自殺肯定論者専用スレ9〜苦しまずに逝きたい…

このエントリーをはてなブックマークに追加
244優しい名無しさん
自殺そのものは恐ろしくない。

自殺について考へるのは、死の刹那の苦痛でなくして、
死の決行された瞬時に於ける、取り返しのつかない悔恨である。

今、高層建築の五階の窓から、自分は正に飛び下りようと用意して居る。
遺書も既に書き、一切の準備は終わつた。
さあ!目を閉ぢて、飛べ!
そして自分は飛び降りた。
最後の足が、遂に窓を離れて、身体が宙に投げ出された。

だがその時、足が窓から離れた一瞬時、
不意に別の思想が浮かび、電光のやうに閃いた。
その時始めて、自分ははつきりと生活の意義を知つたのである。

なんたる愚事ぞ。
決して、決して、自分は死を選ぶべきではなかつた。
世界は明るく、前途は希望に輝いて居る。

断じて自分は死にたくない。死にたくない。

だがしかし、足は既に窓から離れ、体は一直線に落下して居る。
地下には固い鋪石。
白いコンクリート。
血にまみれた頭蓋骨!
避けられない決定!

この幻想の恐ろしさから、私はいつも白布のやうに蒼ざめてしまふ。
何物も、何物も、決してこれより恐ろしい空想はない。
しかもこんな事実が、実際に有り得ないといふことは無いだらう。

既に死んでしまつた自殺者等が、再度もし生きて口を利いたら、
おそらくこの実験を語るであらう。

彼等はすべて、墓場の中で悔恨してゐる幽霊であらう。
百度も考へて恐ろしく、私は夢の中でさへ戦慄する。