秋期&春期アニメ新番組最萌トーナメントRound10

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416清き一票@名無しさん
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クリスマスイヴの夜更け。光太の唇の感触を思い返しながら、<<片瀬志麻>>は自室のドアを開けた。
中は薄暗く、ベッドの上、こちらに背中を向け、肩を落として座る人影がある。
<<アリサ・グレンノース>>だ。志麻ははっとした。「アリサ、もしかして…見てた?」
「しーぽん、よかったじゃない」健気に明るさを装った口調。
だが語尾が震え、涙が二粒、音を立てて床に落ちる。
志麻はアリサに駆け寄った。「ごめん、あたし、アリサが音山君のこと好きだって気付いてたのに…」
隣に座り、おずおずと肩を抱く。アリサははじめびくっとしたが、すぐに志麻に体をもたせかける。
「何言ってんのよ。あたしが大親友の幸せを喜ばないとでも思ってんの?」
そして志麻のほうに向き直り、涙を拭ってから、そっと唇を重ねてきた。
一瞬の驚きが過ぎ去ると、志麻は今度は自分からアリサの唇を求めた。
(音山君の時と全然違う。あったかくて、とても安らかな気持ち…)
そのまま二人は時が止まったように抱き合ったまま過ごした。
やがて、アリサがいたずらっぽく笑う。「しーぽんの唇、コータの味がする」
「えーっ、アリサったら…」「へへへ、冗談。あたしの大好きな、しーぽんの味だよ」
「それもなんか…やだよ…」「味とか言ってたら、お腹空いてきちゃった。何か食べよっか」
「そだね。じゃあ、きょうはあたしが作ってあげる」「よ〜し、まかせた、しーぽん!」

……育ち盛りの二人のこと、深夜に食べても太らないでしょう、たぶん。