「邪心、果て無く」
1.
眼光だけが鋭かった。
しかし、邪(よこしま)な光だ、と司馬懿は思った。狐の目をしている。
「張衛と言ったな」
司馬懿の問いかけに、片腕のない男は、微かに頭を動かした。
「五斗米道のことは私もよく知っている。しかし、今さら、力を持たぬ宗教については
問うまい。もはや興味もない」
「御意」
「そちが持ってきた重大な情報とやらを聞こう」
張衛は頭を上げて、司馬懿の目を見詰めた。
「袁術の娘が蜀で生きていることをご存知か」
「なに」
「今は馬超の嫁となっている」
そう言って、張衛は司馬懿を測るように見つめた。
「見えぬな」
司馬懿は言った。
「袁術の娘が生きていたからどうだと言う。何の力もない過去の亡霊に過ぎぬ。馬超にしても病で死んだという噂がある。その言葉、俄かには信じ難い」
「諸葛亮」
張衛はすかさず言い放った。
「涼州への調略は進んでおりますぞ。その仕上げが馬超と袁琳なのです」
司馬懿は張衛を見つめた。この男、なにを企んでいる。しかし、諸葛亮ならば、いつ、何を仕掛けてくるかは分からぬ。馬超が死んだという噂を流して、策を張り巡らしている可能性も十分に考えられる。涼州の豪族に蜀の調略が及んでいることも事実である。
「続けてみよ」
「近く、蜀は大規模な兵を起こします」
ここまで書いて飽きましたw
5 :
無名武将@お腹せっぷく:02/05/21 23:34
こ、これは!
`ヽ!
l ,イ 、._,ラ
,イノヽ、 ( `ー、ト、 ,イ 人 ヽ
, イナ=、-、`'ーゝ )ノ l/_,.へ ト、 }
人{、y==ヽ`ニニイノ ,´ ,,リニ∠ ) , },レ'
く (cト} ’ ;' /´(r゚)`'∠ノ ノ
,.-‐、 ノ ..`ー‐─‐' " ( ー- '゙ ! ,r‐('
i ,ゝ(. ( ::::::: 丶. .! ,) だまされた。
! { ( { )´:::::::: _,.ノ |'
ヽヽ )ヽ(_ , -─‐- 、`"´ l てかおまえら、意図的に三戦にばっか貼ってないですか?
ヽ、__,ノ /ー──-- `ゝ ,'
(_,. { , -─-、 / /__
ノ `'ー----`' / /`─--;
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|ニニ¬ -一 / / /
. | | | , ‐'´ ./ /
>>6 この板にクソスレが多いだけだと思いますが、何か?
うははは!
KOEIの三国志VIII
◆袁琳…父親・袁術(西暦200年生まれ?)
武力:019(ただの女性)
知力:024(張衛の策術にはまって誘拐される)
政治:038(馬超を誘えない)
魅力:100(玉爾がなければ、親父が親父なので、甘く見ても75くらいかも)
特技:挑発 戦法:落石 志:大義 性格:穏和 タイプ:平凡
10 :
無名武将@お腹せっぷく:02/05/22 18:26
◆劉青(西暦163年生まれ)
武力:100(男勝りの女性)
知力:100(世にも稀な才女)
政治:100(権謀策術に長ける)
魅力:100(玉爾に頼る必要なし)
特技:反計 戦法:突撃 志:私欲 性格:豪胆 タイプ:将軍
なんだこれは
頼むから続きを φ(・ω・ )かきかき
ドラえもん三国志に負けない官能巨編きぼう
>>2のつづき
それぐらいのことは、司馬懿も既に知っている。わからないのは、袁術の娘がどう関係してくるかだ。馬超なら、わかる。
あの男には、野望は、ない。
「涼州兵のあいだでは、未だ馬超の勇名が絶大な力を持っています。敗走をかさねたにもかかわらず、です。馬超さえ動かせば、涼州の抑えは万全になります」
そこで一回、張衛は息を継いだ。眼光に、するどさが増した。
「そこで、袁琳です」
情欲の炎だ、と見た。この男は、袁琳という女に激しい劣情を抱いている。そして、そのために、彼を巻きこもうとしているのだ。
一気に、醒めた。
「くだらん。馬超は二度と立つことはない」
「立てるのは、馬超ではない。袁琳です」
「袁術は偽帝に過ぎぬ。その娘に利用価値などない」
しかし、張衛の目に宿った炎は、消えない。抑えた口調で、ひとこと。
「玉璽」
「なに?」
司馬懿は、思わず問い返した。玉璽。永らく聞いていなかった言葉。
しかし、この戦乱の世を生きる者ならば、誰しもがその存在を知っている。
「袁琳の手に、今はそれがあるのです」
