第2回2ちゃんねる全板人気トーナメント宣伝スレ-007

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【 ドカベンの殿馬とクラシック 3  秘打 美しき青きドナウ 】
 <単行本15巻77〜81頁>

 明訓高校一年生時代の夏の甲子園準決勝、一回裏の最初の打席で
犬飼小次郎の力を抜きまくった球を、目をつぶって打った二塁打。

 本人のモノローグによれば、「なんのやましさもない、なんの変化もない
スローボールは、無心でむかう美しい心があればいい。あの青い空のような」
ということらしい。
 しかし、目を閉じて、耳で捕えた音とリズム感だけで二塁打が打てるなら、
誰も苦労はしないだろう。目をあけてバットを振っているのに、連続十三回も
三振をして、甲子園記録を更新中の岩鬼の立場は?w

 とはいうものの、この秘打を境に、土佐丸の機動力野球が始まり出した
のは興味深い。キャッチボール投法などという、相手を舐めた投球をして
いた犬飼小次郎だが、舐め返されて我慢ができなかったのかもしれない。
 27頁後に「鳴門の牙」が本性を見せ、殺人野球が姿を現す展開を思うと、
緩やかなメロディから一転して殺伐とした雰囲気にもっていく流れは見事。
水島氏の油の乗った時代に土佐丸戦を描いてもらえて、犬飼ファンの
自分は大満足である……と、誰の話だか分からなくなったところで終わりw
【 曲目解説 美しき青きドナウ 】

ワルツ王ヨハン・シュトラウスII世が書いたワルツの中でも、恐らく最も有名な
ワルツ。ウィーンの街中を流れるドナウ川を讃えるこの曲、最初は合唱曲として
書かれたが不評で、オーケストラ曲として改めて編曲され、一躍有名になった。
今では「オーストリア第2の国歌」とまで言われている。主旋律は大変有名なので、
聴けば誰もが「ああ、これが」と分かるはず。

殿馬は「あの青い空のような」と言って、それに引っ掛けるかのように「美しく
青きドナウ」と言う秘打を繰り出す訳だが、これは川の流れの美しさを取り上げた
曲なので、いささか的外れな一言と言った感じもぬぐえない(笑 「白鳥の湖」
「花のワルツ」に比べると「こじつけ感」が強い秘打。

なお、同様にドナウ川とテーマとした曲にイヴァノビッチの「ドナウ川のさざ波」が
あり、こちらも有名な曲でかつワルツだが、「美しく青きドナウ」とは、もちろん
何の関係もない。