第2回2ちゃんねる全板人気トーナメント宣伝スレ-001
646 :
クラシック板から 「私はモラリストではない」:
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現在では、クラシック音楽の世界でも平均化が進み、高度な技巧に高い教養を持ちつつ、
素晴らしい演奏を繰り広げる巨匠も、一度舞台を離れればごく普通の人間、という例が多い。
ところが、20世紀前半という時代にあっては、現在のポップ・スターも顔負けの強烈な個性の
巨匠達がこの世に存在していた。その中でも特筆すべきアクの強い大物がクレンペラーである。
巛ミヾヾ \
/ ミ ヽ オットー・クレソペラー Otto Klemperer (1885-1973)
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yバノ゙’' ̄ ''' } }゙ }
‘ーj`' : // / 『私はモラリストではない。絶対に違う』
L_ヽ i V /.
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と自ら断言した指揮者は彼ぐらいであろう。有名なエピソードを以下いくつか。
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(1)女性関係は奔放。共演した女性歌手は必ずといっていいほどホテルの部屋に招かれたという。
ハンブルク歌劇場で指揮をしていた若き日のクレンペラー、オペラ「ローエングリン」上演中に、
ソプラノ歌手のエリザベート・シューマンと恋に落ちてしまった。シューマンの方は当時新婚
ほやほやである。ところが、この二人は何と公然と駆け落ちしてしまった!
クレンペラーは帰ってきたところを怒り狂った彼女の夫に棒で殴られて、その翌日、
包帯を巻いて舞台に上がった。「お前なんかやめてしまえ」といった調子で、観客席には
口笛やら野次やらブーイングやらが乱れ飛び、劇場内は大荒れになったが、クレンペラーは
『俺の演奏を聴きたくない奴は出ていけ!』
と反対に怒鳴り返して平然と指揮をしたとか。こんなことがあったせいかどうか、
契約期間が終了する前に 彼はハンブルクをクビになった。
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(2)アメリカ時代の話。
1947年のある晩、とあるバーでクレンペラーは二人の男に出会った。彼らは
クレンペラーに「他の店に行こうぜ」と誘いかけ、クレンペラーを車に乗せた。ところが、
クレンペラーは彼らに暴行を受け、現金30ドルを強奪され、その後明け方近くに
路上で血まみれになっているところを発見された。次の日の新聞には
「クレンペラー博士、アメリカ・ジャズを求めて恐喝さる」
という見出しが踊ったという。
(3)友人がクレンペラーの家を訪問した。クレンペラーはロッキングチェアーに何と全裸でくつろいで
いる。友人の存在に気づいていたのか、気づいていなかったのか・・・?友人が帰るまでずっと
その格好で楽譜を眺めていたという。
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(4)ウイーンにて。
彼は、作曲家メンデルスゾーンの子孫にあたるレコード会社社長と食事をしていた。彼が振った
録音の優劣が原因で口論となり、実際にレコードを聞いて聞き比べようということになった。
しかし,その町のレコード店には、彼が指揮したレコードは無かった。店員は言った。
「フルトヴェングラーはいかかでしょうか。カラヤン、ワルター、モントゥーもございます」
『何で俺の指揮したレコードではなく、他のものばかり並べるんだ!』
店員は、まさかこの大男が、その指揮者だとは思わなかった。からかわれていると感じて、
「お連れの方はベートーヴェン様ですか」 考え得る最良のジョークのつもりで、そう言うと、
『バカ、ちがう、この人はメンデルスゾーンだ!』
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クラシック板から 「私はモラリストではない」:05/03/04 19:58:23 ID:gnDSuvZn
(5)ある日、クレンペラーがオーケストラとの練習中、ズボンのチャックが全開だった。
見るに見かねて、一人が言った。
「マエストロ、失礼ながら、前が開いておりますが…。」
クレンペラーは落ち着き払って一言。
『それが私の音楽と何の関係があるのかね!』
この話にはもう一つヴァリアンテ(異聞)があって、それによると、
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/ ミ ヽ
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‘ーj`' : // / 『もう役に立たないから心配するな!』
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クラシック板から 「私はモラリストではない」:05/03/04 19:58:51 ID:gnDSuvZn
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(6)ある日、カラヤンの演奏会に来ていたクレンペラーは、
『悪くないぞ、カラヤン君、悪くない!
みんなが言うほど悪くないぞ!』
こう叫んだ。観客は大爆笑。
カラヤンはクレンペラーのことを決して許そうとはしなかったという。
(7)晩年の話。難聴に苦しんでいたクレンペラーは練習中に第二トランペットの音が大きすぎると
文句をつけた。すると楽員は遠慮がちに今日はトランペットは出席していませんと言った。
するとクレンペラーは切り返した。
『じゃあ、彼が出てきたときにそう言ってくれたまえ!』
実は晩年のクレンペラーの体は満身創痍の状態であった。
彼には不幸が次々と襲いかかっていたのである。