第2回2ちゃんねる全板人気トーナメント宣伝スレ-011

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350クラシック板支援(1/2)
【クラ板アルバム 第4回〜評論家も騙された自作自演・クライスラー】
こんにちは、クラシック板です。時間がゆっくり流れる気がする朝10時、
2ちゃんねらーの皆様いかがお過ごしでしょうか。「クラ板アルバム」第4回をお届けします。

20世紀前半に活躍した大ヴァイオリニストに、フリッツ・クライスラーという人がいます。
音の高さを微妙にずり上げたり下げたりする(ポルタメントと言います)演奏で、懐かしい情緒を
歌わせたら天下一品の人ですが、作曲活動も行っており、ヴァイオリン小品は今でも世界中で
愛奏されています。

そもそもクライスラーの小品は、若きクライスラーが演奏会用のヴァイオリン小品が少ない事に
困って、自分で書き始めたのが最初でした。しかし演奏会で「自分が作曲しました」と言う
のも、何だか気が引ける。そんな訳でクライスラーは「これから演奏する曲は、○○の曲を
私が古い図書館で発見したものです」(○○には、ルネッサンスやバロック時代の作曲家の
名前が入る)と、自作にもかかわらず、さも他人が作ったかのように振る舞って平然と演奏
していました。
351クラシック板支援(2/2):2005/04/04(月) 10:01:39 ID:wP46Dt4C
そうすると、当然愉快な事も起こる訳です。途中からクライスラー自身も面白がっていたのか、
他人の名前の元で発表した自作曲の中に、1曲だけクライスラーの名前で発表した自作曲を
混ぜて演奏したところ(当然、全部クライスラーの自作曲)、「○○や○○の曲はどれも
素晴らしいが、そんな素晴らしい曲の中に自作のつまらない曲を入れるとはもってのほか」
などと言う、トンチンカンな評論家も現れました。クライスラーは、時に(・∀・)ニヤニヤし、
時に猛然と反論したとか。

そして40年後、クライスラーがニューヨークタイムズで「実はあれもこれも全部自作だった」と
告白すると、音楽界は大騒ぎ。批評家は面目丸つぶれ(笑 今や、クライスラーの曲は、
全て「クライスラー作曲」として世界中で親しまれています。

そんなクライスラーの曲をお送りしましょう。クライスラー作曲「愛の悲しみ」を、
フリッツ・クライスラー自身のヴァイオリンとカール・ラムソンのピアノでお楽しみください。
ttp://op774.hp.infoseek.co.jp/kr.mp3

次回の「クラ板アルバム」は正午にお送りする予定です。