エーチーム工作員の凄さ 4

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799声の出演:名無しさん
あたりは水浸しだが、石畳になっている通路はギリギリ水没してない。
池の中にある道のようである。
あちこち決壊した石が水に沈んでいる。
むしろ、ずっとこのまま水没していたら綺麗だなぁと。
小道を歩いて見ると、自分の体重で石畳が沈み込むのが楽しい。
数m前に、同じような見学&散歩の人が一人歩いている。

と、そこにおじいさんが現れた。
庭園の風景は緑色のカラーの夢なんだけど、この爺さんは白黒というか、泥で全身をコーティングされているように一色である。
服も顔も口の中も全部泥の色。
爺さんは静かに言った。
「何かが刺さっているようなのです。」
さかんに自分の手をこすり合わせている。

夢の中の私は、少し気になったものの無視をする。
第一、棘が刺さっていたところで、あんなに全身泥だらけでは見えないのではないか。

私は散歩を続ける。