第2回2ちゃんねる全板人気トーナメント宣伝スレ-005

SF、ミステリー、ライトノベル合同企画です。
予選14組の関連本を紹介します。

一次予選14組
3/16(水)
<<８０１>>
エリザベス・Ａ・リン「遥かなる光」
不治の病を持つ天才画家のジムソンは、
〈ニュー・テレイン〉の地にとどまる限り、百歳までいきられる、
だが彼は遥かなる光を放つ未知の星々をなんとしても訪れてみたかったのだ・・・
高校のとき読んでないたけど、今読んで面白いか、どうか・・・絶版だし・・・
あ！８０１としては青年ジムソンとラッセルのやつがあります、ちょっとリアです・・・＿|￣|○

「虫愛ずる姫君」堤中納言物語より
日本最古の８０１小説。蝶や花がきれいだって？だから何？
あたしはこっちの方がかわいいの、ステキなの、もうたまらなく抱きしめたいの！！
え、SFじゃないって？
異形の物同士が戯れる様はファンタジーでもホラーでもあり、いとおかし

<<農林水産業>>
半村良「農閑期大作戦」
東北の山奥から出稼ぎに来た老若二人の農夫が主人公が期せずして、
宇宙から降り立った地球古来の神々の争いに巻き込まれる。

<<身体・健康>>
三浦俊彦「サプリメント戦争」
物語は少年が拘りの健康補助食品専門店「三文字堂」に弟子入りした所から始まる。
「三文字堂」を含め、其々こだわりのある薬局がひしめく商店街。
ある日その中の一店に市長選挙にまつわる癒着疑惑が囁かれる。
やがて其々の顧客と町内を巻き込んだ戦争が始まる。
次々と繰り出される企業やサプリメントの実名、列挙される効能や原材料。
抱腹絶倒の戦争の手段。健康マニア必見？？爆笑の後に考えさせられる一冊。

アラン・グリーン「くたばれ健康法！」
全米に5千万人の信者を有する健康法の教祖様が殺された。それもとびきり奇妙な方法で。
鍵の掛かった部屋の中で発見された死体は銃で背中から撃たれていたにもかかわらず、
着ていたパジャマには穴など開いていなかったのだ！
型破りのユーモア・バカミステリーです。

<<漫画キャラ>>
辻 真先 『アリスの国の殺人』
漫画雑誌の編集を勤める男が、
現実の世界と虚構の世界で起こった殺人事件の謎をとくのだが・・・
虚構の世界では、ルイス・キャロルの｢不思議の国のアリス」の
アリス･リデルや三月ウサギに混じって鉄腕アトムやデビルマンが
登場する。

<<コスプレ>>
じょうもん弥生「コスプレ探偵花梨　助けて！ワトソンくん」
ごめん。これ地雷レーベルと言われる富士見ミステリー文庫の中でもトップクラスの地雷。

<<ダンス>>
筒井康隆「熊の木本線」
勘違いで列車を乗り継ぎ人里離れた熊の木村に来た主人公。
勧められるままに酒を飲み、村に伝わる熊の木音頭を皆が順ぐりに
歌い踊るのを見ているうちに、自分も歌い踊らされることになり。
踊り（ダンス）よりは歌詞の方がメインなのですが。

<<芸能ch>>
タニス・リー「輝く星」（「タマスターラー」収録）
未来のインド。映画の都で女優として成功したヒロインは
役者として最高のカーストにまで登りつめる。
けれど、ファンにすべてを公開される生活に
彼女の神経は次第にささくれだち――
ラストがコワイ。
かなり叙情的な文章なので読む人を選ぶかも。

ウィリアム・ギブソン「あいどる」
世界のロックシンガーが日本のヴァーチャル・アイドルと結婚すると宣言。
真相を突き止めに日本にとんだおっかけの少女、
スキャンダルの真偽を捜査するヴァーチャル･ワールドの達人、
アイドルとロックシンガーの関係が交差するヴァーチャル・リアリティ小説。
内容よりもノリで読む本かも。

<<ＤＪ・クラブ>>
眉村卓「出たとこまかせＯＮ ＡＩＲ」
ショートショートの名手であり、ラジオ番組｢チャチャヤング｣で
ＤＪの経験もある眉村卓氏のエッセイ。
副題に「ＳＦジョッキー」とついたものもあり、
語り口は（当時の）深夜ラジオ（チャチャヤング）ののり。

