188 :
名無し@チャチャチャ:
2000.12.10(日)
今期で廃部が決まったハレーボールVリーグの日立が黒星でシーズンをスタートしました。
日本バレーボールの金メダルの原動力となった時代は遠い過去のものとなりました。
日立の名物監督だった山田重雄氏には株投資であけた莫大な借金があり、その穴埋めのためにプロリーグを無理やり立ち上げようとしている。
私が月刊誌「マルコポーロ」で記事を書いたのは94年の秋のことです。何しろ体育館の監督室にまでパソコンを持ち込んで投資に精を出していた。海外遠征中に株が大暴落し、バレーの指揮どころではなかったといいます。借金は一時16億にも達しました。
香港株の投資のために遠征する選手の荷物に現金を潜ませて持ち出しました。
選手に対する性的関係も耳に入ってきました。
大林素子ら有名選手のプロ契約や外国人選手の仲介などで資金を得ようとして日立と対立していました。
成田空港で待ち合わせた遠征帰りの山田"監督"は、鞄の中からいくつもの謄本のコピーを出して目の前でヒラヒラとさせました。「こんなに財産がある」というわけです。
「君には5億の借金ができるか。できないだろう。借金は男の勲章だよ」ともいいました。
記事が掲載になったあと、ある人から耳打ちされました。
「出所は言えないけど、山田氏がマルコポーロの記事はよく調べてある。反論ができないと言っている」
この記事の後山田批判のタブーが外れ、週刊ポストがセックススキャンダルを追求。
年末に警視庁が香港に多額の現金を持ち込んで株に投資した件を問題視して捜査。捜査当局は記者の質問に「捜査の端緒は月刊誌の記事」。
その山田"監督"は既に亡くなりました。山田"監督"と対立していたのが、今回廃部を決めた河西晋二郎・バレー部長です。
月日の巡るのは早い。
この記事には多くの取材協力者がありました。何人もの人が山田"監督"を恐れながらも非難しました。
世界の頂点にたったこともある日本のバレーボール界は、こうして暴君を葬り去りました。
しかし、山田帝国の後を運営していける人材はいませんでした。冬の時代に誰も力を蓄えていなかったのです。なんとも虚しい結末でした。
「この組織は駄目だ」
日本バレーボール界の凋落と日立の廃部は、6年前にはもう見えていました。
トップの横暴によって混迷している組織は多い。しかし、混迷をそのままにしている組織では、トップだけが悪いのではない。
経営破綻したそごうに乗り込んだセゾングループの人間は、社員のレベルの低さに愕然としたといいます。
「トップが悪い」
というだけで行動を起こさない人間は、トップと同罪なのです。