>>324 防衛省のHPに森本防衛相の大臣会見概要が出ています。
こちらのほうがより詳しく、誰かさんにとってはよりエグイ内容となっております。
http://www.mod.go.jp/j/press/kisha/2012/12/25.html Q:沖縄問題にとてもお詳しい大臣で、今回、半年の間に沖縄の負担軽減に努力されていたと思いますが、
1点だけ確認というか。普天間の辺野古移設は地政学的に沖縄に必要だから辺野古なのか、それとも本土や
国外に受入れるところがないから辺野古なのか、その1点だけ、考えをお願いします。
A:アジア太平洋という地域の安定のために、海兵隊というのは今、いわゆるMAGTFという、MAGTFというのは
そもそも海兵隊が持っている機能のうち、地上の部隊、航空部隊、これを支援する支援部隊、その3つの機能をトータルで
持っている海兵隊の空地の部隊、これをMAGTFと言っているのですが、それを沖縄だけはなく、グアムあるいは将来は
豪州に2,500名以上の海兵隊の兵員になったときにはそうなると思いますし、それからハワイにはまだその態勢がとら
れていないので、将来の事としてハワイにもMAGTFに近い機能ができると思うのです。
こういうMAGTFの機能を、割合広い地域に持とうとしているのは、アジア太平洋のいわゆる不安定要因がどこで起きても、
海兵隊が柔軟にその持っている機能を投入して、対応できる態勢をある点に置くのではなくて、面全体の抑止の機能として
持とうしているということであり、沖縄という地域にMAGTFを持とうとしているのは、そういうアジア太平洋全体における
海兵隊の、いわゆる「リバランシング」という、かつては1997年頃、我々は「米軍再編計画」と言って、「リアライメント」
という考え方ではなくて「リバランシング」というふうに言っているのですが、そのリバランシングの態勢として沖縄にも
MAGTFを置こうとしているということです。これは沖縄という地域でなければならないのかというと、地政学的に言うと、
私は沖縄でなければならないという軍事的な目的は必ずしも当てはまらないという、例えば、日本の西半分のどこかに、
その3つの機能を持っているMAGTFが完全に機能するような状態であれば、沖縄でなくても良いということだと。
これは軍事的に言えばそうなると。では、政治的にそうなるのかというと、そうならないということは、かねて国会でも
説明していたとおりです。そのようなMAGTFの機能をすっぽりと日本で共用できるような、政治的な許容力、
許容できる地域というのがどこかにあれば、いくつもあれば問題はないのですが、それがないがゆえに、陸上部隊と航空部隊と、
それから支援部隊をばらばらに配置するということになると、これはMAGTFとしての機能を果たさない。
したがって3つの機能を一つの地域に、しかも、その持っている機能というのは、任務を果たすだけではなくて、
必要な訓練を行う、同時にその機能を全て兼ね備えた状況として、政治的に許容できるところが沖縄にしかないので、
だから、簡単に言ってしまうと、「軍事的には沖縄でなくても良いが、政治的に考えると、沖縄がつまり最適の地域である」と、
そういう結論になると思います。というのが私の考え方です。