記憶を失っていたフィーナですが、穏やかな時間に癒されながら
彼女はずっとゼピック村でアドルの帰りを待っていました。
「アドルさん頑張って下さい。私…待っていますから」と微笑むフィーナ。
ですがその約束は果たされませんでした。
フィーナこそがイースの二人の女神の内の一人だったからです。
――朝日が昇ろうとしていた。
空は次第に明るみを増し、塔の輪郭が浮かび上がってくる。
アドルの心は、旅を終えた充実感に満ちていた。
すべてがやすらぎに満ちていた。
アドルが静まりかえった地上を見おろすと、そこにはジェバの家がひっそりとたっていた。