第2回2ちゃんねる全板人気トーナメント宣伝スレ-007
一次予選19組
3/22(火)
<<しりとり>>
我孫子武丸「メビウスの殺人」
東京で連続無差別殺人事件が発生する。
手口は2つ。一方は金槌による撲殺、他方はビニール紐による絞殺。
刑事・速水恭三は弟の慎二、妹の一郎とともに事件に立ち向かう。
「8の殺人」「0の殺人」に続く速水三兄弟シリーズ最新刊。
スラップスティック色の強いシリーズなのでまじめに読書する人には向かないかも。
<<アナウンサー>>
藤本ひとみ ユリナシリーズ「両腕にバラをだいて」他全4冊
なりゆきでニュースキャスターになってしまったユリナの恋と仕事の物語。
いささか時代が古いけど、ひとみちゃんの得意の業界薀蓄が豊富で面白い。
<<アナウンサー>>続き
田中啓文「銀河帝国の弘法も筆の誤り」
宣伝を見ると<<アナウンサー>>板は随分駄洒落にこだわりがあるようなので。
現代日本の駄洒落SF界を代表する田中啓文の初SF短編集
タイトルはSFマガジン編集長である塩澤氏による命名。
田中氏はこれに反発し「銀河帝国弘法大師」を提案、両者の議論は平行線をたどるかと思われたが
友人であるミステリ作家我孫子武丸の助言によって解決した事はあまりにも有名。
曰く「どっちもどっちだけど、銀河帝国の弘法も筆の誤りのほうが少しまし」
表題作を含む珠玉の5編とともに5人の豪華作家による田中啓文批判を収録した贅沢な一冊
一般には茶川賞を受賞した「蹴りたい田中」が有名だがあえてこちらを
<<囲碁・将棋>>
小松左京「星碁」小松左京ショートショート全集
以前紹介した「星野球」なんて目じゃないくらいスケールの大きな作品。
「どうです? 一局」……400億年以上はつきあい切れないかと……
<<囲碁・将棋>>続き
小松左京「時空道中膝栗毛 前の巻」
SF版弥次喜多道中。
牙次さん与太さんが「時の六道」に迷い込み、
さまざまな時代と土地を放浪する。
この牙次さん、将棋がめっぽう強いという設定。
キャサリン・ネヴィル「8(エイト)」
宇宙を司る8の公式。
その謎を秘めたチェスの駒をめぐる冒険が、二つの時系列で語られる。
かたや、革命の嵐吹きすさぶ18世紀末のフランスの修道院。
宇宙の神秘がつまっているというチェス・セットを略奪から守るため、
修道女たちが駒を手に旅に出る。
かたや、現代のコンピュータ業界。
技師のヒロインはチェスをめぐる殺人事件に遭遇したあげく、
伝説のチェス・セットの争奪戦に巻き込まれる……。
清水義範「三劫無勝負」
本能寺直前に信長の御前での本因坊の対局で三劫が出来たという逸話を小説化している。
<<囲碁・将棋>>続き
定金伸治「ブラックランド・ファンタジア」
19世紀ロンドンでの賭けチェスの話。
<<カメラ>>
うえお久光「悪魔のミカタ1:魔法カメラ」
写真に移した人物に針を刺すと死んでしまうカメラ「ピンホールショット」の持ち主を探す
ミステリ風ライトノベル。
ただしライトノベルとしては少々ページ数が多いので多少の根気が必要。
<<車>>
戸梶圭太「湾岸リベンジャー」
元ラリードライバーで会社員の野島は、土曜日の湾岸高速で起きた事故によって
妻を失った。事故の影に、湾岸を根城にする「走り屋」の存在があることを知る。
同じ事故で孫を失った財産家と手を組み、野島は走り屋に復讐を誓った。
