第2回2ちゃんねる全板人気トーナメント宣伝スレ-012

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202議員・選挙板 選挙用語第一部3/20
選挙【せんきょ】(その1)
(1)「選んで挙げる」つまり大勢の中から優秀な人材を推挙するのが本来の意味。今はほとんど
投票による選挙を指し、議員・選挙板でももちろんその意味で使っています。投票は手段であって、
選挙そのものではないのがミソです。
(2)中国・漢代(B.C.200〜A.D.8、25〜220)では、一地方の長官(太守または相)が郷里から推挙された
人材を選び、中央に推挙するシステムが取られました。これを「郷挙里選」(きょうきょりせん)
と呼びます。評価基準はいくつかありましたが、漢代は「孝廉」、すなわち親孝行で清廉
(心が清らかで私欲がない)として選挙されるのがエリートコースでした。しかし、実際には
家柄、外面、そして性格が基準にされたといわれています。たとえば、後漢末の人物では
袁術、曹操、賈ク、荀ケ、許靖、張昭などが孝廉に推挙されています。また、郷里で
推挙されるためには名声が必要だったので、許劭(字は子将)のような人物評論家が力を
持ちました。曹操が「治世の能臣、乱世の姦雄」と評価され喜んだのも、まず有名な
評論家に評価された実績を作ることで、知名度を上げることが必要だったからです。
その後、三国・魏では「九品官人法」が導入され、名声と実力との折衷を狙いましたが、結局
名声、さらに父親の官職が重視され、代々高官の家柄、つまり貴族を生み出しました。
 581年に成立した隋は試験による官僚登用制度、科挙を導入しました。試験「科目」による
「選挙」なので科挙。科挙は日本にも影響しており、現在の国家公務員1種試験も科挙が元になったと
いわれています。
 公務員試験は元より、司法試験やその他各種資格試験も優秀な人材を選ぶための制度
ですから広い意味では「選挙」なのです。以上、余談。
203議員・選挙板 選挙用語第一部4/20:2005/04/04(月) 22:33:23 ID:0UYXYpLT
選挙【せんきょ】(その2)
(3)(2)の選挙は、いずれも選挙権を持つのは少数の名士か、あるいは試験官だけだったといえます(制限選挙)。
 今の議会の選挙は古代ギリシアの「民会」、古代ローマの「元老院」を源流にしていると
いわれています。これらも、選挙権を持つのは市民(今の「市民」と違い、大勢の奴隷を
抱えていた)、あるいは貴族に限られるなど制限選挙でした。中世ヨーロッパに成立した
議会も、最初は貴族に限られていました。
近代選挙の歴史は、選挙権を拡大しようとするその他大勢の市民と、既得権を守ろうとする
貴族の争いといえました。最終的には誰にでも選挙権を認めることで、「議会制民主主義」と
呼ばれる政治体制が作られました。もちろん、日本もその一つです。
204議員・選挙板 選挙用語第一部5/20:2005/04/04(月) 22:33:50 ID:0UYXYpLT
選挙【せんきょ】(その3)
(4)今の選挙は、
a,基本的に誰でも選挙権を持つ(普通選挙) b,有権者が直接、候補者から選ぶ(直接選挙)
c,有権者ごとの票の価値が平等(平等選挙) d,有権者がどこに投票したかは秘密(秘密選挙)
の4つが大原則とされています。誰でも、気兼ねなく投票でき、好きな候補者を選べる。そして、
出自や才能、資産に関係なく、みんな平等に一票。
こうして、今の選挙は名士やエリートだけではなく、みんなのものとなったのです。
しかし、本当にみんなのものにできているかは、有権者の努力が問われます。
権利は使わなければ役に立ちません。今でも、あわよくば没収しようとする試みもあるのです。

なお、全板の選挙は、bは完全に満たし、acもほぼ満たしています(ネット接続ができなければ
選挙権はないし、多重の横行で平等選挙は崩れかねない)。しかし、誰でも見られる
スレッドに投票するため、dを満たすことは根本的に無理です。ここにドラマが生まれます。