張衛は言った。心の底を伺うような目つき。到底、これが好きにはなれぬだろう。
この張衛という男、たった一人の女を我が物にする為に、自分に会いに来たのか。
それも、卑劣な策謀を巡らせて。
(傾国の女か・・)
司馬懿はふと、そんなことを思った。
玉璽。劉備や孫権がそれを得たとしても、何ほどのことはない。
だが、中原を抑えている曹丕のもとに、それがあれば。大義は曹丕のものとなる。
「それを、張衛、お前が手に入れられるというのか」
>>15 張衛の底光りする眼が、司馬懿をみつめた。
その暗い炎のなかに、おのれの顔が映っている。
どんな女だろう、とふと思った。
おのれの好みが特殊であることは、司馬懿もわかっている。
美しい女である必要はない。激しければ、よかった。
帝を称した袁術の忘れ形見だ。気位が高いに違いない。
身体を蹂躙すれば、心もひしがれるだろうか。
見たこともない女の白い裸体が、司馬懿の心の闇のなかで蠢いた。
伏せた面貌。乱れた髪の下から赤く濡れ光る唇が覗く。
半開きに、なった。
どんな言葉を、彼に投げつけようとしているのか。
「もし、望まれるなら」
張衛の声に、司馬懿の無想は破れた。
我に返ってみれば、目の前に立っているのは、
尾羽うち枯らした貧相な男ひとり、なのだった。
かすれた声が、くり返す。
「お望みとあらば、手に入れることは可能です」
玉璽を、とは言わなかった。袁琳ごと手に入れるつもりなのだ。
張衛は司馬懿に玉璽を渡して、
袁琳を自分のものにしよう、と考えているのだろう。
愚かな、と思った。
17 :
無名武将@お腹せっぷく:02/06/03 13:00
続きはどうなった?
最後に、
>>1さんの名言でこのスレを締めくくりたいと思います。
>>1「ブラジャーの中につまっているのは脂肪じゃない!
なんて言うか……上手く言えないが……そう、夢。……夢だな」
----------------------終了-------------------------
>>16 司馬懿は張衛をさがらせた。
あの男は使えない、と思った。
むしろ――
「邪魔だ」
口にだして、言った。はっきり。
それで、張衛の死は決まった。
その夜、司馬懿は執務を早めに終え、館に戻った。
女と寝るためだった。
地味な顔だちの、美女というわけでもない女だが、
寝所でふたりきりになると、この女に勝る者はいない。
女は彼の衣服を脱がせながら、尻を平手で打擲した。
痺れるような快感が全身を走る。
唸りながら抱きついてきたかと思えば、背中に爪を立て、
苦痛に声が漏れるほどの力でかきむしられた。
女の行為は、司馬懿の首から上に痕を残さない。
乳を吸おうとしたが、突き飛ばされた。
上からのしかかられ、完全に押さえつけられる。
撥ね除けようと思えばできないことはないのだろうが、
彼の上に跨がり、ゆっくりとのしかかってくる女を
じっと待つ方が、快感が強かった。
何度目かの酒を運んできた女が下がると、張衛はあてがわれた
幕舎の中でひとりになった。
うまくいった。そう思っている。伝国の玉璽が持つ魅力に、司馬懿は
逆らえまい。これで、せめて五千程度の兵を借り受けることが出来れば。
涼州に依って起つ。それが張衛の野望のはずであった。
しかし、いつからだろうか、その思いは、自分でも制御できぬうちに、
全く違うものに変容してしまっていた。
袁琳。一度は、己の精を注ぎ込んでやった女。
しかし、馬超の元へ帰っていった。日を追う毎にその影が大きくなった。
あの女を、屈服させたい。あの美しい口が、自分への忠誠を唄うのを
聞いてみたい。
攫うことは出来るだろう。しかし、馬超がいる。
二度と馬超の手の届かぬところへ、袁琳を置いてしまわなくてはならなかった。
そのために、涼州へ行くのだ。だから、力が要る。
酔いが廻っていた。袁琳の神々しいまでに白い裸身が瞼に焼き付いて離れない。
張衛は知らず、呻き声を上げた。
2つほどの影が、幕舎の中へすうっと滑り込んできた。
(・・?)
思念がはっきりとした形になる前に、張衛の首は宙に飛んでいた。
いいぞいいぞ
名スレの予感なるぞ。
(・_・?)
キタカッタ☆ケンゾー氏の文体模写うますぎ。
もう少し修行してきまっす。
文庫新刊まだ買ってなかったし、買ってくるし、読むし。
保全sage。
近頃この板の文章レベルがあがったね。
>>24 いやいや!