作者は軽快な文章と怒濤のスピード感、めちゃくちゃな展開で知られる。
ヤクザ、絶叫、死人、セックス、狂気、もうなんでもありの戸梶ワールド、
向く人にはすごく面白いが、そうでない人は吐き気するかも。
<<ディスコ>>
「ムジカ・マキーナ」高野 史緒/ハヤカワ文庫JA
19世紀のウィーンの舞踏場の話ですが、こじつけではありません。
読んでいただければディスコ板に関係ある理由は分かると思います。
音楽機械がらみのスチーム・パンク作品です。
<<教育・先生>>
清水義範「虚構市立不条理中学校」
教育の問題点をカリカチュアライズした小説。
様々な(極端に誇張された)教師が登場し、それと対決していく。
<<賃貸不動産>>
江戸川乱歩「屋根裏の散歩者」
毎日、時間をもてあましていた郷田三郎は、退屈しのぎに下宿屋の押入に潜り込み、
泥棒になったり探偵小説中の人物になったりするのを想像して楽しんでいた。
ある日、押入の天井板が外れるのに気づき、屋根裏の探検を思いつく。
安普請の下宿屋天井から住人たちの素の表情をのぞき見ることに言いしれぬ快感を
おぼえた三郎は、あるスリリングな思いつきに胸を躍らせる。その思いつきとは…
超有名作品ですがこれしか思いつかなかったorz
<<キャラサロン>>
野田昌宏「スペースオペラの書き方」
国産スペオペの第一人者が、原稿用紙の使い方から
カンヅメになるときのノウハウまで、エンターテイメント小説の書き方を
徹底的に教えてくれる良著。中でも特に、キャラ作りの重要さが
強調されている。「自分が友達になりたいと思うようなキャラを出せ!」
「ヴァート」ジェフ・ヌーン/ハヤカワSF
ヴァートは羽根の形をした仮想現実体験ドラッグ。
喉の中をなでるだけで設定された仮想現実世界を体験できます。
ピンクの羽根はポルノ・ヴァート。
尼さんとのカトリック・ファックのコースもございます。
<<PCゲーム>>
小川一水「導きの星」
宇宙に進出して多くのETI(地球外知性体)と接触した人類は、ETIの文明を宇宙航行時代まで
引き上げる目的で<外文明支援省>を設立。新米の外文明監察官・司が、リス型ETI「スワリス」の
文明を育成する。文明の進歩が次第に加速し、戦争の世紀を迎えていく過程が「Civilization」
シリーズを連想させる。歴史萌えもいいけど、とりあえずスワリス(*´Д`)ハァハァ。
<<ギャルゲー>>
西尾維新「クビキリサイクル」
ライトノベル板・ミステリ板にスレがある、
戯言遣い「ぼく」が語る「戯言シリーズ」の記念すべき第一作。
今作は、絶海の孤島で起きた殺人事件に「ぼく」と天才少女が挑みます。
この「戯言シリーズ」、現在六作(上下分冊あり)まで刊行されていますが
登場キャラの男女比は2:8(推定)!
幼馴染みの天才青髪少女、三つ子のメイド、ハイテンションな同級生、
主人公を「師匠」と慕う女子中学生、三つ編み眼鏡っ子の大泥棒、
剣道の達人である隣のお姉さん、説教好きな比叡山アルバイターのお姉さん、
清純派白ワンピースの少女、変なナース、そして人類最強の請負人。
その他、各種天才、殺人鬼、策士、名探偵、殺し屋などなど、様々なタイプの女性が登場します。
主人公ハーレム!主人公モテモテ!<<ギャルゲー>>主人公も真っ青では?
