬首いたす。」曹操は余興を楽しむような表情で二人を見ている。
最初に口火を切ったのはスネ夫だった。
「曹操様、私がなぜ呂布とこの下郎を裏切ったかと言えば、彼らは天下を見渡す目もなくば、先を見る目もございません。その証拠に、仕掛ける戦はいつも一時の欲に目がくらんだもので、すべて成功とはいえない結果に終わりました。
 このような者どもと命を共にすれば、いくつあっても足りませぬ。その点、曹操様は鷹のような目を持ち、先を予測され、用兵を知り、天下を手に入れられるお方。奴らになげうつ命は惜しいですが、曹操様になら惜しくありません。
 両方を比べたとき、曹操様に仕えなければ、天下を乱す国賊と後世罵られるでしょう。
 私は天下の太平のため、拙い力ながらも、曹操様にお貸ししようと決めたのです」尚、スネ夫は続ける。
「むしろ、裏切り者は剛田の方。彼は一日も早く平和をもたらすという、何よりも優先される大儀を裏切り、曹操様に牙をむいたのです。
 こんな不義があっていいのでしょうか。彼を配下におけば、再び大儀に背き、世を乱します。この場で首をはねるが後世のためかと」
「黙れ、スネ夫!貴様、悠々と詭弁を弄しているが、とどのつまりは恩を仇で返したってことじゃねえか。呂布殿は、飢えて野を彷徨っていた我らを助け、今日まで養ってくださった。
 恩義に背くやつが、天下の太平のために仕えるだと?笑わせるなよ。お前は、恩を忘れて自分が有利になる方へつく不忠者よ!片腹痛いわ!」ジャイアンは続ける。
「もしも、曹操殿が私を救ってくださるのなら、それは呂布殿より与えられた恩より重いもの。なぜなら、呂布殿に救われた時と今、どちらが死地に近いかと言えば、それは今です。
 もしも救われたなら、私はあの不忠者とは違い、恩を裏切るようなことはいたしませぬ。恩には相応の働きで報いるつもりです」
「では聞くが、今まで僕が与えた恩に報いたことが、一度でもあったかい?飢えた時には米を与え、水を与えたりした。おもちゃや漫画も貸してやった。
 だが、一度たりとも報いてもらったことがない。いや、それどころか仇で返されてる、脅しや暴力でね。貴様の拙論、嘘八百の戯言。恩を忘れ、主を裏切るのはお前の方だ!
 君の長所は正直なところだと思っていたが、僕の目が狂っていたようだな」
曹操は言った。
「剛田よ、お前は恩義を貴ぶかの如く口ずさんでおるが、スネ夫の言うことは真実なのか?」
ジャイアンはうなだれて、何も言わなかった。
「曹操様、この論戦、私の勝ちかと。当人もわかっているはずです。して、出過ぎた願いですが、彼の首を私に斬らせてくれませんか?」スネ夫は淡々と言う。
「ス、スネ夫…冗談だろ」目を潤ませて、ジャイアンは言う。
「ジャイアン、僕はこの日のために生きてきた気がするよ」
かすかに、スネ夫が笑った。ジャイアンは戦慄した。
曹操の表情は、彼が酔狂から現実に戻ったことを知らせていた。
「スネ夫よ、承知した。そちに斬らせよう。剛田を手放すのは惜しいが、これは決まり事。剛田よ、出会う時を間違えたな」
スネ夫は曹操に頭を下げた後、ジャイアンの横に立ち、懐にある刀を抜いた。見下し、じっと刀を振りかざしている。
「君を殺しても、コレクションが帰ってこないのは残念だ。さぁ、覚悟!」
「か、母ちゃんっ!」

銅から離れた彼の面には、涙があふれ続けていた。
195無名武将@お腹せっぷく:04/03/18 13:25
落ち杉
触発されて書きたくなったが…
三国志詳しくない…・OTL
こんばんは、牛金です。
キタイ
のび太「ドラえもん、タイムマシンで三国時代に行ってみないかい?」

のび太「ねえ、ドラえもん」

のび太「ドラえもんってば」

のび太「ドラえ……」

のび太「ドラえもぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉん!!!!!!!!」
ネタは出来た問題はかきつづけられるかなぁ
<200
書けるだけでもお見せくだせぇ