http://web.archive.org/web/20031219192452/http://www.mainichi.co.jp/news/selection/archive/200005/20/0520m226-400.html 毎日新聞 2000年5月20日
>特報・病人リスト販売:業者を書類送検へ 埼玉県警
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>埼玉県内の業者が住所、氏名、年齢、電話番号と
>「高血圧」などの病名をセットにした個人情報を「病名つき病人リスト」として販売していた問題で、
>埼玉県警は19日、この業者を名誉棄損容疑で近く浦和地検に書類送検する方針を固めた。
>個人情報の流出問題を、名誉棄損容疑で立件するのは全国的にも珍しい。
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>この問題では、厚生省も同業者が配った関東圏の8都県の280人分のリストを入手するとともに、
>「診療報酬明細書(レセプト)などの個人情報が不法に流出している可能性がある」として調査に乗り出している。
>送検されるのは、同県川越市の「全国医療情報センター」の関係者。
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>調べでは、同センターは昨年10月ごろから、全国の薬局や健康食品販売会社などに
>「他では入手不可能な貴重な『病名つき病人リスト』を開拓、ご提供できるようになりました」
>「この不況時に、利益を倍増されたいと願う企業の方、経営危機を脱したと願う企業の方はぜひ、この機会にご利用頂きたい」
>などと書いた文書をファクスやダイレクトメールで送り付け、リストに記された人の名誉を著しく傷つけた疑い。
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>チラシには、「情報料は1件60円、提供地域は東京都及び東京都近県」と書かれていた。
>リストは、住所、年齢、電話番号が記された紙と、病名や病状、症状を一覧表にまとめた別紙から成り、
>照合すると、それぞれの患者の住所や年齢と病名が合致する仕組みとなっている。
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>病名には、「歯痛(長期治療)」や「五十肩」といったものから
>「アルツハイマー型痴呆(ち(ほう)」「パーキンソン病」まで多岐にわたり、
>診療科もさまざまで、いずれも同センターとは接点がなく、治療に当たった医療機関や薬局などは異なっていた。
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>県警は、提供された個人情報が「個人の名誉を著しく傷つけるもの」として、リストに掲載された人たちの被害感情を確認するとともに、
>同センターの関係者からも事情を聴き、立件できると判断した。