第2回2ちゃんねる全板人気トーナメント宣伝スレ-017

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351ミス板支援推理パズル1/2 ◆68...DfWOs
オカルトサークルで知り合った近藤 あかね(コンドウ アカネ)の紹介で、ベティは近所のグルメ同好会に参加していた。
グルメ同好会といってもほとんどが近所の主婦で構成されており、時折会員のうちに集まり、その会員の料理を楽しむといった程度の活動だった。
集まる場所は回りもちになっており、ベティも順番が回ってきた時には事務所で秋刀魚を焼いて、皆に振舞った。
ある月曜日の夜のこと、その日も会の集まりがあった。
その日は大原 とも子(オオハラ トモコ)という、秘書をやっている女性の順番だった。
参加者はベティ、あかね、とも子の同僚の大宮 恵子(オオミヤ ケイコ)、会員で主婦の中村 かおり(ナカムラ カオリ)、一宮 愛(イチノミヤ アイ)だった。
全員、会員の中でも特に気の合う者同士であり、また、とも子の料理を食べるのが初めてということもあってベティも楽しみにしていた。
もっとも、普段からとも子とよく対立しているかおりは、「彼女に本当に料理なんてできるのかしら」と言って、あまり乗り気ではないようだった。

当日、ベティがあかねと一緒にとも子のマンションに着くと、大きい荷物を持った恵子とちょうどいっしょだった。とも子に頼まれて材料を買ってからきたのだという。
その後、15分ぐらいたってから愛が、最後にかおりが到着して全員がそろい、さらに15分ぐらいして、料理が完成した。
味は意外なほどに良かった。刻みのりが麺を隠すほどにどっさりかけられた、ほどよくしょうゆの風味が効いたタラコスパだった。ベティたちは口々に「ンマーイ」といいながら食べた。
材料がきれたとかで、とも子だけはミートスパゲティーを食べていたこと以外は、特におかしなことは無かった。
異変は食事回の最中に起きた、自分も食べながらみんなの反応を楽しんでいたとも子が急に苦しみだすと、口から血を吐きだしたのだ。
ベティが慌てて彼女の脈を取ったが、すでに事切れていた。
352ミス板支援推理パズル2/2 ◆68...DfWOs :2005/04/12(火) 02:37:53 ID:lP8IzMYh
ベティが警察に解放されたのは、明け方になってからだった。ベティは藤原をたたき起こすと、事情を説明した。
「どう思う、サイタロー」とベティが聞くと、藤原は眠そうな顔を上げた。
「さあね、なんともいえないな。警察の見解は?」
「自殺だと思ってるみたい。毒はミートソースの中に入ってたらしいの、でも台所にあったミートソースの缶にのこっていた分には毒物反応はなかったんだって」
「他にも毒を盛るところはあるだろう、皿とか、フォークとか、調理器具とか」
「ううん、それも調べたらしいんだけど、見つからなかったみたい」
「料理をしはじめたのはいつだ」「愛がついてからだったよ」
「料理をしたのは」「とも子が一人でやってたみたい。恵子も材料を渡しただけだっていってたし。料理してる間私たちは、私の持ってったモー娘。のビデオを見てたの」
「材料とか調味料から毒物は?」「警察もそれを真っ先に疑ったみたいだけど、台所にあった残りとか、私たちのスパゲティにも毒物反応はなかったみたい」
「居間で食べ始める直前とか、事件が起こった後ははどうだ、誰か彼女の皿に触らなかったか」「ううん、誰も触ってないし、誰も席を立ってないよ」
「そうするとやっぱり、ミートソーススパゲッティを盛り付けた後、自分で毒をかけたとしか考えられんな」と言うと藤原はしばらく考え込んだ。
「他に何か気付いたことは無いか?」「うーん、そういえば、スパゲティが少しさめてたかも、和風はそっちのほうがおいしいけど、ミートスパゲティまで冷めてたの」
「そういえば、ゆでる時に使った鍋は?まあ、ここに毒が入ってたらお前も生きてないが」「そっちに残っていたお湯は正真正銘の水道水だったそうよ、成分がとも子のうちの水道水の成分とまったく同じだったって。私も生きてるし」
「そうか」と言って藤原はしばらく考え込んでいたが、ふとあることに気付くと、顔を上げて時計を確認した。
「ベティ。彼女は自殺じゃないかもしれないぞ。俺の考えてる通りなら、急げばまだ毒物が見つかるはずだ」

さて、いったい犯人は誰か、そして藤原が推理した毒物のありかとはどこでしょうか?考えてみてください。