いまさらながら  らんま1/2の声優さん

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18MM1989年08号の1
   『らんま1/2』 声優トーク企画 天道三姉妹座談会

『らんま1/2』に登場する天道三姉妹は、それぞれにユニークでかわいらしい。また、女の子の持つさまざまな魅力が三姉妹の中に見事に描き分けられている。
そして三人を演じる三人の声優さんたちがまたそれぞれに魅力的なのだ。
そこでMMでは天道三姉妹の声優さん達の座談会を企画してみた。さて、キミは誰が一番の好みかな!?
19MM1989年08号の2:02/11/14 01:43
   大の高橋ファンだった高山さん

−−原作のマンガはお読みになってらっしゃいましたか?

日高 じゃ、お姉ちゃんから。

井上 私はこのお仕事が決まってから読んだという…ちょっと申し訳ないんですが、読んでファンになりました。

高山 え− なびきはですねぇ…実は高橋先生のえらいファンでして、サンデーで始まった当初から読んでました。で、この世界に入ってから「オーディションがあったら絶対受けさせろ」と事務所をおどしてました(爆笑〉。

日高 私はオーディションがあると聞いてから単行本を買いました。

井上 えら−い。

日高 あっ、でも東風先生の三ツ矢さんは私から借りました(笑)。

井上 暴露(笑)。

日高 三ツ矢さんは買ってません(笑〉。
20MM1989年08号の3:02/11/14 01:45
−−次にアニメの『うる星』とか『めぞん』とかはご覧になってましたか?

高山 ビデオに全部録ってあります。マンガも全部持ってます。
日高 すごーい! 私もけっこう観てたりはしましたけど、みなみちゃんほどじゃありません。
井上 私もそうですね。

−−オーディションの時は、どの役で受けられたんですか?

井上 私は一応「好きなの選んで下さい」って言われたんですけど、なびきちゃんは、こういうのはちょっと無理だなと……。
高山 こういうのって、どういうのよォ(笑)。
井上 それで、一応かすみちゃんと、恥ずかしいんですけど乱馬を受けたんです(笑)。
日高 へえー。
21MM1989年08号の4:02/11/14 01:47
−−高山さんは?
高山 最初は男乱馬・女乱馬、一人二役のあれで受けたんですよね。で、その前にちょっと時間があって「これもやってみない?」と言われてやったのが、なびきだったんです。

−−高山さんなら男の子の声と女の子の声を両方使い分けられるじゃないかとも思えましたからね。
高山 だからそれで、自分が一番やりたかったんです。本命っていう感じで。

−−じやあ「乱馬は俺の役だ!」って最初から思ってたんですね。あっ、いけね、高山さん、女だから私か(爆笑)。
高山 っていうか一番トライしてみたい役だったんです。その場でパッと男と女を変えていくっていうね。

−一日高さんは最初からあかねですか。
日高 そう、あかね一筋(笑)。

−−でも男の子と女の子の声を使い分けるっていうのをやってみたいとは思いませんか?
日高 う−ん、男の子の役は今『ピーターパン』でやらせてもらっているし、男の子の声をやると女の子ができなくなるってみんなにおどかされていたから、今回はぜひとも女の子の役をやりたいと思ってたんです。
だから、あかねがやれてホント良かったと思ってます。もし万が一、乱馬やってなんて言われたら死ぬほど悩んでたでしょうねえ…。
その苦しさを考えたら、あかねちゃんの役ではメいっぱい発散させてもらってます。もう『らんま』のスタジオが、いいストレス解消の場になっているんです。
高山 ピッタシだと思う。叫び声とか「でいゃー!」とやってる時なんか、イキイキしてるもんね(笑)。
日高 うん。もうイキイキやってる。
高山 もしかするとマイク倒すかも知れないみたいな勢いで…(笑)。
22MM1989年08号の5:02/11/14 01:48
   キヤラの性格と本人との性格は同じ!?

−−もう何回かアフレコをされてると思うんですけど、今までやってらしてきての感想を聞かせて下さい。

日高 じゃあ、お姉ちゃんから。
井上 えっ! 回転ニブいのに一番最初にくると、ちょっとあれなんですけど…えーっと…なんか本当に私にはもったいないキャラクターだなって…。
高山 でも、ピッタシだよねぇ。
井上 うそ! 本当になんて言うのか…アニメのね…一応…ゴメンね! ニプくて、なんて言うのか、うーん…。
高山 ホラ、やっばかすみちゃんでしょ(笑)。

−−それぞれのキャラクターの性格と3人の声優さんの性格がピッタリ合ってるっていう話を聞きましたけど、たしかにそんな感じがしますね。

井上 そうですかぁ!? 自分ではもっとしっかりしてるつもりなんですけど。
でも初めてレギュラーをいただいた役が、こういう本当にいい役で、もう幸せで涙が出そうです(笑)。だからファンの皆さんの持ってるイメージをくずさないようにというのが、今一番心していることなんです。本当はもっとふくらましたいんですけどね。
日高 一番心配性ですよ。ひと声出してね、「あたし先週といっしょ?」って必ず聞くの。「変わってない?」って
井上 そのたぴにはげましてもらってるんですよ。
日高 そう「大丈夫よッ」って。
高山 おもしろいんですよ。もう…。普通テストやったりなんかして、パッと一回終わると、ワイワイ騒ぐのに、一人、台本に真剣に向かって練習してんの。
日高 「おじさま! ん、んッ、おじさま! ん、ん、んッ、おじさま!」って。何回も(爆笑)。
高山 もー。すっごい一生懸命。
日高 それでね、一所懸命やってね、練習し過ぎて本番でコケちゃうの(笑)。
高山 ふははははは……そうかも知れない(笑)。
23MM1989年08号の6:02/11/14 01:51
−−次に高山さん

高山 う−ん、まだなびきのキャラクターを把握しきれてないんですよ、私。
井上 うそ、そのままじゃない〜(笑)。
高山 おいおい。だから…3人並べた時にね、やっばり真ン中だし、どっちの要素も持ってないといけないし、どっちとも違わなきゃいけないし…ものすごく考えちゃう。
原作読むとわりと活発みたいなところもあるし…けれどあんまり活発にしちゃうと、私、男の子の地が出ちゃうんで(爆笑)それもマズい。
 やっば、かすみお姉ちゃんがおとなしく、しとやかな感じで、あかね活発っていうのが前面に出ているから、これはちょっと冷めた女をやったらいいんじゃないかと…。
そしたら桃井かおりになってしまった(笑)。

井上 なっちゃったんだよねー。
日高 そう、モロなっちゃったの。私が「絶対桃井かおりになってた」って言うのに、「あたしはやってない」って言い張って、オンエアしてるの見たら自分で納得してるの。
高山 そう、大笑いしちやった(笑)。いつもだったら「ワーッー!」って張っちやうような役が多いんで、ちょっと押さえたところでやろうとして…。
日高 気だるい雰囲気に(笑)。

高山 気だるい雰囲気でやろうとすると、次の週にはメガホン持って大さわぎしてるっていう(笑)。ちょっとよく分からないんだけれど、基本的には、わりと現代っ子だけど、ひとつ壁を置いて、客観的に物事を見るような冷めたところのある…。

日高 したたかだよ、一番。
高山 かもしれない。で、もしかすると一番多いタイプじゃないかと思う。現代の若い女の子の中では。
日高 チャッカリしてるもんねー。
高山 すんごいチャッカリしてんのー。
日高 ″財テク女”ですよねー。
高山 あのへんは、見習わなくちやって思ったりして(笑)。
日高 でも嫌われないからいいよね。
24MM1989年08号の7:02/11/14 01:52
−−乱馬と良牙との決闘のところで、どっちが勝つか1枚千円ってやつがありましたよね。

日高 そうそう、まるで馬券を売るかのように(笑)、あれスゴイと思った。
高山 で、あの後小細工しちゃうところがまたスゴイもんねえ(笑)。
日高 すごいしたたかな、頭のいい人ですよね。
高山 そう、あんまりそばにいてほしくないタイプ。でも、嫌われない程度にしたたかにやりたいですね。むずかしいんだけど…。

−−白分の性格とはかなり違います?

高山 違いますよー! 私はもっと熱い方ですからね。まあ、たまに地でやってるところもありますけど、自分よりももっと冷まさせてやってます。
井上 でも、さっばりしてるところは。
高山 うん、プッた切るところは似てるかもしれない。
井上 ネチネチしてないしね。
25MM1989年08号の8:02/11/14 01:54
スタジオ内はスッゴク楽しい

−−次に日高さんお願いします。

日高 私の場合は、今までやった役がわりと自分を出さないタイプとか、けっこう内に秘めちゃう役が多かったんですけど、
あかねちゃんの場合は“子供のまま高校生になった”みたいな感じで、ホント“単細胞”だなってすごく思う(笑)。
内に秘めないで全部出しちゃうタイプだから、やっててしこりがなくていいんですよ。ただ東風先生のことを想うひたむきさ加減だけが徴妙ですよね。
 内に秘める役をやると、なんか疲れちゃうんですよね。「言いたいことをガマンしてるぞ」って。でも今回は、泣いたり笑ったり怒ったり、好きですね。私はこういう子が。
 ただ最初の頃ね、あまりにも乱馬にタテつくところがキツすぎて、ここまで言ったら嫌われちゃうんじゃないかって心配したんです。

井上 なんか、バーツと意地悪なことを言ったあとで、のり子さんが後を向いて「やりすぎたかな」って顔をするのがかわいいんですよ(笑)。
高山 そうそう。だけどのり子さんのあの声とあのしゃべり方だったら、嫌な感じはしないから絶対大丈夫!
井上 そう大丈夫。
日高 って、よくはげまされて(笑)。だって「ちょっといやだな」って思う時があるんですよ。「なにもそこまで乱馬に意地悪しなくても」って。
井上・高山 でも、かわいいもん。

日高 でもー、わりと私も内に秘められないタイプで全部出しちャうんですよ。ただ、あかねみたいに無防備に出してね「これを言ったら相手にどう思われるか」ってことを何も考えていないっていうのもねえ…。
でも、すごく単純なのは「笑顔がかわいい」って言われて、すぐヘナヘナになっちゃうでしょ。ああいうところはすごく好きなんです。
この性格をこのまま伸ばしてやりたいなと(笑)。素直なまま伸ばしてやりたいと思ってるんですけど…。

高山 あのー、キャラクターの中の話になっちゃうけど。妹としてもすごくかわいいですよね。
日高 かわいがっていただいて、うれしいわー(はぁと)
高山 でも、年はのり子さんが一番上なんですけど(一同爆笑)。
26MM1989年08号の9:02/11/14 01:56
−−実際の年齢は、役の順とまるっきり逆なんですよね。

日高 でも、三人三様でおもしろいですよね。
高山 そう、スタジオの中でも、すっごく楽しい。
日高 おもしろいのはね。それぞれのキャラクターにミドルネームがついているんです。ホラ、井上さんにしてもキャラクターのかすみ姉ちゃんにしても、なにかボョ〜ンとしてるでしょ。
だから“天道ボョ〜ンかすみ”っていうのと、“天道アンニュイなびき”っていうのと“天道ランボーあかね”っていう名前があるんです(爆笑)。

−−ランポーって、映画のあの『ランボー』ですか?

日高 そう。それから乱暴者がかけてあるの。

−−でも、まさか日高さんはあかねみたいに武道をやってたなんてことはありませんよね。

日高 ところが、あるんですよ。

一同 えーっ!?

日高 実をいうとお父さんが空手をやってて、私の弟もずっと空手を小さい頃からやってましてね。私もよく相手をしてたりなんかしてたんです。

−−はあーっ、なるほど、それで、気合のかけ方とかの声があんなにきまってるんですね。

日高 そうなんです。

−−これは意外な事実ですねぇ。で、今回は日高さんが実は空手をやっていたことがあるという事実が判明したというオチがついたので、この辺で終わりにしたいと思います。どうもありがとうございました。