勝手に書くます氏が付き合ってくれたので救われたっす(笑)
書ける人がいるのだなぁ・・と感心した次第。
わしゃもまた、書く気分になったら書きます。
さあ、ソープに行こうw
馬超「さぁ、俺に跨って罵ってくれ!」
袁琳「えっ」
こうして二人は別れた
29 :
無名武将@お腹せっぷく:02/07/02 04:56
>>29 同志よ。
実は私も密かに期待してるのだよ。
やねらばならぬことは、多かった。
苦痛に感じたことはない。
やらねばならぬ。それも、自分が。
だから、淡々と処理していくだけだ。
馬超と袁琳の一件についても、忘れているわけではない。
既に調査は命じてあった。
張衛の訪問から十日ほど、夢に白い女体を見た。
あの零落れた男の妄執が自分に乗り移ったのか、
と、思われるほど、克明な夢だった。
夢にあらわれる袁琳は、かならず、泣いていた。
張衛に犯されて、泣いているのだ。
それなのに、眼差しは凛々しかった。
厳しく、自分を襲う男を糾弾する視線だった。
(許さない)
袁琳の眼は、雄弁に語っていた。
(許さない、お前を)
夢で、司馬懿はいつしか張衛と同一化し、袁琳の乳房を吸い、
暴れる二本の白い足を掴んで小脇に抱えこむ。
敗北を知りながら、袁琳は彼を睨む。
(けっして許さない)
彼女の中に突き入れることより、
その眼差しにつらぬかれる快感の方が強かった。
一度きりだが、夢で精をはなったほどだ。
だが、日がたつにつれ、落魄した美女の面影は薄れていった。
おお…、久々に来て見れば神が!
33 :
無名武将@お腹せっぷく:02/07/09 14:39
>>31 2.
「なに、馬超の息子が」
ゆっくり、身体ごと、ふり返る。
頭だけをまわすことは、敢えてしない。
狼顧、と曹操は言ったものだ。
誰にでも、いつでも、見せるものではなかった。
自分が狼であることは、隠しておくにしくはない。
「蜀へ」
「蜀」
噛み締めるように、その名を呼んだ。
いずれ戦わねばならぬ、潰さねばならぬ国。
「蜀で、仕官をするのか」
「そうではないようです」
「では、なんのために」
「爰京、という名をご存じですか」
記憶にかする名だったが、司馬懿はただ口をつぐんでつづきを待った。
「亡くなった武帝の治療を」
「それが今は蜀に?」
「いえ、どうも馬超と同じく、山中に暮らしているようです」
その爰京が蜀へ赴いたときに、馬超の息子を連れていた。
爰京自身の旅の目的は鍼を買い求めることだったようだが、
馬超の息子を連れているとあっては、なにかあると考える方が、自然だ。
とはいえ、司馬懿自身も、今は、戦の最中だった。
諸葛亮。あの男と対峙している。
その圧力が、司馬懿を押しつぶしそうになっていた。
「逐一、報告をせよ」
部下がさがったあと、幕舎の隅の暗がりに、朧な人影を見た気がした。
ずっと忘れていた、敗残者。張衛といったか。
男の暗い目の奥で燃えていた、情欲の炎。
そして、夢で犯した女を思いだした。
その夜、司馬懿は久しぶりに、女を犯す夢をみた。
(許さない)
夢のなかの女は、すこし、年齢をかさねたようだった。
(殺してやる)
物騒な言葉を叫ぶ朱唇に、吸いついた。
ねっとりと、舌をからめ、味わう。
喉に、胸に、腹に、舌を這わせた。
(お前を、許さない、死ぬまで)
張衛が見ていた夢が、乗り移ったのだ、と思った。
負ける戦に、なりそうだった。
「いや、負けはしない」
目ざめて、司馬懿はつぶやいた。
負けない戦をする。それだけは、必ず果たす。
35 :
無名武将@お腹せっぷく:02/07/13 03:43
張衛の首がはねられなければ、北方三国志の続編として読めたのだが、
これはこれで別の物語になりそうで面白い
>>35 あとは北方の十三巻読んでください。
みたいな。
37 :
無名武将@お腹せっぷく:02/07/22 23:59
もう終わり…?
>>37 誰か割り込んでくれた方がいいかも。
ひとりで書くのはつまらないので。
40 :
無名武将@お腹せっぷく:02/08/03 00:28
?
