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《脇見恐怖を治す方法 2 》
脇見恐怖症に限らず神経症になっている人は、健康人が意識を向けていないようなつまらないことに対して、
莫大な量の意識を向けていて、本来向けるべき対象への意識の量が極めて少なくなっています。勉強でも
仕事でもレクリエーションでも、あらゆる活動についてそうなのです。 したがって、当然の結果として、学生の
場合は成績が下がり、職業人の場合は能率や業績が下がって離職を余儀なくされる場合も多いのです。
これはもちろん本人が意識的にそうしている訳ではなく、本人の意に反してマイナスになるような方向に意識が
向かってしまうからですが・・・。 かつては、本人の無意識がそれを望んでいるからであって、それによって逃避
しているのだという精神分析的な解釈もよく行われていましたが、そのような解釈が臨床的に役立つ訳でもない
ことが分かってきたので、最近ではそのような解釈をする専門家は少なくなっています。 (→ 続く)
( → )
森田療法での症状に対する基本的な態度は、「相手にしない」 ということです。(よく 「あるがまま」 ということが
言われますが、症状に対しては 「相手にしない」 という気持ちが大切です。) 相手にすればするほどますます
意識が症状に向かってしまう為、症状を相手にしないで、極力本来の目的の方向に意識を向けるように努力を
続けるのです。 ( ←目的本位の生活と呼ばれます。) 苦痛が大きい場合は抗不安薬を使ってもよいのです。
(自分に合った抗不安薬を見つけることも大切です。) そのような生活を続けることによって、症状を忘れている
時間が少しずつでも増えて行けば、順調に治癒に向っていると言えます。 あまりに苦痛が大きい場合は逃げても
よいのです。苦痛の少ない生活環境に変えてもよいのです。 逃げてもよいと言っても、逃げて引きこもってもよい
というのではありません。人生の夢と目標を持って、弱点を受け入れた上での自分自身の充実した人生を作り上げ
る為の努力をしていくのです。その際に、苦痛が少なくても済む環境や生活を選べばよい、ということです。 (→ 続く)
( → )
朝型の規則正しい生活をすることも大切です。また、毎日適度の運動をすることも精神の健康を促進します。
そして、甘い物を食べ過ぎると脳神経が不安定になりますから、(少量ならよいですが)食べ過ぎないように
することが大切です。一方、カルシウムを含む食物は脳神経を安定化してくれますから、おやつ代わりに、
煮干(いりこ)を食べるなども精神の安定に役立ちます。ビタミンCも精神の安定を促進してくれます。また、
抗不安薬を服用している場合はビタミンB群の補給も忘れないことが大切です。
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