【信者は】Dir en greyアンチスレ3【帰れ】
952 :
Nana:2006/05/13(土) 07:12:55 ID:PjTmKqJ60
犬の黒い目の中に、それまでと違うものを見てしまうようになった。
953 :
Nana:2006/05/13(土) 07:13:58 ID:hH+sKiTF0
実家を離れてからは、犬と接する事はあまりない。
一人暮らしじゃ、犬なんてとても飼える環境じゃないし、
僕の住んでる街には野良犬はあまり居ない。
954 :
Nana:2006/05/13(土) 07:14:42 ID:hH+sKiTF0
それでも、よく犬を飼いたいなぁなんて思う。
矛盾してるし、エゴかもしれないけど。
955 :
Nana:2006/05/13(土) 07:15:50 ID:hH+sKiTF0
あの博物館の展示室で、誰かと一緒に眠り続ける犬は、
いったいどんな目をしてたんだろう。
956 :
Nana:2006/05/13(土) 07:16:12 ID:3Nv1Wtg70
製鉄所があった。
957 :
Nana:2006/05/13(土) 07:17:14 ID:3Nv1Wtg70
そこは、それだけで一つの町と呼べるくらい広い敷地で、金網に囲まれていた。
958 :
Nana:2006/05/13(土) 07:18:13 ID:3Nv1Wtg70
中に入ったことのない僕からしたら、不思議な都市だった。
959 :
Nana:2006/05/13(土) 07:19:38 ID:ng2JahDQ0
鉄パイプで作ったような建物が並ぶ中から、象徴的に高い煙突が、
時折、火を噴出しながら空に伸びていた。
960 :
Nana:2006/05/13(土) 07:20:54 ID:ng2JahDQ0
景色は巨大で、そして殺伐としてた。
961 :
Nana:2006/05/13(土) 07:22:41 ID:ng2JahDQ0
中学の頃、夏になると「市民の森」と呼ばれる森によく泊まりに行ってた。
963 :
Nana:2006/05/13(土) 07:24:04 ID:8OwJPlYG0
泊まるといっても、寝袋とわずかな食糧を持って行って、ただ野宿するだけなんだけど、
星の下で友達と騒いで眠るのは楽しかった。
964 :
Nana:2006/05/13(土) 07:25:18 ID:8OwJPlYG0
初めは4〜5人居たんだけど、だんだん人数は減っていった。
965 :
Nana:2006/05/13(土) 07:26:27 ID:8OwJPlYG0
僕はそこで眠るのがやけに気に入ってしまい、ひとりになっても、そこに野宿しに行った。
966 :
Nana:2006/05/13(土) 07:28:08 ID:8OwJPlYG0
深夜の森のまっ暗な夏の闇の中で、製鉄所の方の空は、
煙突の火で赤く焼かれていた。
967 :
Nana:2006/05/13(土) 07:29:56 ID:umOUSSHu0
沈むことが許されない太陽が腐りかけてるみたいな空だった。
968 :
Nana:2006/05/13(土) 07:31:19 ID:umOUSSHu0
「ガンガン」と鉄を叩くような音が、定期的に遠くで響いている。
969 :
Nana:2006/05/13(土) 07:33:36 ID:umOUSSHu0
「一体、何を造ってんだろう?」と眺めてた。
970 :
Nana:2006/05/13(土) 07:35:02 ID:xqSmfdp10
その光景は、何かを造って、生産しているというより、
核爆弾でも投下されたような、最後のような景色だった。
971 :
Nana:2006/05/13(土) 07:36:03 ID:xqSmfdp10
朝になったら、何もかもがなくなってしまっているんじゃないかな、
とふと想像してしまったりした。
972 :
Nana:2006/05/13(土) 07:38:15 ID:xqSmfdp10
変に胸がざわざわしてしょうがなかった。
973 :
Nana:2006/05/13(土) 07:39:39 ID:TwQDR7aS0
その後、しばらくたって、製鉄所周辺に知り合いができて遊びに行くうちに、
暗いイメージは払拭されていった。
974 :
Nana:2006/05/13(土) 07:41:08 ID:TwQDR7aS0
国道沿いにあって、深夜でも明るい製鉄所は、
むしろかっこうの遊び場に変わった。
975 :
Nana:2006/05/13(土) 07:42:17 ID:TwQDR7aS0
初めて煙突の下に立ったとき、外から見るのと中から見るのじゃずいぶん違うんだと、
変に感心した。
976 :
Nana:2006/05/13(土) 07:43:14 ID:YCCzOQeo0
それでも嫌な夢を見ると、いまだにあの赤い夜空が出てきたりする。
