旅の仲間であるコウモリのセンの助けを借り、賊を撃退したクロ。
十字架を握り締め、怯えた表情のイーダに詫びる <<クロ@棺担ぎのクロ。〜懐中旅話〜>> とセン。
「すまねェな。コイツは必要最低限しか、何───にも喋らない奴だから
多分お嬢ちゃんにも、変な誤解させたり迷惑かけたんじゃないか?」
そんな折、クロ。の部屋から二人の幼子が出てきます。
「あ────、いた────。 クロちゃんみっけ────。」
それはクロ。と共に旅をしている、ニジュクとサンジュ・・・
「ね───ね───、あたしたちゆかでねてたのに、おきたらベッドにいたの。 どーしてー?
ジャンケンにかったひとが、ベッドだってきめたのに───。あたしたちが。」
「私が運んだ…… たまたまあのベッドは、私には寝辛かったみたいだから。」
その時、イーダは気づきます。
それがクロ。の「やさしさ」ゆえの行動だということに・・・・・
http://manga.x0.to/00/saimoe/src/moe11197.jpg 翌朝。
くちさがなく <<クロ@棺担ぎのクロ。〜懐中旅話〜>> をいぶかしむ宿の客達。
「何だ あの旅人、棺桶担いでるぞ。」
「何だか気味悪いな。」
「裏の商売でもしてるんじゃないか?」
「もしかして、あいつらが例の吸血鬼だったりしてな────。」
クロ。の優しさを知った今、イーダはいたたまれない思いに胸を詰まらせる・・・・・
あわててクロ。を追いかけるイーダ。
「あの、旅人さん」わずかばかりだが、心のこもった携帯食(?)をクロ。に手渡すイーダ。
『こうして旅人さん達は また旅立っていきました
それ以降 私があの旅人さん達と 再び会う事もありませんでした
けれどもきっと 旅人さんは今も
この空の下で ながいながい旅の最中で
このお話もまた そのほんの一部になってしまうのでしょう……』
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