>>104続き
ぐっと言葉に詰まったあと
「・・・いっしょにハッピーバースデイ歌ったじゃないですか」
ひくい声が言う。
「勝つためなら切り捨ててもいいんですか!?」
今のメンバーだけじゃなく
ここにはいないメンバーがこの子の中にもいるんだ。
「捨てたんじゃない。選考の時期と調子が合わなかっただけで」
「きれいごと聞きたくない!1回いっしょに出たいだけです」
「気持ちはわかるけど、もういないの。」
ゆっくり言い聞かせるように言っても、
「1回だけでいいんです!ヒロと試合出たいの!」
1回だけ、と何度も必死にくりかえす。
あぁ・・・なんか小学校の国語の教科書思い出すなぁ。
戦争中、食べるものがなくて
ちっちゃい女の子がいつもおなかすかしてて
「ひとつだけちょうだい」て何度も言う話。
つらい気持ちをごまかしたいのか
あたしの頭は全然ちがうことを考える。
>>105続き
心配して集まったみんなが、やわらかくあたし達を離す。
いくつもの優しい手に囲まれても
あきらめきれない泣き顔に、胸が痛くなる。
「ごめんね」
背伸びして見上げる心配そうな顔にあやまる。
この子だって、あのビデオを観てつらくないはずがない。
「ほかにもリベンジ組いたのに・・・」
「わかりますから、どっちの気持ちも」
「おとなげなかったね・・・」
「そんな時もありますよ。人間ですもん」
人間て無力だなぁ、と思う。
子供じみてるとわかっていながら、
夢を見ずにいられないことがある。
もしも魔法が使えたら。
自分たちに魔法をかけて、
痛みも、疲れも、感じないからだにしてしまうのに。
そうしたらきっと、強くいられるのに。
昔、「東洋の魔女」と呼ばれた人達は
いったいどんな魔法を使ったんだろう。
>>106続き
チームメイトが引退を発表した。
名前を長く知られている選手だけに、
みんなもいろいろ考えているように見える。
練習後、脱ごうとしたTシャツのすそをつかまれた。
「・・・まだ脱がないでください」
「練習終わったんだよ?どうしたの」
「まだいなくならないですよね?」
「あたしは・・・」
見上げてくる必死な目を見て言う。
「シンが、『もういらない』って言うまでいるよ」
「いらなくなりません」
「うん。じゃあ、ずっといる」
お互い無理とわかっている約束をする。
この子はいつも、声をかけ、体にふれ
そうやって仲間とのつながりを大切にする。
ただ騒がしいだけじゃない、
仲間が去り、残される側を経験してきたから。
仲間でいられるのは短い時間だと知っているから。
悲しい過去から学んだこと。
>>107続き
手のかかる年下と思ってた子たちが
同じ思いを経験して心強い仲間になる。
終わる時は自分で決めるけど
あたしにはまだやることがある。
「東洋の魔女はいなくなった」
「日本、奇跡は起きます!」
もう、どっちも言わせたくない。
あたし達は魔女にはなれないかもしれない。
だけど、生身のからだだって
戦うことはできる。
勝つことは奇跡なんかじゃない。
魔法なんか使わなくても、
あたし達はここまで来たんだ。
あたしが夢中で追うものは
興味のない人には「たかがボール1個」かもしれない。
それでもあたしは
椅子につっこみ倒れても
ケガをしても熱があってもどこまでも追い続ける。
あたしの背番号を、誰かがつける時がきても
若手に、この背中を見ていた子たちの中に
この気持ちは続いていくはずだから。
終。
こんな時間に・・・
感動しました。
>>108 良かったです。
>「あたし達最後の全日本かもしれないのに!」
そうだよね。なのに・・・。ヒロの無念を思うとやるせない。
おーすげーいい
素晴らしい。
思わず読み手を引き込む簡潔な文体がウマい。
正直に言わせてもらう。ほんとにありがとう。
とりわけ、
>仲間でいられるのは短い時間だと知っているから。
>悲しい過去から学んだこと。
の表現は美しいな。
けっこう選手達の素顔の裏を描写しているのかも知れない。
一週間、書き込みなしか。変わったよw。
本スレが機能してるから問題なし
本スレってなに?
ウガル ウガラン ウガランテ
117 :
名無し@チャチャチャ:04/04/26 21:07 ID:ajV2boud
(´・ω・`)< ぶっぶー!あたしの加奈真似でしたぁー
ウガル ウガラン ウガランテ ウガル ウガラン ウガランテ
ここ廃れたね。
排除したつもりが排除されちゃった・・・
残念ね。
∋o( @_@)<ナンデワカッタ.....
