4コマ漫画最萌トーナメント 投票スレ6

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 「きっと暑さでのびちまったんだろう、納屋でしばらく休むといい」 (>>557-559の続きです。)

サンジュのがんばりもあって、村人に助けられる <<クロ@棺担ぎのクロ。〜懐中旅話〜>>

   「サンジュ サンジュ おみずもらってきたよ」
   「ニジュク ニジュク ……クロちゃんの「なか」 なにかへん」
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意識を失い、苦しそうにするクロ。の旅装束を緩めるニジュクとサンジュ
しかし、その衣服の下から出てきたのは……包帯に巻かれたクロ。のからだ

   「そのしろい ぐるぐるの なあに?」
   「わかんない。でもなんか いやなかんじする」

その下から顕われたものは……

   「クロちゃのからだ まっくろだ」
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・ ・ ・ 混濁する意識、混沌とした世界


    そこからゆっくりと、自我を取り戻していくクロ。

        ・
        ・
        ・

 「……あれ ここは……?」

   「!!」
   「クロちゃん────!!」「おきた────!!」

すっかり身体を薪に埋もれさせた状態で目覚めるクロ。
 「これは……薪?」
   「かぞえてたの」
   「クロちゃん おきるまで まってたから」
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   「あたしたち「ひゃく」かぞえてた こんどは「ずる」しなかったよ」
   「でも クロちゃ おきなくて
    ひゃくをいっぱいかぞえてもおきなくて
    このままおきなかったら どうしようって
    サンジュがクロちゃ こまらせたせいなの」

いっぱいいっぱい心配した分、いっぱいいっぱい饒舌になるニジュクとサンジュ


 「……そうか それで不安になったのか
  わたしの方こそすまなかった 途中でケンカしちゃったしね」

   「うん」「でももう なかなおりだよね?」
 「ああ 二人とも頑張ってくれたんだろう?」
   「うん!」

いっぱいいっぱい頑張ったニジュクとサンジュ
  張り合った意地も全部流して、クロ。と二人は仲直り
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弱音は吐かない、辛さを飲み込んでいた <<クロ@棺担ぎのクロ。〜懐中旅話〜>>
 「そういや 今日は『包帯』まだなんだろ オレ出て行こうか?」
 「いや いいよ 包帯はもう かえたから」
そう……包帯はニジュクとサンジュが替えてくれたから。
そのときに見た「クロちゃのからだ」には、一言も触れないまま……

   「クロちゃん なんにもきかなかったね」
   「うん なんにもゆわなかった」
 黄昏の空が紺色に染まりゆくころ、橋の欄干に身を寄せ、二人は話し合う
   「でも たぶん クロちゃしってるね」
   「うん しっててクロちゃん かくしてる」
   「ねえ なんでクロちゃは 「たび」をしてるのかな」
 そんな会話を重ねながら、黒い滲みに染まった包帯をそっと川に流すニジュクとサンジュ

─────── いま おもうと
        このとき あたしたちも
        ちょっとずつ きづきはじめたのかもしれない

        クロちゃんがなんで「たびびと」なのか  どうして「はこ」を もっているのか ───────
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