日本は北朝鮮とおなじ?

このエントリーをはてなブックマークに追加
9モルデカイ・モーゼ
 ただ例外は、日本にしばらくいたことのあるラビのマーヴィン・トケイヤーであろう。彼は『日本人は死んだ』という本を著わし、
それは日本でベストセラーになったものであるが、この中でトケイヤーはユダヤ人の真に理想とするものが戦前の日本には
多々あったとし、それが戦後全く失われてしまったのを非常に悔んでいるのである。
 一人よがりの狭量をふり回して、あたかも日本人にものを教えてやってるんだと妄信して得意然としている同胞の若者の多
いなかで、このトケイヤー君はさすがラビだけあって急所を突いている。こういう同胞を私は誇りに思う。
 日本でいろいろ能書きをたれている同胞の若い連中の恥知らずの愚行に対してユダヤ人として一言弁護させてもらえるなら、
彼らは例えばタルムードの内容についてもすべてを知らない。彼らが日本で書きまくっているユダヤ的思考法、タルムードの宝
石などなどで彼らがあまりにも多くのミスを気がつかずに過ごしていることには、実は我々長老にその責任のすべてがあるとい
ってよいかもしれない。
 戦後生まれのユダヤ人は、タルムードの思想といってもその最も肝要な部分を教えられていない。それはタブーとされているか
らである。彼らはしたがって、真のユダヤの理想というもの──それは恐らく人類の理想でもあるだろうが──を全く教えられてい
ないのである。このような同胞の若者が、日本に戦前あったすばらしいものを感知するわけがない。尊敬する日本の皆さん、私は
ユダヤ人の長老として、これら若僧の犯している恥知らずな次元の低い誤りをお詫びすると同時に、我々ユダヤ人が犯したところ
の大きな誤り、第二次大戦終結直後の日本人の精神的空白につけ込んで我々が持ち込んだところの諸々の誤れる思想について、
その過誤の原因および内容的非論理性、反真理性について詳しく分析し、それが如何に日本人にとって有害なものであるかという
ことを実証してみたいと思う。
 勿論、この問題からみると、同胞の若僧どもの無知からくる誤りなどはものの数ではないのだが。これによって一日も早く、尊敬
する日本人が戦前あった世界に燦たる民族的長所を復活させて頂きたいのである。何故ならば、それが即ち我々ユダヤ人の理想
でもあるのだから。

天皇制は古代からユダヤ民族の理想だった

 日本民族のもつ最大の財産は天皇制である。これは全く世界に類例のない偉大なものであり、人類の理想とするものである。かつて
ユダヤ人の大思想家でフランス革命に大きな思想的影響を与えたジャン・ジャック・ルソーは、かの有名な『社会契約論』で次の如き
ことをいっている。「人もし随意に祖国を選べというなら、君主と人民の間に利害関係の対立のない国を選ぶ。自分は君民共治を理想
とするが、そのようなものが地上に存在するはずもないだろう。したがって自分は止むを得ず民主主義を選ぶのである。」
 ここでいう君民共治というのは、君主が決して国民大衆に対して搾取者の位置にあることなく、したがって国民大衆も君主から搾取さ
れることのない政治体制のことである。
 ところがここで驚いたのは、日本人にこの話をするとみな不思議そうな顔でキョトンとする。私は最初その意味が全くわからなかった。
しかし、だんだんその意味がわかってきた。日本の天皇制にはそのような搾取者と被搾取者の関係が存在しない、ということを私が知ら
されたからである。今度は私の方が驚かされた。