WCを見てバレーにはまったのに
そのメンバーを外していくなんて
つまんねーよ。ほんとにつまらんぜ、監督。
もう応援しねーよ。
ε( '-')<これからどうしよう・・・
監督にはみすてられてしもたな・・・ もう帰るとこあらへんわ
やっぱりJVA所属じゃあかんかったんかな〜 しばらく実家に
かえろ
126 :
甘めに遊んだんで、訂正ヨロ:04/05/11 02:36 ID:g+xdudvJ
ヨシハラトモコ 赤鹿毛
距離適性1200〜2200
成長 普通 健康В
気性 Α 実績А
底力 А 安定Α
ツジチエ 黒毛
距離適性1800〜3000
成長 晩成 健康А
気性 А 実績В
底力 В 安定В
ナリタイクミ 栗毛
距離適性1600〜2400
成長 普通 健康В
気性 В 実績Α
底力 Α 安定Α
ササキミキ 赤鹿毛
距離適性1400〜2000
成長 普通 健康Β
気性 С 実績Α
底力 Α 安定С
127 :
名無し@チャチャチャ:04/05/11 02:37 ID:g+xdudvJ
オオムラカナコ 黒毛
距離適性1600〜2000
成長 普通 健康С
気性 А 実績В
底力 В 安定В
タケシタヨシエ 栃栗毛
距離適性1200〜2000
成長 早熟 健康А
気性 В 実績А
底力 В 安定А
タカハシミユキ 黒毛
距離適性1600〜2400
成長 普通 健康А
気性 В 実績А
底力 А 安定А
スギヤマサチコ 青鹿毛
距離適性1400〜2600
成長 晩成 健康А
気性 А 実績А
底力 В 安定А
128 :
名無し@チャチャチャ:04/05/11 02:38 ID:g+xdudvJ
オオトモアイ 黒鹿毛
距離適性1400〜2400
成長 持続 健康А
気性 В 実績А
底力 А 安定В
オオヤマカナ 青鹿毛
距離適性1600〜2600
成長 持続 健康С
気性 А 実績В
底力 А 安定С
クリハラメグミ 青鹿毛
距離適性1400〜2600
成長 持続 健康А
気性 В 実績А
底力 Α 安定С
キムラサオリ 黒鹿毛
距離適性1400〜2200
成長 持続 健康В
気性 А 実績В
底力 В 安定В
>>128 この四人は若いから成長のタイプがわからないというより
単なる希望的観測のような・・・。
大友・栗原は普通
木村は早熟
大山は早熟っぽいけど晩成かもしれんね
だとすると持続か
131 :
名無し@チャチャチャ:04/05/11 12:07 ID:g+xdudvJ
>>129 ぶっちゃけ大友と大山は早熟にしたかったけど、
特に大山が不憫だから持続にしてあげた
>>126-128 昔、ダビスタやってたから禿げしくワロタ。ちゃんと髪の色も的を得てるし。
ササキの安定Cで飲んでたお茶噴きだしちゃった。
この場合の気性はCほど激しいなら、吉原もCな気もするけど?
t
134 :
名無し@チャチャチャ:04/05/31 18:08 ID:Mk1Lp2eQ
uhi
そろそろこのスレも役割を全うしたかな・・・
>>981 バレ板「レオメグと愉快な仲間たち」「ねたバレ」
難民板「全女総合」「レオメグ(ネタ)」「レオメグ(語り)」
って感じかな。
っつーか「ねたバレ」はほとんど機能してないみたいだが。
137 :
136:04/06/20 01:50 ID:DPVo/Dve
ゴバークしますた。スマソ…_| ̄|○
138 :
名無し@チャチャチャ:04/06/26 00:34 ID:vmF7/q7J
保全
今日の規定練習が終わった。通常なら自主練に取りかかるところだけど、
私は、思いつめたような表情をしているカナを散歩に誘った。
イク「たまには、のんびり外の空気を吸うのもいいでしょ」
カナ「そうですね…」
少し陰のある優しい微笑み。この子は小学生の頃から変わってないなぁと改めて思う。
9歳違いの私たちが初めて出会ったのは、カナがまだ小学生の時。
イク「覚えてる?ライオンズカップの表彰式のこと」
カナ「もちろんですよ。イクさんのこと、すごい人だなってずっと憧れてたから、
優勝のメダルかけてもらって感激しました」
イク「あれから8年も経って、今はこうして一緒にバレーしてるんだから…不思議だよね」
公園まで来て、私たちはベンチに腰を下ろす。私はまじまじとカナを見つめた。
イク「あのモヤシみたいな小学生が、今はこんなに立派なガタイになっちゃって、まぁ。
ホントに年月の流れってのは怖いわ」
カナ「でも私は、ただ体が大きいだけの選手なんで…。だから今日だって監督に…」
カナは目を伏せて、言葉を詰まらせた。その様子に、こちらの胸までチクリと痛む。
今日も監督から、レシーブ練習でこってり搾られたんだよね。
この繊細なエースの横顔を見ていると、思わず手を差し伸べて守ってあげたくなる。
