第2回2ちゃんねる全板人気トーナメント宣伝スレ-018
【世界幻想文学大賞(World Fantasy Awards)】
年に1度開かれる世界的なファンタジーファンのイベント、World Fantasy Convention(世界幻想文学会議)で決定。
ファンタジーと言われてすぐ連想するような異世界ファンタジーだけでなく、SFやホラー、また各ジャンルの境界にある
小説などが幅広く受賞している。全てが邦訳されているわけではないが、翻訳小説が好きならチェックしておきたい。
主な受賞作:
・バリー・ヒューガート「鳥姫伝」
中国のある村、子供たちが謎の病気に冒された。少年・十牛は老賢者・李高を頼り、幻の薬草を探す冒険に出る。
色仕掛けで後宮に潜る、霊を慰めるために命懸けの剣舞、廃墟での怪物との戦いなどを経て大団円へ。
いちおう時代設定は唐代らしいが、ほとんど考証をすっとばして過剰に突っ走るのが楽しい。
・クリストファー・プリースト「奇術師」
19世紀末のイギリス、二人の奇術師が互いの「瞬間移動」のトリックをめぐって争いを続けていた。
その争いは現代に生きる子孫の出生の秘密にまで影響を与えているらしい。主人公は彼らの手記を紐解く…。
ファンタジーレーベルだがミステリのランキングでも上位に。奇術がテーマだけに気持ちよく騙されるのが正しい読み方?
・ジェフリー・フォード「白い果実」
主人公は「観想学」の使い手。人の身体的特徴から能力や性格を見抜き、犯罪を防止するのが仕事。
盗まれた「白い果実」を探す命令を受けて旅立つが、捜査の中で能力を失ってしまう…。
寡作だが独特な幻想小説の書き手、山尾悠子が訳したことで話題になった。