★お薬に関する疑問質問に答える「モナー薬局」151

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127mim
七日目。
今日も、霧がこい。
はらごしらえか、クマの気配が消える。
しばらくの沈黙の後、Eが山をおりる、と言い出す。
寝不足から目が血走って、声はヒステリック。
説得をこころみるも、きかず、Eは「おりたら助けを呼んでくる、待ってろ」と、荷物を持って霧の中に消えた。
5人いたパーティはA、B、Dの3人になった。
クマのいないあいだにカロリーメイトなど栄養食を食べる。
会話はなし。時間がすぎる。
昼頃、外を見るが、霧は晴れない。
日ぐれ頃、クマがやってくる。中央に固まって、クマのしょうとつに耐える。
湿気がはげしく汗がでるが、みな震えて、なんとか声は出さずにいる。
Eは下山できただろうか。

八日目。
霧ははれない。
朝になるとクマの気配は消えていた。
だれも「下山しよう」とはいいださない。
たまっていた日記を書いて気をまぎらわす。この日記を持ってぶじにかえりたい。
14時ごろ、Bが狂った。
はじめに笑い出して、かんだかく叫んだあと
笑いながら何ももたずにテントをとびだしていった。
きりの中に彼を見送って、しばらく笑い声をきいていたが
それもそのうち小さくなった。Dがしずかにゆっくりとテントの口をしめ、
「いったな」と、久しぶりにDの声をきいた。
そのよるもクマが来た。
私たちは二人だき合ってよるが明けるのをまった。