1 :
声の出演:名無しさん:
いらっしゃいませ。
お客様はどのコースになさいますか?
はい?
ああ、これですか。
これは当店の新しいコースでして。
ええ、はい、そうでございます。
もちろん、そのようになっております。
はい、そちらの方はオプション扱いとなりますので、別料金を戴くことになります。
ええ、大丈夫ですよ。
かしこまりました。
では、しばらくお待ち下さい。
あたしは薄暗い部屋に入ると自己紹介をした。
「こんにちは、望月久美です。」
「こんにちはモッチー。僕は君の大ファンなんだよ。」
男はベットに腰掛けながら言った。
中肉中背、メガネをかけていること以外、全く特徴のない男性だ。
年齢は30歳前後だろうか。
「モッチー、君には前から言いたいことが沢山あったんだよぉ。」
「はい、なんでしょうか?」
答えながら、上着を脱ぎ始める。
「9/29石丸ソフトのワるQイベントであった質問に答えろよぉ。」
言いようのない不安に体の動きがとまった。
事前に仕入れた情報には無い質問だ。
「あの...何ですかそれは?」
「下着の色は何?だよぉ。」
これは大変な相手だ。
「あ、ああ、下着の色ね。それは...。」
あたしはスカートに手をかけて引き下ろした。
「これで解る?」
「白かぁ、合格だよ。うん、白は合格だぁ。」
男はしきりに首を振りながら、満足そうに答えた。
聖キャラプレ学園。
ここは女の子がアニメのキャラクターに扮して客を接待してくれる、性風俗店である。
しかし、この男が選んだコースは、”有名声優プレイ”という新しい企画であった。
従来のアニメキャラを演じる延長線上で、有名声優を演じようという代物だ。
女の子は客のリクエストを受けると、待機室で資料本を読み、その声優に関する知識を詰め込む。
このコースはつい最近始まったばかりで、女の子もまだ慣れていない。
ここにいるモッチーも声優役は初めてだった。
彼女は「声優役などアニメキャラと大差ないと」とタカをくくっていた。
モッチーは男を座らせ、シャワーをかけていた。
ボディソープで体中を丹念に洗う。
「だいたい、モッチーはアイドル声優として、ちょっと甘いと思うんだよぉ。」
「そ、そうですかぁ?」
「そうだよ、ラジオ番組の本番中でも黙々と食べやがって。もっとまじめにやれよぉ。」
「す、すいませぇん。」
気持ち、体を洗う手に力が入る。
この男のオタク臭を消そうとして、力んでしまうのかもしれない。
「なにより、モッチーは下ネタが多すぎるんだよぉ、もっとアイドル声優として、ピュアーさとヴァージニティをアピールするべきなのにぃ。」
「ごめんなさい。」
オタク臭、それは幻臭だ。
いくらこすっても、石鹸では落ちない。
「トイレの鍵かけ忘れて開けられたなんて、笑いながら話すんじゃなくて、照れながら嫌々喋らなきゃ。」
「は、はあ...。」
「いいかい、今日は僕がモッチーにアイドル声優としての心構えを、たっぷり教え込んであげるからね。」
「お、お願いします...。」
違う。
アニメキャラとは何かが違う。
嫌な胸騒ぎが起こった。
6 :
声の出演:名無しさん:2005/10/10(月) 00:27:07 ID:yS9tm4Ej0
ベッドに腰掛けている男の股間に、モッチーの両手が伸びている。
「おぼっちゃまくんが好きっていってたよなぁ。」
また、男が喋り始めた。
こんなに喋る人は初めてだ。
「ともだチンコって言えよぉ。」
モッチーは、なんだかとても惨めな気持ちになった。
しかし、これも仕事のウチだ。
「ともだ...チンコ...。」
引きつった笑顔で答えた。
こんなに抵抗感の強い客は、初めての時以来だ。
7 :
声の出演:名無しさん:2005/10/10(月) 00:29:10 ID:yS9tm4Ej0
モッチーが男の肉棒の前で躊躇っていると、「がんばってオセチたべたんだろぉ。」と言われた。
全くついていけない。
声優雑誌を一読しただけの知識では、何の役にも立たなかった。
モッチーは覚悟を決めて、男の雄棒を口に含んだ。
「ああ、花穂ちゃん。お兄ちゃん、とっても気持ちいいよぉ。」
花穂ちゃん?
そういえば、モッチーが声優をしたキャラクターに、そんな名前の娘がいたように思う。
それにしても、男の認識の複雑さには目眩を憶える
8 :
声の出演:名無しさん:2005/10/10(月) 00:35:00 ID:yS9tm4Ej0
「いいかい、モッチー。アイドル声優はあくまでピュアーでなきゃ、いけないんだよぉ。」
今は花穂ではなくモッチー扱いらしい。
「そういえばモッチーは「初夢を見ません」なんて発言をしてたけど、あれはNGだよぉ。」
何のことだろう。
「アイドル声優は、ちゃんとファンタジーを売らなきゃダメだろぉ。犬と散歩してる夢とか、コンサートが大成功している夢とか、握手会が楽しかった夢とか、とにかくファンタジーをアピールしなくちゃ。」
よく解らないファンタジーだ。
彼には独自のファンタジーの定義があるらしい。
望月久美って誰?
俺もつっこみたかったが、
>>1のみのレスで終わるのもアリかと思い、放置していたwww
11 :
声の出演:名無しさん:2005/10/10(月) 01:05:15 ID:yS9tm4Ej0
「モッチーは、かつてのTVアイドルみたいなことに、なっちゃったらイケナイんだからね。」
頭を抱えられた。
「昔のTVアイドルは、みんな清純さと処女性を守ってきたんだ。僕らアイドルファンはそんな彼女たちだから応援していたんだよぉ。」
息苦しいが、話の相手をせずに済むのは幸いだ。
「それが、いつの間にか、彼氏とか元彼とか初体験とか、平気で口にするようになっちゃったんだ。年齢制限の厳しいアイドル市場より、バラエティ市場を見込んでのキャラクター転換だったんだろうね。」
そうだろうか。
良く知らないが、彼のようなアイドルファンを避けたかっただけじゃないのか。
「そーゆー態度が、”自然体”なんて評価をうけたりして、そのうちアイドルファンより一般客を重点的に売り込むようになったんだよぉ。」
確かにバラドルなんて言葉が流行った時期もあった。
「そうそう、モッチーの漢字読めないクセは白痴っぽくて良いと思うよ。阪大(ハンダイ:国立大阪大学の略称)をサカダイなんて読んじゃったりしてさ。」
白痴のどこが良いのだろう。
次第に彼の息づかいが荒くなっていった。
13 :
声の出演:名無しさん:2005/10/10(月) 01:09:29 ID:ov0brW5a0
>>9 あれだろそのままじゃなんだからちょっといじったんだろ
きよはら→きよまら、きおはら、きよすく、きよまー みたいな。
「モッチーは本番前にお菓子食べるクセがあるんだろぉ。」
頭を揺らす動きが激しくなった。
「そういえば、モッチーは茶碗蒸しが大好物だったねぇ。」
吐き気が込み上げてくる。
「これも”たまご料理”だぞぉっ!!」
モッチーは口内に温度を感じた。
とりあえず、一発目は終わった。
すぐに顔を引き離し、ティッシュで口を拭う。
15 :
声の出演:名無しさん:2005/10/10(月) 01:16:25 ID:yS9tm4Ej0
「モッチー、「まっこいね」って言ってみて。」
咳き込むモッチーの顔を覗き込んで、男が言った。
「ねえ、ほらぁ。」
肩をつつかれた。
「まっこいね。」
もう、どうにでもなれ。
「うんうん、まっこいよね。うんうん。」
男は満面の笑みを浮かべた。
何がなんだか...。
16 :
声の出演:名無しさん:2005/10/10(月) 01:35:04 ID:yS9tm4Ej0
ベッドに横たわる男の股間に、モッチーは口を使ってゴムを付けた。
「さすがに、こういうときは布団を4枚掛けってわけにはいかないよねぇ。」
聞こえないフリをした。
「じゃあ、モッチー。最初は”たるとちゃん”の声でお願いするよ。」
”たるとちゃん”なら、さっき雑誌で確認した。
語尾に「にゃーの」を付けるネコミミのキャラクターだ。
「わかったにゃーの。」
モッチーは出来るだけ、何も考えないようにしようと思った。
17 :
声の出演:名無しさん:2005/10/10(月) 01:39:26 ID:yS9tm4Ej0
仰向けになったモッチーに男が覆い被さる。
「ほら、挿入するからドラムロールを入れてよ。ラジオ番組の時みたいに。」
「ド、ドラムロールですかにゃーの...ダラララララララ...。」
なんて注文の多い男だろう。
そして、男の小さいモノが入ってきた。
18 :
声の出演:名無しさん:2005/10/10(月) 01:41:06 ID:yS9tm4Ej0
彼の”語り”は行為の最中にも続けられた。
「アイドルが一般客狙いになると、歌唱力とかバラエティでの受け答えとか、同姓へのウケとかばっかり気にして、アイドルファンに対するサービスは”男に媚びる態度”とかいって無視されちゃうんだよぉ。たるとちゃん」
「そ、そうなんですか...にゃーの。」
オタ夫クンは必死に腰を使っているのだが、全く気持ちよくならない。
「某アイドルなんか、「握手会には気持ち悪い人が多いから、終わった後、必死で手を洗った」なんてことまでラジオ放送で言いやがったんだよぉ!たるとちゃん。」
「それは、ひどいですにゃーの。」
気持ちよくない分、理性が残ってしまう。
それがこの男に対しては、よけいに辛い。
うわー読むのめんどくせー
21 :
声の出演:名無しさん:2005/10/10(月) 01:57:01 ID:yS9tm4Ej0
「そーゆー態度が嫌だから、僕らはTVアイドルから、アイドル声優に乗り換えたんだよぉ。たるとちゃん。」
「そうだったんですか...にゃーの。」
「なのに、モッチーは「クリスマスプレゼントはアクセサリがいい」なんて言っちゃってさぁ。アイドルだったらモノより思い出だろぉ。」
「ご、ごめんなさい...にゃーの。」
あたしはモッチーなのか、たるとちゃんなのか?
