第2回2ちゃんねる全板人気トーナメント宣伝スレ-017

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391文学賞メッ叩き(1/6):
引き続きSF・ミステリー関連の賞を紹介します
392文学賞メッ叩き(2/6)::2005/04/12(火) 05:02:23 ID:xErFlhqT
【江戸川乱歩賞】
講談社が主催する公募形式の新人賞。
1954年に江戸川乱歩が、探偵作家クラブ(現・日本推理作家協会)に「探偵小説奨励の賞を制定するため」
私財を寄付したことから、彼の名を冠した賞となった。当初は功労賞的な意味合いだったが、
第三回から現在の長編を公募する形になっている。
受賞作はアタリ(゚∀゚)ハズレ(ΦДΦ)の振幅が狭く比較的安定しており、ミステリに
馴染みがない人でも読みやすいものが多い点は評価できる。
近年…というか20年ぐらい前からだが、社会的なテーマor特殊な業界知識ものにミステリ的な趣向を
取り入れた系の情報小説的な作品が受賞することが多く、密室だの名探偵だのが出てくる話はまず皆無。
受賞作の質が比較的安定+情報小説的傾向⇒そこそこ楽しめるが、よい意味でブッたまげるような作品も少ない。

<受賞作>
・岡嶋二人「焦茶色のパステル」
・福井晴敏「Twelve Y.O.」
・高野和明「13階段」

乱歩新人賞@避難所
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1084914444/l50
講談社の各賞・顕彰一覧
ttp://www.kodansha.co.jp/award/index.html
393文学賞メッ叩き(3/6)::2005/04/12(火) 05:02:59 ID:xErFlhqT
【江戸川乱歩賞】の一部
<受賞作紹介>
・岡嶋二人「焦茶色のパステル」(第28回・1982年)
 伝説のユニットのデビュー作。東北の牧場で、牧場長と競馬評論家が殺され、サラブレッドの
 母子も撃たれて死亡した。誰が、いったいなぜ? 殺された評論家の妻で一切競馬知識のない香苗が、
 友人の助けを得て謎を追う。主人公が素人だけあって、競馬の知識がなくても楽しめる一冊。
 サラブレッドを知る入門書にもなるかもw
 時代のせいか、著者の作品はタイトルが('A`) なものが多いが、これは秀逸。
・福井晴敏「Twelve Y.O.」(第44回・1998年)
 今年映画化ラッシュの著者、前年に最終選考で落選(「川の深さは」)したものの
 北方謙三選考委員に激賞され、翌年みごと受賞に輝いたのは有名な話。
 現在より文章も荒く読みづらい点はあるが、著者の原点とも言えるハードな作品である。
 何より「原稿用紙換算350枚程度」の応募規定により、現在の作品よりかなり短いのがありがたい。
・高野和明「13階段」(第47回・2001年)
 死刑囚舎房で七年間を過ごしてきた樹原は、自分の冤罪を証明するかもしれないあることに気づいた。
 偶然の喧嘩で傷害致死に問われ、刑期を終えたばかりの三上純一は、刑務官の南郷とともに
 樹原の無実を証明するために奔走する。
 刑務官、検察官など、死刑とその周囲の人々を描くスリリングな作品。
 反町隆史・山崎努で2003年映画化された。
394文学賞メッ叩き(4/6)::2005/04/12(火) 05:03:31 ID:xErFlhqT
【星雲賞】主催:日本SFファングループ連合会議

毎年夏開催のイベント、SF大会で発表される賞。第10回(1970年)の大会から毎回選出されている。
事前に候補作がノミネートされ、大会参加者が投票。結果は大会当日に発表、受賞者をその場で祝う。
筒井康隆8回、神林長平7回、小松左京6回など、SFファンの支持が厚いベテラン作家の受賞回数が多い。
受賞による販促効果は……まあSF読者には多少は。それよりもファンに支持されたという名誉が大事なのだ。

近年の受賞作:
神林長平「グッドラック 戦闘妖精・雪風」(2000年度日本長編部門)
正体不明の敵ジャムと人類との戦争。深井零と人工知能搭載の戦闘機・雪風の使命は「味方を犠牲にしても
敵の情報を持ち帰る」こと。前作「戦闘妖精・雪風」から零と雪風の関係性は変化してゆき、
人間・機械・ジャム間の相克へと発展する。日本の軍事SFの金字塔シリーズ。

野尻抱介「太陽の纂奪者」(2000年度日本短編部門)
2006年、何者かが水星の鉱物資源を使って太陽の周りに「リング」を建造し始めた。地球の日照量は激減、
リングを破壊する計画が進められる。しかしリングの建造者とのコンタクトに興味を抱く主人公は
破壊の方針に疑問を持つ…。本短編を導入とした長編版で、2003年度長編部門を再受賞した。
395文学賞メッ叩き(4/6)::2005/04/12(火) 05:05:11 ID:xErFlhqT
パット・マーフィ「ノービットの冒険」(2002年海外長編部門)
小惑星に住むベイリーが、近所の宇宙空間でメッセージを偶然拾ったのをきっかけに冒険に出る。
トールキン「ホビットの冒険」の設定をそのまんま使ったスペースオペラ、ただしガンダルフやドワーフたちの
役どころが全員女性。原典を読んでなくてもそれなりに、読んでいればさらに楽しめます。

テッド・チャン「地獄とは神の不在なり」(2004年海外短編部門)
天使(比喩でなく本物の)が降臨するたびに天変地異が起こる世界。降臨で妻を失った男が、それでも
神を愛するのは何故か? 信仰って何なんだと考えさせられる。
「あなたの人生の物語」に収録。超高品質の短編集だが、寡作な作家なので次作が読めるのはいつなのか…。


本賞で表彰されるのは小説だけでなく、コミック部門、メディア部門、アート部門など
SF魂の感じられるものに幅広く光を当てている。話題になったところでは、メディア部門にゲームの
「ガンパレード・マーチ」、自由部門に宇宙開発を題材とした食玩「王立科学博物館」など。
まさにSFファンの祭典にふさわしい賞といえよう。

「カードキャプターさくr  (∩゚д゚)< アーアーきこえなーい
http://makimo.to/2ch/book_sf/998/998550549.html
396文学賞メッ叩き(6/6)::2005/04/12(火) 05:10:00 ID:xErFlhqT
江戸川乱歩賞by名無しのオプ
星雲賞by名無しは無慈悲な夜の女王でお送りしました

次の文学賞メッ叩きは8時頃に投下します