※この紹介文の半分は戯言で出来ています。
<<アイドル画像>>
スティーヴン・キング「刑務所のリタ・ヘイワース」(「ゴールデンボーイ」収録)
映画「ショーシャンクの空に」の原作。
無実の罪で刑務所に収監された男が、30年間かけて独房の壁を掘って脱獄に成功する。
壁の穴を隠していたのが、リタ・ヘイワース、マリリン・モンロー、ラクウェル・ウェルチなど
セクシー系女優のポスター。
<<そば・うどん>>
清水義範「蕎麦ときしめん」
東京といえば蕎麦、名古屋といえばきしめん。二つの麺類を較べることで
二つの都市の比較文化論を構築することが… と思ったら大間違い。
奇抜なアイデアと文体模写、ナンセンスな論理構築、出身地名古屋への
自虐的愛情で、清水義範が今の作風を確立した記念すべき作品集。
岡本賢一「放課後退魔録V 殺し屋と月見うどん」
ごめんこれシリーズものの3巻。しかも妙に説明が難しい。
最初はちょっとせつない退魔ものだったけど、だんだん宇宙戦争っぽくなってきて、
主人公は自分を殺しに来た殺し屋と、月見うどん、キツネうどん、天ぷらそば
を食べることになる。せつなさは変わらない。
<<自衛隊>>
古処誠二「UNKNOWN」
自衛隊基地内に仕掛けられた盗聴器。
その部屋は侵入不可能なはずの部屋だった。
防衛部調査班の朝香二尉が密室の謎と犯人に迫る。
元自衛官という経歴を持つ著者が描く、本格ミステリ。
<<法学>>
大岡昇平「事件」
昭和36年7月、神奈川県の小さな町で、飲み屋を営む坂井ハツ子の死体が見つかった。
ハツ子の妹・ヨシ子との結婚を強硬に反対されていた19歳の少年・宏が逮捕される。
初めは単純な事件と思われたが、宏の弁護士・菊池は公判で証人たちの
証言の矛盾・思いこみを突き、次々と意外な事実を浮かび上がらせていく。
どこかで「刑訴の教科書のようだ」と聞いたが、確かにそんな感じ。
古い話だし、冒頭陳述や証拠調など、裁判の流れに従って描かれているので、
少々とっつきにくい難はあるが読み応えは有る。
<<大人の恋愛>>
小松左京「オルガ」
医学の進歩で不老長寿が実現した未来。だがその代償に人々は
生殖能力を失い、人工受精と愛情の確認としての快楽は分離していた。
オルガというソフトドラッグを飲むことで性的満足を得る世界に満足できず、
主人公は裏ルートからタイムマシンに乗って、まだ生命力に満ちていた
20世紀の生々しいセックスを体験しようとするが…。
<<アンチ球団>>
北村薫・有栖川有栖他「新本格猛虎会の冒険」
2003年春に出版された、H球団ファンのミステリ作家たちによるアンソロジー。
相当なファンであるか、笑って流せる人でないと辛いかもしれないほどH球団一色。
収録作の「一九八五年の言霊」(小森健太朗)はアンチG球団の方にはおすすめ。
<<ラブホテル>>
樹川さとみ「ブラインド・エスケープ」
爆弾を抱えた少年に誘拐されたお嬢様・青野由貴。
その誘拐の裏には巨大な陰謀が隠されていた。
追手を逃れる途中でラブホテルに逃げ込む場面がある。
そこでの世間知らずのお嬢様の反応が……
<<材料物性>>
カート・ヴォネガット「猫のゆりかご」
融点45.8度のすごい氷「アイス・ナイン」を海に投入してしまい、世界中の海が凍結して人類滅亡。救いがない。
でもマターリ宗教、ボコノン教を信じてるならそれもいいかーと思ってしまう、そんな話。
「もう一人のチャーリイ・ゴードン」「100光年ハネムーン」(ともに梶尾真治)
人体の老化を画期的に解決する薬剤の発見のために日夜研究を続ける科学者。
その人体実験の迎える結果。そして、それを発見した科学者の成果とは何か。
ちなみに梶尾スレ住民は「日本人が新元素発見!」というニュースを見ると
「ヤポニウムって名付けないかな?」といつもワクワクしておりますw
<<イスラム情勢>>
ジョージ・アレック・エフィンジャー「シュレーディンガーの子猫」(アンソロジー「80年代SF傑作選」収録)
19世紀末イスラム世界のブーダイーン地区に住む少女ジハーンの運命。
ある選択の先には貧民街での孤独な死、別の選択ではドイツに渡り物理学者に、と
多世界解釈の手法で平行世界でのそれぞれの少女が描かれていく。
同じ舞台で長編の「重力が衰えるとき」も有名だが、こちらの短編もキレがあって良い。
<<バレーボール>>
ゆうき☆みすず 「すばる」