「それに、「結婚したら彼に家事を任せる」なんてことも言ってたよねぇ。」
「す、すいません...にゃーの。」
「それと、結婚したい人の条件を「(1)カッコイイ(2)お金持ち(3)性格」の順であげてたよねぇ、これは本当にアイドルとして自覚が足りないセリフだよぉ!」
「ゆ、許して下さい...にゃーの。」
「あと、「山の生き物ではマントヒヒが好き」って答えもなんかイヤらしくて、僕は不愉快になったよ!」
意味不明だ。
22 :
声の出演:名無しさん:2005/10/10(月) 01:59:12 ID:yS9tm4Ej0
「はあはあ、ちょっと疲れちゃったよ。今度はモッチーが上になってよぉ。」
そう言って、男は仰向けに寝ころんだ。
あたしは彼と正対したくなかったので、背中を向ける騎乗位になろうとした。
「違うよモッチー。体はこっちを向けてよぉ。」
やっぱりそんな甘えは通らなかった。
「そういえば”アニメソング大集合2002”でも、モッチーは立ち位置を間違えて歌ってたことがあったよねぇ。ドジっこだなぁ。」
あたしも、こんな店で働いているのだから、人並み以上にオタク知識はあるつもりだが、やはり本物には遠く及ばない。
及びたくないが。
23 :
声の出演:名無しさん:2005/10/10(月) 02:00:26 ID:yS9tm4Ej0
「いいかい、僕らがアイドル声優に乗り換えたのは、顔の作りはTVアイドルに劣るけど、”受け容れ感”がアイドル声優の方が格段に良かったからなんだよぉ!」
下になっても語り続けるつもりらしい。
「アイドル声優はTVアイドルが無くしてしまった、ピュアーさとヴァージニティを大切にしていたんだよぉ!」
あたしはてきとーに体を動かして、相づちをうつ。
「そうです...にゃーの。」
「あ、モッチー。もう”たるとちゃん”はいいから、今度は歩鈴(プリン)ちゃんで頼むよ。」
歩鈴ちゃんも事前に学んでいる。
語尾に「なのだ」をつければ良かったはずである。
しかし、妙に現状を把握しているのが不思議だ。
24 :
声の出演:名無しさん:2005/10/10(月) 02:05:46 ID:yS9tm4Ej0
「いいかい、アイドル声優はなにより、TVアイドルが軽視したオタク文化を、もの凄く肯定的に捉えてくれてたんだよぉ!」
そりゃあ、飯の種だから当然だろう。
「そ、そのとーり...なのだ。」
なんだか、バカボンのパパみたいだ。
「ラジオや雑誌でも、オタクの嫌がる発言は慎んでくれるんだよぉ。」
だから、それで食ってるんだって。
「あ...そーなのだ。」
今のあたしみたいに、我慢して合わせてるだけ。
25 :
声の出演:名無しさん:2005/10/10(月) 02:08:57 ID:yS9tm4Ej0
「それなのに、モッチーはラジオ番組内で、平気で男関係とか、キスとかの話をするじゃないか、この前だって「好きな人の家の前で7時間張り込んでた。」とか「キスするときは相手の目を見る」とか言っちゃってさ!」
「すいませんなのだ。」
とりあえず、謝っていた方が無難だろう。
「アイドル声優ファンなんて、彼女がいるわけないじゃないか。なのに、番組中でそんな話をされたら、劣等感を感じるじゃないかぁ!」
取り残される感じがするわけね。
「ごめんなさいなのだ。」
ああ、早く終わらないかな。
26 :
みみずく魂:2005/10/10(月) 02:34:08 ID:GZexgtnCO
こんなスレ立てたらいかんと思うよ
27 :
声の出演:名無しさん:2005/10/10(月) 02:39:52 ID:8P01zbs60
28 :
声の出演:名無しさん:2005/10/10(月) 02:40:37 ID:8P01zbs60
正直続きが読みたいw
30 :
声の出演:名無しさん:2005/10/10(月) 12:07:23 ID:yS9tm4Ej0
「モッチーの問題発言はそれだけじゃないぞぉ!」
「まだあるの..なのだ。」
こいつも問題だが、モッチーにも問うべき点が多いのかもしれない。
「ほら、もっと気持ちよく動けよぉ!「チェリーボーイはリードしてあげる」みたいな事も言ってただろぉ!」
「ふーん...なのだ。」
別に相づちをうたなくても良いような気がする。
彼の”語り”は直流だろう。
「心理テストで”恋愛観は一石二鳥”なんて結果をだしちゃってさ。それって3Pってことかよぉ!」
「はあ...。」
ずいぶん捻れた解釈をするものだ。
重傷だな。
「高卒してすぐに運転免許とるのも、女のクセにナマイキだぞぉ!」
とんだ言いがかりだ。
「それに、「自分の出ているギャルゲーを買いに行ったけど、周りが凄くて買えなかった」なんて発言は絶対に許せないよぉ!モッチーは自分のファンを気色悪い連中だって思ってるんだろぉ!」
あんたみたいなのが群れていたら、モッチーでなくてもそう思うだろう。
人として当然の感性だ。
「パチスロ店でバイトしてたり、**焼きと聞かれて「根性焼き」と答えたり。本当はやっぱりヤンキーなんだろぉぉ!」
それは、そのとーりかもしれないな。
やはり、男の語りは直流だ。
あたしの返事なんか無くても、彼の口は止まらない。
32 :
声の出演:名無しさん:2005/10/10(月) 12:13:53 ID:yS9tm4Ej0
あたしは男の指示に従って四つん這いになった。
時計を見ると、もうすぐ時間だ。
あと少しの辛抱。
「モッチーは自分の写真の載っている雑誌があると赤面するっていってたよねぇ。」
後ろで物音がすると思ったら、背中に冷たいモノが触れた。
どうやら雑誌のようだ。
「ほーら、今モッチーの背中で雑誌を見てるよぉ。モッチーの写真が載っているよぉ。」
当たり前だが、その写真はあたしではない。
「ほーら、恥ずかしいだろぉ。」
ページをめくる音。
「恥ずかしいなのだ。」
「ああ、もう歩鈴ちゃんはいいから、アニー様で頼むよ。」
アニー様?
それはマニュアルには載っていなかった。
「あの、アニー様って?」
「アニメロミックスのアニー様だよぉ!語尾に”ナノ”をつけるんだよぉ!」
よく解らないが、解ったことにしておこう。
”なのだ”とさほど変わらないような気もするが。
33 :
声の出演:名無しさん:2005/10/10(月) 12:20:16 ID:yS9tm4Ej0
男は四つん這いになっているあたしに、背後から挿入してきた。
背中の雑誌を手で押さえている。
あたしの顔じゃ、役不足か?
ちょっとムカツクような、ホッとするような。
「いいかい、モッチーはアイドル声優として、もっと発言に責任を持つべきなんだよぉ。」
まだ”語る”つもりだ。
「わかったナノ。」
”あたし”に、”アニー様”の口調を真似させ、”モッチー”の写真を見ている。
視覚、聴覚、触覚のそれぞれが別キャラクターという、倒錯を極めたプレイだ。
34 :
声の出演:名無しさん:2005/10/10(月) 12:22:02 ID:yS9tm4Ej0
「モッチーはオタク的な趣味嗜好をほとんど肯定してないよぉ。それどころか、オタクが嫌うジャンルの話をするじゃないかぁ!車とか根性焼きとかパチスロでバイトとかぁ!そんな事だと、いずれアイドル声優もTVアイドルと同じ衰退の憂き目にあっちゃうんだよぉ!」
「どうしてナノ?あたし一人がアイドル声優失格になるだけじゃないナノ?」
男の主語がモッチーからアイドル声優に転換したことが引っかかって、思わず問い返してしまった。
「違うぅ、違うんだよぉ!これからアイドル声優になろうとする後輩の娘達が”自然体のモッチー”に憧れて、その方向でキャラクターを創っていっちゃうんだよぉ。そっちの方が演技しないでいいから、その方が楽だからぁ!」
あ、会話になってる。
男がコッチに戻ってきたのだろうか、それとも、あたしがアッチに行ったのだろうか。
確かにTVアイドルは、媚び人形から自然体に移行していったとは思う。
35 :
声の出演:名無しさん:2005/10/10(月) 12:27:24 ID:yS9tm4Ej0
「でも、そんなアイドル声優はオタクに受け容れられないナノ。つまり売れないから淘汰されるナノ。」
凶人を相手にするなら、こちらも狂っていた方がラクだ。
「違うんだよぉう!今はオタクがアイドル声優を消費しているんじゃなくて、アイドル声優がオタクを消費させてるんだよぉう!」
男の動きが激しくなった。
「だから、僕たちは用意されたアイドル声優を崇めるしかないんだよぉう!」
意外と男は自分の置かれている状況を正確に把握している。
だが、狂いきっていないからこそ、こんな悩みにとらわれてもいる。
36 :
声の出演:名無しさん:2005/10/10(月) 12:32:06 ID:yS9tm4Ej0
「だからだから、君はもっとアイドル声優らしくしなきゃダメなんだよぉう!」
何という声優に対するルサンチマン。
「ピュアーな清純さで、ヴァージニティな処女性を、大切にしなきゃダメなんだよぉうう!」
しかし、生身の人間に、アニメキャラのような完璧な役割は遂行できない。
生身の女性は排泄だって性交だってするし、軽蔑、怒り、恨み、無視だってする。
オタクの理想に適わない部分がある。
37 :
声の出演:名無しさん:2005/10/10(月) 14:51:23 ID:EeDkL7nMO
早く続きを!
読み物としてはおもしろい
まぁ発想は斬新だけどね
でも
>>1の望月久代への怨念めいたものを感じるのは気のせいか?
続き続き!
望月編の次ぎは誰をファックすんの?
