LUNA SEA part 78

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791整理番号774
>>782
真矢は、高校時代に一度、どん底の精神状態を味わっている。
当時、あるグループのリーダーをしていたのだが、グループの悪事がバレて、毎日毎日、事情聴取ばかり受けることになってしまったのだ。
仲間の話とつじつまが合うまで何度も喋らされ、そのうえ仲間の秘密まで話さなくてはならない。
仲間を裏切ってしまった自分が許せなかったし、家では両親に罵られるし、逃げ場も行き場もなくした真矢は、2週間で8キロも痩せてしまう。
本当ならとても高校にいられない状態だったのだが、熱心な先生の口添えで、なんとか停学でおさまった。
しかし、おかげで周りはすべて敵、誰のことも信じられなくなってしまう。
そんな真矢が救われたのは、ある友だちの存在だった。
どこまでも見放さないで、優しく声をかけてくれる友だちの温かい気持ちに触れて、
感謝の気持ちがこみ上げてきたとき、今までの自分に別れを告げようと決心したのだ。
その日から、鏡の前で「これなら大丈夫だな」などと優しい表情の練習をしたり、とにかく必死だったという。
ドラムを始めたのもこの頃で、文化祭の有志バンドを見て、興味を持った。
無期停学期間をおとなしく過ごしたらバイクを買ってもらう両親との約束もドラムに変えてしてもらった。


『想い出のLUNA SEA』(ストーミーファイブ著.コアラブックス)
P.52〜53より