中高年で鬱病になった人たちのスレッド 2

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5941歳 男 既婚 ◆OtJW9BFA
>>50さん

> まあ、いずれにせよ、ここに来ている人の大半がその1割所属なんでしょうね。


うつ病になると、どうしても悪い方に、物事を考えがちですよね。前に私が少し書いた「認
知療法」では、そういうのを「認知の歪み」といいます。「認知の歪み」にはいくつかのパ
ターンがあります。

1.「全か無か」思考
物事を全か無か、白か黒か、という二分法で見てしまい、中間の部分、グレーの部分を考え
に入れようとしない思考パターン。ちょっとでも失敗すると、「全てがお仕舞いだ」という
風に考えてしまう。 完全主義がこの思考パターンを導きやすい。実際の日常は、いいとこ
ろ6割、まずいところが3割、どちらともいえないところが1割という具合にあやふやな、フ
ァジーな部分で成り立っているのですよね。

2.一般化のしすぎ 一つか二つの事実を見て「すべてこうなんだ」と思い込む傾向。一度
か二度起きたことが、この先永遠に起きるような気がしてしまうことです。

3.選択的抽出:うつ状態にあると自分の関心がある、特に悪いことばかりに目がいってし
まいがち。過去を振り返っても失敗したことばかり選んで思い出してしまい、身の回りで起
きていることもトラブルばかりが目に入る。自分が悪いところだけをみている、ということ
を自覚できなくなってしまいます。

4.マイナス思考:良いことが見えなくなるのみならず、何でもないことや、いいことまで
悪い方、悪い方に捉えてしまいます。

5.レッテル貼り:「一般化のしすぎ」や「選択的抽出」が極端になった状態。ちょっとし
た失敗体験をもとに、それが自分の本質であるかのように自分にレッテルを貼ること。「自
分がダメな奴だ」というのが典型的なパターン。実際には成功した経験もあるのだが、それ
らは捨象されてしまう。

6.独断的推論(心の読みすぎ):僅かな根拠から、相手の心を勝手に推測し、事実とは違
う、あるいは全く事実無根の結論を下してしまうこと。うつ状態でいると、誰かが自分の後
ろでひそひそ話をしているだけで、「自分の悪口を言っているに違いない」と一方的に傷つ
き、結局全てが嫌になってしまいます。この背景には「他者評価絶対主義」がある場合が多
いのです。つまり、「他者の評価こそが自分の価値の全てを決めている」という極端に歪ん
だ認知。これに対して「普通の」態度は、他人の評価を受け入れつつ、自分で自らの良い点
も認めていく、という、他者の評価と自己評価のいずれをも尊重する態度です。

7.拡大解釈と過小評価:自分の持つ様々な資質の中でも、悪いところばかりをことさら大
きく重大なこととして捉え、逆に、自分の長所は小さく見積もってしまう。

8.感情的決め付け:「自分がこう感じているのだから、現実もそうであるに違いない。」
と誤って思い込むこと。うつ状態にあると、冷静に考えればたいした事態ではなくても、「
こんなに大変な思いをしているのだから、実際に大変な場面に直面しているのだ」と思い込
み、打ちひしがれ、「取り返しのつかないこと」と思い込んでしまう。確かにうつ状態だと
、本の些細な失敗でも、「一巻の終わり」「絶体絶命」のように感じてしまうものです。

9.「〜すべき、せねばならない」思考:何をするにおいても、「こうすべきだ」「常にこ
うあらねばならない」という厳しい基準を設定してしまう思考パターン。「常に明るく振舞
っていなければならない」などというのが典型的な例。結局自分を追い詰め、窮地に立って
しまう。 こういう厳しい基準を常に自らに課していては、大抵のことは失敗に思えてしま
い、自己嫌悪に陥ってしまいます。

10.自己関連付け:身の回りで起きる良くない出来事を何でもかんでも自分の責任だと思
ってしまうこと。