「なあ、いつ本当の事教えるつもりだ?」
センの問いかけに、クロ。は答えます。
「…………教えるもなにも、私からはもう何も云うつもりはないよ
あの子たちは、未だいろいろと知らなさすぎる
たぶん…………人が「死ぬ」ってことも、まだ知らない」
時を同じくして、懸命に「はかせ」を探すサンジュ。
クロ。はセンに、言葉を続けます。
「私は既に『はかせに会えない』『別の世界に行った』と二人に教えた
あとはもう これからあの子たちの中で『答え』を見つけてくしかないと思う
きっと 時間はかかるだろうけど」
「はかせ!」サンジュは…… 「通りすがり」の紳士にしがみつきます。
そう、それは「はかせ」じゃなくて……
http://nonamev2ak.sakura.ne.jp/ex/src/ex41278.gif
夜のとばりが下りる頃、サンジュを探し歩く三人
「サンジュがいなくなった?」「何があった、一体?」
「はかせみつけたっていっちゃった …ぜんぜんはかせちがうのに
すごくあいたいとき、なんのものでもそうみえる …いまのサンジュ、きっとそれ」
「……私の事、嫌ってたから?」
「ううん、サンジュはクロちゃすき
でも、はかせがもっとすき
サンジュのかみも、はかせにゆってもらってたから」
・・・・・っ!
「はっ!」とするクロ。
「サンジュは、はかせになおしてもらうの まってる
でも まだ はかせ あえない」
そう……サンジュにとって三つ編みは、はかせとの大切な時間の結晶だったのです。
http://nonamev2ak.sakura.ne.jp/ex/src/ex41279.gif