<<エロゲー>>
新井輝「ROOM　NO.1301」
ライトノベル板で「原作のないエロゲノベライズ」と称された作品。
女の子がたくさん出てきてHで、でもそれだけじゃない何かがある。
しかしこの作品の感想はネット上で割りとよく見かけるけど、
みんなその「何か」を上手く言い表せないでいるんだよなあ。

<<Download>>
佐藤亜紀「バルタザールの遍歴」
winny→共有　の連想から。
時は20世紀初頭、ウィーンに住む没落貴族のメルヒオールとバルタザールは
１つの肉体を「共有」する双子。ヨーロッパ、アフリカを旅する2人の放蕩三昧の手記。

筒井康隆「郵性省」
人間の精神が極限に達するある瞬間、テレポートが可能なことが証明された。
便利さにあっという間に普及したそのテクニックは「オナポート」と呼ばれた。
学校で家庭で街角で、男も女も丸出しにしてコスるだけで瞬間的に転送できる理想郷。
転送とオナ＠ーはなにかと縁が深いようです。

三田誠「烙印よ、刃に囁け。　SCAR/EDGE」
王道能力バトル物のライトノベル。
主人公が他人の経験を自分に取り入れることができる「ダウンロード」という能力を持っている。

<<違反の潰し方>>
星新一「白い服の男」
どこにであらわれる「白い服の男」たち。彼らの使命は
禁止語
「セ」を、この世からなくすことであった・・・。
一種の｢検閲｣をテーマにした作品だが、｢風刺｣でも
｢寓話｣でもないところがすごい。

<<昆虫>>
山田正紀「超・博物誌」
プラズマイマイ・デザスター・タナトスカラベ……宇宙に棲まう、個性豊かな
昆虫たち。空想の極限を目指して、架空の不思議な昆虫たちの姿を描く名作。

<<時代劇>>
京極夏彦「どすこい。」
連作短編集。最初の「四十七人の力士」は池宮彰一郎「四十七人の刺客」のパロディで、
吉良邸に討ち入るのが赤穂浪士のかわりに相撲取り。決まり手を次々と決めながら敵を倒していく。
吉良上野介を四十七番目の決まり手で討ち取ったが･･･
「･･･というお話だったのサ」なメタ構造で、あとはデブネタの脱力話が延々と続く。

半村良「講談碑夜十郎」
江戸時代にタイムスリップした謎の未来人「碑夜十郎」が
講談｢天保六歌仙」のメンバーとともに悪を討つ!
とにかく痛快、とにかくバカ、
あの半村良には珍しい、きちんと完結している名作。

石川 英輔 「大江戸神仙伝」シリーズ６冊
現代の東京から文政五年のお江戸、日本橋へタイムスリップした化学ライター。
初めは戸惑うものの、現代の知識と江戸の人々の人情に助けられ次第に溶け込んでいく。
こんな都合のいい事ばかり！ｗ　と言うのはおいといて、ストーリーは単純に楽しめる。
但しこの作品の肝は、現代人から見た江戸の再検証という部分にある。
事細かに書かれた江戸の町人の暮らしぶり。江戸文化入門書としても面白い。

<<懐かし洋画>>
エーリッヒ・ケストナー「消え失せた密画」
コペンハーゲンのオークションで競り落とされた高価な密画。
それをベルリンまで運ぶ蒐集家の秘書（ヒロイン）、密画を狙う盗賊団、
ヒロインを助ける謎めいたハンサムな青年の三つ巴のレースが展開。
「ダイアルＭを回せ」が好きなら、読んで損はありません！
往年のユーモア・サスペンス映画をみているような気持ちにさせられる作品です。
（ドイツでは映画化されているようですが、日本ではおそらく未公開？）

<<独身男性>>
山田風太郎「男性週期律」
健康な未婚男性の性的な周期律はいったいどのようになっているのか。
５人の医学生は実験のため、性交、手淫、その他一切の物理的操作による
性的排泄を、三年の間禁じる約束を交わした。
友情の誓いを尊ぶ５人それぞれに、抗いがたい難関が立ちはだかる。