977 :
Nana:2006/05/13(土) 07:44:44 ID:YCCzOQeo0
影絵のように伸びてる煙突の上に僕は立っていて、バランスを崩さないようにフラフラしている。
978 :
Nana:2006/05/13(土) 07:47:07 ID:YCCzOQeo0
どこかで泣きたがってる僕の眼下に「核の冬」的がらんとした都市が広がっている。
979 :
Nana:2006/05/13(土) 07:48:48 ID:vINLwtIw0
たまにそんな夢を見て、懐かしいように胸がざわざわした日は、
製鉄所の金網に引っかかってた看板を思い出す。
980 :
Nana:2006/05/13(土) 07:49:57 ID:vINLwtIw0
「○×製鉄所は死の工場!! ○×社長は謝罪せよ!!」と書いてあったが、
スプレーの落書きでほとんど読めなくなってしまってた。
981 :
Nana:2006/05/13(土) 07:50:47 ID:vINLwtIw0
そこまで大袈裟ではないが、嫌な夢を見るのも一種、
軽い公害だと思うんです。
982 :
Nana:2006/05/13(土) 07:51:02 ID:wW1Ak8+Z0
【思う】 【落ちる】 【奥】
983 :
Nana:2006/05/13(土) 07:52:26 ID:wW1Ak8+Z0
思ったり、想ったりして面倒くさい。
984 :
Nana:2006/05/13(土) 07:53:56 ID:wW1Ak8+Z0
誰か麻酔を打ってほしい。
985 :
Nana:2006/05/13(土) 07:55:10 ID:NYJyrq6z0
蛍光灯の音だけの静かな夜に
天上がずぶりずぶりと落ちてった。
986 :
Nana:2006/05/13(土) 07:56:44 ID:NYJyrq6z0
地下鉄のいちばん前の車両で眺めてる景色に似てる。
987 :
Nana:2006/05/13(土) 07:58:16 ID:NYJyrq6z0
運転席をとおり越した先にある、
後ろに手繰りよせられていく闇に、
いろんな人の、僕の、
誰にも言いたくない気持ちのようなものが、
雨水や下水道から伝わって、
988 :
Nana:2006/05/13(土) 07:58:44 ID:u6usIgKQ0
人知れず地下道の奥に流れ込んでたら笑える。
989 :
Nana:2006/05/13(土) 08:00:26 ID:u6usIgKQ0
暗い、暗い奥の細道です。
990 :
Nana:2006/05/13(土) 08:02:02 ID:u6usIgKQ0
「パチン。」
991 :
Nana:2006/05/13(土) 08:03:09 ID:SvV5pDGu0
蛍光灯の音。
人知れず、その奥に―――――――。
992 :
Nana:2006/05/13(土) 08:04:00 ID:SvV5pDGu0
【過去】
過ぎ去った時、およびその時のできごと。
993 :
Nana:2006/05/13(土) 08:05:02 ID:SvV5pDGu0
炭酸飲料を飲みながら、過去について。
994 :
Nana:2006/05/13(土) 08:05:51 ID:DeBqtT980
ドッジボールの時、よく耳をふさいだ。
コートの中で逃げる子、狙う子、はしゃいでた。
みんな、ふさいだ耳で小さく鳴ってる。
「ゴー」っていう音の中にいる。
止まったような校庭でボールが空にこぼれたら、
995 :
Nana:2006/05/13(土) 08:06:56 ID:DeBqtT980
止まったような校庭でボールが空にこぼれたら、
ソーダ水の泡に見えた。
妄想ボール。
はじけて消えた。
みんなの声が還元されて、
ボールが僕にあたってた。
996 :
Nana:2006/05/13(土) 08:07:44 ID:DeBqtT980
例えれば、過去ってこんな感じで、
感情をともなうような
なまなましさはだんだん無くなっていって、
何のきっかけで、
泡のような記憶だけがたまに出てきて、
やっぱりはじけて消えます。
997 :
Nana:2006/05/13(土) 08:08:50 ID:yRdSjPTg0
【猿】
深夜の動物園に行こう。
高い金網を乗り越えて侵入しよう。
998 :
Nana:2006/05/13(土) 08:10:06 ID:yRdSjPTg0
サル山を発見したら登ってみよう。
てっぺんに座りタバコを吸おう。
999 :
Nana:2006/05/13(土) 08:10:26 ID:YSVCiDwM0
代償行為に満足したら、
1000 :
Nana:2006/05/13(土) 08:11:04 ID:YSVCiDwM0
警備員が来る前に帰ろう。
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