第2回2ちゃんねる全板人気トーナメント宣伝スレ-018
お待たせしました、推理パズル解答編。
次はこの問題の解答編です。
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/vote/1113102631/359-361 ある日、私は元刑事が運営しているHPから抜粋した文章
>>470(※)を片手に、
帝都大学文学部の研究室を訪れた。
私は国文専攻の二木教授にコピーを見せ、次のように尋ねた。
私 「ねえ、先生。こいつを使って、先生お得意の推理を披露していただけませんかね」
コーヒー片手に論文を仕上げていた教授は、眉をしかめて私の顔を凝視する。
二木 「いったいなんだね、キミは。まだ昼前だよ。
まさか、この前、キミの借りたAVの内容を当ててしまったそのお返しかね?」
私 「違いますよ、純粋な知的好奇心ってやつです。さあ、推理してください」
二木 「ふむ」
教授は3分ほど目を閉じて黙考すると、おもむろに口を開いた。
二木 「ふむ、まず、犯行の目撃者はいないようだね。
父親の証言が、それを裏付けている。犯人は特定されていない」
私 「ええ、でないと誰か既にしょっぴかれてますよ。で、お次は?」
二木 「お次は、現場の状況から考察してみるか・・・」
私 「ちょっと情報不足のように思えますがね」
(※元のスレでは
>>470に問題があった。)
二木 「まず、被害者には目立った外傷があるね」
私 「一目見て死体だと分かったからですか?」
二木 「その通り。したがって、凶器はある程度特定できる。
ヒラの警官が指紋を知りたがってるとすると、凶器は現場にあるね」
私 「すると、外傷が残るのは、刺殺か撲殺か絞殺、あるいは銃殺ぐらいですな。
ただ、銃殺は違う。銃殺なら硝煙反応を調べるはずです」
二木 「絞殺も除外してもいいね。犯行が目立ちすぎる。それに箸も手放すだろう」
私 「いや、それは犯人が仕組んだのかもしれませんよ」
二木 「ところが、そうじゃないんだ。父親の証言があるだろ?」
私 「おっと、どこにもそんなことは書いてないんじゃないですか。
父親は真っ青になって犯行を否定した、それだけですよ」
二木 「ボクが言ってるのは、父親が尋問されてるという事実だよ。分からんかね?」
私 「・・・なるほど、父親が最重要容疑者ってわけですか。ということは?」
二木 「つまり、父親が被害者のそばにいたってことだよ、キミ。」
私 「そうか、だとすると父親が犯人だな」
二木 「それはちょっと理屈に合わんね。
いいかい、彼らは一家4人で松屋に来ていた。なぜこのことが分かる?
それは、彼らが一箇所に固まってたからに他ならんよ。
一家は松屋に来てカウンターに一列に並んでたんだ。
だがね、被害者の隣に座りたいなら、普通一人のほうがうまくいくだろう。
しかも、家族連れならボックスに案内されるかもしれんのだよ」
私 「身内に証言させたかったのかも知れませんぜ」
二木 「初めからそんな気を利かすんなら、もっとマシな方法で殺すだろうね。
そもそも、父親が犯人ならこいつは精神鑑定を依頼せんとな。
公衆が集まる店で、堂々と人殺しをしとるんだから」
私 「ほうほう、じゃあ父親が犯人じゃないとすると、どうなりますかね?」
二木 「うむ、まず父親が被害者の隣に座っていた。するとだね、キミ。
犯人が被害者の死に何らかの工作をするのは、リスクが大きすぎるわけだ。
したがって、死体は素のままの状態だと推理できるわけさ」
私 「ひとつ忘れてることがありますよ。店員が犯人だとするとどうです?
店員なら客に近づいても怪しまれないでしょう」
二木 「ところが、違うんだな。さっきも言ったが、父親が最重要容疑者なんだ。
するとだね、キミ。被害者は背部に傷を負っているってことが分かるだろう?」
私 「そんなことは分から・・・。
ん、待てよ。まず正面から殺されたとすると店員が怪しまれるはずだ。
側面の場合は、親父の側からは無理だし、逆側からならそいつが疑われるはず。
そうか、だとすれば、背中か後頭部ってことになりますね」
二木 「その通り」
私 「でも教授、これじゃあ不可能犯罪ってことになりませんかな?
目撃者はいないし、側にいた男は犯人じゃないときてる」
二木 「そうでもない。もう一度状況をさらってみよう。
被害者は肉のついた箸を持ってる。
したがって、被害者はこれから肉を食べようとしているところだった
するとだね、キミ、被害者は恐らく少し前かがみになってたんだろう。
そう考えると、被害者がきちんと椅子に座ってることも説明できる。
普通、死んだ人間の身体はバランスを崩すわけだが、この場合は違う。
ゆえに、被害者の腕がテーブルに寄りかかっていると考えられるんだ。
それと背部に傷があることをあわせると・・・」
私 「あっ!!! 天井か!!! 天井に小細工が仕掛けてあったのか。
前かがみになってれば、うまく背中か頭に当たる」
二木 「そう。これで<凶器の重量>も説明がつく。
凶器は鋭利な刃物か錐状の物で、かなりの重さがある。
でないと、うまく刺さらんからな。
もしかすると、万全を期して、先に毒が塗ってあったかもしれない。
それから、ギミック発動の条件として、この被害者は常連だったんだろう。
そして、いつも同じ席に座っていた。常連になると、自分の席があるものだ」
私 「鈍器も考えられると思いますが?」
二木 「天井にギミックを仕掛けるとなると、鈍器じゃ目立ちすぎるね。
確実に狙うなら、おそらく、ボーリング玉ぐらいにはなるだろう。
刃物なら、空調の中にだって隠せるんだ。後は遠隔操作で落とせばいい。
さて、いよいよ犯人を当てる段だ。
店内に小細工を仕掛けるとしたら、いつがいいかな?」
私 「夜ですね。しかも、夜は客が少ないと書いてある。
一人っきりなら、細工をするのもわけないですよ」
二木 「では、その夜中のスケジュールを決められるのは誰かな?」
私 「店長です」
二木 「では、細工を見破られないように清掃や備品交換を制限できるのは誰かな?」
私 「店長です」
二木 「では、営業中に店内を監督して被害者を注視できるのは誰かな?」
私 「店長です」
二木 「よろしい、ならば店長だ」
おそまつ。