第2回2ちゃんねる全板人気トーナメント宣伝スレ-030
,,-'''''''''''''''-,,
,/::/::::\\:::\
/:::::/:/::::|i::i::i:::i:::::::::i
|::::::::|::|::|::| |::|::|:::|::i:::::|
|:::|::iVVV VVVi:::|:::::|
|:::|::|/\ /\|:::|::::i / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
i::|::| ┌┐ |::|::/ < 熱血電波倶楽部ー!
. ヽi:|'-.,,,ヽノ _,,-'./ \__________
みなさんこんばんわ、林原めぐみです♪
声優板支援新企画として「熱血電波倶楽部 ひとり上手と呼ばないで」の2回目です♪
この企画は、ある一人の声優をフィーチャーし、その声優が声を当てるキャラのみでSS(ショートストーリー)を作ろうという企画。
今回はワタクシ「林原めぐみ」をフィーチャーしてるので、登場するのは私林原のキャラばっかです。
リナちゃんと灰原哀ちゃんが、綾波レイ殺人事件に挑む! 果たして、そこに待つ結末は!?
それでは「スレイヤーズすぺしゃる 哀・名探偵」の推理編、スタート!
前回
http://etc4.2ch.net/test/read.cgi/vote/1115938457/467-471 「・・・脈が止まってるわ」
“彼女”の発した診断は、あまりに残酷だった。
・・・それにしても、見たところまだ年端もいかない少女といったところなのに、なんて人死にに冷静なのだろう。
もしかしたら、幼い外見とは裏腹に、相当苛烈な人生でも送っているのだろうか。
この事件に、そして、“彼女”自身に興味が沸いたあたしは、彼女に話しかけてみる。
「この娘、どうなってるの? 自殺?」
「少なくとも自殺じゃないわね。顔色は良くはなかったみたいだけど、持ち物からみても
自殺しようとしていたとは考えられないわ」
倒れている少女の持っていた手帳によると、この娘の名前は綾波レイ。第三新東京市立中学校の生徒らしい。
「自殺じゃないとしたら・・・他殺か」
そして“彼女”は、その場にいた全員のほうに向き直った。
「全員ここから出ないで。これは、この中の誰かによる殺人かもしれない」
食堂にいた全員がざわつく。
「私はこういうのの専門じゃないけど・・・今から捜査を始めてみるわ」
「ちょおぉぉっと待ったぁ!」
「ん、誰?」
“彼女”の行動に待ったをかけたのは、もちろんあたし、リナ・インバース。
「こういう事件の捜査には、助手ってもんが必要じゃない?」
ときたま自分でも思うが、あたしってこういうのに首突っ込むの、結構好きかもしんない。それで結構な目に合う事多いのにね。
「別にいいけど・・・で、何が望み?」
“彼女”の言葉に対し、あたしは親指とひとさし指を丸めてみせる。
「今なら安くしとくわよ?」
「私みたいな小学生にそういうのが払えると思う? ま、払うのは私じゃないけど」
・・・うーみゅ。ちっちゃいのに、結構したたかな娘だ。
こうして、わけわからんうちに交渉は成立となった。
「よろしく。私の名前は、リナ・インバース」
「私は・・・灰原哀よ」
こうして“彼女”――灰原哀との共同捜査が始まった。
「で、どうしてまずあたしなのかしら?」
まず最初に白羽の矢が立ったのは、さっき酔っ払いのねーちゃんと女の子のケンカを止めてたねーちゃんだ。歳はあたしと同じくらいといったところだろうか。
「ほらぁ、まず、一番怪しそうだし・・・ねぇ」
「あ!?」
そう言って睨む彼女の目。・・・・・・ちょっと、怖い。
「そこらへんにして」
一触即発のところを、哀ちゃんに止められる。
このコ、どうも年下に見えないんだよなぁ・・・どうも年上の、しかもとくにしっかりした娘に見える。
「とりあえず、あなたの名前と職業を教えてもらえませんか」
「あたしは恐山アンナ。この『ふんばり温泉』の女将よ」
「おかっ・・・!」
「あぁ!?」
あたしが驚いたところを、再び彼女、恐山さんが睨みつける。
驚くのも無理ないと思うけど・・・普通、客にケンカ売って、挙句攻撃を仕掛ける女将はいないでしょ・・・
「彼女に対して顔見知りとか、特別な感情を抱いた事は?」
「無いわ。会うのも今日が初めてだし、そもそもあんな娘どうでもいいもの」
・・・おいおい・・・それ、女将としておかしくないか?
