ジャーンジャーン! 横山三国志で抜ける者はおるか! 3発目
題「麦城の関平タンと俺 1/2」
日が暮れたらこの城を出る
弱すぎるザコ兵の俺
何故だか分からんが生き残っとる俺
城下には呉(憎)の軍勢
もうすぐ日が暮れる
所々崩れた石壁が
まだらに赤く染まっちょる
意味のなさん最後の見回りをする俺
関平タン 「もう準備に回られよ、見回りはよい」
畏まりましたポーズで礼をする俺
始めてあった時から
清く正しく美しく
いつも春風のような
爽やかさで朗らかさで
俺みたいなザコ部下にも優しかった関平タン
関平タン 「お主への最後の命がこれとはのう」
関平タンが城壁をおりていく
照らされる後ろ姿にただただ、みとれた俺
題「麦城の関平タンと俺 2/2」
ひたすら息を切らし走る俺&ザコ兵仲間
この道に入るように仕向けられたらしく
草からぼこぼこと槍が飛び出す
それにひっかかり
仲間はみるみる足を落とし
部隊から消えていく
兵士が崩れて居なくなっていき
結果、視野が広がる先に見えたもの
馬から落馬する総大将・ヒゲの醜態ハケーン…
馬から落馬する副大将・関平タン…ハケーン!!
あれよあれよとお縄にぐるぐる親子
駆け寄りたいがザコ(弱)なので
一人の敵に精一杯で身動きが取れん俺
ヒゲの情けない、あわれな様子を見て絶叫する関平タン
関平タン 「はやく我ら父子を斬れ、いますぐ斬ってくれ、頼む」
ヒゲ男 「いや待てヒゲは斬るな!! 首になってもヒゲは残ってるのきぼんぬ」
…。
俺は懐の小刀を持ち、ヒゲのヒゲをめがけて駆け出した