過保護かもしれないけど、年長者にとって、この子には独特のほっておけない雰囲気があるのだ。
(続く)
>>139続き
イク「そんなことないでしょ。カナくらい強いスパイクが打てる選手は、そうそういない」
カナ「イクさんはブロックアウトの技術とかあって、すごいスパイカーなのに、
レシーブもリベロになれるくらい上手くて…やっぱすごいです。
私なんか、まだまだで…それはもちろん自覚してるんですけど、監督に真剣に怒られると
いっそう情けなくなっちゃうんです」
訥々と話し、カナは最後にきゅっと唇を噛んだ。随分、監督の叱咤に追い詰められてるなと改めて感じる。
でも私は、監督の真意を分かっているつもり。
カナは今のままでも良い選手になるだろうけど、監督はもっと大きくこの子を育てるつもりでいるのだ。
そしてそのためには、やはりそれなりの苦しみをくぐり抜けていかなければならない。
今は辛いだろうけど、いつかカナが、敢えて試練を与えてくれた監督に感謝する日が絶対に来る。
カナ「レシーブはホントに苦手です…。いくら練習しても上手くならないような気がして」
イク「うーん、練習の成果って、右肩上がりに、着実にあがるもんじゃないからね」
カナは心細そうに私を見ている。私は話を続けた。
イク「例えば、ワンマンレシーブ99本、全部上がらないとする。
で、そこで才能がないんだと諦めてバレーを止めちゃったら、上がらないまま、
それですべてが終わり。でも、もしも止めずに続けてたら、100本目は上がってたかもしれない。
そして101本目からも、全部上がり続けてたかもしれない」
カナ「ぜ、全部ですか」
イク「今、ありえないとか思ったでしょ?まぁ極端な例えだけど…でも、そんなもんなんだよ。
練習の積み重ねが突然弾けて、成果として自分のものになる、そのふさわしい『時』ってのがある。
その時さえくれば、それまでは無理だったことが嘘のようにできるようになる瞬間が。
大切なのはそれまでの間、調子のいい時にも悪い時にも、同じ気持ちで努力し続けることだよ」
(続く)
>>140続き
カナ「私にも、そんな『時』が来るんでしょうか…」
イク「来るよ。木の実が完全に熟したとき、自然と木から落ちるように。
時が満ちれば、必ずカナはその果実を手に入れる」
私はカナの背中をバン!と叩いた。自分でも驚くくらい、すごくいい音がした。
イク「赤ん坊が初めて立ち上がろうとするとき、いちいち『できるかな』とか悩まないでしょ?
そういうふうに、何も考えずにただひたすら練習すればいい」
カナ「…」
イク「好きなんでしょ?バレーが」
カナ「…」
カナはコクリと頷いた。ホントにもう、この子は。
イク「そんな心配そうな顔しないで。小学生の頃からアンタを見てる私を信じなさい!」
カナ「…はいっ」
やっと、カナの、はにかんだ可愛らしい笑みが弾けた。
思わず、こちらまで頬が緩む。この笑顔をコートで、もっと見たいな。
8年前のライオンズカップでは、メダルを渡す立場と、もらう立場だった私たち。
月日は流れ…今年の夏。アテネでは一緒に、一番いい色のメダルを手に入れようね。
(終わり)
Σひそかに良ネタキテタ
>>141 > イク「赤ん坊が初めて立ち上がろうとするとき、いちいち『できるかな』とか悩まないでしょ?
…ブリーチ?
144 :
名無し@チャチャチャ:04/07/18 09:11 ID:rxz9bHpM
a
バレ板「レオメグと愉快な仲間たち」「ねたバレ」
難民板「全女総合」「レオメグ(ネタ)」「レオメグ(語り)」「レオ絡みネタスレ」
WCの頃は、毎夜楽しかったなぁ。懐かしいよ。
あの頃に戻りたいって、なんかヨリ戻したいみたいな感覚だw。
魔の時間帯を経験してる香具師はどれくらい残ってるんだろうな・・・
今は夏だし耐える時期なのかもしれない
そして夏が終われば一気に人も少なくなって、バレーの熱も冷めるさ
そしてそのままあの頃はきっともう戻ってこないんじゃないかって諦めたよ
147 :
名無し@チャチャチャ:04/08/15 18:27 ID:MEUM6fLo
age
148 :
名無し@チャチャチャ:04/09/08 17:36 ID:Pv4uTO04
age
まだあったんだ
150 :
名無し@チャチャチャ:04/12/04 08:52:35 ID:GVey2RyL
保守
151 :
名無し@チャチャチャ:05/01/29 01:37:11 ID:p9uEhM0C
age
152 :
名無し@チャチャチャ:05/01/29 03:30:28 ID:zBEy82EB
153 :
名無し@チャチャチャ:05/01/29 13:02:49 ID:BdTSHMjw
あげ
154 :
名無し@チャチャチャ: