「ワタナベ君、あなた何人くらいの声優を応援してるの?」
と直子がふと思いついたように小さな声で聞いた。
「ほっちゃんだけです」と僕は正直に答えた。
レイコさんが練習をやめてギターをはたと膝の上に落とした。
「あなたもう三十歳でしょ?いったいどういう生活してんのよ、それ?」
直子は何も言わずにその澄んだ目でじっと僕を見ていた。
おらおら、WWF(World Wide Fund for Nature:世界自然保護基金)の
愛くるしいパンダ様が
>>2ゲットだぜ! 頭が高いんだよ、ボケ!
. ,:::-、 __ >1 クソスレ建ててんじゃねーよ。ビンスみてーに裁判で潰しちまうぞ。
,,r 〈:::::::::) ィ::::::ヽ >3
>>2ゲットも満足にできねーお前は、俺の着ぐるみ着てプラカード持ってろ(プ
〃 ,::::;r‐'´ ヽ::ノ >4 お前はカキフライのAAでも貼ってりゃいいんだよ、リア厨ヒッキー(プ
,'::;' /::/ __ >5 汗臭いキモヲタデブは2ちゃんと一緒に人生終了させろ、バーカ。
. l:::l l::::l /:::::) ,:::::、 ji >6 いまさら
>>2ゲット狙ってんじゃねーよ、タコ。すっトロいんだよ。
|::::ヽ j::::l、ゝ‐′ ゙:;;:ノ ,j:l >7 ラッキーセブンついでに教えてやるが、俺はストーンコールドが好きだぜ。
}:::::::ヽ!::::::::ゝ、 <:::.ァ __ノ::;! >8 知性のねーカキコだが、お前の人生の中で精一杯の自己表現かもな(プ
. {::::::::::::::::::::::::::::`='=‐'´:::::::::/ >9 つーか、自作自演でこのスレ盛り上げて何が楽しいんだ?
';::::::::::::ト、::::::::::::::i^i::::::::::::/ >10-999 WWEなんか見てるヒマがあったら、俺に募金しろカスども。
. `ー--' ヽ:::::::::::l l;;;;::::ノ >1000 1000ゲットしたって、WWF時代の映像物に販売許可は出さねーよ。
`ー-"
4 :
声の出演:名無しさん:2006/07/07(金) 19:31:08 ID:VuAiZKAR0
この板に村上春樹呼んでる香具師などいないからこのスレは間違いなく過疎る
間違いない
5 :
声の出演:名無しさん:2006/07/07(金) 21:12:55 ID:Rv6cgcOc0
上手くいけば良スレになるぞ
>>1もっと書いてくれ
6 :
声の出演:名無しさん:2006/07/07(金) 21:15:17 ID:D30715F40
岩男信者は紳士だから読んでいる
オーケー、はっきり言おう。
9 :
声の出演:名無しさん:2006/07/08(土) 00:47:00 ID:W5iPWJwOO
僕は財布の中から雑誌の切り抜きを取り出して彼女に見せる。
「これが井上喜久子、17歳だよ」。
さくらはその切り抜きをしばらく眺める。
そしてなにも言わず僕に返す。
完璧なドル声優などといったものは存在しない。
完璧な絶望が存在しないようにね。
「それで、一生そんな風に声優オタクやっていくつもり?」
「おそらくね。誰にも迷惑をかけずに済む」
「本当にそう思うんなら」と彼女は言った。
「アニメイトの中で暮らせばいいわ」
素敵な意見だった。
「じゃあまだ次のライブツアーは始まってないんだね」と羊男は言った。
僕は「始まってない」と言ってから少し考えて「まだ始まっていない」と言った。
「でも、そのうち始まるよ。奈々ヲタはアニメよりライブが好きなんだ」
「あなたは本当にさくにゃんを応援していく気があるの?」
彼女が真剣な目で僕を見ていた。
「どうだろう、よく分からないな。正直なところ、僕にはさしあたってさくにゃんを応援しなければならない理由が無いんだ」
途端に彼女の表情が険しくなった。
「どうして?」
「年齢詐称疑惑があるからさ。28歳だと思っていたのに31歳かもしれない」
「本当に28歳ならどうするの?ほっちゃんやゆかりんに浮気しているうちに、さくにゃんファンとしての資格も資質もなくなるわ。それに、一日中サイリウムを振ってさくにゃんのライブDVD見ているようなあなたに、他に一体何が出来るっていうのよ?」
彼女の言うとおりだった。僕は彼女と目を合わさないようにビールを一口飲んだ。
「やれやれ」
「今度『やれやれ』なんて言ったら殺すわよ」
・・・・・・やれやれ。
「そして、ど、同人誌を描くんだ。
あ、Aice5の、ど、同人誌を描くんだ。」
やれやれ。
「馬鹿みたい」 と小さな声で法子が言った
水樹奈々のライブへ向かう途中、一人の少女が前から歩いてきた。
その少女を一目見た瞬間、僕は、この少女に運命を感じた。
このまま、すれ違えば、おそらく、この少女とは2度と会うことは無いであろう。
そのことは、分かってはいた。
だけど、僕は声をかけることもせず、すれ違ったのだ。
なぜかって?
それが、声優オタクなんだ。
僕の、頭の中では、「JET PARK」が流れていた。
「でもね」
と堀江由衣は言って、煙草を地面に落とし、靴の底で踏んで消した。
「私の仕事をしている世界では絶対に“声優オタク”って言葉を使っちゃいけないの。
私たちは“応援してくれるみんな”って言わなくちゃいけないの。
“声優オタク”って、ほら、差別用語なのよ。
私、一度冗談で『金づる』って言ってみたの。そしたらすごく怒られちゃった。
そういう ことでふざけちゃいけないって。
みんなすごおおく真面目に仕事してるんだから」
19 :
声の出演:名無しさん:2006/07/10(月) 17:39:18 ID:tNJMPF//0
村上春樹読んだことないけどこのスレおもしれーwww
よくわからんけど面白いスレだ。
「文学的〜」なら間口も広がって良かったんじゃないかね。
ライ麦的なかんじで誰かよろしく
一応村上春樹訳やってるし、おkだろ。
のりこはいささか変な女の子だった。
話し方はいつも怒っているみたいだし、22歳にもなって化粧品一つ持っていなかったし、
女の子らしい服もほとんど持っていなかった。それに、『チェロ弾きのゴーシュ』に憧れて
よりワイルドでクールで過剰になろうと髪の毛をくしゃくしゃにしたり、
見よう見まねでトロイメライを弾いたりした。
でも、「ぼく」はそんなのりこに恋をしていた。
しかし、「ぼく」はのりこに自身の気持ちを伝えることがまったく出来なかった(「ぼく」曰く「のりこを目の前にすると、自分の感情を正当な意味を含む言葉に換えることができなくなる」そうだ)。
それに、「ぼく」はのりことの間に今のところ恋が存在しえないことを知っていた。
なぜなら、のりこは恋をしたことがなかったし、恋をしたいと思ったこともなかった。(もしあったとしても、それは文学的好奇心からだろう)
彼女には一般的な恋の根源となる何かが損なわれてしまっていた。
「ぼく」はのりこに奇跡的に天啓的な変化が起きる事を願いながらとぼとぼと一応の生活をおくっていた。
ところが、のりこが22歳の春、彼女は突然恋をした。
相手は17歳も年上で、しかも女性だった。ぼくが望むものかどうかはとりあえずとして、天啓はおりた。
のりこの恋は生まれ、物語は始まる。
未知の恋はすべてを巻き込み、破壊し、生みながら進んでゆく。
俺は村上春樹の良さがよく分からない…あの人は好き嫌いが分かれる気がする
24 :
声の出演:名無しさん:2006/07/11(火) 15:15:57 ID:Imgmhtf7O
僕は気持ちを整理するために、とりあえずシャワーを浴びた。
そして、髭を剃った。
さっぱりしたらなんとか気持ちは落ち着いてきた。
気持ちが落ち着くと、急にお腹が減ってきた。
僕はスパゲティを茹でた。冷蔵庫の中のあり合わせでソースを作った。
「うん。悪くない」そうつぶやいていた。
ふと鏡を見ると僕が着ているTシャツには「黒ネコ同盟」と書かれていた。
「黒ネコ同盟?」
声に出して言ってみたが
何の事だか全く心当たりがない。
「もし君が音響監督だったとする」と彼が言った。
「そして声優をキャスティングするのがすごく気持ちよくて好きだとする。
でもいろんな事情で自分の思い通りにキャスティングできない。
そうだな、スポンサーの圧力だとか、事務所のゴリ押しだとか、あるいは単に
予算の問題だとかによって、キャスティングの幅が限られる。
でもそれでは力が余るし、苛々してくる。
どうして自由にできないんだと腹が立ったりする。
こういう感じわかる?」
「わかる」と彼女は言った。
「いつもそんな風に感じてる」
「じゃあ話が早い。それが声優オタクの心理なんだ」
「雨の日には堀江由衣はいったい何をしているのかしら?」
と緑が質問した。
「知らない」と僕は言った。
「発声練習とか演技の練習なんかやってるんじゃないかな。ほっちゃんってよく働くからさ」
「そんなによく働くのにどうして堀江由衣ヲタは昔から気持ち悪い堀江由衣ヲタのままなの?」
「知らないな。でも頭の構造が進化に向いてないんじゃないかな。つまり非ヲタなんかに比べてさ」
「あなた意外にいろんなこと知らないのね」と緑は言った。
「ワタナベ君って、世の中のことはたいてい知ってるのかと思ってたわ」
「世界は広い」と僕は言った。
28 :
声の出演:名無しさん:2006/07/12(水) 14:31:33 ID:wrU7iCIt0
見知らぬ声優の話を聞くのが病的に好きだった。
29 :
声の出演:名無しさん:2006/07/15(土) 08:13:20 ID:HIHpnnYt0
またこの街に戻ってきてしまった。
国道169号から見る街並みはひたすら下らなく、灰色の空は延々と続いていた。
不規則に乱立する灰色のビルディングの間から、奈良の文化財やら国宝やら世界遺産がひょっこり顔を出している。
どうせなら一つ残らず焼き払ってくれたなら、街並みもスッキリする事だろう。
彼の運転するロータスヨーロッパの派手な排気音が、惨めな私を慰めてくれているかのようだった。
「どうしたの、涼子」昌也が聞いてくる。
「べつに。ただ死にたくなっただけよ」
そう素っ気なく言うと、いつものように昌也は苦笑していた。
そんなわけで、マリ姉の結婚を知らされた時、僕は6922本目の煙草を吸っていた。
31 :
声の出演:名無しさん:2006/07/16(日) 16:51:01 ID:cQCVefuc0
「例えば声優オタクという生き方さ。
ある日突然声優にはまる。
誰にバカにされたって止まるわけじゃない。イベントにも参加し始める。
そうするとね、自分自身に対してひどく優越感を持つようになる。
“他のオタクよりオレはかっこいい”とか“オレは特別声優と仲が良い”という感じでね。
そしてその次に、自分に対して何にも思わない奴らに対して無性に腹が立ち始めるんだ。
わかるかい?」
「少しはね」と僕は言った。
「でもね、よく考えてみろよ。気持ちの悪くない声優オタクなんてどこにも居やしない。
気持ちが悪くないと思い込める声優オタクが居るだけさ」
「ひとつ質問していいか?」
僕は肯いた。
「あんたは本当にそう信じてる?」
「ああ」
鼠はしばらく黙り込んで、声グラをじっと眺めていた。
「嘘だと言ってくれないか?」
鼠は真剣にそう言った。
とにかく、そのようにして堀江由衣をめぐる冒険が始まった。
34 :
声の出演:名無しさん:2006/07/21(金) 12:48:44 ID:umKHfm5D0
ただの人間には興味がありません、というところが
なんともいえず良い。
いま、“海辺のカフカ”読んでんだけど
この話ってやたらラーゼフォンくさいな。
よかったらいっぺん読んでみな。声オタ諸君
世界と終わりと(ryは灰羽連盟だな
37 :
36:2006/07/22(土) 01:30:59 ID:mnDDNgHg0
のだった
「はい、カンダはホリエユイさんを殺してきたのです」
「やれやれ」
「君が大好きだよ、ミドリ」
「どれくらい好き?」
「堀江由衣ぐらい好きだよ」
「堀江由衣?」 と緑がまた顔を上げた。
「それ何よ、堀江由衣って?」
40 :
声の出演:名無しさん:2006/07/23(日) 11:24:47 ID:n0gDxK3w0
「声優ライブの入り口でコール表を配っています。砂漠に水を撒くような仕事です」
41 :
声の出演:名無しさん:2006/08/05(土) 19:59:02 ID:HKkgVhcu0
「君はこれから世界で一番タフな17歳の少女になる」
とキクコと呼ばれる少女は、眠ろうとしている僕の耳もとで静かに繰り返す。
僕の心に濃いブルーの字で、入れ墨として書き込むみたいに。
村上春樹ていうかノルウェーの森のネタスレなんだな
やれやれ
「話せたかい?」
「話せたよ。」
「そりゃ良かった。」
ジェイはそう言って、僕の目の前のサイン入りCDを裏返した。