ttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071017-00000139-mai-pol <ODA>無償の施設工事、7割が落札率99%以上
10月17日22時26分配信 毎日新聞
政府開発援助(ODA)の無償資金協力の施設建設工事で、03〜06年度に成立した入札
166件のうち7割近い112件が落札率99%以上だったことが会計検査院の調べで分かった。
同90%未満の入札はわずか15件で、成立しなかった100件についても予定価格すれすれの
金額で価格交渉が成立する不落随意契約で、割高な契約になっていた。検査院は外務省、独立行
政法人国際協力機構(JICA)に、競争性と透明性を確保するよう一層の努力を求めた。
参議院からの検査要請で、検査院は03〜06年度のODAの無償資金協力、技術協力を巡る
建設工事や資機材調達の入札契約について調査、17日に結果を参院に報告した。
検査院によると、4年間に入札された266件のうち成立は166件だった。平均落札率は
96.81%で、落札率が99%以上だったのは、アフガニスタンの空港ターミナル建設
(05年度)など112件。最高はマダガスカルの国道建設(03年度)の99.99%だった。
入札参加社数が少ないほど、落札率がつり上がる実態も浮かんだ。1社のみ参加の29件の
平均落札率は99.31%、2社参加の48件は97.98%。一方、最大の5社が参加した
カンボジアの村落飲料水供給事業(06年度)の落札率は62.16%だった。
不落随契も割高な契約となり、ガーナの幹線道路改修計画(04年度)の場合、予定価格
約35億円を約1億円引き上げて、ようやく交渉が成立した。
無償資金協力はODAの一環で、途上国の開発に必要なインフラ施設の建設や資機材の購入に
必要な資金を日本が無償で援助するもの。事業の主体は途上国側だが、日本会計法令を基にした
ガイドラインに従って入札、契約などが行われる。
外務省報道課は「競争性などを向上させるよう、より一層努力していきたい」とコメントした。