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(こやし入れだのすか
堆肥(たいひ)ど過燐酸(くわりんさん)どすか)
(あんさうす)
(ずゐぶん気持のいゝ処(どご)だもな)
(ふう)
この人はわたくしとはなすのを
なにか大へんはばかつてゐる
それはふたつのくるまのよこ
はたけのをはりの天末線(スカイライン)
ぐらぐらの空のこつち側を
すこし猫背(ねこぜ)でせいの高い
くろい外套の男が
雨雲に銃を構へて立つてゐる
483 :
優しい名無しさん:2012/05/11(金) 09:29:17.07 ID:waB/XJ3R
あの男がどこか気がへんで
急に鉄砲をこつちへ向けるのか
あるいは Miss Robin たちのことか
それとも両方いつしよなのか
どつちも心配しないでくれ
わたしはどつちもこはくない
やつてるやつてるそらで鳥が
(あの鳥何て云ふす 此処らで)
(ぶどしぎ)
(ぶどしぎて云ふのか)
(あん 曇るづどよぐ出はら)
(あの鳥何て云ふす 此処らで)
(ぶどしぎ)
(ぶどしぎて云ふのか)
(あん 曇るづどよぐ出はら)
(あの鳥何て云ふす 此処らで)
(ぶどしぎ)
(ぶどしぎて云ふのか)
(あん 曇るづどよぐ出はら)
から松の芽の緑玉髄(クリソプレース)
かけて行く雲のこつちの射手(しやしゆ)は
またもつたいらしく銃を構へる
(三時の次あ何時だべす)
(五時だべが ゆぐ知らない)
過燐酸石灰のヅツク袋
水溶(すゐよう)十九と書いてある
学校のは十五%だ
雨はふるしわたくしの黄いろな仕事着もぬれる
遠くのそらではそのぼとしぎどもが
大きく口をあいてビール瓶のやうに鳴り
灰いろの咽喉の粘膜に風をあて
めざましく雨を飛んでゐる
少しばかり青いつめくさの交つた
かれくさと雨の雫との上に
菩薩樹(まだ)皮の厚いけらをかぶつて
さつきの娘たちがねむつてゐる
爺(ぢい)さんはもう向ふへ行き
射手は肩を怒らして銃を構へる
(ぼとしぎのつめたい発動機は……)
ぼとしぎはぶうぶう鳴り
いつたいなにを射たうといふのだ
爺さんの行つた方から
わかい農夫がやつてくる
494 :
優しい名無しさん:2012/05/11(金) 11:41:10.55 ID:PWDEoHpk
このスレ、なんか壊れてる・・・
ぼとしぎはぶうぶう鳴り
いつたいなにを射たうといふのだ
爺さんの行つた方から
わかい農夫がやつてくる
かほが赤くて新鮮にふとり
セシルローズ型の円い肩をかゞめ
燐酸のあき袋をあつめてくる
二つはちやんと肩に着てゐる
かほが赤くて新鮮にふとり
セシルローズ型の円い肩をかゞめ
燐酸のあき袋をあつめてくる
二つはちやんと肩に着てゐる
(降つてげだごとなさ)
(なあにすぐ霽れらんす)
火をたいてゐる
赤い焔もちらちらみえる
農夫も戻るしわたくしもついて行かう
これらのからまつの小さな芽をあつめ
わたくしの童話をかざりたい
ひとりのむすめがきれいにわらつて起きあがる
みんなはあかるい雨の中ですうすうねむる
ひとりのむすめがきれいにわらつて起きあがる
みんなはあかるい雨の中ですうすうねむる
(うな いいをなごだもな)
にはかにそんなに大声にどなり
まつ赤になつて石臼のやうに笑ふのは
このひとは案外にわかいのだ
すきとほつて火が燃えてゐる
青い炭素のけむりも立つ
わたくしもすこしあたりたい
(おらも中(あだ)つでもいがべが)
(いてす さあおあだりやんせ)
(汽車三時すか)
(三時四十分
まだ一時にもならないも)
(おらも中(あだ)つでもいがべが)
(いてす さあおあだりやんせ)
(汽車三時すか)
(三時四十分
まだ一時にもならないも)
火は雨でかへつて燃える
自由射手(フライシユツツ)は銀のそら
ぼとしぎどもは鳴らす鳴らす
すつかりぬれた 寒い がたがたする
すきとほつてゆれてゐるのは
さつきの剽悍(へうかん)な四本のさくら
わたくしはそれを知つてゐるけれども
眼にははつきり見てゐない
たしかにわたくしの感官の外(そと)で
つめたい雨がそそいでゐる
(天の微光にさだめなく
うかべる石をわがふめば
おゝユリア しづくはいとど降りまさり
カシオペーアはめぐり行く)
ユリアがわたくしの左を行く
大きな紺いろの瞳をりんと張つて
ユリアがわたくしの左を行く
ペムペルがわたくしの右にゐる
……………はさつき横へ外(そ)れた
あのから松の列のとこから横へ外れた
幻想が向ふから迫つてくるときは
もうにんげんの壊れるときだ
