【貴方の】V板的恐怖話 四夜目【隣に…】

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35Nana
身元バレ覚悟で投下

2〜3年前の話。
漏れは当時高校生で、同い年の連れとよく二人でアマ盤のライブに行ってたんだが
連れっていうのがまたすごくてさ、先祖代々の霊媒師の家系の子で、彼女の実家は寺。
したがって彼女も霊感とか凄かったんだ。
けど普段は普通の子だし(寧ろ滅多に霊が居るだの何だのは言わなかった)その日も二人で見たいバンド見て一旦物販席に行ったんだ。

そしたら、最初の方にやったバンドの麺が出てきてて麺目当てのファンもうじゃうじゃ居た。

漏れは、仮にもそこは通路なのに道も開けないくらい溜まってんじゃねーよと思い、連れの手をしっかり握り半ば強引に人波を抜けた。


長いので続きます
36Nana:2006/06/28(水) 02:46:17 ID:tUYLLXiKO
35続き

物販で漏れがアー写を買ってふと後ろを振り向くと、はしゃぎ騒ぐ麺とファンの向こうでやはり通れなさそうに困ってる人が居た。
結局その人は諦めてまた中に入っちゃったけど、その様子にさすがに箱スタが注意しててまぁ何とか納まったんだ。

連れ「あれはバンドが最悪。一緒になって騒いでんじゃねーよな。」
漏れ「ね。麺なら自分のバンドのファンに注意出来るくらいじゃなきゃね。」
連れ「何か頭きた。....あんなに...る癖に」

よく聞き取れなかったけど、そういうと連れは漏れを残しふっと麺達に近づき、
一人ずつ指を指しながらこう言った。

「あなたは0、あなたも0、だけどあなたは1であなたは大きいのが1。なーんだ?」

と、無感情にそれだけ言うと漏れに「行こう」と言い、ポカン降臨してる麺達をあとに漏れ達は箱を出た。


続きます
37Nana:2006/06/28(水) 03:14:36 ID:tUYLLXiKO
続き

箱を出ると、ついさっき、連れにあなたは1と言われた麺さんが、漏れらを追い掛けてきた。
麺さんは焦りながら「ねぇねぇさっきの何?」と連れに訪ねた。
連れは何も言わずに麺の腰をじっと見つめた。

その瞬間漏れは何だか凄い嫌な予感がした。
おそらく麺も何か感づいてたんだろう、表情が死んでた。

連れはひとこと、
「あなたのは、水子」

そう言って漏れの手を引き漏れらは駅に向かった。
帰りの電車の中、漏れは、ああ彼女は本物なんだなと漠然とそう思った。
漏れ「てことは、最後に指さされた麺の、大きいのが1ってのは、大人の霊かなんかがついてるって事?」

聞いといて、漏れは聞かなきゃ良かったと心底後悔した。

連れ「うん。でもあれ怖かったよ。だってあの麺さんの腰に、


首 を 吊 っ た 女 の 人 が し が み つ い て た !」


それ以来、漏れは彼女には会っていない。