第2回2ちゃんねる全板人気トーナメント宣伝スレ-012

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312世界@名無史さん
世界史板支援の時間でございます。
今回紹介させて頂くのは世界史板名物、薀蓄です。
しばらくの間お付き合い下さいませ。

…え?>267ジョン様はどうしたって?
いやまああの方は能天気げふんげふんマイペースな方ですので、
そのうち来られるかと…。
313世界@名無史さん:2005/04/05(火) 05:15:39 ID:tdlCv1R4
さてさて。
ではまずは簡単は小ネタから。

「ナポレオン3世は国賓をアルミニウムの食器でもてなしたことがある。」

アルミニウムて。安っ!
とか思っちゃいけません。
世界で始めてアルミニウムが精錬されたのは、
ナポレオン三世時代のフランスで、
当時は現在のような電気精錬法による量産など夢のまた夢です。
アルミニウムの価値は当時金の1000倍もしていたのです。

アルミ缶持ってその時代にタイムスリップしたら大金持ちですよ。
314世界@名無史さん:2005/04/05(火) 05:17:34 ID:tdlCv1R4
お次です。
皆様ご存知でしょうエッフェル塔。
ここにまつわるちょっとしたお話。

パリの名所として名高いこの塔ですが、実は建設当時は不評も多くありました。
当時の文化人達は、「花の都に無骨な鉄骨の建物を建てるなどパリの恥」と主張しています。

反対者の1人だった作家のモーパッサンはエッフェル塔の建設後、
ほぼ毎日エッフェル塔で食事をしていたのですが、その理由は、
「ここがパリで唯一この忌々しい塔が眼に入らないからだ」
とのことです。筋金入りですね。

でもはたからだとエッフェル塔が大好きで通っているようにしか見えません。
315世界@名無史さん:2005/04/05(火) 05:23:11 ID:tdlCv1R4
もう少し続けましょう。
お次は「チャンバラ」について。時代劇とかでおなじみのあれです。

実はヨーロッパにもチャンバラみたいなのがあるんです。
ルネサンス時代のお話。

ルネッサンスというのは14世紀から16世紀のイタリアを中心に起こった
古代文化(ギリシャ・ローマ)の復活運動です。
この時期のイタリアでは、そういった風潮に乗って、
さかんにローマの古典劇が上演されましたが、やはりテンポがのろくて退屈する人も多く、
本編よりも派手な見せ物を交えた幕間劇を楽しみにする人が大部分という有様でした。

その結果、この幕間劇では活劇じみたパフォーマンスがしばしば行われ、
黒人のたいまつ踊りや炎を噴水のように吹き出す角をもった荒くれ男の踊りなどに加え、
剣客達のチャンバラ合戦もあり、その際、剣客たちは空気で
膨らませた「豚の膀胱」でお互いをポカスカ打ち合って大受けだったといいます。
なんかまるでスポーツチャンバラみたいで楽しそうですね。

チャンバラって心躍りますよね。
316世界@名無史さん:2005/04/05(火) 05:29:28 ID:tdlCv1R4
(1/2)
今回の投下はとりあえずこれで終わりです。
マリー・アントワネット。聞いたことがある人も多いでしょう。
彼女の名言(迷言の方が正確でしょうか)についてのお話です。
改行エラーにひっかかったので、今回は2分割

フランス革命の時、夫のルイ16世につづいてギロチンで首を切られた王妃マリー=アントワネットですが、
彼女、浪費家だの浮気屋だの色々言われてあまり評判がよくありません。
極め付きは彼女が宮臣に人民にはもう食べるパンがありません、と言われた時に吐いた暴言、

「パンがなければ、お菓子を食べればいいじゃないの」
317世界@名無史さん:2005/04/05(火) 05:30:38 ID:tdlCv1R4
(2/2)

これ、実はネタ臭いんですね。
彼女が吐いたとされる言葉は正確には
「彼らにはブリオッシュ(バターの多い菓子パンの一種)を食べさせなさい」
でしたが、この手のセリフってのは、もう、ずーっと前から、
人民の痛みを知らない権力者が吐くセリフとして
権力者を批判する側にとってテンプレ化していたフレーズなんです。

例えばルイ14世の妻、マリー=テレーズが同じような文脈において
「なぜ彼らはパイを食べないのかしら?」と言ったという話とか、

ジャン・ジャック・ルソーが1740年頃の話として殆ど同じセリフを
「さる大公夫人が吐いたという有名な諺」として述べているとか。

結局、ウソをウソと見抜けない人は(ry、ってことなんですね。
318世界@名無史さん:2005/04/05(火) 05:32:45 ID:tdlCv1R4
宣伝スレをご覧のみなさま、
お付き合い下さってありがとうございました。

次の支援物資投下をお待ちくださいませ。
(次こそジョン様が来るといいなぁ…)