第2回2ちゃんねる全板人気トーナメント宣伝スレ-004

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275■創作文芸板支援・ショートショートスレより■
ロベルト教諭は熱弁していた。
「人の命、それは非常に大切なものです。それを踏みにじったり、粗末にしてはいけません。」
最前列の生徒に大量の唾液を浴びせ掛けながら熱弁していた。
すると最後尾の生徒が立ち上がった。いかにも不良と呼ばれるような生徒だ。
髪の毛は金髪に染めリーゼント、学ランの第三ボタンまで開きナイフをちらつかせた。
「おい先公、人の命って踏みにじっちゃいけねぇんだろ?」
そういって不良はロベルト教諭に近づいていった。
「おっおい、君何するんだね。」
不良にナイフを突きつけられたロベルトは震えた声で訴えた。
「ほらよ。」不良はナイフをロベルトに渡した。
「おい、先公、俺はおまえを殺すぜ。嫌だったら先に俺をころしなよ。でもあんた、人の命は
大切だとかいってるからできるはずないよね。」得意げに不良は言った。
「お前、それでも人間か。鬼のようなやつだな。」
教諭は顔を真っ赤にしながら問い掛けた。脂汗が大量に噴出している。
「ああ、俺は人間じゃないよ。鬼だ。悪魔だ。何とでも言いなよ。」
不良は気取ったようにナイフをクルクルまわしながら言った。
グサッ。ロベルトは即座にナイフを不良に突き刺した。
276ショートショート(2/5):05/03/13 18:02:09 ID:O80KA72q
むかーし昔、ある所に、おじいさんと、シンデレラがいました。
おじいさんは山へしばかれに、シンデレラは城にしばかれに行きました。
シンデレラが城でしばかれていると、頭上から大きな桃が、
どんぶらこ、どんぶらこっこと落ちてきました。
シンデレラは、
「まあ立派な桃! おじいさんと一緒に食べましょう」
と言って、大きな桃に頭突きをしました。
するとどうでしょう、大きな桃はパックリ二つに割れて、
シンデレラの頭は桃汁だらけになりました。
桃の中には、熟した果肉がぎっしり詰まっていました。
そこへ、意地悪なお姉さんたちが飛び出してきました。
どうやら、物陰からこっそり様子を見ていたようです。
お姉さんたちは言いました。
「ここで会ったが百年目、意地悪の名にかけてお前を成敗してくれる」
シンデレラは驚いて、割れたばかりの桃の中に隠れようとしました。
しかし果肉がいっぱいで、中に入れません。
お姉さんたちは、そんなシンデレラを無理やり果肉の中へ押し込み、
蓋をして、川へ流してしまいました。
それを、山でしばかれるだけじゃなく、川で洗濯もしていたおじいさんが拾いました。
おじいさんとシンデレラは、末永く仲良く暮らしましたとさ。
277ショートショート(3/5):05/03/13 18:02:34 ID:O80KA72q
昨日の夜で憶えているのは二回嘔吐したところまでだ。
目覚めたら自分の部屋だった。頭痛が襲ってくる。昨日着ていたジャケットのポケットを探る。
煙草が吸いたかったからだ。一本くわえ火を付ける。
けむりを吐き出し、セブンスターのソフトケースに黒いマジックで
書いてある数字をみつけた。携帯の番号のようだ。
もう見飽きたこの汚い字は間違いなくオレの字だ。
何故煙草なんかに書いたのだろう?昨日は独りで飲んでいたはずだ。
誰の番号だ?頭痛の所為で考えるのが億劫になりオレは自分の携帯を握っていた。呼び出し音が鳴る。
すると同時に着信音が玄関の方から聞こえてきた。
どういうことだ?オレは激しい頭痛を堪え玄関へ向かった。
そこにはオレのものではないボストンバッグがありその中で携帯が鳴っている。
オレが携帯を切るとバッグの中の携帯の着信音も止んだ。
セカンドバッグを開けてオレは自分の眼を疑った。
中にはオレと同じタイプの携帯、刃渡り20cm程のナイフ、スタンガン、
そして女の手首が入っていた。オレは込み上げてくるゲロと悲鳴を堪え
携帯を取り出した。液晶を見ると留守電のマークがついている。その留守電を聞いてみた。
「さあゲームの始まりです。手首は私からのサービスです。
 残り10箇所を集め一体を完成させて、豪華商品をゲットしましょう。」
もう聞き飽きたその声は間違いなくオレの声だ。
278「M2」 ショートショート(4/5):05/03/13 18:03:11 ID:O80KA72q
1行目、とりあえず登場人物考えるか。と思う。
2行目、「マヤ」と「マサユキ」でいこう。
3行目、はて、タイトルは?2人の頭文字とって「M2」でいいか。
4行目、まだ2人は出会っていない。
5行目、ここから思いつかない。とりあえず会わせるか。
6行目、マヤ「あの、すみません。絵とか興味あります?」
7行目、マサユキ「ええ、まあ」(あれ。コレって・・・)
8行目、マヤ「ここの近くでぇ。絵の展覧会やってるんですよ」
9行目、マサユキ「はあ」(キタキタ。高い絵買わされるぞ)
10行目、実はマサユキが詐欺師だったというオチが思いつく。
11行目、上で書いてしまったのでこのオチは却下。
12行目、マサユキ「暇だし、見にいこうかな」(ノってみるか)
13行目、「ホントですかぁ。じゃあついてきてください」
14行目、マサユキ「名前なんていうの?」
15行目、マヤ「ミキです」
16行目、マヤ「ミキの部分で「真矢みき」という展開を考える。無理。
17行目、そろそろオチだ。緊張する。
18行目、マサユキ「いい名前だね。マヤちゃん」
19行目、スレタイの「20行以内」に気づく。上で終わった方がいいのか?
20行目、マヤ「マサユキもね」
279ショートショート(5/5):05/03/13 18:03:43 ID:O80KA72q
「不幸の手紙」

むかし、世界の平和を願う男がいた。名前をネズミ小僧次郎吉という。
激しい年貢の取りたてで餓死するものや蔓延した伝染病によって病死するものがあとを絶たず、
そこで次郎吉は一計を案じた。私腹を肥やす悪代官や問屋の蔵へ夜な夜な忍び込み、千両箱を
持ち出しては貧しい民家へ小判をばら撒いてまわったのだ。これが効を奏し町中の大評判となった。
町民はネズミ小僧を崇め奉るようになり、中にはネズミの置物を家中に飾るものさえいる。
そんなわけで警備がいっそう厳しくなり、じろきちは盗みを働くことが出来なくなった。
「こまりやしたね、これじゃあ民を幸せにできねえなあ」
そこは天下の大泥棒ネズミ小僧次郎吉、頭の回転は速い。新しい策を思い付いた。
これを受け取ったものは十人の人にこれと同じものを出せば幸福になれる、といった内容の手紙を
数枚書いて配ったのだ。今で言う「不幸の手紙」の原理を、次郎吉は世界で最初に発明した。
その原理をさらに改良して商売を始めた。
ネズミ講である。