思い上がり障害者をなんとかできないか

このエントリーをはてなブックマークに追加
581
(1/3)
私は紙面デザインの仕事をしている。雑誌の他に広告も手がけているが
市の福祉広報の作成もしている。ライター兼カメラマン兼オペレーター つまり普通分担仕事なのに
1から9まで(印刷と配布以外)は一人ないし2人でやっている。

福祉関係の広報誌の最終ページには、印刷所と作成した事務所の名前と住所が入っているのだけど
募集もかけていないのに、アポもなしで、明らかに知的の障害のある息子らしい奴を連れたお母さんらしい
ヒトが事務所にやってきた。受付業務の人に訳のわかんないことを言って、受付が困ったらしく
ちょうど通りかかった社長が仕事場の横の応接室で相手した。

相手「こちらの会社では福祉関係の仕事をされてますよね」
社長「広報誌をやらせてもらってますが」
相手「ということは福祉関係からお仕事を紹介して頂けるんですね?」
社長「うちは福祉事業とは何の関わりもないのですが、お仕事であれば受けますけど」
相手「それなら、私の息子なんですけど 最近施設を出ることができまして、こちらでお仕事をお願いしたいのですが」
社長「今スタッフは人数的に間に合っていますが、デザインや広報関係の経験はお持ちですか?」
相手「そういったことは、これからそちらの方で教えていってもらって そちらの方でお世話して頂きたいのですが」
社長「うちもね、即戦力にならない人はいま間に合っているんですよ。しかも未経験ですよね、基礎もない方が
    こういったお仕事をするのは非常に大変だと思いますけど」
相手「ですから、一から教えて頂ければできますので」
社長「あのですねお母さん、このお仕事は、入ってすぐにできるような簡単な単純作業ではないんですよ。理解できますか」
相手「ですから少しずつでも時間をかけて教えて頂ければ」

(この間息子らしい奴は明後日の方向に顔を傾けながら時々手を叩いたり、応接間の備品をさわろうとしたりしている)