41 :
無名武将@お腹せっぷく:02/08/05 17:09
age
42 :
無名武将@お腹せっぷく:02/08/10 11:48
age
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+++++○○+++++
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γ___
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‖∧ ∧¶
ヽ ( ゚Д゚)/
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∫ヽ__)
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( (( □━□ ) < ヒヒヒヒヒヒヒヒ・・・・
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ヽ ― ノ
- Λ
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/ ノ ‖│ │) ノ
45 :
無名武将@お腹せっぷく:02/08/21 17:05
范彊、張達、曹豹、卞喜、傅士仁、劉豹、魏豹
保守
ほしゅ
>>34のつづき
なんのために、戦をするのか。
(それが、女のためであって、いけないはずがない)
今いるこの地位も、立場も、望んで得たものであって、そうではなかった。
世に出る機会を、選べていたなら。
曹操の求めを、断れていたら、どんな人生になっていただろう。
ふと、考えるようになった。自分はなんのために生き、戦うのか、と。
戦乱の世はもう長くはつづかない。
乱世の英雄は、夢を握ることなく次々と果てた。
自分はまだ生きている。だが――。
(夢を、握っているといえるのだろうか)
女の面影が、脳裏に浮かぶ。しらじらと、浮かびあがる肢体。
はげしい、眼差しが彼を射る。
会ったこともない、まだ生きているのかも知れない、女。
妄執だった。そうとしか、言いようがない。
(志も、野望も、俺には薄い)
三国の行く末は、もはや決まっている。
この国は。
負けなければかならず残り、そして負けるには、もはや、巨大であり過ぎる。
覇権を争う戦といっても、そこに、なにがあるだろう。
天下の趨勢はさだまっていた。この国の実験の帰趨も。
(俺に残された夢は、あの女だけだ)
49 :
無名武将@お腹せっぷく:02/09/04 12:05
キタ━━━━━(Д゚(○=(゚∀゚)=○)゚Д゚(○=(゚∀゚)=○)Д゚)━━━━━━!!!
ほっしゅ
誰か続きを書いてください。
蜀軍の動きが、おかしい。
撤退、という言葉がまず頭に浮かんだ。
諸葛亮の姿が見えなくなったという報は、それより先に受け取っていた。
だから、先に撤退という現象が見えた。
その次に、考えた。
(死んだな)
激務だった。
充分に幕僚を揃え、負けるはずのない堅陣を敷き、
中原の覇者たる国力に支えられている魏軍とは、比較にならない苦労だったろう。
そのうえ、諸葛亮は戦場に居ながらにして通常の政務も怠りなくつとめようとしたに違いない。
司馬懿にしても、国の中枢の動向に無頓着ではいないが、
彼がいねばなりたたぬ、というような質のものではなかった。
(愚かな男だ)
あり余る才をもちながら、夢を掴みきれなかった。
「追撃の準備をせよ」
諸葛亮の死を、信じた。
司馬懿が守ることしかできなかった以上に、諸葛亮には攻めることしか選べなかったのだ。
それが軍を退くなら、彼はもうこの世にいないのだ。
最後まで、周囲に運命を預けなかった。
そして諸葛亮の幕僚もまた、巨星を失ってただ逃げ帰ることしかできない。
「私が、陣頭に立つ」
降臨age
魏軍の動きに応ずるように、蜀軍が、向きを変えた。
その報せは司馬懿のもとに遅滞なく届いた。
一瞬、迷いが兆した。
(生きているのか)
謀られたか、と疑った。
いや、そうではない。そんなはずはない、と己に言い聞かせた。
こちらに向かってくるのが本気だとしても、蜀軍に勝ち目はない。
前のような奇襲は通じない。
蜀軍の将はすべて、どんな動きをするか把握した。
ただひとつ読めないのは、諸葛亮の策だけだったが、その諸葛亮は死んだのだ。
これだけを、司馬懿は確信していた。
蜀軍に対峙しても、あの恐怖感がまったくない。
間違いない。こちらに向かってくる陣形は乱れてはいないが、凡庸だった。
諸葛亮は奇策の好きな男だ。あんな攻めかたは、しない。
(勝たせはせぬ)
さりとて、完全に潰すつもりもなかった。
魏という国に、まだ司馬懿が必要だと思わせておく必要がある。
戦の可能性を残し、実際の用兵に秀でた者を国の中枢に置くべきだと帝に思わせねばならない。
(負けなければ、それでよい)
「退くぞ」
合図をすると、鼓手が退却の鼓を打った。
意外という顔すら見せない。命令は、絶対だった。
55 :
無名武将@お腹せっぷく:02/09/29 06:38
保守
いつになったらエロらしいエロになるんだ?
ずっと最初から最後までエロにしろ!
保守
hosyu
60 :
無名武将@お腹せっぷく:02/10/25 00:21
age
61 :
無名武将@お腹せっぷく: