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名無しさん@お腹いっぱい。:
ヒ素の毒性はヒ素がどのような物質と結びついているかによって大きく異なります。最も毒性が強いのは
ヒ化水素(AsH3)で、3価の無機ヒ素(亜ヒ酸など)がこれに次ぎます。5価の無機ヒ素(ヒ酸など)は
3価のヒ素より毒性が弱く、メチル基などが結びついた有機ヒ素はさらにずっと毒性が弱くなります。
まとめると、毒性の強さは「ヒ化水素>無機ヒ素(3価)>無機ヒ素(5価)≫有機ヒ素」の順になります。
無機ヒ素を一度に大量に取ると腹痛、下痢、おう吐、麻痺などを起こし死に至ります
(亜ヒ酸の致死量は70〜180mg)。少量の無機ヒ素を摂り続けた場合、以下のような障害が
現われます。また、発がん性や催奇形性があることが知られています。
ところで、冒頭のヒ素ですが、日本産のヒジキに大量に含まれていてイギリスの保健当局が食べないよう国民に警告しました。
ヒ素は胎盤を通じて速やかに胎児に移行する。妊娠動物を使った実験で、半数死(LD50)の4分の1量
のヒ素を投与したところ、胎仔の脳で速やかにヒ素濃度が上昇した。母体の脳ではごく一時的に上昇し
たものの、すぐに低下し、ヒ素濃度の上昇は見られなかった。国内のヒ素中毒事件の知見などから、
脳血液関門が未発達の3歳以下の乳幼児でも脳にヒ素が到達し、DNA損傷が起きることが確認されている。