ライトノベルには意外とスポーツもの、運動部物が少ないのですが。
そんな中で、熱血部活ものど真ん中なのがこのシリーズ。ただし絶版。
<<ウエイトトレ>>
三島由紀夫「太陽と鉄」
マッチョに憧れボディビルもしていた作者が、言葉の排除、肉体賛美をうたったエッセイ。
ロバート・E・ハワード「英雄コナン」シリーズ
名探偵でも未来少年でもありません。
《剣と魔法の物語》=ヒロイック・ファンタジーの代表作。
「コナン・ザ・グレート」というタイトルでハリウッド映画にもなり、
主演にはオーストリア出身で英語がうまくしゃべれない
元ボディビルのチャンピオンが起用された。
彼がまさかカリフォルニア州知事になってしまうとは。
<<郵便・郵政>>
倉知淳「猫丸先輩の推測」
神出鬼没の「猫丸先輩」が解き明かす、日常の謎系ミステリの短編集。
その中の一編「夜届く」は、電報が主軸の話。
主人公の家に夜な夜な届く不吉な電報の謎に、名探偵が迫る。
クライヴ・バーガー「不滅の愛」
配達先不明の郵便物から金目のものを漁る日々を送る、冴えない中年男。
ある日郵便物の山から別世界の秘密に関る手紙を発見する。
人類を神に進化させる物質をめぐる、壮大な光と闇・愛と破壊のダーク・ファンタジー。
物語を頭の中でビジュアル化しながら読むと、イマジネーションの奔流にクラクラ。
「こちら郵政省特配課」小川一水/ソノラマ文庫
やはりこれを上げないわけにはいきません。
切手さえ貼れば手紙一枚から一軒家まで
カウンタックや郵便新幹線を駆使して採算度外視でなんでもとどける
郵政省特別配達課の活躍を書く熱血公務員ロマンです。
<<伝統芸能>>
小林恭二「カブキの日」
琵琶湖畔の船舞台「世界座」で行われる顔見世での、カブキ界の権力闘争。
楽屋に招かれた美少女・蕪は虚実入り混じる舞台裏を冒険する。
最終的に蕪を舞台に立たせた者の目的は? カブキ界の頂点に立つのは誰か?
現代日本が舞台でモデルも実在の役者だが、この「カブキ」は現実世界の歌舞伎より
遥かに世間への影響が強い。作者の歌舞伎への愛を感じる長編。
作者不詳「頭山」
有名な古典落語。けちん坊がさくらんぼの種を飲み込んだら
頭から桜の木が生えてきて、花見客が集まりうるさくてたまらない。
木を引っこ抜くとあとにできた穴に水が溜まって池になり、
舟遊びの客が集まりうるさくてたまらない。ついにけちん坊は…。
ナンセンスの傑作にしてSF感覚にあふれた名作。
米朝一門と交流のある小松左京・かんべむさし・堀明らにも落語がらみの
面白いSFがあるのですが、あえてこれで。
<<伝統芸能>>続き
大倉崇裕「七度狐」
落語雑誌編集部員の間宮緑は、春華亭古秋一門会の取材を命じられ、
静岡の片田舎へ向かう。この一門会は、引退を表明している当代古秋が、次期七代目を
指名するという落語界でも重大な関心事だった。古秋の名をかけて、
六代目の3人の息子たちが芸を披露する緊張感の中、幻と言われる噺に見立てた殺人が起こる。
<<ベンチャー>>
野尻抱介「ふわふわの泉」
高校生の浅倉泉は偶然、ダイヤモンドより硬く空気より軽い物質「ふわふわ」を作り出すことに成功する。
泉は、ふわふわを製造する会社を立ち上げて・・・
<<xsports>>
「スノウ・クラッシュ」ニール・スティーヴンスン
運び屋のY・T嬢は今日もRADIKS社製の
アクティブ・サスペンションスケートボードに乗って
猛スピードで走るピザ屋の車に磁力銛をプーンしながら
ハイウェイを駆け抜けます。
<<ニダー>>
内田康夫「後鳥羽伝説殺人事件」
浅見光彦初登場の作品
広島県三次の駅で旅行中の女性が殺害された。
野上刑事は事件を追ううちに
被害者の友人が土砂崩れに巻き込まれ死亡していた事を突き止める。
その友人こそ浅見光彦の妹祐子であった。
妹の死に疑問が残る光彦は事件の捜査に乗り出すことに。
土砂崩れのあった場所が島根県仁多町。
あとここは松本清張「砂の器」にも出てきます。
問題は仁多町はニダ町でなくニタ町ってことかな
スマン、マジ思いつかん
高月 靖・ ゴーシュ 編集 「韓国の「変」―コリアン笑いのツボ82連発!」
ニダーの故郷、韓国の写真満載のルポルタージュ。
解説と言うかツッコミで、涙が出るほど笑うのを覚悟して読んでください。
”銭湯でバタフライ練習”等、センス・オブ・ワンダー満載。
という観点から見るとSF???
以上です。
予選19組の皆さん頑張ってください