41 :
声の出演:名無しさん:2005/10/10(月) 15:39:09 ID:yS9tm4Ej0
「”青姦はやったことがない”なんて発言は絶対にしちゃダメあんだよぉうう!」
もし、この男の言うように、声優がオタクを消費させているのなら、オタクの理想像に声優が合わせる現状から、等身大の声優、つまり”普通の女性”にオタクが合わせていくことになるだろう。
きっと、モッチーはその先駆者であり、だから男はモッチーに深遠なルサンチマンを抱いているのだ。
42 :
声の出演:名無しさん:2005/10/10(月) 15:47:18 ID:yS9tm4Ej0
男の息づかいはますます荒々しくなり、動きも早くなっていく。
それは性感の為だろうか、それとも声優に対する怨念の為だろうか。どうも、怨念の方が強いような気がする。
「アイドル声優はぁ、弱々しくって、可愛くって、女の子女の子してて、健気で、上目使いで、ちっちゃくて、頭が弱くって、じゃないと、じゃないと、ダメだぞぉううう!!」
そーゆー理想像は二次元キャラに投影するに留めておいて欲しい。
「エンジェルビィィィム!」
男は訳の分からないセリフを叫ぶと射精した。
やっと終わった。
43 :
声の出演:名無しさん:2005/10/10(月) 18:51:37 ID:yS9tm4Ej0
聖キャラプレ学園の店長室では、二人の男がモニターを観ていた。
口ひげを蓄えた、中年の男が口を開いた。
「オーナー、これが新企画の”有名声優コース”です。御覧の通り女の子の負担は甚大です。」
「確かに。人気は高いんだがな...。」
オーナーと呼ばれた恰幅のよい、初老の男性が答えた。
44 :
声の出演:名無しさん:2005/10/10(月) 19:16:27 ID:yS9tm4Ej0
「大抵の女の子は”重傷の客”にあたると、二度と声優コースはしないと言います。消耗率が高すぎます。」
「うむ、だがアニメキャラの時だって、初期はそうだったじゃないか。声優コースもマニュアルを改善すれば解決するんじゃないか?」
「いいえ、経験者の話を聞いてみると、アニメキャラより声優の方が、非常に深い知識を必要とされるのですが、その内容はイベントやラジオ番組に関するものが多いのです。それも一挙一動こと細かく。いま御覧になったお客さんもそうでしたね。」
「ラジオ番組にイベントか...確かに対応し辛いな。日々更新される情報はマニュアル化しきれない。アニメキャラなら放映分を把握するだけで済むんだが。」
46 :
声の出演:名無しさん:2005/10/10(月) 21:40:27 ID:yS9tm4Ej0
オーナーは腕を組み直し、ため息をついた。
「いいアイデアだと思ったんだがな...なぜ声優相手だと客はあんなに語るんだろうな?」
「そうですね、アニメキャラだとお客さんは女の子に”語りかけてもらう”ことを望むのですが、声優だと”語りかける”ことに夢中になる傾向がありますね。」
「語りかけるというより説教だよ、あれは。」
「女の子にとっては厳しいですね。辞めた娘もいますし、ノイローゼになった娘までいます。報告書は読まれましたよね。」
「ああ、非道いものだ。あれじゃ女の子の消耗率と売り上げ効率のバランスはとれていない。現状で続けるのは損だな。」
つか、このスレって何?
(*○∀○)
わからん。
でも
>>1がアンチ望月または失望した望月ファンではないか、というのは感じ取れる。
どす黒い怨念を感じる。
49 :
声の出演:名無しさん:2005/10/10(月) 22:03:16 ID:yS9tm4Ej0
「何故声優に対して”語る”のか。私の意見を述べさせて貰いますと...」
「言ってみたまえ。」
「アニメキャラはやはり、別世界の住人であり、彼らは応答を期待してアニメキャラに接したりはしないんですよ。純粋に受け手として関わるんです。」
「ふむ。」
「しかし、声優は違います。彼らは生身の女性である声優に、応答を期待して語りかけることが出来ます。しかも、その語りかけは、アニメキャラ的な理想像を求める声です。」
「...。」
「アニメキャラに語りかけられない反動が”過剰な言葉”となり、アイドル声優の理想像とのギャップが”攻撃的な語り”という形態をとって、あのような”説教”として噴出するのではないでしょうか?」
「なるほどな、もうひとつオタクの”ウンチクぶちまけ癖”も加えられそうだな。」
50 :
声の出演:名無しさん:2005/10/10(月) 22:06:18 ID:yS9tm4Ej0
「おや、またお客さんが来たようですよ。」
モニターを観て店長が言った。
「もういい、明日から声優コースは止めだ。いいな。」
そう言うと、オーナーは”防犯ビデオ”のスイッチを消した。
(了)
52 :
声の出演:名無しさん:2005/10/10(月) 22:25:43 ID:xO7Jt89JO
最高だぜ〜!!
53 :
声の出演:名無しさん:2005/10/11(火) 00:13:16 ID:StrgrXUXO
終わりかyo!
54 :
毎日新聞社会部:2005/10/11(火) 01:41:43 ID:4YRiqzMo0
「有名声優が風俗店で副業をしている」という情報を入手した記者たちは取材班を
編成し、夜の大都会へ取材にあたった。そこで見たものは「声優ブーム」とは裏腹
の「声優残酷物語」の実態だった。【社会部声優取材班】
東京・錦糸町のイメージクラブで勤務しているマキコ(仮名)は、記者の顔を見て
言葉を失った。以前に民放ラジオ番組の取材で記者と顔を合わせたことがあったか
らだ。「こんな姿を見られたくなかった…」マキコは涙声でつぶやいた。
31歳のマキコが風俗で仕事をするようになったのは、「アーティスト宣言」とい
う「風説の流布」による影響を受けてからだった。それまでのマキコは93年にデ
ビューしてからは順風万帆の声優生活だった。テレビアニメやラジオのパーソナリ
ティーにCDと大当たりし、「第三次声優ブーム」の一翼を担った。そして声優で
は初めて日本武道館でライブを開催し、以後数度も武道館ライブを行った。
しかし、風説を流された影響でアニメ出演は無くなり、ラジオ番組もFMラジオの
30分番組のみ。ライブも夏冬のみとなりCDの売上も落ちてきた。業界をいわば
「干された」マキコは、風俗の仕事に手を染めた。
55 :
声の出演:名無しさん:2005/10/11(火) 02:07:58 ID:IzNd08hc0
期待age!
56 :
声の出演:名無しさん:2005/10/11(火) 02:26:28 ID:KOjTCwQS0
男と女の意識がシンクロしていって現実にも侵食していくサイコホラーになるかとおもったが
これも読み物としてなかなか面白かった
57 :
声の出演:名無しさん:2005/10/11(火) 18:42:36 ID:yA+zPZcm0
別の人でやっても面白そう
58 :
毎日新聞社会部:2005/10/11(火) 18:49:23 ID:4YRiqzMo0
つくばエクスプレス秋葉原駅近くのイメージクラブで、マリコ(仮名・35)はチア
ガール姿で個室にいた。マリコは「あたしが風俗で仕事しているのは、夫には内緒な
の」と顔写真撮影を拒んだ。「オッパイだけならいいけど…、あっ『夕刊フジ』じゃ
なかったんだ。毎日新聞じゃ無理よね」と冗談交じりでまぜっかえした。マリコの饒
舌ぶりは、出演していた往年の長寿ラジオ番組での語り口を彷彿とさせる。マリコが
転落したのは、皮肉にも「結婚」だった。2003年に結婚を発表するまでは文字通
り「声優アイドル」の地位を占めていた。だが結婚発表後は多くのファンが離れてい
った。所属事務所やレコード会社の対応の不手際が、ファンの不信感を増幅させ、怒
りの矛先がマリコに向けられた格好となった。女性としての「幸せ」を得たはずだっ
たが、仕事は激減し、10年以上続けていた全国ネットのラジオ番組も終了した挙句
所属事務所の声優ら5人でユニットを組まされた。一部では「売れない声優の抱き合
わせセット販売」と揶揄され、マリコのプライドは崩壊した。夫のため、ぽっかりと
空いた「心のスキマ」を埋める為、マリコは今日も客を取る。【社会部声優取材班】
59 :
毎日新聞社会部:2005/10/12(水) 07:15:24 ID:j767bGCc0
「キャップ!行方をくらませていた『ヒサヨ』の所在地が分かりました」毎日新聞
八王子通信部から「ヒサヨ(仮名)が八王子市内のソープランドに潜伏している」
という連絡をうけた取材班は、八王子市へ向かった。かつて「モッチー」の愛称で
呼ばれた声優が、ソープランドで体を売っている。かつてのヒサヨを知る記者たち
からは、ため息が漏れた。追い打ちをかけるように警視庁記者クラブ詰めの記者か
ら報告が入った。「ヒサヨに前歴があったのは事実です。暴走行為で懲役2年の実
刑を食らって、茨城県牛久市の牛久農芸学院に収容されていました」
ヒサヨが表舞台から姿を消したのは、週刊新潮の記事がきっかけだった。「疑惑の
アイドル声優」と題したキャンペーン記事で、ヒサヨの非行歴を実名で報道した。
毎日新聞はじめ朝日新聞など主要メディアは、一斉に新潮批判をし「週刊文春」で
さえ「小娘をいじめて何が面白い」と反対の論調だった。それどころかニューヨー
クタイムズ、ワシントンポストなど世界各国のメディアが一致団結して新潮批判を
展開した。だが「2ちゃんねる」の一部利用者はヒサヨを追い詰める行動を取った。
そのためヒサヨは声優の世界から消された。ソープランドで面会に応じたヒサヨは
疲労の為髪が薄くなり、痩せこけていた。「…ここから出たい。でも…」と言いか
けたところ、刺青を入れた金髪の男が「取材は終わりだ!!」と記者たちを追い出し
た。男は「あいつには5千万の借金があるんだよ。体で払ってもらわないと」と暗
に売春強要の事実を認めた。【社会部声優取材班】
60 :
声の出演:名無しさん:2005/10/12(水) 13:52:19 ID:/jNmwNiRo
最後の経営者のくだりはいらないと思う。
いや、最後に書き手の主観をまとめる役割として重要だと思う。
これがあったからこそ、
>>1がこのスレを立てて長文書いた意味が明確になってる。
62 :
声の出演:名無しさん:2005/10/12(水) 17:33:28 ID:KdTZUtMio
作者の言いたい事が経営者の部分で
まとまっているのは同意だけれども
それを話の後半にまとめて処理しようとしてるから
経営者部分がなんだかくどい感じがする。
なんだこのスレ。
久方振りにこの板で長い読み物を読んだ気がする。
あげ
65 :
声の出演:名無しさん:2005/10/13(木) 13:32:43 ID:onX9PnBZ0
すげーイイなこのスレ
エロマンガのネタとしてインスパイヤしたいが、アイドルへの熱意が低い人間にはムリかね。
このスレ的には1が書き終ってしまったから打ち止めなのかな。
新作期待age
69 :
声の出演:名無しさん:2005/10/14(金) 23:59:22 ID:TTYYktzo0
70 :
声の出演:名無しさん:2005/10/16(日) 15:13:43 ID:y6Huix0Q0
age
1
「先輩、いいとこ見つけたんっすよ。」
平常業務がやっと全て片付いて帰り支度を始めていた俺に、後輩のトモチカが
妙にさわやかな笑顔を満面に浮かべながら近寄ってきた。
「なんだよ、飲みか?」
「まぁそれもありますけど・・・。」
少し含みのある言い方をしたトモチカは、そこで一旦言葉を切ってから続けた。
「きっと気に入ると思いますよ?」
何度聞き直しても行けば分かるの一点張り。
その不自然な態度に疑問を抱きつつも、俺は好奇心からその誘いに乗った。
数十分後、俺は我が商社がある地区から山の手線を利用してほんのニ駅程先、
世界最大の降乗車人数を誇ると言われる駅・新宿駅の外周をトモチカと歩いていた。
「だから、どこ行くかくらい教えろって!」
午後7時を過ぎ、往来を行く人数は爆発的に増えてきている。
雑多な人波が嫌いな俺は少しイラついた口調でそう言い放った。
「まぁまぁ、もう少しですから。お楽しみって事で。」
仕方なく俺は、平然と切り返してくる後輩の後を黙って付いていくしかなかった。
普段あまり通らない場所だったのでハッキリとは覚えてないが、確か職安通りを
歩いていて新大久保駅方面へと向ったと思う。
「こっちです。」
トモチカが不意に細い裏路地へと続く角を曲がった。
何故か早足ぎみのトモチカに少し離されかけていた俺は、それに急いで続く。
その角からしばらく歩いた場所にある、ホテルのような外装のビルの中へ俺達は歩を進めた。
一階のロビーにある小型のエレベーターが丁度降りてきていたので、急いで飛び乗る。
他に乗っていた人もなく、俺とトモチカの二人だけ。
トモチカが30階のボタンを押すのを見届け、俺は一息つこうとした。その時。
「先輩、声優さん好きっすよね?」
僅かな沈黙の時を破り、不意にトモチカが発したその言葉に驚いた俺は、
あやうく手に持っていたビジネスケースを落としそうになってしまった。
「・・なんでそう思うんだ?」
内心激しく動転しながらも、外面上の平静を極力保ちながら俺は聞き返す。
確かに俺は声優が大好きだ。とりわけ、俗にいうアイドル声優というカテゴリーに属する人達を
こよなく愛している。非常に贔屓にしている人もいるが、その事に関して他の人達に話した事は無い。
もちろん、会社の人間は誰も知らないはずだ。
「この前、先輩の携帯に電話かかって来たっしょ?その時の着メロ、堀○由衣だったと思って。」
当たりだ。普段社内ではマナーモードにしているんだが、その時は迂闊だったとしか言いようが無い。
しかし、なんでこいつが分かったんだ?
