第2回2ちゃんねる全板人気トーナメント宣伝スレ-012

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179クラシック板支援(1/2)
【必殺・逆さ弾き〜ベートーヴェンvs.シュタイベルト即興演奏対決】
クラシックの演奏は、決してただ楽譜通りに弾くと言う訳ではない。歴史的な
大芸術家は「即興演奏」の素晴らしい才能を持っていた。文字通り、1つの
テーマから即興で1曲演奏してしまう事だ。今回は、大作曲家の中でも特に
即興演奏に恐ろしい才能を示した、ベートーヴェンのエピソードをご紹介しよう。

ある時、ベートーヴェンはシュタイベルトと言うピアニストと公衆の前で
即興演奏対決をする事になった。まず先攻はシュタイベルト。ところが、
シュタイベルトが即興演奏のテーマとして選んだのは、ベートーヴェンの
ある作品だった。ベートーヴェンのテーマを使って即興演奏を行う事で、
「同じテーマを使って、俺ならあんたよりもっといい曲が書けるぜ」と
言うアピールである。

さあ、短気なベートーヴェンは、これを見てカンカンに怒った。シュタイ
ベルトの演奏が終わるか終わらないかのうちに、つかつかとピアノに近寄る
と、シュタイベルトの用意していた楽譜をむんずとつかみ取った。
180クラシック板支援(2/2):2005/04/04(月) 21:58:30 ID:0sPJnzBO
何が起こるのか聴衆が注目する中、ベートーヴェンは何とシュタイベルトの
楽譜を「逆さま」にして譜面台の上に乗せた。当然、初めて見る楽譜である。
それを逆さま。それをそのまま弾いたところで、音楽にすらなっていない。

聴衆が唖然とする中、ベートーヴェンは驚く事に逆さまの楽譜を元にして
即興演奏を始めた。相手の曲をモチーフにしての即興演奏どころの騒ぎでは
ない。シュタイベルトは作曲活動もしていた訳だが、ベートーヴェンと自分の
あまりの才能の差を思い知らされ、すごすごと会場を後にした。ベートー
ヴェンは、それにも気付かず、ただただ自分の音楽に酔いしれピアノを
弾き続けたという。

楽譜に曲を書き付けるだけでは、100年も200年もその音楽が聴き次がれたり
はしない。頭の中から湧き出て止まらない音の洪水、ベートーヴェンは
まったくもって偉大な作曲家だった。

こんなエピソードを知ってベートーヴェンを聴けば、また違った楽しみ方も
できるのではないだろうか。