「それから・・・」
と、ここで哀ちゃんは、ある意味核心ともとれる質問を投げかけた。
「あなた、何か特別な力はある?」
恐山さんの眉間が、ピクリ、と動く。
「・・・いいかげんにしなさいよ・・・ハッキリ言ったらどうなの? あたしを疑ってる、って」
明らかに彼女の口ぶりからは苛立ちが感じられる。
その感情の昂ぶりとともに、彼女の後ろに二体の霊・・・というより、鬼、といった感じの生物?が現れる。
「疑ってるわよ」
二体の鬼が見えていないのか、哀ちゃんは物怖じもせずにあっさりと答える。
「ここにいる全員ね。あなたもそうだし、今私の助手をやってる、この人も・・・ね」
「ふぅん・・・どうだか。アンタだって怪しいもんだわ」
そう言って恐山さんは、奥のほうへと去ってしまった。
しかし、その際には鬼は消え、彼女の表情も心なしか穏やかになっていたようだ。
「ふぅー・・・アンタよく平気だったわねぇ。後ろにいたやつが見えなかったの?」
「見えてたわよ」
またしてもあっさりと答える哀ちゃん。
「でも私、あんなのより恐ろしいものはイヤってほど見てるしね。
こう見えても私、あなたより年上だから」
「へ!?」
「・・・冗談よ」
・・・いや、今の、冗談に聞こえなかったんですけど。
次の“容疑者”は、さっき年甲斐もなく女の子に絡んでた酔っ払いのねーちゃん。
事件のショックで酔いは覚めてるみたいだけど。
「いやだからさぁ、あたしはポケモンは盗むけど殺しまではしないの、わかるぅ?」
うわ・・・こいつ素で悪党なのね。とっ捕まえたほうがいいかも。
「・・・それじゃ聞きますけど、あなたはどうしてその『ポケモン』を盗むんですか?」
哀ちゃんの質問に対し、ねーちゃんは身を翻した。
「『どうしてこうして』と聞かれたら、答えてあげるが世の情け!
世界の破壊を防ぐため、世界の平和を守るため、
愛と真実の愛を貫く、ラブリーチャーミーな敵役・・・ムサシ!
銀河を駆けるロケット団の二人には、ホワイトホール! 白い明日が待ってるぜ!!」
・・・・・・えーと・・・
この人、まだ酔ってるんだろか・・・とてもいい歳した大人がやるポーズとは思えないんですけど。
「二人・・・って、一人しかいませんけど」
よしっ! 哀ちゃん、的確なツッコミ!
「だってしょうがないじゃん、コジロウとニャースの奴、こんな時に『休みが欲しい』とか言い出しやがってさぁ、
んで『珍しいポケモンが埼玉にいる』って聞いてみればデマだったしぃ、うぅ、びえぇぇーん」
あーあ、今度は泣き出しちゃった・・・
「・・・えーと・・・と、とりあえず泣き止んで、ね?」
うざいことこの上ないのだが、ここは大人の対応で。
「フンッ、ペチャパイのガキは黙ってな!」
ぴき。
「雷撃(モノ・ヴォルト)。」
ばぢぢぢぢぢぢ!
「ぎゃああああああああ!」
「ちょっと、黒コゲにしてどうするのよ」
「だぁってぇウザいんだもーんどうせ悪党だっしぃ」
哀ちゃんのもっともな反論に対し、あっさりと済ませるあたしだった。
少しくらい胸があるからといって他人の胸をバカにするような輩はとりあえず抹殺すべし。それがあたしのモットー。
次は・・・『忍者の頭領』と名乗る、忍部ヒミコという少女だが・・・
「キャハハハハハハハ! なに?『さつじん』? それウマいのか?」
・・・・・・この娘が犯人ということはまずありえないので省略。
「俺が犯人? ざっけんなよ、このオヤジならともかく俺がそんな事するわけねーだろ」
次の容疑者は『早乙女らんま』と名乗るおさげの少女。どう見ても女の子だが、まるで男みたいな口調をしている。
後ろにはやけにでかいパンダを連れてたりで、この娘も充分怪しい。
「いや、あたし達はただ、話を聞きたいだけで・・・」
「やましいところが無いのなら堂々と開き直ってればいいのに」
哀ちゃん、火に油を注いでるって!
「まったくめんどくせーなぁ、おいオヤジ、とっとと取調べ受けやがれ」
『ウホウホウホウホウホウホホッ』
当然ながら、パンダは喋る事はできない。
ただ、『乱馬よ、親を疑うのは良くないぞ。むしろお前のほうが怪しい』というプレートを上げるのみ。
「あんだと!? てめぇやんのか、ああ!?」
『ウホウホウホホ!(貴様親に向かって何だその言い草は!)』
プレートを上げて会話するパンダと口論する少女。
・・・えーと・・・・・・普通にウザい。
「炎の矢(フレア・アロー)。」
「あぢぃやぁぁぁぁぁ!!」
「だから勝手に燃やさないでって」
「ごめん。ウザかったから」
「ラチが開かないわね・・・
こんな時『彼』ならこれだけの証拠でも事件を解くんでしょうけど」
一通り話を聞いてはみたが、突破口は全く見えてこない。あたしと哀ちゃんは、途方に暮れていた。
ちなみに、哀ちゃんの知り合いには有能な探偵がいるらしく、今話した『彼』とはその人の事らしい。
「これはよっぽど綿密な証拠隠滅が計られてるのかしらね」
「あなた、忘れてない? あなたもまだ容疑者の一人なのに」
「あたしがそんなことするわけないじゃない。あたしは悪党はシバくけど、一般人には極力手を出さないようにしてるのよ?」
「その割にはさっきいろんな人に魔法使ってたみたいだけど」
「あの人達はされて当然だし」
ふう、とため息をつきながら、哀ちゃんは再び倒れている綾波レイの元へ向かった。
「・・・これって・・・」
彼女の体を見た彼女は、何かに気付いたようだ。
「なるほど・・・そういうことね」
次回予告
次回、いよいよ解決編!
ここまでの展開で、犯人がわかった奴はいたか? 俺はわからんかったぞ!(ぇ
驚きの結末に、後に待つのは衝撃か激怒か?
次回の解決編、乞うご期待!