G3/SGー1アサルトライフルのスコープを覗き獲物を探していた夏侯淵は、
信じられぬといった面持ちで、狙撃地点からよろりと立ち上がった。
夏侯淵「……人が……、首輪を付けていない人が居る……!
>>302」
もう一度スコープを覗き、さらに戸惑う夏侯淵。
顔は4名とも全く知らぬ顔だ。
しかし、見知らぬ参加者ならば、洛陽城に集められたときにもぞろぞろいた。
おそらく活動時期や活動場所が違う連中なのだろう。
だが……
――― 首輪? 首輪をつけていない! ―――
「どういうことだ? どういうことだ?? フィールドには参加者以外の人間は居ないはずだ!
そしてあいつらは手には武器を携えて……いる。ならばあいつらは、……参加者、だ。
アイテム以外の武器防具は回収されているはずだからな。しかし、首輪無しで?
首輪は…… 首輪は外れるの……か?」
霊帝の説明は、ウソ……だったの……か?
だとしたら……
俺は―――、俺は今まで何をしてきたのだ。
いきなり一族がほぼ全滅したことを知った衝撃で後悔の念に責め苛まれ、
霊帝の言葉を全て真に受けて、
なしくずしに今の今まで、狩りに明け暮れていた……俺の存在は……なんだったのだ?
死んでいった俺の一族たちは……なんだったのだ!!!!?
夏侯淵「く…く…くそがぁ!!霊帝ぇええぇぇっ!! 俺を…俺をたばかったなぁあぁっ!!!?
アレは……なんだ!!!! ―――どういうことだ!!!!!!
……ふざけるな……! おのれの言うことなど、もはや何一つ信じられるか!!!」
この距離からでは届かないとは知りながら、
総毛立つほどの憤怒の情と徒労感とに突き動かされた夏侯淵は、
G3/SGー1をゼン公一行に向けて乱射する。
番外たちは驚き、斜面に張り付いたまま立ち止まっているが、
こちらの真意にはビタイチ気付けていないようだ。
おお。霊帝。おのれには分からんだろうとも。
倭国でぼけーっとしている、東西漢400年でも指折りの脳の密度の薄さを誇るおのれなぞには、
切実に ”
>>2-3 が真実であれかし” と信じることだけで
無意味な殺し合いに耐えてきた……、俺らの極限状態には!
―――フィールド上には、参加者以外の人間は、居らん。
―――アイテム以外の強力な武器は、無い。
―――首輪は、優勝者しか安全に外れない。
それは……ウソだったのだな? GM(=霊帝)の説明は……嘘だったのだな?
参加者以外の ”人間っぽい形状の生き物”をフィールド上で見かけたことで、夏侯淵の中で、
『霊帝の言葉の信憑性が無くなり、ゲームそのものが成立しなく』なった。
傲然と笑う夏侯淵の手は、自らの首輪へと伸びる―――
夏侯淵「説明が嘘だと分かった以上は、誰がお前のクソゲームになどノッてやるか……!!」
@夏侯淵【アサルトライフルG3/SG-1、鎖かたびら、肉きり包丁】
※ リアル24時間以内に、ゼン公一味をフィールドから撤退させない場合には死んでやるっ!