<<生涯学習>>
筒井康隆「旅のラゴス」
北から南へ、そして南から北へ。
突然高度な文明を失った代償として、
人びとが超能力を獲得しだした「この世界」で、
ひたすら旅を続ける男ラゴス。集団転移、壁抜けなどの体験を繰り返し、
二度も奴隷の身に落とされながら、
生涯をかけて旅をするラゴスの目的は何か?
異空間と異時間がクロスする不思議な物語世界に人間の一生と
文明の消長をかっちりと構築した爽快な連作長編。
（Ａｍａｚｏｎ．ｃｏｍの同書の紹介から）
既出であるし、ラファティの「カミロイ人の初等教育」とどっちにしようか
迷ったが、「カミロイ人〜」のほうは学校を出るまでの話しだし、テーマを考えれば
ＳＦ版ビルドゥングス･ロマンともいえる、本書がふさわしいと思い、こちらを選んだ。

<<野球殿堂>>
山際淳司「江夏の21球」（「スローカーブを、もう一球」収録）
ノンフィクションだけど是非とも挙げておきたい。
1979年の日本シリーズ、広島vs近鉄の第７戦。九回裏無死満塁のピンチを迎えながら
０点に抑え、広島に日本一をもたらした江夏豊の投球を追う。
「ここで代えられるくらいならユニフォームを脱いでもいいんだ」
という江夏の強烈な矜持がいい。

<<大規模MMO>>
シェリー・タークル「接続された心」
電脳空間におけるアイデンティティとコミュニケーションについて
比較的初期に書かれた社会心理学系統の本。
後半はMUD（MOO）についての考察。
いま読むと古くて目新しいところのない意見にみえるだろうけれど
研究対象にされたユーザーの意見や状況に
「ああ、分かるなあ」とか「こいつヤバい」とか突っ込みを
入れながら読むとけっこう楽しい。

<<北米海外生活>>
「ステップフォードの妻たち」アイラ レヴィン著, 平尾 圭吾役
最近ニコル・キッドマン主演で映画化されたので知ってる人も多いでしょう
女性でも優秀ならどんどん出世できる自由と平等の国で生きていくには男は大変なんです
そして、その理想を課せられる妻たちも・・・

<<お下品>>
山田風太郎「うんこ殺人」（「怪談部屋<怪奇篇>」収録）
直球のタイトルで。
事故死して地獄に落ちた鏡氏、首がもげて小脇に首を抱えた状態。
首が前後逆になった妻と、内臓が飛び出している娘に再会。三人ともうんこまみれなのは何故か？

カート・ヴォネガットJr「ザ・ビッグ・スペース・ファック」
（ハヤカワ文庫｢パームサンデー -自伝的コラージュ」に所収）
優しい悲観主義者ヴォネガットによる悲惨なような、笑えるような
突き抜けた寓話。
地球の資源が最早尽きようとしている未来、希望を失った人類は
放埓の限りを尽くしていた。そこで政府は、人類存続を賭け
「精子を詰めたロケット」を宇宙へ発射しようとしたが・・・。

<<OS>>
小松左京「SOS印の特製ワイン」
遭難した宇宙船で、ただ一人の乗組員がロボットにワイン作りを命じるが。
タイトルだけですけど。全機種共通OS S-OSプロジェクト、凄かったなあ。

<<パチンコ>>
筒井康隆「チューリップ・チューリップ」
突然、もう一人の《俺》が目の前に現れた。何かのきっかけがあるたびに
《俺》は増え続け…。どこが<<パチンコ>>か最近の人はわからないかな。
昔のパチンコはチューリップ（今でも電チューという形で残ってます）に
玉を入れることで出玉を増やすゲームだったのです。

加藤 秀俊「パチンコと日本人」
文化人類学の視点から日本人がなぜパチンコに夢中になるのかを論説。
80年代半ばの出版なのでちと情報が古いですが。
そういえば、岡野玲子「ファンシィ・ダンス」というマンガで
パチンコ台がマンダラに喩えられていたのもおもしろかったです。

<<お酒・Bar>>
字野耕平「ブートレガーズ　神仙酒コンチェルト」
1920年代のシカゴ、禁酒法時代。ルーレットで大負けした会計士の青年は、
生きるため、明るくてできの悪い仲間と密造酒作りをはじめる。
やがてそれはギャング同士の抗争に発展し、ギャングスター街道を
望まなくも突き進むこととなる・・・