電話はすぐに出たからイントロしか聞こえなかったはずだし、あの曲は彼女の歌の中でもマイナーな、
アルバムの片隅の曲だから安心していたのに・・・。
「実は自分も結構好きなんっすよね。」
そう言って携帯の着メロを鳴らす。タイトルはよく知らないが、○谷良子の歌だったはず。
「お、おまえ・・・。」
俺が苦しそうに嗚咽に近い声を出しかけた時、丁度エレベーターが30階に到着しドアが開いた。
「まっ、その話は店に入ってからゆっくりしましょう。」
そう言い残すと、トモチカは何事も無かったかのようにさっさとエレベーターから降りる。
しばらく俺は呆けていたが、ハッと我に返り急いでその後を追った。
その時の俺は、きっと相当のまぬけ面だったに違いない。
「この店です。」
赤い絨毯が敷いてある、狭いがやたらと小奇麗な通路をしばらく歩くとそこはあった。
見ると、一見して普通のバーラウンジのように見受けられる。
あまり派手な装飾は施されておらず、簡素な印象を受ける入り口は
大人の雰囲気のようなものを醸し出している。
「・・ここ?」
ここまでの道中、どんなとんでもない所に案内されるのかと考えていた俺は、
期待外れ半分、安心半分の気の抜けた声を出す。
「はい。まあ、中に入りましょう。」
店名を確認しておこうと看板を見ようとしたが、トモチカがそう言ってさっさと店内に入って
しまったので俺も慌ててそれに続いた。
(なんでこいつ、こんなに生き生きとしてんだ?)
その時感じた疑問は数時間後に氷解する事になる。
きてもうた。新作がきてもうたよ。
期待sage
新作キター
84 :
声の出演:名無しさん:2005/10/17(月) 12:35:25 ID:Ccih0aVQ0
すんげー良いトコで止まってるvvvvv
2
店内に入った俺が一番最初に思った事は、場違いな所へ来てしまった、だった。
複雑ではなく単純な模様であしらわれた、近代ヨーロッパ的な大理石のフェイクタイルで
装飾された床。磨かれた黒曜石のような輝きを放つテーブル。
大きなガラス張りの窓が店内の東側に全面張りされており、そこから都内の夜景が一望できるようだ。
雰囲気を出すためなのか、照明は薄暗い。
困惑する俺を尻目に、トモチカは一人の女性が座っていたテーブルの対面に迷わず座る。
「いらっしゃい。約束通りの時間ね。」
「いや、ちょっと遅れちゃったかな。悪いね、オーナー。」
そんな会話が聞こえた。オーナー?
少し離れた所で立ち尽くしていた俺に、トモチカが手ぶりで自分の隣りに座るよう促す。
俺は恐る恐るトモチカの隣りに座った。
対面の女性は、年の頃40歳位だろうか。上品に着こなしている黒いドレスや、
少し明るい栗色にブリーチされたショートカットが良く似合っている。
「先輩、こちらの方はここのバーのオーナーでミカさん。
お母さんがもともとここのビルでビジネスホテルを経営されていて、それを改装して一部を
ラウンジバーとして運営している方なんですよ。」
「はじめまして、オーナーのミカです。よろしく。」
トモチカの紹介が終わると、ミカと呼ばれた女性はゆったりとした動作で丁寧に御辞儀する。
俺も慌ててそれに合わせて御辞儀をしたが、頭の中は”なんだって俺達がそんな人と話をしているのか”
という疑問で渦巻いていた。
それからしばらくは、たわいもない話が続いた。
トモチカとミカさんの出会ったきっかけの話(ここで偶然知り合ったらしい)、仕事での苦労話や世間話・・。
ニ時間位は話していただろうか。十時を過ぎた辺りから、俺は時計を気にし始めていた。
「・・ではミカさん。そろそろ例のものを。」
だがしかし、その時トモチカが発したその一言から全ては始まったのだ。
ミカさんは頷くと立ち上がり、店の従業員専用の部屋からパンフレットのような冊子を持ってくる。
少し厚いファミレスのメニューのようにも見えなくはない。
「先輩、どうぞ。」
トモチカの言葉に促され、俺はミカさんが持ってきた物を迷いながらも受け取る。
表紙は真っ白で何も書かれていないので、中を開いてみる。
その中には、多数の女の子の顔写真が貼ってあった。
”2万円”と上部に書かれたそのページには、20歳前後位の若そうな子が多いように感じられた。
トモチカの方へ視線をやると、ニヤニヤとした笑みを浮かべたまま、次のページへ進むよう目配せしてくる。
更にページをめくると、同じように写真が貼られている。
書かれている金額は5万円、8万円と増えてきているが・・これがなんだというのだろう?
しかしその時、ページをめくっていた俺の手が止まった。
”50万円”と書かれているそのページに、見た事のあるような気がする娘がいたのだ。
どこかで・・?何かの雑誌だったか・・?
俺がハッして顔を上げると、ミカさんが微笑を湛えながら言った。
「似てるでしょ?そっくりさんよ。」
そっくりさん・・?確かに髪の型も色も違うけど・・。
「先輩、これは実はミカさんが一部のお客さんだけにサービスの一環で極秘裏に行っている事なんですが、
そこに載ってる女の子と一時間、このビルにある個室でお話ができるんですよ。金額はその料金です。」
「50万以上の娘は忙しいから、予定を合わせるために予約制になってるの。」
二人の説明から何か嫌な予感めいたものを感じながら、恐る恐る次のページを開く。
そして、100万円と記されたそのページを開いた俺は、凍てつくような衝撃を受けた。
「そ、そんな・・ばかなっ・・。」
言葉としての感想は、それだけ搾り出すのが精一杯だった。
全員を知っていた。いや、正確にはこちらが一方的に知っていた。
「これだけ似た娘を探すのは大変だったわよ。」
ミカさんはあまり感情を込めずそう言った。
「つまりは声優さんそっくりの娘による、一時間のおしゃべりサービスなんです。
顔を写さなければ、写真もOKです。
ミカさんに先輩の話しをしたら、ぜひ会ってみたいという事だったんで僕が案内した、
というのが今日の顛末だったんです。」
「で、どう?気に入った娘はいたかしら?」
半身を乗り出すミカさんに俺が返答を逡巡していると、トモチカが内ポケットから数枚の写真を
取り出しテーブルの上に置いた。
「僕、実はこの娘とお話ししたんですよ。貯金を切り崩してね。」
100万円の中の一人をトモチカが指差す。
「これは、その時に写させてもらった写真です。」
それを一瞥した俺は、えもいわれぬ興奮に襲われた。
「・・この娘達はそっくりさんなんですよね?」
「そう。そっくりさんよ。」
ミカさんが雌豹のような妖しい笑みを浮かべながら言った。
俺は暫らく考えた後、100万円の中の一人を指差した。
金額設定高いなおい。
>>96 金額にはなにか秘密があるんじゃないかと期待
「ああ、ごめんなさい。その娘は人気の娘で、かなり頑張ってくれてたんだけど、
先日登録会員から退会しちゃってるの。
元マネージャーの彼氏と共に独立して、新たに会社設立する準備が忙しいからって。
まだ写真外してなかったわ。」
初めてミカさんが少し焦った表情をみせた。
なんだそれは。夢も希望もあったもんじゃないな。俺は心の中で毒づく。
「それじゃあ・・この娘で。」
俺が改めて”有名声優クラス・120万円コース”の他の娘を指し示すと、ミカさんは満足そうに頷いた。
「御利用ありがとうございます。そのコースの娘は朝まで仕事があって、昼過ぎまで寝てる事が多いから、
こっちから本人が動ける日と時間が分かり次第携帯に連絡します。
その中からあなたの都合の良い時を選んで、当日中にこっちにまた連絡し直して。」
携帯の番号をミカさんに伝えると、俺とトモチカは店を後にする。
帰りすがら多少声優の話をしたが、それ以外の時間はお互い黙り込んでいた。
3
ミカさんからの連絡があり、例のビルに今度は一人でやってきた俺は、あのバーの下の階にある
狭い一室のソファーに座り、女の子の到着を待っていた。
小さなテーブルを囲むように配置された二つのソファー。
床にはエキゾチックなデザインの赤い絨毯が敷かれ、部屋の片隅にあるシングルベットには
よく洗濯された真っ白なシーツがかけられている。
元ビジネスホテルらしくユニットバスだが、個人的にトイレとは別体になっているのは助かる。
俺はこういう場所で女の子を待つのは初めての経験だったので、落ち着かない気持ちを
紛らわせるために、用意してきたデジカメを弄ったり部屋の中をウロウロしたりしていた。
コンコン。しばらくして扉をノックする音が聞こえた。
「どうぞ。」
俺はドアのロックを外すと、来訪者に扉が当たらないよう、ゆっくりと開ける。
そこにその人は立っていた。
雑誌でみる某声優とは少し違った髪形と化粧をし、サングラスを懸けている。
服装は当人のイメージとは全く違う、ギャル系の服だ。
だが、すこぶる似ている事に感激した俺は感嘆の声を上げた。
「凄い!本当にそっくりですね!」
「そうですか?そうでもないですよ。」
彼女は少し照れたように笑う。
澱みの無い、澄んだ滑舌の良い声。声までそっくりだ。
彼女を部屋の中に招き入れると、俺と彼女は向かい合ってソファーに座る。
「自販機のもので申し訳無いんだけど・・コーヒーがいいですか?それとも紅茶?」
午後7時を過ぎ寒くなってきていたので、俺は買ってきていたホットコーヒーと紅茶の缶を
テーブルの上に置く。
「・・それじゃあ、紅茶いただきます。」
彼女が遠慮気味にそう言い紅茶を手に取る。
飲む前にサングラスを外した彼女の顔は、某声優に生き写しだった。
「服装以外は、もの凄く似てますよね。研究しているんですか?」
「研究は毎日ですよ。服装は当人も普段はこんな感じかもしれませんよ?」
「話し方も似てるんだけど、出演されてるラジオとかもチェックされてるとか?」
「全て聴いてますね。聴き逃した事は無いです。」
その女性の熱意に感心した俺は、へぇ、と感嘆の声を漏らす。
「それでは相当彼女に詳しいんですねー。もしや、恋人の事とか御存知ですか?」
「高校を卒業するまではいなかったらしいですよ。」
そこで彼女は一息おいた。
「養成所に入ってからは遊びまくったようです。
元来、一人きりが嫌いな人だったんで、男をとっかえひっかえ付き合ったって。
それがプロの声優になった今も続いてるようです。」
「嘘だ!」
急に声を荒げ立ち上がった俺を、彼女は驚きの面持ちで見上げる。
「恋人はいないって言ってたんだ、人見知りだからって!」
「今はいない、っていう意味です。ほんの一時的な期間だったんですよ。
大体いい歳をした、それなりの価値のある女に男がいない訳ないじゃないですか。
何人かの男性声優とお付合いしていたんだけど、誰とも上手くいかなかったんで
もう殆ど事務所黙認で、現在はマネージャーと付き合っているらしいです。
まあ、ハッキリ言って全員体だけの関係でしたけどね。」
しれっと言ってくれる。
彼女はブランド物のバッグからシガレットケースとジッポライターを取り出すと、
煙草を一本咥えて手馴れた手つきでで火を着ける。
「それでは、俺達が今まで知っていた彼女は・・・。」
「全てまやかしだったんですよ。各々が生み出した幻想。
アニメの役柄からだけではなく、思い込みから派生した偶像。」
そういうと彼女は、くゆらせていた煙草の煙を俺に向かって吹きかけた。
普段煙草を吸わない俺は激しく咳き込む。
「それじゃあ、そんな事じゃあ」
俺は叫びに似た、悲痛な声をあげた。
「俺達ファンの気持ちはどこへ向かえばいい!?」
彼女はチラリと時計を見やる。入室から30分が経過しようとしていた。
突然、彼女は前触れも無くベットの上に飛び乗ると、いきなり衣服を脱ぎ始めた。
本当に突然であった事と、女性の脱衣を生で初めて見た事で俺は、ただ、呆然と立ち尽くして
その衝撃的な情景を見ているしかなかった。
「私の事をそこまで想ってくれていた、あなたにはその資格があると思う。」
ベットの上の彼女は、最後の一枚も脱ぎ捨て俺に向かって言った。
「おいで。現実はここにあるよ。」
<了>
112 :
声の出演:名無しさん:2005/10/19(水) 20:40:45 ID:gj4ZKi6y0
↑の声優が誰だったかってのはないのか?ってもフィクションだけど
読み物としてはなかなか面白いのでage
なんだこのキモイスレ
事務所独立の子は多分アレだよね。
IDがころころ変わってるんだが、共作?
何にせよ、楽しめましたよ
116 :
71:2005/10/19(水) 22:46:01 ID:tlCd5dH50
連投規制に引っかかってた。
117 :
声の出演:名無しさん:2005/10/20(木) 23:04:06 ID:Egh0Kl/u0
age
118 :
声の出演:名無しさん:2005/10/21(金) 14:25:15 ID:wrMNEXo2O
神スレ
119 :
声の出演:名無しさん:2005/10/23(日) 10:17:37 ID:FUK51A/s0
定期あげ
120 :
声の出演:名無しさん:2005/10/24(月) 18:18:46 ID:0yzidReYo
やぶさかではない
121 :
声の出演:名無しさん:2005/10/25(火) 12:37:39 ID:8VcUOI1cO
あ
122 :
声の出演:名無しさん:2005/10/27(木) 00:49:45 ID:UBInmNHT0
定期あげ
123 :
声の出演:名無しさん:2005/10/29(土) 19:30:36 ID:3ikhClZu0
age
124 :
71:2005/10/29(土) 23:12:45 ID:QP5CqZ1C0
1
「いやいや、参りましたよ。30分押しですよ。30分押し。」
僕はブロッ○リー社製ので○こハンケチで、額を流れる汗を拭き取りながら言った。
あまりにも長い時間長蛇の列に並んでいたため、D.○.の朝倉○夢をPCでプリントした
特製Tシャツも、汗でぐしょぐしょになってしまっていた。・゚・(つД`)・゚・
125 :
71:2005/10/29(土) 23:14:34 ID:QP5CqZ1C0
今日はイチオシの声優さんも出演する、新作アニメの発表イベントだったんだ。
千葉市街に住んでいる僕は、確実に参加するため都内に前日入りして整理券を入手し、
ネカフェ”ら○だ”で一泊して本日のイベントに臨んだというわけ。
126 :
71:2005/10/29(土) 23:16:00 ID:QP5CqZ1C0
イベント自体は30分押しだったものの、スポンサーからMCとして呼ばれていた方の
進行が上手く、滞りなく予定のプログラムを消化し終了した。
十二分に盛り上がったし、イベントを存分に楽しめてよかた(´∀`)
僕は一緒にイベ参加した都内の知人と談笑しながら、石○電気SOFT2を出た。
その時だった。僕は幸運の女神を目撃したのかもしれない。
127 :
71:2005/10/29(土) 23:17:13 ID:QP5CqZ1C0
知人と石○電気の店内で時間を潰していたおかげか、出演声優さんの一人がアキバの
路上を歩いているところに偶然にも遭遇してしまったんだ!Σ(´д`*)
128 :
71:2005/10/29(土) 23:18:15 ID:QP5CqZ1C0
「おお、中の人ではないですかくぁwせdrftgyふじこ!」
友人の一人、pinoさんが驚きの声をあげた。
pinoさんは美少女フィギュアとょぅι゙ょを心から愛するナイスガイである。
かつてのキムタクのようなロンゲと、知的な分厚いレンズのメガネが印象的だ。
「プライマリーの娘でしょう。話しかけてみられてはどうですか?」
そう言って僕の肩を叩いたのは鬼夜好苦(キヨスク)さん。
僕達の中では一番のイケメンで、気の抜けた草○剛のような感じ。
アニヲタであり、ガンマニアでもあるらしい。
「・・とは言っても、プライベートの時間なわけだし・・。(´・ω・`)」
僕は弱気な言葉を口にする。当然かと。
129 :
71:2005/10/29(土) 23:21:19 ID:QP5CqZ1C0
「ん?あれはなんですかな?」
声優さんの姿を目で追っていたpinoさんが、何かに気付いたようだ。
見ると、その声優さんの後を付けるように追う男の姿があった。
かなりの長身で、黒いスーツにジャギーの入った長い茶髪。
最初はマネージャーの方かと思ったけど、どうも様子がおかしい。
130 :
71:2005/10/29(土) 23:22:51 ID:QP5CqZ1C0
その時僕は、その声優さんが以前ラジオで言っていた事を思い出した。
(ストーカーみたいな人がいたんですよねw)
他のゲストの方達との笑い話の中で、何気なく漏らした言葉。
131 :
71:2005/10/29(土) 23:24:30 ID:QP5CqZ1C0
これはいけません。
嫌な予感がした僕は、背中に背負っていたパックパックから
エロゲの特典で付いてきたポスターをビームサーベルのように引き抜くと、
男を追うため走りだした。何事かとpinoさんとキヨスクさんも僕の後に続く。
132 :
71:2005/10/29(土) 23:26:43 ID:QP5CqZ1C0
この時ほど、日頃からの不摂生でたんまりとお腹に付いた脂肪がうらめしいと思った事はなかった。
追跡男に追いついた頃には、ヒィヒィハァハァと激しく息を切らしてた。(;´Д`)ハァハァ
133 :
71:2005/10/29(土) 23:28:23 ID:QP5CqZ1C0
「な、何をしているんですか、あなたは・・!」
乱れる呼吸を整えながら、物陰に隠れて声優さんの歩く姿を監視していた人物に僕は声をかけた。
相手は危険な犯罪者、ストーカーかもしれない。(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
こういう場合、毅然とした態度で接さねば。(`・ω・´) シャキーン
134 :
71:2005/10/29(土) 23:30:26 ID:QP5CqZ1C0
僕の呼びかけに驚いたように振り返ったその男は、更に驚愕の表情を浮かべる。
「な、なんだよお前・・・。」
汗だくでポスターを構えている僕の姿に怖れをなしたのか、わずかだけど男は後退りした。
接触の導入としてはまずまず。精神的に優位に立つ事が出来たようだ。
この時、追いついてきたpinoさんとキヨスクさんも合流し、僕は少し強気になっていた。( ̄ー ̄)
「今、あの人を追跡していましたね?ストーキングは、犯罪ですよ!」
「・・いや、俺はただ、アイツがまだ怒ってるかと・・。」
男は、何か言いにくそうに言い訳をしている。
そんな事では僕はごまかされない。
135 :
71:2005/10/29(土) 23:33:41 ID:QP5CqZ1C0
「僕には分かってるんです!あの人のファンですからね。
いい加減にしないと警察に通報しますよ。」
僕は諭しながら、男に近づく。刹那。
「ほっとけよ!ウゼェ!」
男が振り払うように振った手の甲が、見事に僕の頬にHitした。)゚д゚)・∵.グハァー
僕はもんどりうって転倒すると、うつぶせの態勢でうずくまる。
何事かと道行く人達が僕達を一瞥して通り過ぎていく。
136 :
71:2005/10/29(土) 23:35:41 ID:QP5CqZ1C0
やったな、ストーカーめ。だがお前の負けだ。
なんといっても僕には仮契約(パクティオー)を交わしたっぽい強力な友人がいるんだ。
僕はなんとか頭を起こすと、優秀な従者を見上げた。
だがもういない。逃げたのか。orz
137 :
71:2005/10/29(土) 23:37:43 ID:QP5CqZ1C0
「だ、大丈夫か?悪ぃ、当てるつもりは無かったんだ・・。」
男が更に追い討ちをかけようと、僕に歩み寄ってくる。
このままではまずい!(゚Д゚;)
ピンチになったその時、ある記憶が僕の脳裏を稲妻のように駆け抜けた!
138 :
71:2005/10/29(土) 23:40:26 ID:QP5CqZ1C0
僕はガクガクと笑うヒザを必死に御しながら、立ち上がる。
そして近寄ってくる男に向かい、仁王立ちのまま両腕を組んだ。
尊敬する我が師、黄金聖○士・牡牛座アル○バランの居合いの構えだ。
続きマダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
ワロスw
今度はコメディか
141 :
自治スレにて板分割案検討中:2005/11/02(水) 07:55:00 ID:qA5kkRff0
これ全部同じ人が書いてるとしたらスゴイ。神てすよ。
大塚英志にでも送ったら角川から本出せるかも(ほめてるんです)。
が、リアル部は変更しなきゃだし、でもそうすると全然面白くないし。
とにかく続き読みたい。
142 :
自治スレにて板分割案検討中:2005/11/02(水) 20:19:04 ID:ySIK8oviO
おい早く続き載せろよ!氏ね
まだこの小説続いてたんだなw
乙ですww
つーか、個人で書いてるなら
そろそろトリップ付けた方がいいと思われ。
別人との共同制作なのかどうかわかんないから。
「・・な、なんだよ?」
その構えに畏怖したのか、男が狼狽する。
「たかがストーカーを相手に、露骨にファイティングポーズをとる必要もない。
このままでも十分お前を倒せるわ!」
僕は師の発言からインスパイアした言葉で、男を一喝する。
「何言ってんだ、コイツ?」
自信満々の僕の言葉に流石にカチンときたようだ。
男は歩み寄ってくると、僕の頭を軽く叩くような動作を見せた。
かかったな。
僕はその拳が頭に届く寸前、師のようにカッコよく頭を引っ込めて
頭部への攻撃をかわそうとした。
が、直撃。パシンといい音がして、僕はよろめいた。
おお、師よ、私はまだ修行がたりませぬ・・。
_, ._
ま、まずい・・。万策尽きたかも。(;゚ Д゚)
すでに汗だくの僕の頬を、更に一筋の汗が伝った。
こうなったら、最後の賭けに出るしかない!
「・・勘違いしているようだな。今見せたのが本気だと思ったのか?」
「は?」
「オレは変身をする度にパワーがはるかに増す。
そして、まだその変身を後二回も残している・・・その意味がわかるな?」
僕は目前に二本の指を突き立て、ニヤリと笑った。
勿論、もう僕にそんな事が出来るだけの力は残されてはいない。
ハッタリだ。上手くいってくれっ!(`・ω・´)
「なんだよそれ?変身?」
( ゚д゚)ポカーン。男はあっけにとられている。
しまった。流石に変身出来るという設定は無理があったか・・。(;´Д`)
ストーカーを野放しにしておくのは我慢ならないとはいえ、状況が悪過ぎると判断した僕は、
男が呆然としているそのスキに脱兎の如く逃げ出した。
2
やれやれ、大変な目に遭ったよ・・。
男が追ってくる様子も無く、僕は薄暗くなった自宅への帰り道をトボトボと歩きながら
安堵のため息を漏らしていた。
歩いてると、何だかポケットからチャラチャラと気になる金属音がする。
探ってみると、二本の鍵が付いたキーホルダーが入っていた。
ああ、あの男に殴られて倒れた時・・丁度手元辺りでチャリンと音がしたから、
お金だと思ってとっさにポケットの中に入れたんだった・・。(;´Д`)
自分の現金さに苦笑いしながらも、僕はあの声優さんの事が心配でならなかった。
もしや、今頃あのストーカーに狙われているのでは・・・。
以前にも心配して、イベント会場から住んでいるマンションまで見送った事があったから、
住んでいる所はよく知ってた。
(´-`).。oO(やっぱり心配だよ。様子を見にいってみよう。)
もう随分日が落ちてきていたけど、居ても立ってもいられなくなった僕は
あの声優さんが住まうマンションへと向かった。
辺りに気を配りながら、数人しか入れそうにない小型のエレベーターに乗りこむ。
すぐに5階の声優さんの部屋の前に着いた。
特に不審な者の姿は見当たらないけど・・・。
僕はふと、今日昼間に手に入れていたキーホルダーの事を思い出した。
あれは僕の物でない以上、あのストーカー男が落とした物なんだろう。
もし、この部屋の鍵をあの男が持っていたのだとしたら大変だ!(`・ω・´)
僕は安全性をチェックする為に、二本の鍵を順番に鍵穴に差し込んで回してみた。
カチャリ。二本目の鍵でドアのロックが外れた。
なんて事だ、あの男は部屋の合い鍵を手に入れてたんだ・・!!
僕はその事実に戦慄を覚えながらも、この事実を伝えると同時に声優さんの安否を確認する為に、
少し遠慮気味にだけど部屋の中へと踏み込んだ。
意外なほど散らかっていた部屋の中には、誰もいない。
どうしようかと思案を巡らしていると、突然玄関の方から人の声が聞こえた。
別に堂々としていても良かったと思うけど、慌てた僕はとっさに
ベットの下にあった空間に滑り込んだ。
「・・祐二?帰ってきてるの?玄関開きっぱなしだったよ?」
特徴のある、澄んだ聞き覚えのある声だ。
間違いない、声優さんが帰ってきた。
しかし誰だ?祐二って・・。
「いないの?・・どこに行ったのよ、もう!」
ドサリ、とベットの上に座る音が真下にいる僕にはやたらと大きく聞こえ、
自分の心拍数が一気に跳ね上がるのがハッキリと分かった。
でもその動揺以上に、僕の中で鎌首を擡げ始めている感情があった。
それは嫉妬に似た感情。
原因は・・そ・・その、祐二とかいう野郎だ!
がしっ。
僕はベットの下から見えていた声優さんの足首を掴んだ。
何故だか、考えるよりも先に体が動いていたんだ。
「きゃあああっ!?」
自分のすぐ真上から悲鳴が聞こえた。
僕は足首を引きながら、ベッドの下から這い出る。
唐突の事に驚いた声優さんは完全に体勢を崩し、部屋の床に倒れこんでしまった。
158 :
自治スレにて板分割案検討中:2005/11/05(土) 10:28:41 ID:nOGQg5BK0
あげ
いつのまに新作がきとるねw
期待 だがオチが読めるぞw
保守?
162 :
自治スレにて板分割案検討中:2005/11/10(木) 01:53:10 ID:7CRv082S0
何気に良スレ、保守
163 :
自治スレにて板分割案検討中:2005/11/12(土) 12:10:05 ID:oBW+rgT50
続き待ちage
164 :
声の出演:名無しさん:2005/11/14(月) 22:03:34 ID:qnJ/+kuXO
あげ
165 :
声の出演:名無しさん:2005/11/16(水) 20:17:05 ID:4vg+pVZrO
ほ
この後の展開を考えてワラタ
「・・こっ、この、誰だよ、祐二って・・。」
覆い被さろうとする僕を、声優さんは必死で突き放そうとする。
「な、なんなのよ、あんた!!」
「うるさい!どうせその男と毎日盛ってるんだろう!この淫売め!」
口汚く罵りながら、声優さんが着ていた長袖ニットを剥ぎ取る。
「表では何も知らない生娘みたいな顔をしやがって・・裏ではやりたい放題なんだろう!
マジメに応援してる僕らを弄んで、笑ってるんだろう!」
そしてキャミソールを無理矢理たくしあげると、Bカップ程のブラが露わになった。
「そ・・そんな事ない!応援してくれる人がいたら、誰だって嬉しいものなんだよ!
だからもう、こんなバカな事止めて!」
もう騙されるものか。
「金さえ落としてくれれば誰でもいいんだな!そうだ、僕でなくても良かったんだ!」
僕は全体重をかけて声優さんの体を押さえつけると、
右手でジーパンのようなデザインのロングパンツを脱がせにかかった。
「何やってんだ!!」
不意に、部屋の入り口の方から怒鳴り声が聞こえた。
見上げると、そこには血相を変えた男・・・あのストーカー男が満面に憤怒の表情を
貼り付けたまま立ち尽くしていた。
男は猛然とこちらに走り寄り、サッカーボールを蹴る時のような感じで足を振り上げた。
その次の瞬間、視界が暗くなり首の辺りに激しい激痛が走る。
軽く体が浮くような浮遊感を味わった後、気がつくと僕は床の上に仰向けで倒れていた。
「何なんだよお前!何なんだよお前!」
興奮状態の男は、そう叫びながら蹴りを僕の体めがけて放ってくる。
4回。5回。
鼻から血の生臭い臭いがし始めた。
「やめて!それ以上やったら氏んじゃう!」
声優さんが青ざめた表情で男を羽交い締めしようとするが、非力さゆえか興奮した男を押さえきれない。
「このヤロォがぁ!!このヤロォォォッ!!」
ドコッ!ドカッ!
何回も男の足が床に倒れている僕の頭に振り下ろされ、その度に鈍い音が部屋中に響く。
意識が薄れゆきながらも、僕の頭も叩けばなかなかいい音がするじゃないか、と冷静に感心している自分がいた。
「止めてってばぁぁ!!」
制止の声を張り上げながら、声優さんが渾身の力を込めて男の体を引く。
その力自体は弱かったのかもしれないけど、丁度片足を上げていた男はバランスを失い、
二人ともがもんどりうって床に倒れこんだ。
「な・・なにすんだよ!こんなキモオタ、ブッ頃してやる!!」
「もう止めてよ!祐二!いくら変質者でも氏んじゃったらヤバイよぉ!」
その時だった。
パキーン。
種が弾けたっぽい。僕の中で何かが切れた。
男が床に倒れている・・・これはお約束の大逆転チャンス到来パターンとみた!
超○磁スピンかサイ○ック・ウェーブが自動発生したようなものでしょう!
血の滲んだ額を意にも解せず、この一瞬のチャンスに僕は跳ね起きる。
そして手早くバックパックから武器を検索すると、護身用のアーミーナイフを二本ハケーンする。
「これしかないのか!」
僕はあの時のキラ・ヤ○トのように叫ぶと、二本のアーミーナイフを逆手に持つと
起き上がろうとしている男を見据える。
そして僕は走り出した。そこには微塵の迷いも無かった。
「──それでも── 守りたい未来があるんだっ!!」
そう叫びながら。気分はもうガン種最終話のフ○ーダムだ。
「う・・うわあぁぁっ!!」
「きゃあぁぁぁっぁ!!」
最後に二人の絶叫だけが聞こえた。
数分後、僕が着ていた白いTシャツは真っ赤な胴着に変化していた。
手に持っていたアーミーナイフも赤色に変わり、ドラゴ○・ボールの如意棒のようだ。
声優さんと男の二人は、仲良く床の上に倒れたまま天井を見上げてる。
僕と同じ赤い胴着に着替え、ピクリとも動かない。
まてよ、この状況はあの時のカカ○ットとラ○ィッツと酷似してるじゃないか。
でも大丈夫だ、オラが神龍に頼んで生きけぇらせてやるからな!
僕はベランダに出ると、
「おーーい!筋斗雲よーーい!!」
大声で筋斗雲を呼んだ。
かくして、筋斗雲はやってきた。
昔のファミコンのアクションゲームに出てきた乗れる雲のように、
ピタリとベランダの柵の向こう側に横付けする。
そう、確かに僕には筋斗雲がそこにあるのが見えたんだ。
今から、ドラゴ○ボールを集める旅が始まるんだ!
不思議と冒険がいっぱいの世界が僕を待ってる!胸が高鳴った。
ん?でも待てよ、確か筋斗雲って心清き者しか乗れないんじゃなかったっけ?
いや、その点は大丈夫。僕は自分に絶対の自信がある。
遠くから刑事ドラマで飽きるほど何回も聞いたサイレンの音が近づいてくる。
下の階もなんだか騒がしくなってきたようだ。
なんだか知らんがどうでもいい。
僕は今からしがらみだらけのこの世界を離れ、きっともっとマトモな世界へ向かうんだから。
「♪この世〜は〜でっかい宝島♪」
歌いながらベランダの柵を乗り越えると、僕を待っている筋斗雲へ勢い良く飛び乗る。
「♪そぉさー今こそ アドベ〜ン〜チャー♪」
そして僕は旅立った。まだ見知らぬ世界へ。
<了>
麻薬中毒者かいw
185 :
声の出演:名無しさん:2005/11/18(金) 19:06:14 ID:9DgzLALEO
ほ
ちょっと泣いた
ハゲワロタw
コンVとかダンガイオーとかネタが古いのも(*^ー゚)b グッジョブ!!
今後も期待してるよん♪
188 :
声の出演:名無しさん:2005/11/20(日) 18:54:42 ID:OAUX4aOA0
>>27 うわっ、ちょーなつけぇwwwありwww
しっかしこのスレwwwイカれてるwwwwwwwwww
189 :
声の出演:名無しさん:2005/11/20(日) 19:09:43 ID:OAUX4aOA0
190 :
声の出演:名無しさん:2005/11/23(水) 20:20:32 ID:gqBh684vO
あげ
保守
192 :
声の出演:名無しさん:2005/11/29(火) 00:28:01 ID:h3e5u/afO
あげ
保守
194 :
声の出演:名無しさん:2005/12/04(日) 22:31:11 ID:+LuPc5Qs0
AGE
195 :
声の出演:名無しさん:2005/12/11(日) 01:28:59 ID:LgTzKqjr0
あげ
1
「だから、ク○ヴィス×ゼ○ェルだって言ってるだろ!ヴォケが!」
もう夜深い時間だというのに大声を張り上げると、あたしは手元にあったマウスをむんずと掴み
怒りにまかせて床に叩きつけていた。
厚手のカーペットに吸収されて大きな音こそしなかったが、買ったばかりの光学式マウスは
反動で床上30cm位まで跳ね上がり、モニター上のマウスカーソルが物凄い勢いでぐるぐると回ったのが見えた。
ついさっきまでは、いつも閲覧している某ゲームのファンサイトに初めて来訪したという自称厨房と
ネットを介して楽しく語らっていたはずなのに・・。
・・何がオ○カー×ア○ジェだ、カマトトぶりやがって。
ただでさえクリスマスイブを直前に控えて気が立っているこの時期に、本当にムカつくガキだ。
小文字ばかりの文章を会話中に使うな、読み難いんだよ!
私は完全に対話が止まったチャットルームから目を逸らし、気を鎮めれる本か何かがないかと自室内を見渡す。
すると、本棚の上に飾っている小学生の頃の自分の写真が目に入った。
楽しそうに笑いながら、カメラを構えているお父さんに対して無邪気にピースサインをしている一枚。
今のあたしには出来ない表情だ。
いつからだろう、ストレスを溜め込んでは時折暴発するようになったのは。
昔からそうだったっけ・・・?
思い返してみるに、幼い頃は割と活発な娘だったと思う。
どんな人とも分け隔てなく付き合えたというかなんというか・・ともかく、人目は気にしてなかったし
自分が楽しいと思える事を迷い無く体現できていた時期だったような。
変化の兆しを見せ始めた転換期は、小学校高学年あたりからだっただろうか。
思春期と呼ばれるものが近づくにつれ、昔は一緒に遊んでくれていた男の子達も
あたしの外見が不器用である事につけ込み、それを中傷するようになっていった。
デブでブサイク、いわゆるデブス。
今まではそんな事を気にした事がなかったあたしも、流石に意識せざるを得なくなってしまっていた。
そして中学に進むと、それらの誹謗中傷は更に酷くなる。
あたしはそれらの雑音をシャットダウンするため、意識的に自らの殻に閉じ篭もると
誰とも話さなくなり、勉強だけに必死になって打ち込んだ。
高校に進んでからも状況や考え方はあまり変わらなかった。
その頃にはもう、優れた学歴を手に入れて自分の価値を高める事しか頭になかったから。
猛勉強の末、あたしは有名私大の薬学部に一浪で合格。
医歯薬学を目指したのは、「一番尊敬されそうだったから」。それだけ。
それでも、将来への希望満ち溢れた華やかなキャンパスライフが始まる・・そう信じていたあたしは
電話で両親に合格を伝えながら、文字通り跳び上がって喜んだもんだ。
過去を思い巡らせる事に一抹の虚しさを感じたあたしは、再びPCに向き直り、あれからレスの止まったチャットルームを閉じて
お気に入りに登録していた別のホームページに移動した。
そこは個人的に気に入っている男性声優さんの公式HPで、あたしは毎日の訪問が日課となっていた。
(・・あ、イベントがあるんだ。)
新着情報が更新されていて、そこには年末にこの声優さんも出演する大規模なイベントが
開催されるとの告知がされていた。
先程とはうって変わって、晴れやかな気分でイベントの詳細が書かれているページを
読みふけってあたしは、僅か数秒後に再び微妙な表情を浮かべていた。
「こいつも来るのかよ・・・。」
そう思わず洩らしたのは、そのイベントのゲストの一人として”個人的に”大嫌いな声優が来場する、
とのあまり面白くない情報があったから。
いい加減で不貞。そして軽薄な男。
不特定多数の女性と付き合っているという噂だけでなく、出演した作品についてコメントすれば
全く的を射てなく意味不明。しかも自己中でプロ意識の欠けた男。
あたしは心の底からコイツの事が大嫌いだった。
開催日や場所を確認し終わると、パソコンの電源を落とす。
嫌なヤツが来場するとはいえ、それ以上に大好きな声優さんの姿を見たいという思いが強い。
時計を見れば、もう深夜の2時を回っている。
朝には、大学を中退後、独学で取得した薬剤師の資格を生かして働いている薬局の仕事がある。
あたしはさっさと布団の中に潜りこむと、やがてやってくるはずの楽しいイベントの様子を
妄想しながら眠りについた。
204 :
声の出演:名無しさん:2005/12/14(水) 01:01:14 ID:zoke6Zm20
新作あげ
今度は腐女子かww
サイコにキレまくった展開を期待するぜ
保守
ほ
208 :
声の出演:名無しさん:2005/12/26(月) 16:22:12 ID:6MhrY1EI0
保守アゲ
209 :
声の出演:名無しさん:2006/01/01(日) 16:57:46 ID:lsrBHA5l0
マジレスすると、大学中退すると薬剤師国家試験の
受験資格すら与えられないのだがな。
というわけで捕手サネ
知らんかった・・・大失態w
211 :
声の出演:名無しさん:2006/01/05(木) 04:07:20 ID:7Sp/U+WI0
ほしゅあげ
212 :
声の出演:名無しさん:2006/01/06(金) 04:07:20 ID:C1HNds6H0
良スレあげ
続きまだー?
(・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
214 :
声の出演:名無しさん:2006/01/07(土) 15:09:36 ID:pFi6SYg90
良スレ保守アゲ
続きまだー?
