太朗は芸人になり
初めてライブで一緒になったのが
鳥居みゆきとラブ守永だった。
鳥居と出会い一年後
タロフの初の単独は鳥居みゆきなど
当時の親しい芸人仲間をゲストに行われた
そしてタロフは大学を卒業
住所不定無職となる
そんな時ジェットイラブと数ヶ月前から活動していた
パソコンズで怪人社に拾われる
タロフは知人の家に居候することになる
この時の引っ越しの手伝いをしたのはラブ守永だった。
芸人になる前タロフは劇団を作り学園祭でステージを行うこともあったが
芸人になってからしばらくして
あれはジェットイラブと出会った夏くらいであろうか
小さなインディーズ団体をつくった
そこでは書記長として
お笑いライブを開催したり
アイドルをプロデュースしたり
デザイナーと活動したりと
小規模ながら幅広い活動をしていた
ちなみにそこには
ジェットイラブは勿論、スパルタ教育など当時の芸人仲間
そして今となっては誰よりも有名になった
当時サメハダというコンビで活動していた
オリエンタルラジオの中田もいた
タロフが怪人社に所属したその頃
鳥居みゆきはラブ守永とラモンズスクイットというコンビを組んでいた
彼女もまた、ちょっとした団体に所属し
仲間たちと活動するが、ラブ守永の離脱により
コンビは解散、団体からも姿を消した
ちょうどその頃、鳥居にはテレビなどから仕事の声がかかるようにもなっていた頃で
明らかに、出るライブなども他の芸人とは既に差ができていた
そして、彼女はライブなどでいろんな人と知り合ううちに
色々な繋がりもでき
下北沢で活動する劇団の人達と一緒に舞台をおこなったりもした
最初はゲストとしてだったが
このとき彼女の中で大きな変化を自分にもたらしたかったんであろう
次第に寂しさを埋めるように、一人芝居というスタイルを身につけ始めた
そして、彼女の初の単独ライブは仲間達の手作りムード漂う中行われた。
「おまえのか〜ちゃんでべそ…」
「まさこ」と「魔界天使」しかなかった彼女に
一人芝居は大きな影響を及ぼした
後に「数子」と呼ばれる
彼女の中にある狂気が女性として
一人立ちを始めたのだ
そして、彼女は次々に新たな人格を生んでいった
「智恵子」「麻衣子」
そのどれもが愛に飢えていた、そして狂気に満ちていた。
そして、その変化の裏でタロフもまた変化してたのであった
タロフはパソコンズとして順調にライブをこなしていった
相方のジェットイラブは定期的にイベントを行うようにもなり
時にそのイベントは音楽との融合をはたしたりもしていた
だが、どんどんとタロフはスランプに陥ってくる
パソコンズはやがて、トリコロールと合同で
逆切れガンジーなるユニットを組む
そして、タロフは離脱し
プリティウィメンなるユニットを久米ニュースと組む
だが、タロフはプロデューサーという立場で
実際は桃奈とあけびいう女性二人組みという設定で
女装をしてまで挑んだりもしたが
スランプにはまっていくばかり
次第にタロフの興味は音楽へと移っていく
そして、3年ほどの短いタロフの芸人生命は終わった。
もともとタロフは怪人社内で作家としても活動し
芸人のネタをかいたりもしてたが
芸人を辞めてからも、しばらくはゴーストライターとしては活動していた
就職難民になりバイトで食いしのぐタロフ
CMなどにまで出演するようになった鳥居
二人の差は明らかだった
気づいた頃にはDVDの話も鳥居は決まり
サンミュージックからも声がかかり
即戦力として使われるようにも
そして、タロフは「くちべら死」を始動した。
くちべら死を始めたタロフは
ライターとしての仕事もこなしながら
順調にバンド活動をこなしてく
とても、過大評価できるようなバンドではなかったにしろ
そこで得た狂気はタロフを大きく変化をもたらす
ローカル番組で一度バンドを取り上げられたこともあった
2ちゃんねるで痛いバンドとして取り上げられ
サイトが閉鎖する羽目になったこともあった
その時、タロフは就職も決まり
サラリーマンとしての一歩を歩むこととなる
だが、バンドは次第にサラリーマンの片手間バンド的になり
もともとメンバーもはっきりしないようなバンドだった為に
活動は停止する
タロフがくちべら死として活動してる頃
鳥居は
サンミュージックと業務提携という関係になってから
レギュラーででるライブの本数が明らかに増えた
その頃には堕天使もすっかりめずらしく
一人芝居で狂気に満ちたネタをやるピン芸人として
成長し、ネタも次第に量産されていく
その一方、ネタ見せなどではとても
放送コードに耐えられるものではなかった為に
受かるはずもなく、次第に事務所も頭を悩ませていく。
タロフはくちべら死を活動停止にしてしばらく
鳥居とタロフは結婚する
二人の間に何があったかは、二人にしかわからない
いや、二人にすらわからないかもしれない
それから鳥居みゆきが「まさこ」として大きな一歩を踏み出したのは
みなさんもご存知だとおもわれます
まさかがまさかを呼びここまできてしまったのです
これで、この物語は終わりますが
二人の物語は続いてゆくのです
それを見るか見ないかは個人の自由です。