レイモンド・チャンドラー「長いお別れ」
「店を開けたばかりのバー」で「ギムレット」を頼む人がいたら
それはチャンドラーのフアンです。
ハードボイルドといえば私立探偵フィリップ・マーロウ。
男なら一度は口にしてみたい、でも照れくさくてできない、
そんな名セリフ満載のこの一冊をお酒のお供にお薦めします。

ギャビン・ライアル「深夜プラス１」
これは「大人のための冒険小説」です。
男たち（と女たち）の誇りとこだわり、そして生き様に
思う存分酔わされてください。
酒の描写も優れています。

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　　　　　　　　　　ヽt,-_,.'-ﾍ　>‐'´　/　　/　´￣tソ,r'､弋
　　　　　　　　　　　｀´　,.r''"´ 　Ｙ´!　　 !　　　　 ｀!､._｀ヽヽ、
　　　　　　　　 　　　 ／_,.､‐'´￣ヽj　　　i　　　 (´ヽヽヽ、｀ｰ-､.,r､.,＿_/i　　　　ri　,､_ｨ
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　 ヾ､_.,___,.､-ﾚ'´　　　　　　　　　　 ! !　　　　　　　｀ヽ.ヽ、
　　　　￣~　　　　　　　　　　　　　 i i　　　　　　　　　 ｀ヾ.｀ー,
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 !.i　　　　　　　　　　　｀ﾚ､ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾚ､!　　　　　　　　　　　　　｀ヽ、
ノコギリクワガタ　　　　　　　　 　/

<<お酒・Bar>>続き
半村良「雨やどり」「新宿馬鹿物語」
銀座や赤坂に比べ二流の盛り場だった新宿の夜の街を舞台に、
名物バーテンダーの仙田と彼に関わる人々の哀歓を描く。
実際に新宿で長くバーテン経験がある半村良の代表作にして、
明らかにSFを排除していた70年代当時の直木賞選考委員会が
ついにSF作家に受賞させざるを得なくなってしまった傑作。
（作品自体は非SFだけど）

<<台湾>>
日影丈吉「吸血鬼」
主人公は東洋には吸血鬼の伝承はないのかと問われ、
台湾で聞いた話を思い出すのだが・・・。
戦争中、台湾にいた作者の描く台湾物は、戦争の記憶や異国情緒も含め
美しく、物悲しい。

<<時計･小物>>
梶尾真治「未亜へ贈る真珠」
時間の経過を限りなく遅らせることのできる「航時機」
この機械に乗り込み、我々の時間の流れとは異なる世界を生きる男。
彼が乗り込む「航時機」を毎日見に来る女性、未亜。
彼と彼女の関係は？
映画｢黄泉がえり｣が大ヒットしたカジシンが贈る、感動の大ロマン。

エドモンド･ハミルトン「フェッセンデンの宇宙」
科学者フェッセンデンは自分の実験室にミクロサイズの宇宙を作ることに成功する。
聞き手の主人公は、科学者フェッセンデンのミクロ宇宙に対する
神の様な行為に魅了されるが・・・。
ま、「時間にかかわる機械」と「小物」ってことで・・・<(_ _)>

<<時計･小物>>続き
フィリパ・ピアス「トムは真夜中の庭で」
少年トムは、夏休みに親戚の家に預けられ、友だちもいなくて退屈しきっていた。
ところが、真夜中に古時計が13回も時を打つのを不思議に思って
裏口へ通じるドアを開けると、昼間はなかったはずの庭園が。
そこでヴィクトリア朝時代の不思議な少女と出会い……。
ラストで泣かせられます。
ファンタジー調の児童文学ですが、大人でも充分楽しめます。

宮部みゆき「長い長い殺人」
ある殺人事件にかかわった人々の持つ「財布」による一人称のリレーて綴られる話。
刑事の財布、少年の財布、目撃者の財布など。持ち主と財布の中身にあわせて
財布の語り口も変化する。持ち主への思いもあわせて描かれ、財布を大事にしたくなる一冊。

<<夢・独り言>>
小松左京「明日の明日の夢の果て」明日の明日の夢の果て収録
石器時代の老人が見た、遠い遠い未来の夢。その夢の中で見た、更に遠い
夢……限りない夢の連鎖の果てに夢見るものは。

以上です。

予選14組の皆さん頑張ってください。