(・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
215 :
声の出演:名無しさん:2006/01/09(月) 02:55:21 ID:H6HxMKFC0
age
1
話は百年前に遡る。世界を悪の大王オタが支配していた。
人々はオタを封印するためユカナを生け贄にささげ、秋葉原に封印した。
それから百年…オタの封印がとかれようとしていた。
その時伝説の4人の声優がオタと戦うべく立ち上がった!!
がんばれ声優!負けるな声優!
217 :
声の出演:名無しさん:2006/01/10(火) 00:34:56 ID:VknR0ncV0
期待あげ
218 :
hage:2006/01/11(水) 12:32:39 ID:hPBV81PD0
まぁ個人スレに書き込んでるような連中は大抵こんなのばっか…なのかなぁとは思う。
219 :
声の出演:名無しさん:2006/01/16(月) 11:55:38 ID:fkbi4rpl0
71 ◆9GqhMLjFYE さんえ
良スレ保守アゲ
続きまだー?
(・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
続きまだー
あゝ! 保守
223 :
声の出演:名無しさん:2006/01/27(金) 00:23:37 ID:2Nv+6kZn0
age
保守でありまーす!
225 :
声の出演:名無しさん:2006/02/05(日) 20:07:15 ID:HdpaNHIV0
皆さんは電波を受信できますか?
僕は寝ている時にだけ、たまに受信できます。
12/21日に僕が受信した電波は、こんな代物でした。
226 :
声の出演:名無しさん:2006/02/05(日) 20:13:37 ID:HdpaNHIV0
汚い部屋。パソコンが有り、マンガや雑誌が床を埋めている。
目の前に7.8才の女の子が椅子に手足を縛られている。
怯えた表情がとても愛らしい。
「君は西寺サヤカちゃんだね?」電波の中の僕が尋ねる。妙にかん高い声だ。
女の子は小刻みに震え続けている。
227 :
声の出演:名無しさん:2006/02/05(日) 21:18:19 ID:HdpaNHIV0
「あなたのお名前は西寺サヤカちゃんだね?」再び僕が尋ねる。
女の子はコクンと頷いた。
「いいかいサヤカちゃん。今から僕の言うことを良く聞くんだよ。いいね。」
サヤカちゃんは、また頷いた。
228 :
声の出演:名無しさん:2006/02/05(日) 22:18:33 ID:HdpaNHIV0
僕は手にしていたノートを取り出し、サヤカちゃんの前でひろげた。
「あのね、すごく簡単なことをね、して欲しいの。このノートに書いてあるセリフを読んで欲しいの。」
そして僕はサヤカちゃんの前にマイクを出した。
サヤカちゃんは泣きそうな表情で僕を見た。
229 :
声の出演:名無しさん:2006/02/06(月) 18:09:33 ID:5T9zdm2T0
「ほら、まずここから読んでみて、ね。」
サヤカちゃんはノートに目を向けて、口を開いたが、声は出なかった。
緊張で声が出せないらしい。
「ほら、ここの所。サヤカちゃんの為に全部ひらがなで書いたんだよ。
小学二年なんだから、読めるよ、ね。」
230 :
声の出演:名無しさん:2006/02/06(月) 22:24:17 ID:5T9zdm2T0
サヤカちゃんは、しばらく口をパクパクさせていたが、
「こんにちは、あたしサヤカです....。」
と蚊の鳴くようなをだした。
「だめだよ、サヤカちゃん。もっと元気良く言ってみて、ね。」サヤカちゃんはまた何度も口を動かしてから、
「こんにちは、あたしサヤカです....。」と言った。
231 :
声の出演:名無しさん:2006/02/10(金) 08:51:11 ID:xTin8pHfO
誘拐ネタか((((;゚Д゚)))
私怨
「だめだめ、もっと元気良く言わなきゃだめだよ。」
でもサヤカちゃんは下を向いて、黙り込んでしまいました。
「サヤカちゃん。僕の言うこと聞いてくれないと、つねっちゃうよ。」
すると、サヤカちゃんはうつむいたまま、つぶやきました。
「なんで.....、こんな...こと..するの....。」
233 :
声の出演:名無しさん:2006/02/14(火) 16:20:19 ID:dwEneofa0
71 ◆9GqhMLjFYE さんえ
良スレ保守アゲ
続きまだー?
(・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
とりあえず>225さんの完結待ち
僕は困りました。
本当の事を話し、サヤカちゃんがお家の人にそのことを言ったら、
僕の正体がばれてしまうかもしれないからです。
でも、このままサヤカちゃんが言うことを聞いてくれないのも、とても困ります。
「サヤカちゃん。今から言うことは僕とサヤカちゃん、二人だけの秘密だよ。
絶対に他の人に言っちゃダメなんだよ。」
236 :
声の出演:名無しさん:2006/02/18(土) 20:22:32 ID:hkvPS8J50
サヤカちゃんはうつむいたままです。僕は言葉を続けました。
「あのね、僕ね、今”卒園”っていう同人ソフトを創ってるの。
それは、大体出来たんだけど、まだ”声”が入っていないの。
僕ね、前から”子供”が”子供”の声優をする、ゲームが創りたかったの。
だから、サヤカちゃんを連れてきて、こんな事お願いしてるの。解った?」
サヤカちゃんは顔を上げ、僕を見た。
238 :
声の出演:名無しさん:2006/02/18(土) 23:11:16 ID:eM4pJnUf0
その時だった。窓にロープで釣り下がった人影が2人見えた。
その影は段々と大きくなり「ガシャーン!!」と窓を突き破ってきた。
まるで、テレビか映画のワンシーンのようだった。
窓を突き破ってきた人影は、手にはMP5自動小銃、フルフェイスの黒いヘルメット
に黒い防弾ベスト…、とまさにSWATのような格好をしていた。
「警察よ!動かないで!」
田村ゆかり似の声の警官が叫んだ。銃を僕に向けている。今にも発砲しそうな勢いだ。
「サヤカちゃん、大丈夫?助けにきたからね。ママのところに帰れるよ」
声が堀江由衣に似ているもうひとりの警官がサヤカちゃんに声をかけ、すばやくアー
ミーナイフで手足を縛った紐を切り、サヤカちゃんを抱きかかえた。そして無線機を
取り出した。「堀江より冨永係長へ、人質は無事確保。突入願います」
その瞬間、ドアを蹴破って2人の完全武装した黒ずくめが入ってきた。
「警察だ!頭の上で手を組め!」
ショットガンを手にした大女が怒鳴った。まるで冨永みーなのような声の持ち主だ。
躊躇していると、44マグナムを持った小柄な女警官が天井に向けて発砲した。
「さっさとしなさい!死にたいの?」
声が椎名へきるに似ている…、そんな思いが一瞬僕の脳裏をよぎった。
だが、椎名似の警官は、すばやく僕に手錠をはめた。僕の想いなんか無視して…。
「椎名より本庁へ、マル被の身柄確保。マル害の西寺サヤカちゃんは無事保護」
そして、僕は部屋から引きずり出され、覆面パトカーの後部座席に押し込められた。
勘違いアイドル声優の水樹奈々は声優界の恥さらし。
声優界をダメにした悪の根源である。よってさっさと消えろ!
未完で経過しそうである。
241 :
声の出演:名無しさん:2006/03/04(土) 22:44:13 ID:BXRBn8nE0
僕は覆面パトカーに乗せられて、桜田門の警視庁本部ビルまで連行された。
パトカーが地下駐車場に止まると、待ち構えていた報道陣が一斉にカメラとマイク
を向けた。
「被りなさい!」隣に座った堀江由衣の声の女性警官が、頭にブルゾンを被せた。
僕は車の後部座席から降ろされたが、あっという間に報道陣に囲まれた。
「幼女を誘拐した動機は?」
「自宅で自主制作アニメを作っていたそうですが?」
報道陣から矢継ぎ早に質問、というより尋問が浴びせられた。
周りを女性警官たちに囲まれながら、僕は留置場へ連れて行かれた。
水樹奈々って勘違いアイドルは死ねばいいと思う。
243 :
声の出演:名無しさん:2006/03/21(火) 16:09:13 ID:IEITi+ds0
すげ!まだあったw保守
244 :
声の出演:名無しさん:2006/03/28(火) 22:24:12 ID:rv4vJ808O
保守
245 :
声の出演:名無しさん:2006/04/04(火) 18:27:44 ID:GKVXRQxS0
保守
246 :
声の出演:名無しさん:2006/04/11(火) 02:47:31 ID:2yRRbAkXO
捕手(・∀・)イイ!!
よんでて普通に気分悪くなった。
最悪だ。
中尾さんもいってたしな。
どうせみるならいいものとか美しいものをみろとか。
保守
249 :
声の出演:名無しさん:2006/05/07(日) 17:16:24 ID:9BS0xyBsO
保守
250 :
声の出演:名無しさん:2006/06/06(火) 08:28:58 ID:RXTtDNQcO
保志
251 :
声の出演:名無しさん:2006/06/25(日) 18:58:36 ID:7JDWXvqMO
石田
252 :
声の出演:名無しさん:2006/06/26(月) 02:43:18 ID:wDrLgkNTO
253 :
声の出演:名無しさん:2006/07/15(土) 15:56:05 ID:l7yOUvQgO
Wont you go go with me
楽しそうにデュエットするさおりちゃんと良子ちゃん。もう、あの楽しい日は戻らない。
ある夏の日の午後GATVの収録帰りの良子とさおりがナンパされているところに遭遇した。
おれはすかさず写真をとり、良子とさおりちゃんを「この写真がでたらお前らも終わりだ」とおどした。
俺は、怯えるばかりのさおりちゃんに怒鳴りつける「お前陰気だな、俺が明るくかいぞうしてやろうか?」
怯えるばかりのさおりちゃんをかばうように良子かさおりちゃんの上にかぶさる。
さおりちゃんにてを出さないで!!良子は怯えながらもこっちをにらみはっきりという。
おいおい、それじゃ俺が悪者みたいじゃないか。それにおまえらそんな事言える立場か?
お願い。許して。良子は涙ぐみはじめる。
うん?いいにおいがするなーとおもったら、さおりちゃんがちびってる。
あ、さおりちゃんがちびってやんの。おれはすかさず写真をとり、羞恥と恐怖でぱにっくにおちいってるさおりちゃんのお顔にさわる
254 :
声の出演:名無しさん:2006/07/31(月) 17:07:38 ID:I16Q1EQ30
FUCK
氏ね
256 :
声の出演:名無しさん:2006/09/09(土) 09:01:42 ID:z0mDJCHoO
保守
257 :
声の出演:名無しさん:
保守