全日本女子の今後を考えてみる。
今回は大山が戦犯だとか栗原が戦犯だとか
戦犯探しに躍起になっていたのだが、栗原は別としても
大山が中国戦でバカの一つ覚えみたいに
ブロックめがけてスパイクを打っていたのには閉口したな。
ガマ監督が大山を叱り飛ばしたのもそのようなことについてだと思うが
しかし、これが大山の限界だったと思う。大山は多分消える。
その理由は、大山が世界に通用しないのではなく
何らかの理由によって大山がバレーボールに向いていなかったし
その才能もなかった。そもそもスポーツに向かないと思う。
ならなぜ今まで日の当たる街道を歩くことが出来たのかということになるが
それは妹のフォローのおかげでもあるが
実はセンターにいる彼女の相方のおかげで
Vリーグでは大山が心置きなくスパイクをぶち込むことが出来るという
幸せな状況にあったのだ。そのため大山自身の限界を本人も含め
誰も悟ることなくここまで来たといっていい。
その相方はどこかのスレで「ぬりかべ」と呼ばれていたと
記憶するのだが、その「ぬりかべ」が立っているだけで
相手チームが大山にブロックを重ねることが難しくなる。
なぜならその「ぬりかべ」が大山並みのスパイクをぶち込んでくるし
その上、センターの攻撃をするとなると「ぬりかべ」にも
マークする必要が生じ守備が分散されて
大山は楽々とスパイクを打ち込むことが出来るのだ。
ところが、全日本女子にはその「ぬりかべ」はいなかった。
なぜならば大友-杉山の日本一のセンターコンビがいたからで
代表として招聘しておいて、さっさと帰すという非礼なことを
ガマ監督がしでかしたのであった。
ところでセンターが大友-杉山であったとして
ポスト大山の位置にあるのはその「ぬりかべ」であって
大山-栗原のレフト線の大山の位置に「ぬりかべ」がいた場合
以下のゲームプランがたてられる
1.エースアタッカーとしての「ぬりかべ」
2.センターの機能を持つ「ぬりかべ」
もし、「ぬりかべ」が前衛にいたときにこの二つの機能を有するとすれば
センタープレーヤーが3人いることになる。そして本来のレフトの役割として
大山並みの重たいスパイクを打ってくるとなるとどうなるか考えてみよう
たとえばイタリアのようなIDバレーを仕掛けてくる場合
通常のゲームメークにのっとっていろいろな戦術を立てる。
今回のアテネでは全日本のスパイクもことごとく相手のレシーバーに読まれて
接戦(ただしセットではストレート負け)でセットを落とすことになったのだが
それはセッターのパスコースをマークして
スパイクの飛んでくる位置を予測したということに尽きる。
つまり、それはセッターがゲームメークをする戦術の限界を示したに過ぎないのだが
もしそのときにレフトである「ぬりかべ」にパスを送った場合に
「ぬりかべ」が状況に応じてアタッカーになったり
センターの機能としてのクイックを仕掛けたりすれば
それはセッターのゲームメークからは予測のつかないことになる。
そのためにはいくら現時点でアテネ向けのメンバーとして
能力が劣っていたとしても将来の投資として
「ぬりかべ」をアテネに胎動させておく必要があった。
ところが、ガマは形の上で現時点で勝つための
メンバー構成をしたために将来の投資ができなかったのだ。
大山はあぼーんするとして次は栗原となるが、
大山の場合はスパイクだけは世界に通用するように見える
スパイクが打てるが、栗原の場合は世界レベルでは通用しない
スパイクしか打てない。となるとセンターとなるが
センターはただのアタッカーがすぐに出来るような性質のものではない。
が、レシーブはもとより、失敗することもあったけれども
エースポイントも稼いだあのジャンプサーブは抜群と思う。
あれでコースも打ち分けたり球質(球に回転を与えたりナックルにしたり)を
変化させることができれば魅力的な選手である。
なにもスパイクを打てることだけが能じゃないんだ。
しかし、アタッカーでは世界では通用せず
センターには向かないとなるとライトということになるかもしれないが
栗原には戦術上あのサーブを最初に打たせたいと思う。
となると栗原はセッターがいいと思う。
いきなりやったことのないセッターをするのも酷であるし
日立でセンターからセッターに転向することになった島崎になると
セッターとしてそこそこはできたけど
やっぱりトスがうまく打てないで対角(らいと)の姿子頼みになり
相手に攻撃を読まれたということもある。
が、栗原はセッターをマスターして欲しいと思う。
186センチのセッターはテン竹下とは違ってブロックも機能するので
魅力的であるし、場合によっては
レシーブから直接スパイクを打ち込むことも出来るので
いくら世界に通用しないスパイクでも
トゥで打つスパイクは相手の守備のリズムを崩せるので
こういうセッターは非常に魅力的なのだ。