わたくしははつきり眼をあいてあるいてゐるのだ
ユリア ペムペル わたくしの遠いともだちよ
513 :
優しい名無しさん:2012/05/11(金) 13:48:39.41 ID:dI1F4xMw
わたくしはずゐぶんしばらくぶりで
きみたちの巨きなまつ白なすあしを見た
どんなにわたくしはきみたちの昔の足あとを
白堊系の頁岩の古い海岸にもとめただらう
あんまりひどい幻想だ
あんまりひどい幻想だ
わたくしはなにをびくびくしてゐるのだ
どうしてもどうしてもさびしくてたまらないときは
ひとはみんなきつと斯ういふことになる
わたくしはなにをびくびくしてゐるのだ
どうしてもどうしてもさびしくてたまらないときは
ひとはみんなきつと斯ういふことになる
きみたちとけふあふことができたので
わたくしはこの巨きな旅のなかの一つづりから
血みどろになつて遁げなくてもいいのです
(ひばりが居るやうな居ないやうな
腐植質から麦が生え
雨はしきりに降つてゐる)
さうです 農場のこのへんは
まつたく不思議におもはれます
どうしてかわたくしはここらを
der heilige Punkt と
呼びたいやうな気がします
この冬だつて耕耘部まで用事で来て
こゝいらの匂のいゝふぶきのなかで
なにとはなしに聖いこころもちがして
凍えさうになりながらいつまでもいつまでも
いつたり来たりしてゐました
さつきもさうです
どこの子どもらですかあの瓔珞をつけた子は
そんなことでだまされてはいけない
ちがつた空間にはいろいろちがつたものがゐる
それにだいいちさつきからの考へやうが
まるで銅版のやうなのに気がつかないか
埋立=荒らし行為=プロバイダ規制の可能性あり
528 :
優しい名無しさん:2012/05/11(金) 15:38:53.79 ID:KkXU03hV
ちがつた空間にはいろいろちがつたものがゐる
それにだいいちさつきからの考へやうが
まるで銅版のやうなのに気がつかないか
ちがつた空間にはいろいろちがつたものがゐる
それにだいいちさつきからの考へやうが
まるで銅版のやうなのに気がつかないか
雨のなかでひばりが鳴いてゐるのです
あなたがたは赤い瑪瑙の棘でいつぱいな野はらも
その貝殻のやうに白くひかり
底の平らな巨きなすあしにふむのでせう
雨のなかでひばりが鳴いてゐるのです
あなたがたは赤い瑪瑙の棘でいつぱいな野はらも
その貝殻のやうに白くひかり
底の平らな巨きなすあしにふむのでせう
もう決定した そつちへ行くな
これらはみんなただしくない
いま疲れてかたちを更へたおまへの信仰から
発散して酸えたひかりの澱だ
ちひさな自分を劃ることのできない
この不可思議な大きな心象宙宇のなかで
もしも正しいねがひに燃えて
じぶんとひとと万象といつしよに
至上福祉にいたらうとする
それをある宗教情操とするならば
そのねがひから砕けまたは疲れ
じぶんとそれからたつたもひとつのたましひと
完全そして永久にどこまでもいつしよに行かうとする
この変態を恋愛といふ
そしてどこまでもその方向では
決して求め得られないその恋愛の本質的な部分を
むりにもごまかし求め得ようとする
この傾向を性慾といふ
これのどこが削除対象なんだw
> 悩ましいのぅタマノウチオーキ(笑)
> たまのうちって酒飲んでかずまんちゃんとやっちゃったやつ?
> タマノウチってデイケアでエリちゃんとも問題起こしちまった30過ぎた問題児??
> 病気は免罪符になりませんでつよ
> たまのうちってイケメンだと思う?
> あたたたたまのうち
> たまうちってシルバーのデミオ乗って来てる奴か? 薬飲んでるニートのくせに運転とかすんなよ危ねぇな
この変態を恋愛といふ
そしてどこまでもその方向では
決して求め得られないその恋愛の本質的な部分を
むりにもごまかし求め得ようとする
この傾向を性慾といふ
すべてこれら漸移のなかのさまざまな過程に従つて
さまざまな眼に見えまた見えない生物の種類がある
この命題は可逆的にもまた正しく
わたくしにはあんまり恐ろしいことだ
すべてこれら漸移のなかのさまざまな過程に従つて
さまざまな眼に見えまた見えない生物の種類がある
この命題は可逆的にもまた正しく
わたくしにはあんまり恐ろしいことだ
けれどもいくら恐ろしいといつても
それがほんたうならしかたない
さあはつきり眼をあいてたれにも見え
明確に物理学の法則にしたがふ
これら実在の現象のなかから
あたらしくまつすぐに起て
明るい雨がこんなにたのしくそそぐのに
馬車が行く 馬はぬれて黒い
ひとはくるまに立つて行く