実録!これで私はミュージシャンをゲットした!6

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初めて出会ったのが11年前。奴がアメリカツアー中の時。自分留学生活1日目。
9歳年上の、ミュージ生活10年越え(当時)で、身長2メートル弱の強面。
全身くまなく柄入りまくり、という風貌。

後日、当人曰く「出会った瞬間ケミストリーを感じた」だそうだ。

話も面白く、見かけによらず割と知識人だったので意気投合し、そん時は住所・TEL交換。
各地ツアー先から絵葉書くれたり電話くれたりが約2年続く。

その後自分が引越しした等で、約3年程音信途切れる。
そしてある年の元旦、相手は絶対知るはずのない当時の自分ちのTEL番に、突然電話が来た。びびった。

最初に会った時、旅行がてら自分の留学先に一緒に付いて来た、12歳の時からの親友が隣にいたんだが、
何でも偶然とは恐ろしいもんで、奴が日本に仕事しに行った時にふらっと入ったレストランで
その親友の子がたまたま食事していた。
んで、暫く双方でチラ見し合いながら、お互い「どっかで見た事ある顔・・・」と思って、各々過去の記憶の糸を辿ってたらしい。

上記でも述べたが、奴の風貌はかなり強力だ。

他人と間違える訳ないし、普通の生活してたらまずこんなキャラに遭遇することは絶対無いだろう。
という事は誰かを経由して会った筈・・・ → あいつ(自分)だ!あいつ経由に違いない!
と、その子はあの日の事を思い出したらしい。 そして思い切って「貴方、もしかして・・・○○(自分の名前)の・・・?」
と声を掛けたら、奴はびっくりたまげた表情で反応。そして2人は自分についての話で盛り上がり、奴は自分の近況を知った

・・・という経緯で、奴は自分のTEL番を偶然ゲトしたらしい。

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その時のTELでいろいろ話をし、当時、奴はLAを拠点にしている事を知る。
自分の住んでいた都市から飛行機で片道2時間で行ける所だ。んで、奴がLAに戻り次第、絶対会おう、という事になった。

自分はその時、丁度休暇期で3ヶ月程学校が休みな事もあり、その3ヶ月間、殆どLAの奴の家で過ごした。

しかし、その後、私は学業で毎日忙しくなり、奴もレコーディングやツアーなどで、再び音信が途絶える。

それから3年後、自分は学校も無事卒業し、日本に戻ってきた所だった。
何となくヒマだったので、ネットで奴のバンドを検索。オフィHPが引っかかった。
そこのBBSを何気なく覗いてみると、奴の書き込みが・・・。
もう昔の事だと思って割り切ってたので、ま、とりあえず社交儀礼的挨拶を書き込んでみた。
そしたら翌日、その自分の書き込みに奴からのレス&メアドが書き込んであって「至急メールくれ!」ってあったから
至急メールした。 → そして交流再々会。

丁度、奴はもうすぐ日本へ行く予定があり、久々に東京で再会を果たす。奴は超が付くほどハシャいでいる様子だった。
会った瞬間、本能的に、「こやつケコーンしてるな」と直感したが、敢えて本人に確認しようとは思わなかったが、
話をしてる最中、奴の方から「最近、Love Life はどう?」とか言って来やがったので
「オメー、ケコーンしてんだろ〜?」と突っ込んだ。
すると、たちまち奴の表情は暗くなり、現在あまり順調に行っていないケコーン生活について、ポツリポツリと語り始めた。
奴曰く、「そんな状況の時に偶然にも自分と3度目の再会が果たせた事に、何か運命を感じる」 と。
そして、「最後に音信が途絶えた時、凄く残念だった。LAで一緒にいた時にもっと良くしてあげれば・・・と後悔した」
「○○が好きだったデザイナーの服を見た時や日本の話が出る度、いつも思い出していた」とか、いろいろ。

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確かに、直感的に、奴の奥に対する感情は薄れつつあるのは感じた。しかし、自分は奴が既婚者である限り
いわゆる不倫なぞする気は更々無かったし、奴にもハッキリそう言った。
それから2時間位話して、自分がもうそろそろ帰るか、という頃、奴は
「○○の書き込みをネットで見た時から、実際に会ったらどうなるのかは予測していた。絶対気持ちが流れると思っていた。
実際に会って、長く話しをしてみて・・・、やっぱり現実そうなったし、色々この先の人生の事を考えると、今の相手とはもう
気持ちが離れてしまって、元には戻らない。 LAに帰ったら、別れ話をしようと決意した」 と言った。

奴がLAに戻って、すぐ、一通の恐ろしく長いメールが届いた。

そこにあったのは、
「LA空港に彼女が迎えにきてくれて、まず第一声に聞いた言葉・・・。彼女、一昨日、妊娠3ヶ月だった事を医者から
告げられた、っていうニュースだった・・・・・」
という内容と、「自分の子供に対する責任、奥に対する責任」と、「自分の本心にある一番欲しいもの」との狭間にある
葛藤と苦しみについて、延々と書き連ねてあった。

でも、現実そういう状況になってしまったらどうしようもない。奴には夫として父としての責任を第一に考えてもらいたいし。

それから半年後、奴は再び日本に来る機会を得て、重苦しい空気の取り巻く中、再会した。

結局、自分は「2号になる気も、奪略なんてする気も更々無い。まずは男として果たすべき責任を取れ」という気持ちを伝え、
奴もそれ以外の選択肢は無い事を再認識して、全ては終わった。

話をしている最中、奴は号泣し、自分もつられて号泣したが、あんなデカくてイカツい、全身墨だらけのいい歳こいたオヤジが
自分の為に、これ程までに号泣してくれた事が、何よりも胸を打った。

それ以後、直接の連絡等はしてない。 たまに共通の友人を通じて様子を聞いたり、宜しくね、と伝えるに留めている。

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超長い上に、文才が無く読みづらい文章になってしまってごめん。
音楽好きの自分がたまたま出会った奴が偶然ミュージという職業で、
どういう因果か今までで人生最大級に上り下りの激しい恋愛ドラマの相手になってしまった、っていう只の昔話ですわ。